渇き。

テーマ:
パチパチする駄菓子を食べているような。
映像の面白さ、俳優の怪演が楽しめました。
刺激はあるものの、同じものを食べていれば、やがては飽き。


行方不明になった娘の加奈子を探す父親。3年前の過去、加奈子を好きになった男子中学生。
この二人が加奈子は何者なのか?を知る物語です。


登場人物が覚せい剤を使用しているのですが、
その設定を外して物語を構成したほうが良かったかな。
娘自身が覚せい剤のような存在なので、
薬そのものが出てしまうと話が単純になり、魅力がなくなってしまうからです。
恋や愛に落ちるのみのほうが理想。


仮面ライダー鎧武のミッチがチャラ悪い感じで出ていたのには驚きました。
作り手は美形男子を汚して楽しんでいるのか。
鎧武でも正義側から離れ悪側に成長しているのですけど、
この作品では捨て駒キャラ、かなり酷い目に遭わされていました。
予想していなかったところであり、鎧武を見ている人なら見所かと。
(変身ヒーローの一人なのにと)


印象が強かったのは、金髪坊主の女学生。
独特の弱さをかもし出し、気になる存在でした。
しかし、あっさり終わってしまい、ちと残念。
サブキャラのエピソードがもっとあってもよかったかな。

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風立ちぬ  

テーマ:
体勢を崩してでも何とか受け取ろうとする。

原作は雑誌モデルグラフィックスに
宮崎監督が連載していた「妄想カムバック 風立ちぬ」。
紅の豚のように、先にミリタリーマンガがあるもの。

堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて。
主人公は戦闘機の設計技師の堀越二郎と
堀辰雄の小説「風立ちぬ」を合わせたキャラ。
飛行機制作の道に進むが、戦争によって戦闘機しか作ることができない。
彼女が結核であり療養している、という二つの軸(物語)があります。
二つの軸は明確なため物語は理解しやすいのですが、
宮崎監督の自己内が描かれているものなので、観終わった後は困惑はしました。


主演の声優は庵野秀明さん。
主人公は宮崎監督を重ねる存在でもあるので、同じアニメ監督を声優にしたのかも。
演じている声の調子を聞くと映画「舟を編む」の松田龍平さんのような。
アスペルガーなどの設定なのか…人情味はなさげ。
登場する展開は早く…子どもの頃と声が変わりすぎ、いったい何があったのだという。


戦闘機を作ってはいるものの戦争、軍とは距離がある。
会議でにはいるものの他人の意見は聞いてはおらず、自分が重要といったところ。
おそらく軍に美人を、
ナウシカのクシャナ、もののけ姫のエボシ御前のような人物がいれば話は聞いたのかも。


彼女のけなげな行動、妹の涙など、
感情を揺さぶるのは周囲の人間であり、そこでの感動はありました。
最後の戦闘機の飛行テストでの成功で彼女の死を合わせていますが、
最後に連絡を取るところがあってもよかった。


夢で始まり、夢で展開する。
空想する場面もたくさんありました。見終わった時には作品全てが夢だなと。
関東大震災が起こる場面はただただ驚きました。


歩きでの移動など実写的な間(演出)がありアニメでは厳しいなと感じました。
今作は効果音は人が発したもののため、間延びして感じたのかもしれません。
ならば紙芝居のようなテンポさというか、
省略したほうが、たいくつせず観られたのかなと…。


飛行機が透けて構造や細かな部品が見えるのはアニメの良さ。
マンガのように文字での解説があってもよかったなとも。
最近のアニメ映画だと、入った時にマンガなどの冊子をもらえることがありますが、
今作でも宮崎監督の原作本がもらえればよかったなと思いました。


冒頭にある言葉「風立ちぬ、いざ生きめやも。」・・風が立った(起きた、出た)、生きねばならない
恋愛の場面では出会いやきっかけ、時代としては戦争や災害。
風というのは、良いことも悪いことも意味しています。
最後は淡泊なまま終わったため、「生きねば」は言葉で語られるものの
はっきりとはしませんでした。


軍事技術、女性など。観たいもの、作り出したいもの、美学がある。
老いはなく、斬新なことをやろうとする。
冒頭の夢、少年時代の主人公が飛行機で飛んでいる時のように、
観客は宮崎作品を眺められればいいということなのかも。
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音の作りの良さを感じられました。
映像はラフでリアル、ミニチュア的な幻想的な場面もあり見応えがありました。
役者も含めて作品の質は高かったです。


物語は…人間も植物も動物も生きにくい、
人間が閉鎖した湿地帯。そこに人が違法に住んでいる島がある。
嵐が来て島が沈んでも、
なんとか生きようとする父親と女の子。島の仲間たち。



現実にある問題も、過酷な状況の中で生まれる空想も
すべては作り手の世界。
アニメや絵本など、完全にファンタジーに変換すれば、
受け入れやすい、面白いものになるのかなと感じましたが…
すでに宮崎アニメがあるわけで。
この感じは以前に経験している、という印象は受けました。


ラストが華麗であり、後味が悪く…
救いとして「夢オチ」でもいいんじゃないかとさえ思いました。
タイトルのかわいらしさに、だまされたような気も。



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舟を編む

テーマ:
辞書は使ったことがありながら、作る過程は知らないもの。
言葉や文字で伝えること。
生において気づかされる、とても有意義な作品だと思いました。


主人公はアスペルガー症候群のよう…
言葉で伝えるということを、あえて不器用で真面目な人がやろうとする。
言葉に向き合うことは自分に向き合うことでもある。
周囲も理解し合い、共に生きていく。
テーマがわかりやすく、楽しみ感動しながら見られました。
ほどよく笑い、泣けました。


出てくるのはいい人ばかり。
現実ではそううまくはいかないものかもしれませんが、
ヒーロー的、理想像としていいと思いました。
恋愛が描かれるものの、最後の方は寂しい気も。
土曜日。中野で演劇を観てから新宿に寄ってみると、初日で舞台挨拶という…
マルイアネックス1階、上映10分前なのですが、画面を見てもチケットが売り切れなのかわからず。
映画館のある9階に行ってみると、空席があるというアナウンス。
発券機でピコピコと買いました。
かなり前の席。それでも見やすかったです。


長編ミュージックビデオ、芸術作品といったもの。
GOMA&The Jungle Rhythm Sectionが演奏している映像に
写真やホームビデオの断片が重なります。

ちゃんちゃか、ちゃんちゃか、ブオンブオン。

記憶がなくなるGOMAさんと同調する
理屈どうこうではない、トランス状態になる作品でした。

映像よりも、音楽のどうしようもない楽しさを感じられました。
こういった音楽を演奏する方が知り合いにいるので、すうーっとはまりました。
パーカッションがよかったです。