この業界では稀なことかもしれませんが、自分の立場を明確にした上で、差し障りのない範囲でコメントを掲載していきたいと思います。
もちろん、ここでは飽くまでも個人的な見解を述べるものでありますが、業務の運営や意思決定は、結局は運営者個人の拠って立つ日常の考え方や経験にも大きく左右されることは否定できませんので、全く役に立たないかもしれませんが、直接業務に関係ないと思われる日々の雑感も、敢えて深く考えずに記載していくことにしたいと思います。


私は、現在、投資ファンドである ニューホライズン キャピタル株式会社 の取締役会長の安東泰志であります。 前職では、02年初めに事業再生ファンドを創業し、お蔭様で日本でも最大規模の投資ファンドに育てることができ、在任期間中は十分な投資成果もあげることができたのですが、日本の産業再編の触媒たらんとする新たな気持ちで、06年秋に自ら創業したファンド運営会社を会社分割の上、志を共有する仲間と共に新たなPEファンド運営に乗り出しました( http://ameblo.jp/nhcjpn/archive1-200707.html )。


このブログは、あくまでも、投資ファンドのあり方から、日常の出来事まで幅広く、私の個人的見解を述べるものに過ぎず、よって、私が経営または所属する会社・組織等の公式な見解を述べるものでは ありません。

作成に当たっては、極力事実に即したものにするよう努めておりますが、その記述内容の最終的な正確性について保証するものではありません。


なお、恐れ入りますが、本ブログ記載内容の無断転載はご遠慮戴くようお願い致します。



*「ダイヤモンドオンライン」連載中!


http://diamond.jp/category/s-financecenter



* 拙著「V字回復を実現するハゲタカファンドの事業再生」(幻冬舎)のご注文は、以下へ。

http://www.amazon.co.jp/dp/4344952367/  


  • 16 May
    • 名古屋、信州

      金曜日のNewsPicksの名古屋オフ会から終電近くで往復し、土曜日は朝から玉村豊男さんのヴィラデストワイナリー及びアルカンヴィーニュ訪問。玉村さんと千曲川ワインバレープロジェクトの順調な進展と今後の課題を確認。 その足でISAKの年次のファウンダーズミーティングに参画、こちらも順調に夢を叶えつつある。 いずれも昨年の今頃には想像もしていなかった程の進展だ。夜は軽井沢でお世話になっている方々の誕生日祝い。 日曜日は朝から社内コンペ「NHC杯」の後、17名でBBQ。 美しい信州の自然に抱かれ、幸せな週末でした。 ヴィラデストにて ↓

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  • 12 May
    • ダイヤモンドオンライン寄稿(三菱自動車)

      日産自動車傘下入りが伝えられる三菱自動車ですが、12年前のリコール隠し問題の背景にあった企業風土と、それを克服しようと取り組んだ04-05年の事業再生委員会の記録です。その風土改革が出来なかった理由も記載してあります。 文中にあるように、日産自動車との水島工場JVは、もともと04年夏に事業再生委員会が提言したものであり、渋る三菱重工を僕が説得して実現しました(はじめはOEM)。それが結局、風土改革ができなかった三菱自動車の不正を摘発し、自動車業界再編に繋がったことは、良かったのではないでしょうか。 これも文中末尾に記載した通り、今は三菱の冠を捨ててでも再生を果たすことが、社員・取引先・世界のユーザーにとってとても大事なことです。是非とも日産傘下で羽ばたいて欲しいです。 ダイヤモンドオンライン寄稿(登録のみで無料購読可能です) ↓ http://diamond.jp/articles/-/90980

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  • 09 May
    • 日経記事(MMC)

      今朝の日経朝刊「経営の視点」でも、2004~2005年に我々が実施した三菱自動車の事業再生委員会の内容が取り上げられています。その提言が生かされなかったことが今の問題の根幹にあるという見解は、まさにその通りではあります。 しかし、この事業再生委員会報告書、一体どのようにして入手したのかなあ。 僕はいわゆる「裏取り」の取材は受けますが、資料は手元に持ってません。 ただ、いずれにしても、ここまで取材が進んでいるのであれば、守秘義務を守りつつも、責任ある立場でもう少し当時の状況を正確にお伝えする必要がありそうですね。

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  • 05 May
    • 実りの春

      29日から本日まで、軽井沢に滞在していました。 書を読み、書き物をし、仕事の来客をこなし、気に入った絵を買い、皆で最高の料理とワインに酔い、春の息吹に触れ、とても実り多い日々でした。

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  • 28 Apr
    • 三菱自動車問題についての私見

