6日前、卵子(受精卵)の凍結保存のための採卵をしてきました。


1月4日から毎日卵胞(卵子のもと)を育てる注射(筋肉注射です!)をしに片道1時間半の道のりを通い続け、13日目で採卵にいたりました。


前回もさらっと流れを書きましたが、今日はより詳しく説明しようと思います。


わたしの場合、抗がん剤治療をする前に、卵子を守る、つまり妊娠の可能性を残しておきましょうという目的で卵子の凍結保存をすることになりました。


抗がん剤を投与すると、やはり女性機能(生理など)が止まってしまい、治療が終わっても生理が戻らずそのまま閉経してしまう方もいるそうです。(特に40代以上の方はその確率が高いそうです)


わたしのように20代の場合は、治療が終われば生理も戻ってくるだろうと言われていますが、将来こどもがほしいと思っているので、念のため卵子を取り出しておくことにしました。



わたしがかかった聖路加国際病院の卵子凍結保存のケースです。


聖路加では、月経周期に合わせて採卵までの流れが決まっていきます。


わたしはたまたまかかった初日が生理4日目でした。本来は、生理3日目からがベストだそうです。

その日からまずhMGフォリルモン(150単位)を筋肉注射です。


初日から6日目まで毎日、なるべく同じ時間帯に注射を打ちます。

費用は保険適用にならないため、自費で、注射のみの場合\2,824、診察と注射の日は\5,000~8,000くらいでした。


7日目からは、セトロタイドとhMGテイゾーという注射に切り替わりました。

*わたしの場合ですが、25歳・生理順調ということもあって、卵子がたくさんできすぎてしまう「卵巣過剰刺激症候群」になってしまいました。7日目の時点で、左右の卵巣に各15~16個も卵子ができていたそうです。。。


セトロタイドは卵子がある程度大きくなってから投与する薬で、卵子が排卵してしまわないように抑制してくれるそうです。これは、おへそ周辺の皮下注射です。


~10日目はこの2種類の注射を毎日打ちました。注射のみの場合、\3,685、診察と注射で\16,000~6,000くらいでした。超音波ではっきりわかるくらい、私の卵巣は卵子がごろごろでした!


9日目に採卵前日から服用するための抗生物質(トミロン)が処方されました。

これも保険外ということで自費で\1,720でした。


11日目は、まず14時にセロトタイドを打ち、21時半にhMG(排卵誘発剤)を筋肉注射しました。

1日2回病院行きました。。。ちょうどこの日東京が大雪で電車が停まり大変でした―!


*なぜわざわざ夜の21時半に注射を打つかと言うと、この排卵誘発剤を打つと35時間後にうまいこと排卵してくれるそうで、採卵する時間を逆算して打つことで体をベストな状態にもっていけるということだそうです!


12日目、注射はなし。夕食後抗生物質1錠服用し、21時以降は採卵が終わるまで絶食絶飲です。

だんだん下腹が張ってくるような感じがありました。ひん尿気味でした。


13日目、採卵当日。

聖路加では、採卵は朝早い時間にしかやらないのでもし聖路加で採卵される方はそこをご考慮ください。


わたしは7時半からの予定だったのですが、わたしの前にもう一人いて結局始まったのが8時。

手術着のようなものに着替えて、歩いて手術室に入り、慌ただしく点滴打ったり、心電図つけたり、脚を固定されたり、酸素の管を鼻にセットされたり、、、と言う間になんとなくほんのり麻酔がかかりました。


一応局部麻酔ということだったのですが、採卵が始まると「麻酔かかってないだろ!!!」というくらい激痛(泣)いろんな意味で意識朦朧としている中で、看護師さんや先生たちが一生懸命声をかけてくれて、手をにぎりしめてくれてあっという間に1時間経っていました。


痛いのもそのはず!卵巣に針を刺して卵子を採るのですから。。。わたしの場合、人より卵子がたくさんできたため、かなり時間がかかったそうです。覚悟はしていましたが、本当に泣くほど痛かったー。(普通の方は20~30分で終わるそうです)


ここからは旦那さんの出番です!

他の医療機関もそうだと思いますが、卵子凍結保存をするとき、既婚の場合は受精卵にして保存するのが一般的だそうです。


といことで、旦那さんの精子を別室で採取してきてもらい、培養士さんに受精させてもらいました。

精子は、採取後1時間以内のものでなければならないため、自宅からで間に合う方は自宅からでもOK.。

わたしたちは自宅が遠いので病院内の「集中できる部屋」(笑)というところでひとりで頑張ってもらいました


旦那さんに聞いたところ、テレビとかDVDとかいろんな材料があったそうです。。。


わたしはしばらく病院のベッドで休ませてもらっていたのですが、自分でもわかるくらい卵巣がぱんぱんに!なんとなく息苦しいし。超音波で診てもらうとやはり出血があるのと、腹水が溜まっているとのこと。


先生の話を聞いている間に貧血になって倒れてしまったり!普通の方は採卵後5~6時間で帰れるところ、わたしは8時間かかりました。


しかしgoodnewsは、卵子が30個も採れたこと!!がんばったかいがあった(泣)

*これだけの量はかなりまれなことですので、量は参考にしないでください!!!


当日かかった費用は、\222,348でした。(卵子の量に関わらず、一律です)←人によっては点滴の量や酸素の時間によって多少誤差はあるかもしれません。

院外処方でお薬:カバサール(0.25)1日1錠3日分で\1200ほどかかりました。



次の日、病院に電話し受精確認。30個中25個受精できたとのこと。かなりの高確率だそうです。

*これも年齢や個人差がありますので参考にしないでください。

わたしも主人も25歳、卵巣過剰刺激症候群で卵子がたくさん採れた場合の1例としてお考えください。


採卵から3日後受精卵の育ち具合を確認しに病院へ。実際のたまごたちをビデオで撮った映像をみせてくれた。専門の培養士さんの説明によると、受精卵25個のうち、うまく細胞分裂しているのは20個くらいとのこと。卵割球の状態によるグレードごとに、卵子の成長レベルを記したプリントをいただきました。


わたしたちは、より妊娠の確立が上がるようにあと3日育ててもらい、うまく育ったものを最終的に冷凍保存することにしました。さらにあと3日育ててもらう費用\31,500でした


3日後、16個成長したとのことで冷凍保存しました。費用\42,000でした(2年間、受精卵の数に関係なく保存してもらえます)


わたしの体はというと、3~4日間はずっと息苦しく、歩くのもお腹に響いて痛い状態でした。卵巣の腫れと腹水のせいでお腹はぱんぱん。ごはんはちょっとずつしか食べられませんでした。


一晩寝て起きると少しずつ良くなっていくような実感がありました。採卵から6日経った今日、やっとお腹の張りが若干マシになってきたかなーという感じです。きっと、普通の方はもっと回復が早いと思います。


わたしはじっとしていられない性格で、お腹が張ってるのに家事したり動き回ったりしてしまい、さらに回復が遅れていると思われます(汗)


きのう診察に行ったらあまり卵巣の大きさが変わってないと言われ、がーーーん(泣)。。。

家族に、これからもう動かない宣言をしてぐーたら生活をしております。



どうにか今週中にいい状態にもっていかないと、来週から抗がん剤治療ができなくなってしまう!

おとなしくしてます。



今回も長々と書かせていただきました。

読んでいただいた方ありがとうございました。

この経験が何か少しでも誰かの役に立てますように。