先月はラオスに出張へ行っていたため日記の更新が遅れました。
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今年2月、弊社の北タイ情報員Aから「少数民族の村で処刑が行われた」と連絡が入ってきた。
処刑が行われたのはミャンマー国境の小さなN村。A情報員の出身地。
この村では約13年前からアヘンに変わり錠剤型覚せい剤(ヤーバー)を作りバンコクから来たブローカーに1錠20バーツ(約70円)で卸していた。
原価は5バーツ以下でバンコクでの末端価格は取締りが厳しくなって現在1錠300バーツ以上。
処刑は覚せい剤中毒の30代の男S(同じ村の男)が8歳の少女をレイプし、その家族5人を鉈で滅多切りにし殺害した事に対するもの、だそうだ。
Aが村人に聞いた話では「血糊のついた鉈を持って暴れていたSを屈強な男達が取り押さえ、ロープで縛り村はずれの木につるし、殺された身内が罵声を上げながら頭を木で殴り、ぐったりしたところで喉を鎌で掻っ切った」そうだ。
私は一度食用するため犬を殺しているところを見た事があるが、同じ方法だ。
Aは高校まで学校教育を受けているのでこの私刑がタイの法律に違反したものと知っている。
Aは村長に抗議したが「これは村の掟、また被害者が出る前に根を絶っておいた方がいい」と取り合ってはくれなかったそうだ。
国境の山深い地方では法や警察力がまだ及ばない事を実感する。