モダンタイムス

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モダンタイムス (Morning NOVELS)/伊坂 幸太郎
¥1,785
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伊坂さんの新作ですね。

魔王の続編ということで期待していました

作者のあとがきでも書いてありますが「ゴールデンスランバー」の双子の弟

らしいので、スリルとエンターティンメント性でいうと、確かにこっち寄りな感じがしますね。



「そういうことになっている」ばかりで明確な相手や敵は見えず(いず)

検索をしただけで自殺に見せかけて殺されてしまうような、知らずにその歯車になってしまっている

ような世の中。

相手がデカすぎて、これからどうしようっていうのよ!?とね拷問も怖いし

屈しそうになりましたよ、読んでるこっちが(笑


まぁ隠蔽については、今でも充分に出来得るんですよね。別に目新しいことなんか一つもなくて。


少数だけど魅力的な仲間を得、勇気を持ち、大きなものではなく身近にある小さなこと、

一人の心を動かせたおかげで、彼らは助かることができた。

そのあたりの結末は、冒険活劇風?(笑)ゴールデンスランバーと双子というのもわかります。



彼の作品には欠かせない屁理屈ばかりの友人が、今回は二人も出てきて(作家の井坂と五反田)

随所随所、笑わせてくれました。主人公の突っ込みも面白かったし。

また、その二人がへらず口を叩きながらも、権力に屈せず自分にできる

ことでなんとか伝えていこう、変えていこうという姿勢を勇気を持って貫いたところも良かったな。

あぁここでつながるのか、っていうような物語の伏線のようなものは、あまり出ませんでしたが

(もしかすると私は、伊坂さんの特徴でもあるその部分にそんなに重きを置いていないのかも。

そういう作品ではないもののほうが好きだったりも)

十二分に楽しめる小説だったと思いますね。

ただ魔王&呼吸の続編という感じが自分にはしない。かな。



ただ、奥様が何の仕事をしているのか?の謎は解いてもらいたいものですし、奥様のその強さは

ちょっと漫画かなぁーなんて。

あと髭の男の死んだフリね(笑)あれもすぐわかりましたよね(笑



楽しめました!

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ハッピーフライト

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何か楽しい映画が見たい、ということで「ハッピーフライト」

見てきました。

監督の前2作とも、とても楽しいものだったので安心して見れました

公開2日目の日曜日、大きなスクリーンにたくさんの人。

こんなに興行成績のいい映画をみるのは三谷作品以来かもしれません(笑

いや、エヴァの序もすごかったな。





主演と思われる、田辺&綾瀬だけでなく、他のキャストにもちゃんと見所たっぷり

そして、飛行機を一機飛ばすことにどれだけの人が一生懸命に関っているか、

ドタバタながらに熱いものを感じさせる映画


happ



私的には、この二人が良かったので、この画像です。


安心して楽しめる映画。

邦画の良さを感じさせます。

これからも、こういう映画を作り続けて欲しいですね。

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JUNO

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JUNO/ジュノ <特別編>
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おおまかなストーリーは事前に知っていたけれど、二転三転するんですね
軽くて、コメディタッチでもあり。
役者陣はそれぞれの役を、リアルに魅力的に演じていると思う、

養父母夫妻(?)も。ヴァネッサはウザイ人物なのだろうけど、

私には一生懸命で憎めない、そして案外強い人だった。



JUNOの決断は日本では難しいものだし受け入れられないことも多いだろうと
思うけれど、妊娠・出産だけがテーマではなく、恋愛・成長なんだよね。


細かいところを突き詰めて、「おかしい!」「無責任!」って
言うだけでは、映画も小説も楽しめないよね。



自分のありのままをスキになってくれる人。これに尽きると思う
私も結婚してからすごくそういう風に思ってたから。
JUNOは確かに個性的。でも、シニカルな口の利き方にわたしはステキとか気が利いてるとは思わなかった。
その彼女のオリジナリティをまんま受け入れてくれる彼。
キュートだけどパっとしない、しみじみしない彼の良さもJUNOだけはよーく分かってる。


