ありがとうを世界の片隅で叫ぶ

テーマ:

しんと静まり返った朝

世界の片隅の

日本の端っこの

小さな家の庭で

生きる喜びがこみ上げてきて

ありがとうありがとう

大声で叫んでみた

澄みきった秋空の笑い声が

聞こえるような気がして

耳を澄ました

ちょっと赤面しながら





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柔らかな橋

テーマ:

こころを黒く塗りつぶすような

ぼくの苦しみに耳を傾け

慰めの言葉をかけてくれた君

それでもぼくのこころは黒いままで

ずっしりと重たいままで

とうとう君の慰めの言葉も尽きて

ぼくはぽろぽろと涙を流し始め

やさしい君もぼろぼろと

大粒の涙をこぼして

ぼくの手をしっかり握った

そのとき

柔らかな橋が

君のこころから

伸びてくるのを感じて

急にぼくのこころの中に

光が差し込むのを感じて

ふうと溜息をついた

君の柔らかな橋のこと

一生忘れないだろう



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青い馬の背でぼくらは生まれた

テーマ:
青い馬の背で

ぼくらは生まれた

いつもいつも

震えて揺れて

振り落とされないか

びくびくして

みんなで抱き合って

それでも

振り落とされて

傷だらけになって

それでも

誰かが手を差し伸べて

また騎乗して

いつでも不安で

いつでも泣きたくて

何度も何度も

落下して

体は傷だらけで

それでも

この馬の背で

生きるしかなくて

このあいだも

また落ちてしまって

したたかに頭を打って

それでも生きていて

やさしい君が

また手を差し伸べてくれたので

この馬はどこへ行くのだろう?

ぼくらはどこへ行くのだろう?

最近一つだけ

分かったことがあるんだ

この馬はよく見ると

優しい目をしているんだ

テーマ:

むかしむかし

おおむかしのむかし

と誰かが

言葉にならない言葉を

口にして

それから長い時間と

長い距離と

何千何百何万何億の

人々の口から口へ

バトンされて

ぼくのところへ

やって来た

赤ちゃんの時から

お世話になってる

だから

あっ、さいふをわすれた

の「あ」も

愛しいもの

尊いもの