      三菱自動車の燃費データ不正の問題が連日マスコミを賑わせています。僕にとっては、ちょうど12年前の2004年4月の光景とダブって見えます。あのリコール隠し・ダイムラーの撤退という経営危機の中、三菱自動車の若手社員100人の皆さんとCFTを組んで再生に取り組み、寝食を忘れて改善策を練り上げた日々。 あの年、5月から7月まで、300人近い社員・関連会社の皆様に1人90分をかけて丁寧にインタビューをし、更に合計15000人の社員の方々にアンケート調査を掛けました。したがって、僕が取締役事業再生委員長として本格的に乗り込んだ7月時点では、社内風土の問題をはじめとする問題点は大方把握していました。だからCFTでの再生策の策定もどんどん進んだのです。しがらみがないファンドが率いたからこそ、それまでタブーだった改革も提言できました。しかし、道半ばの05年1月末、銀行の要請に従って主役を三菱3社に譲ります。 僕がこの件で何かを発言するたびに、「当時1年間とはいえ社外取締役だったのだから、燃費不正を見抜けなかった責任がある」とか、「主役交代でダメになったとか、言い訳がましい」とか言う人たちが出てきていることは知っています。しかし、彼らは当時の現場をどのくらい正確に知ってそのようなことを言っているのでしょうか。隠蔽しろとでも言うのでしょうか。それこそ、無責任です。 また、僕が別のコラムで出身会社である三菱東京UFJ銀行の経験を基に、メガバンクへという職場を就活生に強く勧めながら銀行批判をしているのは怪しからんというような見当違いの意見まで出てくる始末です。僕は銀行在籍時代から、銀行という職場や同僚のことは愛していても、仕事に関しては是是非非できっちり意見を言っていましたし、今もそれは変わりません。それだけのことです。銀行の人にはそれを受け止めるくらいの度量はあります。 今起きている問題の背景には、根の深い原因があります。問題を解決するためには、歴史に学ぶ必要があり、過去の検証がなされなければ本当の経営改善策は出てきません。もちろん、守秘義務に反するようなことは一切言えませんが、当時の雰囲気を伝えることは、これからの同社の再建には欠かせないものと考えますので、一定の制約内ではありますが、本当に差し障りのない範囲でコメントしています。 当時の取締役(社外)や、今の取締役に責任があるという意見はご尤もですが、現場の末端の個別データが取締役会付議基準にあたることはどんな会社でもあり得ませんので、社内・社外を問わず、直接その業務の執行を委任されている取締役以外、情報を持っていないのは当然です。取締役会がやるべきことは、個別のデータのチェックなどではなく、企業風土を改め、人事ローテーションや製造開発部門の業務フローの見直の導入などで、社員が不正に手を染めないような仕組みを作ることです。 当時の事業再生委員会は、それに対する詳細な解答を出していました。事業再生委員会が出した提言の中には、日産との協働をはじめ、その後の黒字化に大きく貢献したものも多いのですが、企業風土改革という根っこの提言が、なぜ実現されなかったのかを再検証することはとても大事なポイントです。

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  • 24 Apr
    • 三菱自動車、日経ヴェリタス、軽井沢・・

      三菱自動車が燃費データ偽装事件を起こしたことについて、04年のリコール隠し問題の時に再生支援を行なった我々の見方が知りたいということだったので、迷いましたが、当時の社員の気持ちを代弁することにも意味があるかなと思い、敢えてインタビューをお受けすることにし、金曜日の「ワールドビジネスサテライト」で放映されました。( WBSのホームページでも紹介されています → http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_110289 ) 24日付「日経ヴェリタス」では、公的年金の運用についてのインタビュー記事が掲載されています。 ところでここ数日は軽井沢に滞在し、地元のゴルフコンペ、社内コンペなどに参加していました。 軽井沢は春爛漫です。

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  • 18 Apr
    • ヘリマネは正義か(ダイヤモンドオンライン寄稿)

      4月2日のNP大阪オフ会で、ヘリマネ(ヘリコプターマネー)の議論になりました。また、中央銀行の金融緩和政策が十分な効果を挙げていないことから、ここ数ヶ月、FTをはじめ、メディアでヘリマネの是非についての議論が出てくるようになりました。 確かにヘリマネをやれば物価が上昇する確率は高くなりますが、非常に高いコストを伴う政策であり、それを受け入れる国民の覚悟が必要です。また、「努力しなくても天からお金が降ってくる」というのは、資本主義経済の根本思想を覆すものでもあります。しかし、財政再建はこの道でしか解決できなくなりつつあるようにも思えます。 今月のダイヤモンドオンライン寄稿は、このヘリマネについて考察します。 ↓ http://diamond.jp/articles/-/89743

