あなたも農業コンサルタントになれる

  わけではない / by 岡本信一


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このブログのアクセスを見ていると、栽培に関連する内容よりも有機栽培などに対する誤解について書いた時のほうがアクセスが伸びる。

理由は、いくつかあるだろうが、最も大きいのは消費者の方にもわかるという点。

もう一つは、一般的な慣行栽培を営む人々の有機栽培への反感があるために興味をひくのだと思う。

私自身は、有機栽培に対して批判的なことを書いているつもりはないのであるが、「アンチ有機栽培」等と名指しで言われることもある。

有機VS慣行など意味が無い、と何度も書いているし、批判を書いているつもりもない。

私が問題にしているのは、栽培の方法の違いではなく、あやふやかつおかしな情報を振り回してマーケティングを行っている点にある。


慣行栽培の方の中には有機栽培に対して相当な反感を持っている人も多い。

何故、慣行栽培の方が有機栽培の方に反感を持つのかは、有機栽培側からの慣行栽培への批判的な言葉の数々にある。農薬、栄養価、化学肥料、F1品種などあらゆる資材そして農産物そのものが槍玉に上がり、それらの資材を使用して栽培している人たちがまるで悪人であるかのような表現が溢れかえっている。

率直に言えば、真面目に取り組んでいる人が頭にくるのは当然だと思う。


実は、有機栽培を行っている方の大部分はそのようなことを言っておらず、有機栽培に寄生して潤っている人たちが過激に煽っているだけなのである(ただ、有機栽培の方がおかしな理屈に便乗して同じ主張をする人もいます)。

つまり、実際に現場で農業を営む有機栽培と慣行栽培者が対立する理由は、一つもなく、あるとすればおかしな情報で喧伝する人々にある。

私がしつこくこの点を追求する理由は、おかしな理屈を振り回す人たちによって、日本の農産物に対する誤った認識が浸透しているのと同時に、有機栽培と慣行栽培の対立を深めている点にある。

極端な例では、「東京都の小松菜には、葉を二枚食べただけで死ぬようなヒ素が含まれている。」などと書いて、一般の農産物を貶めている人間までいる。

皆さん驚かれると思いますが、ネット上ではこれに類したようなバカげた情報が溢れているのだ。

除草剤を使用しているからヒ素が含まれているかのようなことまで書いている。反論することすらバカバカしい内容だ(木村秋則さんの講演会の内容だそうだが、本当か?)。

このようなことまで書く人間は、すぐに淘汰されてしまうとは思うが、消費者の中にはそれを信じてしまう人もいるだろう。

また、一般農産物に対するこのようなばかげた批判を目にした生産者は、当然憤りを感じるだろう。


つまり、有機栽培と慣行栽培で対立する理由は、自らを高めるため(多分商売のため)に相手を貶すというネガティブマーケティングに問題があるのである。

このようなことに対して現場の農業者は、間違った情報を伝えるな、という声を上げるべきである。仮に取引先であったとしても、間違いがあれば、間違いを正してゆくことが必要だと思う。

別に、なにか活動すべきとかそういうことではなく、質問されたり、明らかに間違った情報をが語られていたり、疑問を呈された時にきちんと説明出来るだけの知識を持っておく、ということだけだ。

現場で農産物を生産している農業者よりも、残念ながらばかげた主張をする人のほうが声が大きいのである。

実は、今回のエントリーは、先日紹介した「奇跡のリンゴ」から考える日本農業論~農家、商店主が本音で語る食の未来 第2回」に触発されて書いている。

フードファディズムは、儲かるそうだ。三ヶ月商売できればそれでいい、と言う人たちが「軽い気持ち」でネガティブマーケティングを繰り広げているわけである。


マスコミであったり、芸能人であったり、怪しげな消費者団体、自称ジャーナリスト、漫画家、怪しげな販売業者など恐らく有機農産物にぶら下がって商売している人というのは、実際に有機栽培を行っている人よりもはるかに多いのではないかと思う。そういった人たちが平然と日本の農産物に対してダメ出しをしているのだ。

我々、現場の人間は、それらのばかげた主張に乗るべきではない。


このブログでは過激なことを書いている割には、私のところに来るメッセージの殆どは肯定的なものばかりである。

消費者は農業現場のことを知らないので、より消費者に近い人達が言う怪しい情報でも信じるしかないのだが、なにかおかしいと感じているわけで、私のところにメッセージを寄せる消費者の大部分は、「知らなかった」、「そういうことだったのか」という反応が大部分である。

どうしたら良いのかというと現状では、正しい情報を求める人に対して正しい情報を提供するという手段しかない。特に生産者自らが正しい知識をもって、対応すべきだと思う。以前に比べれば消費者に近い立場で活動する農業者が増え、そういった方々は、正しい知識を持つことは必須だと思う。

有機栽培の方も、慣行栽培の方もこのような農産物に対するフードファディズムに対して、共同で立ち向かうべきなのだ。対立している場合ではない。


農業というのは、ほとんどの消費者にとって全く未知のものである。怪しい情報かどうかは、全く見分けがつかないと考えて良い。

また、農産物に携わっている人たち(流通業者など)であっても、生産現場の技術については全く知らないと思って良い。

そのような人に正しい知識、情報を伝えることが出来るのは、農業者しかいないのだ。

しかし、残念ながら、正しい知識を身につけている人は、以外に少い。


以前からの繰り返しになるが、消費者からの質問や疑問に対して正しい回答をするのは、農業者の「義務」である。自ら作っている農産物に対して質問されて答えられない農業者を消費者が信用するだろうか?信用するはずがない。

皆さんが工場見学に行って、工場のラインについて質問したところ、答えられない工場長がいたらどう思うだろうか。この会社はダメだと思うだろう。

工場長は、たとえお客様であったとしても間違ったことを言っていれば、正すに違いない。

正しい知識を伝えるのは、アタリマエのことであり、信頼につながる。逆にあとで間違ったことを行っていたとわかった場合は、信頼は地に堕ちるだろう。

いつでも信頼に答えることが出来るよう、正しい知識を持つことを心がけよう。

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