薬ちょうだい・・・




キモチ悪さの代わりに襲ってきた頭が砕けそうな頭痛に



アタシは少しだけ添い寝してくれるっていう二宮さんを揺り起した





薬はベッドワキのチェストの1番上・・・



指さす先を目で追う彼が引出しの中から市販の痛み止めと


キッチンからコップに白湯を持ってきてくれた



二宮さんを甘えるように見上げるアタシに、しょうがねぇな・・今日は特別



って自分のクチに白湯を含ませ、薬をアタシとベロの上に乗せて



口移しされる白湯はあなたの愛がたくさん詰まってる



「寝ちゃえよ・・・ぐっすり」



「寝てる間に仕事行ったらやだもん」




「行っかねぇよ」




「いなくなったら罰金100円ね」



100円ってかわいすぎる



二宮さんに頭をなでられ



瞼が重くなる・・・




「カズくん・・ずっとそばにいて・・・・ねっ」



「消えちゃうかもな」



いじわる





彼の腕枕




睫を揺らす吐息が心地よい微風となる


きもちいいなっ・・・・





二宮さんの髪の毛をギュってすると




遠くから聞こえた「抜ける抜ける」の声




熟睡してるアタシのカラダが固いハズのベットに沈んでいく




アタシのカラダを征服してる?



かすかに聞こえる・・ぺちゃっ・・っていう音



「や・・・・・・いやっ・・・・」






寝汗がキモチ悪くて目が覚めた



彼の匂いを求めて、鼻をくんくんすると、アタシのすぐそばに



その匂いは存在していた




「起きたか?」




あくびをひとつする彼が盛んにアタシのワキの下に手を


すべりこます



「生えてる」




「・・忘れてた」




「でも、カズくんも髭生えてるよ」




うっすら生えた髭に指をはわし



そのキモチイイ感覚にうっとり目を閉じる






つづく