いいシーンは他にもあるけど、最後に二人で歌うところが良かったかな。


DVD欲しいです

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シズコさん

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シズコさん/佐野 洋子
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すごく有名なのに佐野洋子さんのエッセイはほとんど読んだことがなかったので

普段の作風なんかは知らないのですが

これはすごく正直で、辛いですね。


うまくいかなかった母娘

いくら親子とはいえ、相性というものは必ずあるわけだから

兄弟の中でも親と波長の合う者と合わない者、それぞれだと

思う。

けれど、子供というのは親に頼るしかないわけで、親に育てて養ってもらうしか

ないわけで。

母を心底好きになることが出来ずにいた著者の辛さや悲しみが伝わってきた。


私も、今は母親とはとても良好な関係だし、勿論小さい頃に関係が

悪かったわけではないが。姉と母がすごく気が合ったのに比べると

きっと育てづらく、理解しがたい娘であったろうと思う。

私も、母・姉・自分の女3人の中での疎外感を感じることも多々あった。


著者の幼少期の思い出は、同じエピソードがたびたび語られ

彼女の思いの強さがにじみ出ている。

痴呆によって、無垢な子供のようになった母の面倒をみることで

ようやく凝り固まった憎しみから開放されていく様が

正直に書かれている。


母に対して、憎しみばかりを書くのではなく。家事は完璧で人当たりもよく

人に頼られる人物だったことも丁寧に書かれている。

シズコさんは、ひどい母親だ。ということではない。あくまでも母と娘の関係。なのだ。


ただ、すごいと思えるのは。「好きになれなくてごめんなさい」というような

感情と、ホームに入れたことで親を捨ててしまったという後悔を

すごく強く著者が持ちつづけるということ。

私が彼女であったなら・・・そんな気持ちになるのかな。と。

そこに強い愛情を感じた





しかたのない水

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しかたのない水 (新潮文庫)/井上 荒野
¥460
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沢山、読んでいるのですが書くのを忘れがちで、記憶も曖昧になってきています。。


井上荒野さん、多分3冊目ですね

あるスポーツクラブに関係する(会員だったり、職員だったり、講師だったり)

人たちの連作?みたいなものになっています。

すごくうまいのです、どんどん読めますが、特筆すべきことはないような・・(なんじゃそりゃ?)


私は、表題作の男がよかったかな。

ほんと、どうしようもないヤツで。そのどうしよもない感じが。







紀子の食卓

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紀子の食卓 プレミアム・エディション
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いやいや、怖い映画でした。


なんというかー

吉高由里子はマックスで存在感あり!ただセリフが聞こえづらいのが難点だなー。


前半は妙に長いなーとか思ったけど、俳優陣の熱演と、ナレーションで訥々と語られる言葉についつい入り込んで後半は引き込まれた。

グロいシーンも残酷すぎるシーン(54人のホーム飛び降りは私にとってはマジで怖かった)

もあるのでR15はうなずけます。


ただ、すごいなーこれ。

考えるけど(考えさせられるけど)、共感とかそういうものを得るには歳をとりすぎた(自分が)

役割こそ演じれども、入れ替え不能の家族というものをもう見つけたと思っているので。


キャストと題名だけでは想像もつかない問題作でしたね。いい意味で

ばかもの

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ばかもの/絲山 秋子
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恩田さん、角田さん、栗田さん、そして絲山さん、と楽しみな作家さんの本が

目白押しで楽しい週間でしたよ(笑


こちらも、彼女らしい一冊です。

前作の「ラジ&ピース」が軽い感じだったのですが、こちらは重いです。いいですねぇ。


彼女の恋愛小説好きだなぁ。



特にこれは、どんぞこだった二人がこれからどんどん幸せになっていくぞ

って思える最後だったところが良かったかな。

失ったものは大きすぎるけど、また始めることはいつでもできるんだ。って


蟋蟀

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蟋蟀/栗田 有起
¥1,575
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実は(?)大好きな栗田有起さん

