脱税・申告漏れ日記

大阪の若手税理士が巷に流れる脱税・申告漏れ報道の裏側を分かりやすく解説します!


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『脱税:1億4200万円脱税、経営者在宅起訴 関連3社も /千葉』
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110521ddlk12040252000c.html
毎日新聞 2011年5月21日 地方版

『青果店の実質経営者を脱税で在宅起訴』
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110520/chb11052021160005-n1.htm
MSN産経ニュース 2011.5.20 21:10

架空の仕入れ計上により法人税を脱税したとされる事案。
・千葉地検に法人税法違反(脱税)の罪で起訴されたのは、青果物販売等を行うF社(柏市)、B社(同)、O社(札幌市西区)の3社と、その実質的経営者である会社役員、O容疑者(60)=柏市=。
・架空の仕入れの計上等により、2006年8月~2009年8月までの3年間で、計約4億7700万円の所得を隠し、法人税約1億4200万円を脱税した疑い。
・5月20日、千葉地検が3社を法人税法違反(脱税)の罪で千葉地裁に起訴。同容疑者を同地裁に在宅起訴。

架空仕入の計上による所得隠しとのことで、以前の記事で紹介した脱税手法の分類で言えば、「課税繰延型」か「架空支払型」ということになります。
<関連記事>
スーパー銭湯会社と社長が7000万円脱税 大阪国税局告発

いずれの手法も帳簿操作が必要と解説しましたが、今回の事案で言えば、脱税額が大きいため現預金等で払った事にする「架空支払型」は手続き的に難しく、「課税繰延型」を利用して「仕入高/買掛金」等の架空仕訳を計上したものと推測されます。

しかし、この帳簿操作による架空経費の計上ですが、麻薬と同じで一度手を染めるとそこから抜け出すのが一苦労。
何故なら、一旦「仕入高/買掛金」で計上した経費ですが、貸方の買掛金も架空の債務ですから、そのままにしていても弁済されることはなく、残高が残り続けてしまいます。(架空支払型なら買掛金の残高は
残りませんが、現預金をどこかから融通した事になっているため借入金等の残高が不自然に増えているはずです。)

これを解消するには翌期で逆仕訳「買掛金/仕入高」等をする必要があるのですが、そうすると通常の利益に経費の戻し入れ分の収益が上乗せされることになってしまいます。ちょうど翌期の利益が少なくなっているのであれば、費用の戻し入れをしても問題ありませんが、引き続き利益が出ている場合には、前の期の脱税額以上の税金が発生する可能性があるのです。
結果、架空の債務を抱えたまま事業を続けなければならなくなります。

また、仮に翌期利益が伸びず、経費の戻し入れが出来たとしても安心は出来ません。
実際に税務調査が入れば上記の逆仕訳は明らかに不自然な仕訳ですので、金額が大きければ大きいほど簡単に発覚します。

確実に、
「ちょっと請求書を見せてもらえますか?」
となります。

さらに、上記の一連の仕訳を行った場合、架空計上した事業年度は粗利益率が悪くなり、それを戻し入れた翌期では粗利益率が良くなります。
扱う商材が変わらないにも関わらず、利益率の変動が余りに大きいと調査に入るまでもなく、

「何かやっとるな!」となるわけです。

脱税は精神的にも負担が大きいですし、誰もが思い付くありきたりな方法で完全犯罪を行うのは不可能です。利益を出して真面目に納税して銀行の評価をあげておいた方が会社の成長も早いです。
もちろん合法的な節税対策は行った上で。



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