紗央里ちゃんの家

テーマ:
矢部 嵩
紗央里ちゃんの家

ミカ丸さんのとこで見かけて、なんか面白そうだなぁ~と思い

早速借りてきてみました。


日本ホラー小説大賞長編賞受賞作なのですね!

「夜市」が良かっただけに、このホラー小説大賞、なかなか期待できるのでは?

と思いました

こちらは、長編賞ということで大賞ではないのです

そう簡単に大賞が出ないほうがいいですね。


そして、こちらも期待を裏切らない作品でした!



「怖い」にもいろんな種類があるし前大賞作の「夜市」に関しては、怖いというところに

重点を置いていない感じもしましたが

これは、怖いです。

ほんと、怖いですねぇ・・



正常や普通。といったものがナンなのか?

ここまでみんな狂ってるのはどうして??

説明や過程や、オチがないところが、余計に怖い。

読んで、納得したり解決したり辻褄が合うようなことはない。

よくあるパターンで犯人が逮捕されたり死んだりすることもない。




私の中では、主人公の父親の狂いっぷりが怖かったーーー

怖いけど、実際口に出さないだけであんなふうに考えている人間は結構いると思うし。

自分の父親が、あんな風だと知ったとしたらの恐怖



次々と見つけていく死体の断片

それを気味悪がりこそすれ、たいしたリアクションもなく収集して

淡々とそこに居続ける主人公


何がきっかけで、人が道を誤っていくのか?また狂って行くのか?

原因も動機も何もかも不明瞭なだけに一段と怖い

狂った人しかいない世界では、狂ったもん勝ちといいましょうか。。

狂った人しか出てこない独特の世界



何度か殺されそうになったり

その後ズタボロに殴られたり。。。

なのに、結果、何事もなく過ぎ去っていく様が、案外自分の知らないどこかには

こういう光景があるようで、より一層怖かったです。



AD

無銭優雅

テーマ:
山田 詠美
無銭優雅

詠美さんの最新刊ですね


いぁー期待以上でした。


ラビット病が大好きだったんだけど、それに通ずるものがあります。

でもね、それよりもっと大人になった主人公たちには、家族が居て過去の傷があって・・

もっと優しいのね

好きな相手の前でだけ通じる言葉、たわいのない遊び、動物に戻って遊ぶ

そんな二人なんだけど。

その二人の背景がいい、とっても。

世間でいうと行き遅れであったり、ろくでなしであったり、頼りがない二人が

真摯に相手だけを求め合う

コミカルだけど切なくて、泣けてくる


PAYDAYや姫君も、シュガー&スパイスも悪くはない。

でも無銭優雅はここ数年で一番かもしれません

AtoZの次に好きかも!


末っ子で頼りない娘だ、とその役割を演じている慈雨ちゃん

40も過ぎた娘でも「年頃の娘」として心配し、愛おしむパパ。

親と子、父親と娘ってこうなんだね。

親が娘を思う気持ちが切ない。



家族とか友人とか自分をとても愛してくれる人といても、どこか理解されなくて

自分を無条件に許してくれて理解してくれて、受け入れてくれる人

そんな人がいるっていうのは、何よりも幸せだ

私も、結婚してそういうことを感じることがある。

無理をして元気でいる必要も、大人でいる必要もなく、全部でよりかかれる人。

ダメなとこほど愛おしいと思ってくれる人。

そんな人を見つけることができたら、立場も仕事も過去もお金もなくても

幸せになれるのかな。


イイ年齢を重ねた証拠。

とても素敵な本です。

AD

チエちゃんと私

テーマ:

よしもと ばなな, 原 マスミ
チエちゃんと私

ばななさんの最新作ですね


楽しみにしていました、とーっても。

相変わらず装丁がとてもいいです。ばななさんの本はほんとに装丁が素敵で

何を見てもうっとりです(笑)



