聾唖のアーティスト
テーマ:西山今年は8月22日に始まったラマダン(日の出から日没まで断食をする月)も、
あっという間にあと約1週間を残すのみとなりました。
冬時間に変わったので、断食時間は午前3時半頃から
夕方の18時頃までの約15時間です。
ラマダンの時期は、太陽暦では毎年約10日ずつ早まるので、
これから数年間は暑い季節の中での断食時間が長くなり、
厳しい条件下での断食が続くことになります。
9月に入って学校も始まり、子どもたちも学校に通いながらの
断食は大変そうですが、断食の終わりを告げるアザーンが始まると、
一気に水を飲み干す様子は微笑ましいです。
(アザーンとは、1日5回の礼拝の時間を告げる朗誦で、
日没の礼拝を告げるアザーンが、断食の終わりの合図となります)
毎日、断食が終わると、家族で食卓を囲み、ご馳走を食べ、
その後は親戚や近所の人の家を訪問します。
私の大家さんの敷地内には、大家さんの男兄弟3世帯(+独身の妹)
も住んでいますが、ラマダン中は子どもたちが夕食のために
互いの家庭を行き来したり、あるいは皆で集まって
一緒に夕食をとることもあります。(全員が集まると、軽く20人を越えます。)
夜、一気にご馳走を食べ、しかも食後に甘いお菓子を取ったりもするので、
昼間断食していてもあまり痩せるということはなさそうです。
断食が始まる前、午前3時頃に軽く食事を取る人も多く、
これも太る原因になりそうですね。
そのまま起きていればよいですが、食べてからまた寝ると、
皆おなかに吸収されてしまいそうです。
こちらの男性はヘビースモーカーが多いのですが、
ラマダン中は日中タバコも吸えないので、これもなかなか大変そうです。
かくいう私も、ラマダンのおかげで、毎日のタバコの量が
普段の2分の1から3分の1まで減りました。
さて、ラマダンとは関係ないのですが、大分前に
ひょんなことでトバスから遠くないジェニンという町で話をする
機会があった、聾唖のアーティストを今日は紹介したいと思います。
ここで紹介する絵は全て彼の作品で、
下の写真で、故アラファト前議長の絵の前にいるのが彼本人です。
(ちなみに、故アラファト議長は西岸では今でも人々に愛され続けており、
西岸にはたくさん彼の壁画があります。やはりアッバス現議長とは
カリスマ性が違うといったところでしょうか。)
きれいな目の、ちょっとはにかみやさんの少年といった感じですが、
彼の周囲には彼と手話でコミュニケーションできる友人たちがいて、
自分の作品を嬉しそうに紹介してくれました。
パレスチナにも聾唖の人のための学校があり、
彼はそこで勉強をしたとのこと。
アーティストとしての活動の他に、散髪屋さんもしているそうで、
その様子も写真で見せてもらいました。
下の絵は、エルサレムの「岩のドーム」ですが、パレスチナ人の
エルサレムに対する思いが伝わってくる作品ですね。
早くパレスチナ人が、自由にエルサレムを訪れることのできる
日が来ることを願わざるをえません。
(現在パレスチナ人は、イスラエル側の許可を取らなければ、
エルサレムに入域することはできません)
そして、これからも彼が暖かい人たちに囲まれて、
彼の活動を広げる機会を得られることも。


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