海上自衛隊第1術科学校(広島県江田島市)で2008年9月、特殊部隊「特別警備隊」養成課程の3等海曹の男性=当時(25)、愛媛県東温市=が訓練中、15人相手の連続格闘で死亡した事件で、両親が国や当時の担当教官ら4人に、計約8000万円の損害賠償を求める訴えを松山地裁に起こしたことが16日、分かった。
 原告側代理人によると、両親は海自関係者から「養成課程を辞めることになっていた3曹へのはなむけだった」などと説明を受けたが、訴状の中で「体罰や制裁が目的だった」と主張。経緯についての説明も不十分だったとしている。
 呉区検は昨年8月、格闘に立ち会った男性教官を業務上過失致死罪で略式起訴し、罰金50万円が確定。教官とともに書類送検されたほかの3人は不起訴処分となった。 

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