舐性皮膚炎の原因

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舐性皮膚炎は、指先などの足元を何度も繰り返し舐め続ける事によって、皮膚がただれたり、雑菌が入り込む事によって皮膚に炎症が起こっている病態です。

犬や猫がそのようにして自分の体を舐め続ける理由は、皮膚の痒みや傷の痛みなどの違和感が生じているために行う場合もありますが、精神的なストレスによる問題行動によって行うケースも多く見られます。

これは、長時間の留守番、スキンシップの減少、散歩不足(運動不足)、周囲の騒音といった精神的なストレスを感じた際に、どうやって紛らわせばいいのかが分からず、黙々と足元を舐め続けたり、地面に穴を掘リ続けたり、何かを咬み続けるなどの行動を行う事で、どうにかしてストレスを発散しようとしている、転位行動(転嫁行動)と呼ばれるものです。

また、強いストレスによって、このような転位行動を何度も繰り返す事は、常同行動(常同障害)と呼ばれています。

犬や猫は、同じ血統であっても性格や気質には大きな違いがあるため、ストレスへの耐性もその個体によって大きく異なります。

犬はもともと群れで暮らす生き物ですので、孤独でいる事がとても苦手で、飼い主と離れて留守番をする事に、強いストレスを感じる事が多いと言われています。

猫は単独行動を好む生き物ですので、孤独でいる事にそれほど強いストレスを感じる事はありませんが、縄張り(テリトリー)に強いこだわりがあるため、引越しや部屋の模様替えによる環境変化は、強いストレスを感じる事が多いと言われています。
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犬や猫が何度も足元や腹部など、自分の体を繰り返しを舐め続けていると、次第に皮膚や毛根が傷付いてくるため、皮膚が赤く腫れたり、脱毛が生じるようになります。

そして、皮膚がただれて潰瘍ができたり、肉芽腫(舐性肉芽腫)と呼ばれる良性のしこりができる事があります。

また、皮膚の角質層が損傷と修復を何度も繰り返す事で、皮膚の肥厚や苔癬化が起こったり、色素沈着を起こす事もあります。

犬や猫が繰り返し舐め続けているうちは、皮膚の病変が治まる事はありませんので、頻繁に声をかけて呼び止めたり、患部の傷がひどい場合にはエリザベスカラーを着用して、患部を舐めさせないように注意する必要があります。

そして、根本的な原因である犬や猫のストレスを取り除いてあげる必要があります。

どうしても留守番が必要な場合には、帰宅後のスキンシップの時間をたくさん取るようにしたり、十分な運動や遊びの時間を取るようにしたり、頻繁に声をかけてコミュニケーションを取るようにして、犬や猫のストレスケアを行ってあげる必要があります。

また、ストレス発散グッズや爪とぎ台をいくつも置くなどして、一匹だけでいる時でも、ストレスを発散できるようにしてあげる事も大切です。

犬や猫の専用のベッドなど、静かに身を隠してたたずめる場所を与えてあげる事も、安心してリラックスできる事で、ストレスが軽減できる場合があります。
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舐性皮膚炎と皮膚の痒み

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舐性皮膚炎は、精神的なストレスだけが原因とは限らず、アレルギー性皮膚炎や細菌性皮膚炎など、何らかの皮膚病が背景にある場合があります。

犬や猫は、日常的にグルーミングを行うものですが、皮膚に痒みなどの違和感を感じると、しきりに舐め続ける事で、そのような不快感を治そうとする事があります。

そのようにして、皮膚の同じ所を何度も繰り返し舐め続けていると、皮膚が唾液で湿ってくるために、ふやけて弱くなるため、傷やただれができやすくなります。

そして、その傷口に口腔細菌や皮膚の常在菌が侵入しやすくなり、二次感染が起こると、さらに痒みがひどくなったり、痛みが生じるようになる事があります。

そして、ますます病変部を治そうとして、必死になって舐め続けるようになる事があります。

猫の舌には、舌乳頭と呼ばれる小さな突起が無数に存在しており、頻繁にグルーミングを行う際のブラシのような役割があり、とてもザラザラとしています。

また、犬の舌にも小さな舌乳頭は無数に存在しており、きめの細かなヤスリのようになっていますので、何度も舐め続けていると、被毛が抜け落ちて、やがて皮膚を傷付けてしまう事になります。

犬や猫が何度も同じ部位を舐め続けている場合には、ストレスを感じている可能性もありますが、何らかの皮膚の異常を抱えている事もありますので、皮膚や被毛の状態もよく観察してあげる必要があります。

犬や猫の体に汚れが溜まっていると、頻繁にグルーミングを行うようになりますので、毛玉を飲み込んだり、皮膚がただれるなど、病気を引き起こす原因になってしまいます。

そのため、普段から犬や猫の体は清潔に保つように気を付けて、身の周りの生活環境も衛生的に保つ事が大切です。
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