多分全部読んでます。Amazonで知ったのだけれど3作連続で芥川候補になっていたのですね。


すごく独特でその世界のかわいい感じと不思議な感じと、淡々とした今っぽいところが

ごちゃまぜになって栗田ワールドになっていると思う。

そこが好き。


なのでちょっと久々の新刊楽しみにしてました。


短編集のせいなのか?ちょっとだけ失速?

彼女は長編または中編くらいの長さがあったほうがより好きかもしれません。


すべてどこかに生き物をからめたお話になってはいるのですが

彼女色は薄目です(笑

というか、こういう短編だったら他の人ので読んだことがあるんでは?と

思ってしまったのが残念。


ただ、もうちょっと読みたいな~って思えるところで終わり。が

短編だと思うので、彼女はそれを忠実にやってくれていて

そのキリのよさ(?)や、終わりの唐突さなんかがとてもいいと思いました。


次作も楽しみにして読もうと思います

重力ピエロ

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重力ピエロ/伊坂 幸太郎
¥1,575
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何を今更という感じですが、なぜか読み忘れていました


これは、伊坂さんらしい小説ですね。入門編?みたいな

劇的な何かとか、まさに泣かせる(重松さんのような。キライじゃないけど)

文章ではないので、ちょっとホロっとさせたあとに、その照れ隠しのように

別な方向に話を持っていく、というか。

なので大きな大げさな感動はないのだけれど、実はとても温かみのある家族愛の

小説であります。


そこにミステリーを組み合わせてあるので、なんというかどっちつかずな

中途半端な雰囲気もあるのだけれど。

ジョーダンバットのくだりなども含め、現実的ではない青春物っぽいところがあるのも

らしいところ。

遺伝子。ガンジーうんぬんの軽快な会話が多く挿入されているのも、

すごく伊坂さんらしいです。

ただいつもみたいに、偏屈で自己中で屁理屈ばかりの人物が登場してこないのですねー

そこが意外かな?



重い話ほど、軽く言え。ってこと

それをそのまま書いたのではないのかな?


まさかほんとに殺人を犯してしまうとは、私は実は読んでいて思っていなかったのだけれど

その辺も、なんつーかサラっと。ね。



伊坂さんは人気作家だと思われますが、やはり結構はっきり好き嫌いが別れる人

でもあると思われます。(私も実は森見さんはどうにも苦手です)

私は好きですね。



蛇いちご

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蛇イチゴ
¥2,990
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前々から見ようとおもっていて(そればっか)ようやく借りてきました

「蛇イチゴ」

「ゆれる」の西川監督の初監督作品。

宮迫さんが主演で、つみきみほさんっていうんでどうなのかなぁ~と思っていた

けれど、この二人がとてもそれぞれの性質をうまく演じていていいのです


こちらも兄弟・兄妹の関係がテーマなんですよね。

ただ地味に家族の崩壊を描いていくのだけれど、飽きさせないようにテンポがいいし

一人ひとりを丁寧に描いてるなーと。

最近の邦画にありがちなダラーっと感がないのが素晴らしい。


「ゆれる」のときには見終わったあとに考えさせるというかスキっとしない感じ

だったのだけれど「蛇イチゴ」はほんとラストがいいですね。

急にそこで全部が活きて来る様な?すごく印象的でいいラストでした。


どちらにしても、最近の邦画のゆるい感がないのに、ちゃんと「邦画」なところが素晴らしい

そして監督脚本のほんとのオリジナルであることも素晴らしいと思います

「ゆれる」は、巷で騒ぎすぎていたのでまだ様子見でしたが、「蛇イチゴ」も

見て、やっぱりすごいな、と実感しました。