誤乗

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誤乗

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福島から新幹線に乗り、起きたら八戸だった。

久しぶりの誤乗。
今まで、北上でおりるのに盛岡までは寝過ごした事はある。

あの時も疲労していた。

だけど、今回は青森。窓口の人が言った。「朝イチの新幹線に乗れば、運賃は大丈夫だ
よ」と。

わたしはそんなしくみは知らなかった。

ビジネスホテルに行った。持ち金、ぎりぎりで泊まれた。

わたしは安堵した。

そして思った。
滑稽、だなと。

だけど、何だか笑えた。そして、気持ち良い眠気に襲われた。

抱えている物の面白さに、卑屈になりそうだった。

資金がないから、バイトしようかな、と弱きになった。

だけど、やめる。
資金ないなら、作ればいいじゃないか。社長がバイトしちゃいけない。逃げちゃいけな
い。資金なくても、基盤は作れる。
メーリングリストの作成、ホームページの構成など。
わたしのブログのランキングが落ちていた。

でも気にしない。
わたしが納得する上質な文しか、書かない。

媚びを売るために、わたしは書いているわけじゃない。そんなの面白くもない。

わたしは、人生の陰陽、滑稽さ、やりきれなさ、冷酷さ、狡さ、汚さ、絶妙さを描写したい。

甘いだけの文、薄っぺらいだけの文なんて、ブログという名の劇場で発表して何になる?
ただの自己満足なら、日記をつければいい。

わたしの部屋には、中学二年の時から書かずにはいれなかった日記が山済みだ。

読み返して、気持ち悪くなる。

何も技巧も計算も構成のない、ただ甘えと愚痴だけの文に。だから、その文は発表しな
い。

でも、その肥やしがあるから、今の年になって、少しの上達が見られる。あの時、泣きな
がら、酔い狂いながら、みゆきを歌いながら、書かずにいれなかった苛立ち。だけど、未
完成にしかならない未熟さ。

あれから、十四年。やっと、文が書ける環境に辿り着いた。

わたしは夢という御伽の国の入口に、あたしより冷酷なパートナーと、立った。

今さら怯える必要があるだろうか。
素直に喜びに震えよう。

今までのわたしの人生を凝縮するだけで、いい。

わたしなりの難解かつ巧妙で無理のない仕掛けを、練るだけでいい。

わたしは一人じゃない。

あとは、計算して飛躍すればいい。
何てシンプルなんだろう。

八戸駅の待合室にて、電車を待ちながら。






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昔から本が好きだった。

図書館で働くのが、憧れだった。

一冊の本をだすだけが、夢だった。
この絵空事は、どれほど、若いあたしを束縛したのだろうか。

少しずつ、新聞のエッセイ欄に投稿した。

だせば、採用。

初めて貰った原稿料二千円は、嬉しかった。

だけど、もどかしさは続いた。

24才まで、カプセルホテルの受付という仕事をして、酒と旅と男にもまれた。

二十七才、鬱になった。

今、思えば、表現者になりたくて、何もしなくて、いらいらしていたのだろう。

書きたいが、書かない、踏み出せない自分に。

二十八才、九月。
あるブログを開始。

キャリア、ビジネス部門。

そして、昨日の朝、起業を決意。

昨日の夜、もう一つのあたしのブログが、本になるかもしれない可能性を、藤田晋社長のブログにより知る。

幸運がむこうから、やってくるかもしれない。

去年の夏、孤独で病気だったあたしへ。

その苦しみと時間が、今を飛躍させています。

同年代の若い人のホームページをただ指を咥えて、見るだけでしたね。

だけど、その嫉妬心が未来の貴方の原動力になります。

さて、秋田に飛行機で帰ります。

だけど、あたしは一人じゃない。

恋人が空港にいます。

それだけで、充分でしょう。

(注)「本になるかもしれない」は、筆者の早トチリです。


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