脱税・申告漏れ日記

大阪の若手税理士が巷に流れる脱税・申告漏れ報道の裏側を分かりやすく解説します!


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『脱税:架空計上で 携帯販売会社と社長、容疑で告発--国税局 /大阪』
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110629ddlk27040362000c.html
毎日新聞 2011年6月29日 地方版

『携帯販売会社が5千万円脱税 大阪国税告発』
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110629/crm11062903000004-n1.htm
MSN産経ニュース 2011.6.29 03:00

『携帯販売会社が5600万円脱税容疑…大阪国税局告発』
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20110629-OYO1T00381.htm
読売新聞 2011年6月29日


店舗の閉鎖を装い、備品の処分などに要したなどとする架空経費を計上する手口で法人税を脱税したとされる事案
・大阪国税局から法人税法違反容疑で大阪地検に告発されたのは、大阪市北区の携帯電話販売会社T社と、N社長(69)。
・同社は最大で21店舗を展開していたが、不採算店舗の閉鎖に伴って多額の損失が生じたとする経費の架空計上を行い法人所得を圧縮(現在は9店舗を運営)。
・2010年3月期の1年間で約1億8700万円の所得を隠し、法人税約5600万円を脱税した疑い。
・2011年6月28日、大阪国税局が法人税法違反罪で大阪地検に告発していたことが発覚。
・追徴税額は重加算税を含め約7500万円とみられ、既に修正申告済みの模様。


架空経費の計上という帳簿操作により法人所得を圧縮した事案です。

架空経費の帳簿操作はよくある話ですが、今回の手口は(あまり緻密ではないという意味で)非常に大胆だったと推測されます。

記事にもあるとおり、

同社はN社長個人に対する貸付金があり、N社長は貸付金を架空経費に移すことで借り入れ分を帳消しにしていたという。(読売新聞)

元々個人の不動産購入等に充てるための資金として、会社から個人への多額の貸付金があったようです。

会社から個人への貸付金については無利息又は低利率で行うと経済的利益が会社から個人に提供されたということで、原則として、収益認定がされてしまいます。

したがって、これを避けるには、適正な利率()での利息を徴収する必要があります。
未収でもいいですが、利息分の収益計上が必要でその分税負担が増加することになります。


1.金銭が使用者において他から借り入れて貸し付けたものであることが明らかな場合・・その借入金の調達利率
2.その他の場合・・・貸付けを行った日の属する年の前年11月30日時点の日本銀行の商業手形の基準割引率(旧公定歩合)+年4%(使用者における借入金の平均調達金利等を基に合理的に算定することも可能)


返済するお金は無いけど、収益が計上されて税金が増えるのは嫌だ。
何とか返済したくない。税金も減らしたいということで、編み出したのが、

費用/貸付金

の仕訳だと推測されます。

うーん素人考えですね~。顧問税理士はストップかけなかったのでしょうか?

確かにこれなら貸付金はどんどん減っていくし、費用/未払金 で架空経費を計上したときに起こる、「その未払金の残高が残り続けてしまう。」という心配もしなくていいわけです。


しかし、この仕訳あまりにも不自然ですよね。

この仕訳が成立するということは、社長個人のポケットマネーで巨額の経費の支払をしていたことになり、

「そんなお金がどこにあったんだと。」

「そんなにお金を持っているんだったら、何故貸付金がここまで膨らむ(多額になる)まで返済しなかったのか。」

という調査官の疑問をふつふつと呼び起こすことになります。


実際は不採算店舗の閉鎖によって人件費が削減され所得が増加していたとのことですので、経営手腕はあった方なのでしょうが、

動機について社長は「税金が安くなり、(貸付金を架空経費に移せば)自分も会社に返済せずに済むと思った」と話しているという。(読売新聞)

コンプライアンスという点ではお粗末と言わざるを得ないでしょう。

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