最近のものを読むといつも思うことですが、

自分が感じたことを伝えたくて伝えたくて。という気持ちが伝わってくるような文章ですね

ストーリーうんぬんじゃないような。

伝えたいことは、すごく伝わってくるしばななさんの伝えたいこと自体すごく好きで、

理解できて素敵なんだけど。


小説っていうかたちでは、やっぱり物足りないような

まんま言葉でくどくど説明ではなく、物語の中で自然と読み手が感じ取る(?)ような、

感動して「あぁそういうことなのね」と読んで感じさせてくれるような。

そういうとこが良かった。勿論そうすると上手く伝わらないかもしれないし、その奥に隠されてる物に

気づかないかもしれないけど、それでもそういうもののほうが好きですねぇ。


それは「とかげ」と「ひとかげ」の違いにも似ているような気がします。



それでも、この流れだ。というときにグダグダ言わず、クヨクヨ考えずに

乗っていくことができて。後悔しなくて。

そして「こうだったらなぁー、あぁだったらなぁー」と現状に不満をもち

負の考えに支配されつづけることのない、登場人物たちには癒されるし

本来は自分もそんな風に生きられたら、人に大きく嫌われることもなく

生きられるんじゃないか?と思ったり・・・


かおりやチエちゃんの、他者に求めすぎない気持ちはとてもすがすがしくていいですね


お金や年齢や仕事。その人のほんとの根っこではなく付随してくる余計なものに

固執したり、惑わされたりしないでいられたらいいな。

そして後悔しない選択をちゃんとできる人になっていきたいですね

AD

見えない誰かと

テーマ:

瀬尾 まいこ
見えない誰かと

私が大・大・大好きな(笑)瀬尾さんの初のエッセイ集


期待しないわけがありませんね。



たった数時間?で読み終えてしまいました
どうしても、泣きたいような気持ちになって困る
感動した!とかそういう大きな波ではないのだけれど、彼女が今まで出会った
人たちのことを、ちゃんと愛して感謝して大事に思っているのだなぁ~と
いうことがちゃんと伝わってくるからだ


前半は未熟だった自分が出会った校長や教頭や先輩の先生
後輩や、父兄などこれまでの仕事に関する出会いが多い
その後に家族の話
そして、今の話へ。


家族(得意に妹やロバート、そしてたぬき)のあたりが一番好きだ
私は妹、という立場なのであるが姉が自分を心底かわいがってくれた
こと、姉バカぶりを発揮しまくりで「どこにでもいる程度」の私を
カワイイと本気で思っていたことなど。
思い出したら泣きたくなった。


このエッセイを読むと、自分も周りの人や過去に出会った方々に
感謝をする気持ちになる
人との関わりは苦手で面倒であまり好きではない私だけど
捨てたもんじゃない、と思わせる


人の個性と良いところをちゃんと見てくれる人

だからいい教師であり、心にひびく優しい話を書くことができるのであろう


エッセイからも、小説とまったく同じ匂いや雰囲気が漂い
優しくて、なんか泣きたいような気分にさせてくれた。

龍さん、ばななさん、詠美さん、大好きな作家さんだけど、エッセイは
どれもあまり好きでなかった
好きな作家さんのエッセイをも好きになったのは、案外今回が初めてかも
しれない。


さくらん

テーマ:

いやぁーーー

アメブロ重過ぎる!!!イライラする!



見てまいりました「さくらん」



saku


客の入りもイイし、人気なんですねぇ~

やはり映像はきれいです、「マリー・アントワネット」がガーリーでスモーキーカラーがメインだとすると

こっちは、原色バリバリ、まさに吉原!女の薗だよ!って感じですかねぇ。

二人とも、大物の愛娘。才能バッチリ系なので、比較したくなっちゃいますね


実は映画を見た後に原作を立ち読みしてみたんですが

セリフ関係かなり忠実でびっくりしました。

おぉ!さっき観てきた場面じゃん!みたいな。


豪華女優陣の濡れ場(?)というのが、みんな同じポーズなんすよねぇー

着物をはだけつつ出した片胸を相手の男に握られつつ、バックからグイグイみたいな(笑)

よって、すごいシーンのようで実はどこも露出してなくね?(笑)みたいなね。


あーでも菅野さんの騎上位を後ろから撮ってるシーンは良かったですね

アンナさんも同じのやるんだけど、全然違う(笑)

逆に若すぎないところがイイ!みたいな。

あのシーンはエロくて素敵でした

演技に関してもなんにしてもやっぱり菅野さんのが一枚上手。

一番良かったなぁ~


そして安藤政信さん。ストロベリーショトケイクスでもかなりイイ役で今回もイイ役なんだけど

気持ち悪いです(笑)

多分私だけだと思う・・・・でも、なんか気持ち悪い。なんでだろう??

