脱税・申告漏れ日記

大阪の若手税理士が巷に流れる脱税・申告漏れ報道の裏側を分かりやすく解説します!


テーマ:
『豚肉輸入脱税 元業者懲役2年 名古屋地裁判決』
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/110525_6.htm
読売新聞 2011年5月25日

「差額関税制度」を悪用し、関税を脱税したとされる事案
・名古屋地裁で懲役2年、罰金3億円(求刑・懲役3年、罰金5億5000万円)の判決を言い渡されたのは、埼玉県越谷市、元食肉仲介業A被告(64)。
・同被告は2005年1月~2006年2月までに食肉輸入販売会社社長らと共謀、名義を借りてチリから豚肉を輸入。
・「差額関税制度」を悪用して輸入する際の価格を国が定めた基準価格に近い金額のように見せかけて東京税関などに虚偽の輸入申告書を提出。
・300回以上不正な輸入を繰り返し、計45億3900万円を脱税
・2009年11月19日名古屋地検特捜部が関税法違反(脱税)容疑で逮捕。
・2009年12月9日名古屋税関が関税法違反(脱税)容疑で名古屋地検に告発。
・2009年12月10日名古屋地検特捜部が関税法違反(脱税)容疑で再逮捕・起訴。
・2011年5月24日名古屋地裁で懲役2年、罰金3億円(求刑・懲役3年、罰金5億5000万円)の実刑判決。

豚肉を輸入する際には、国内の畜産農家を保護するため「差額関税制度」が設けられています。

「差額関税制度」では、国が定めた基準価格に見合う金額になるまで高い関税をかけ、これにより基準価格以下の低い金額での市場流通を防いでいます。

判決によりますと、同被告はこの制度を悪用し、輸入する際の価格を基準に近い金額のように見せかけて虚偽申告をし、関税を免れたとされています。

例えば200円/㎏で輸入できるチリ産豚肉を1000㎏輸入した場合、国が畜産農家を保護するために設定した基準輸入価格が546円/㎏とします。
この豚肉を輸入する際、両者の差額346,000円(=546円×1000㎏-200円×1000㎏)の関税を税関に納付する必要があるのですが、ここでインボイス(仕入れ書)を偽造する等して500円/㎏で仕入れたと税関に虚偽の申告をします。

すると関税を46,000円(=546円×1000㎏-500円×1000㎏)に抑えることが出来るのですね。


インボイスの偽造が簡単なのか、大企業から中小企業までこの手法を使った脱税事件のニュースはよく目にします。

しかし、脱税した約45億円はもちろんのこと、これにかかる重加算税35%(約15億7500万円)に今回の判決による罰金5億5000万円、さらに懲役2年。
さらに同被告は同時に共犯として逮捕・在宅起訴された食肉輸入販売会社社長らに輸入名義を借りた手数料として1億円弱(七千数百万円+千数百万円)を支払っていたとされています。

よく、脱税は「労多くして功少なし」と言いますが、今回は功どころか莫大な授業料を払うこととなってしまいました。



貿易ビジネスの基本と常識


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