5月11日は鵜飼い開きの日…だそう。


鵜飼い…
1300年ほど前から行われている漁の仕方。
でも今は、昔からの漁法を伝える観光目的の鵜飼になっているそう。

首に紐をつけられ、
船で待つ人間のために、
川に飛び込み魚を取ってくる鵜。

鵜はいったいどんな気持ちなのだろうか。







今日は娘ちゃんの予防接種の日。


しかし奥様に異変が。

数日前から身体に変な湿疹ができ、
痛い痒いいっている。

『これはもしや帯状発疹!?』

どうやら危ういということ。
しかも帯状発疹はうつるんだとか!!


「こんな日に限って…」
なんて落ち込んでる奥様をなだめ、
僕が娘ちゃんの予防接種付き添いに!!


(後日帯状発疹ではないことが判明した。良かった…)





マスクで完全防備な奥様が車を運転し、
産婦人科へ。


奥様は車で待機。


僕と娘ちゃんのふたりっきりで、いざ参る!!




娘ちゃんは僕の腕の中でスヤスヤと眠っている。

頼むからこのまま寝ててくれよぉ〜。



いざ、受付へ。



…いやぁ、大変。


娘ちゃんを抱っこしていると、
何にもできないのね。


診察券も出せないし、
財布も、問診票も出せやしない。


ワタワタしていると、
『娘さん、寝かせたほうが…』と受付の方が。


受付横に一時的に寝かせられるベットがあるのだ。



「あぁ、そっか。すいません」

ゆっくりそっと寝かせて、その隙に受付完了!




さぁ名前が呼ばれるまで待つ待つ待つ。



未だ眠っている娘ちゃんの身体をゆっくりゆーらゆら揺らしながら、


「泣かないでよぉ〜、いい子だよぉ〜。
こんなとこで泣いたらパニックよぉ〜。」


と、オリジナル子守唄を耳元で。





周りを見ると、お母さんだらけ。


多分こう見られてるだろう。




『主夫なのかしら?』

『男ひとりで育ててるのかしら?』

『奥さんに逃げられたのかしら?』



そんな声は聞こえてはこなかったけど、

妄想でそんな声が僕の頭の中で響き渡る。



早く呼ばれて。

お願い。



呼ばれた、娘ちゃんの番!!




恐る恐る、診察室へ入る。


優しそうな先生が、診察してくれた。



早速、飲み薬をあげます。
娘ちゃんの口にシロップ状の薬を注入するのだ。


『では、お父さんこのように抱っこしてくださいねぇ、いや、手をここ。いや、そうじゃなくて、手をここに。そうそう。で、こっちの手をここに。いやいや、こうこう。そうそうそう!』



お父さん、てんやわんや。



なんとか、いいポジションで抱っこすることができ、シロップも残さず飲んでくれた。


さぁ来ました!




お注射であります!



なんと、お注射を3本も打つのだ!!


大人でも3本は怖い。
これをうちの娘ちゃんが。。




「これって、みんな泣きます?」

聞くと先生が、

『泣きます。泣かないとおかしいです(笑)
泣くのが普通ですよ。』




むちむちの娘ちゃんの腕に刺さる針。




あぁぁぁ!!



あぁぁぁ、うちの娘ちゃんに!!!!!





顔を真っ赤にして、泣く娘ちゃん。



あぁ、でも良かった。泣いた。普通だ。


なぜかホッとした。


痛点は、ちゃんとありました。





その後もぶすり、ぶすりと注射を。


ギャンギャン泣く娘ちゃん。



なぜか僕も声を出して泣きたくなった。



あぁ、よく頑張った!!!

痛いよな。ごめんな!!


あぁぁ、あぁぁぁ!!!!!




注射が無事終わり、
診察室から出でもまだ泣いていたが、


『よしよーし、痛くない〜、
注射なんて、痛くない〜、大丈夫〜大丈夫〜』


とオリジナル子守唄セカンドシングルを歌うとすぐに泣き止んでくれた。



そして、お会計まで泣かずにいてくれた。



あんなに痛い注射を3本もされたのに、
泣かずに僕の腕の中で待っててくれたのだ。



多分、多分だけど、
慣れない父に気を使ってくれたんだと思う。

ここで私が泣いたら、
父がパニックになる!と。







出来た娘でしょ。







お会計が終わり、
車で待機している奥様の元へ。


まるでアルマゲドンの帰って来た救世主のごとく、ゆっくりと妻の元へ。



奥様は満面の笑みで「おかえり」と言ってくれた。



やれば出来るんだ!!

ふたりとも泣かずに戻って来られた。

娘と2人で予防接種できたことに感動した。






そうか、
鵜はこんな気持ちだったのかもな。


褒めてもらいたかったんだ。

魚を取って来て、褒めてもらいたかったんだ。





また予防接種しに行かなくちゃいけないらしい。


また私が付き添おうと思う。


ふたりでまた頑張ろうな、娘ちゃんよ。