あ!長瀬正敏もキモかった!あーーこんなこと言ってるの私だけでしょうね(苦笑)

では誰だったらいいの?と言われるといないだけど・・なんか。



映像美と豪華キャスティング、そして椎名林檎と、見所満載なんだけどそれは最初1時間くらいかなぁ~

最初はインパクトあります。やっぱり写真家なだけあって色はキレイだし。

でもちょっと中だるみしますね、「長くない?」って思っちゃうような・・・

なんでも見慣れてしまうとダメなのか?

「マリーアントワネット」の場合、あの世界感が見ている間中、私をうっとりさせてくれたんだけどなー


あの土屋アンナさんの日本人離れした(ハーフだもんね)ルックスで花魁ってのとハスキーボイスとで

かなり適役魅力的ではあるですがむむむ。。な感じですね





パフューム ある人殺しの物語

テーマ:

公開初日に見てまいりました


「パフューム ある人殺しの物語」


pafu



感想は・・・すごかったです、素晴らしかったですね

物語としては、ストーカー?ってくらいに気味の悪い男の話、で終わってしまいそうな

感もありますが(笑)

私にはよかったですね、雰囲気も映像も。


主人公のグルヌイユの数奇で悲惨な運命、生い立ち。

そして生まれ持った、持ってしまった才能

そういうものがあの行動を呼んでしまうのでしょう

悲しくて可哀相で、それを自覚することもない主人公

その彼のとった行動は

無欲で、無知で、残酷だった。


主役のベン・ウィショーの演技の一人勝ちですね

勿論ダスティホフマンも素晴らしかった!

彼と過ごしたとことが一番よかったかなぁ。

なんでこんな役?っていうデミー・ムアとかね。


こんな難しい役を、「単に気持ち悪い人」とか「理解できない人」と思わせないように

演じるのは難しいでしょう

彼のイギリス人丸出しの線の細いところが私のツボど真ん中かだったせいかな

どんなボロ布を身にまとっていても、スタイリッシュに見えますねー

イイ!


私には、愛されたことなどない男の初恋の物語。というように感じましたね。


お勧めですね。





人生激場

テーマ:
三浦 しをん
人生激場

いやぁ~

かなり面白くて、職場で笑いをこらえるのが大変でした


最初のほうは、まだ調子が出てない感じではあるのですが

読み進めるうちにどんどん調子に乗ってきます(笑)


サッカー関係のところ、面白かったですねぇ~!


しをんのしおりよりも、バカバカしくて(イイ意味で)楽しんで読めました!!

私が語り始めた彼は

テーマ:
三浦 しをん
私が語りはじめた彼は

ずっと読みたかったんだけど、図書館になくて最近(多分直木賞の影響)で

入ったのでようやく読むことが出来ました(買えよ!って感じですが 笑)


最初、「私が語り始めた彼は」という題名の話が入ってなくて

ん???と思い

読み進めて三話あたりまで読んだところで、よーやくこの本の主旨?に

気づきました

鈍感というか理解力がないというか、最近ほんとに頭悪くなってるなぁ~

という感じ。


「私が語り始めた彼は」

これはすべての物語なのですね。彼=村川教授ではあるけれど、私は様々です

村川教授をとりまく人々ではあるのだけれど、村川自体でも、その浮気相手であり

再婚相手になった妻でもなく、なんというか・・その周りをかこむ人たちが

彼について語っているのです。

彼について、ではなくてその周りの人たちの人生というか。。


装丁と題名がすばらしい

文章は、どちらかというと暗くて清潔で、なんというのだろう・・

美しい?というのか。。


魅力的な作品ですね


なんか書くのが(感想を)難しい本でした。