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  • 17 Apr
    • 何をどこまで。

      熊本から大分までの震災に心が痛みます。 それを心配しながらも、僕も日々余裕がない生活を強いられています。 公私共に、活動の範囲、特に様々な人助けの活動がどんどん拡がっているところに、義母の病気をはじめ親族・家族の様々なことも爆発し、心が休まる時間もありません。体調も最悪です。 人の倍のスピードで物事を処理すれば実質1日が48時間になるというのをモットーにしていますが、このままでは持たないなあと実感しています。

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  • 14 Apr
    • 春を迎えて

      春を迎えて、お陰様で超多忙な期末期初です。詳しいことはFBにアップしていますが、期初は会社にも新しい戦力を迎え、NewsPicksの大阪オフ会への強行日帰り参加することから始まりました。 そして桜咲く中で打ち続く宴席、ゴルフ、そしてプライベートな所用のことまで、まあ色々こなしているうちにあっという間に2週間が経過した感じです。 さすがに体調が非常に悪く、人のお奨めもあってせめて会社ではバランスボールを座席にして運動するように心掛けているところです。

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  • 31 Mar
  • 25 Mar
    • 東京大学卒業式

      東京大学文系学部(経済、法、文学、教育、教養)の卒業式に来賓としてご招待頂き、壇上から卒業生諸君をお祝いさせて頂く栄誉に浴しました。 総長の告示で、知の集合体として、複雑化する社会の新しいあり方を模索するよう呼びかけられました。全くその通りです。若い皆さんの将来に期待します。

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  • 24 Mar
    • 軽井沢の春

      3連休は軽井沢で少し羽を伸ばしました。 ここの空気を吸っていると、悩みも消えます。

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  • 14 Mar
    • 京都・川奈

      先週のアップデートです。 週半ばは、京都国際会館・宝松庵において、「たち吉」の新作特別内覧会。記者会見も行われ、全国から多数の百貨店等のバイヤーや、上得意様にご来訪戴きました。その様子は、NHKテレビで夕方放映されました。 週末は、ニューホライズンキャピタルの社員研修で川名ホテルへ。熱い議論を戦わせて、翌日は名門川名でゴルフ。充実の1週間でした。

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  • 09 Mar
    • ダイヤモンドオンライン寄稿(シャープ再建)

      今月のダイヤモンドオンライでは、今週中にも合意と報道されているシャープの再建策について、その受益者の違いに焦点を当てて、改めて検証してみます。シャープの取締役会は産業革新機構案とホンハイ案の選択肢を持っていましたが、支援額はほぼ同額でした。ただ、その恩恵を受け取る「受益者」が全く異なります。 株主利益を代理するはずの同社の取締役会がホンハイ案を選択したことは、銀行が最大の受益者であったことになりますが、株主が最大の受益者だった機構案を蹴ってホンハイ案を選択した結果を株主に受け入れてもらい、6月の株主総会で議決権の3分の2の株主の支持を得なければこのスキームは成立しません。そのためには、シャープの取締役会は何を立証する必要があるのでしょうか。 僕は別に産業革新機構を支持しているわけではありません。いや寧ろ、ご存知のように、僕はもともと官民ファンドは大嫌いです。また、この論考ではホンハイとのシナジー効果については一切触れていません。単に、受益者の違いに焦点を当てて、こういう角度からの分析もできるという例を示したいだけです。また、僕は別に銀行を非難するつもりもありません。銀行として当然の行動と、融資先企業の株主との関係について考察したいだけです。 経営不振企業の支援にあたって、商業銀行が果たすべき社会的使命や、銀行としての矜持は、明らかに投資銀行とは異なります。それは万国の商業銀行に共通するもので、日本特有のものではありません。特にシャープの場合、「メインバンク責任」を標榜して銀行が取締役会を支配し実質経営していたことは、株主に対する受託者責任やガバナンス上どうだったのでしょう。「債権者の利益は株主に優先するのが当たり前」などと機械的に叫ぶだけではなく、そういう背景を十分に考えておく必要があると思います。 ダイヤモンドオンライン記事(登録のみで無料で購読できます) ↓ http://diamond.jp/articles/-/87604

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  • 24 Feb
    • 税金考

      今日の日経一面「税金考」に僕のコメントが引用されていますが、実際に言ったことはこんな単純なことではなく、課税当局と、得意分野の民法の規定だけに基づき、条文だけで判断する裁判所の慣行が常識外れな結論を呼んでいることを含めてもっと体系的に説明したつもりだったのですが(⌒-⌒; ) 因みに、裁判官が条文主義で実務慣行を踏まえない、現実にはあり得ないような非常識な判断をすることがままあることは今に始まったことではなく、もう少しくらい勉強して欲しいものだと思います。

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  • 21 Feb
    • インフルエンザを乗り越え

      先々週半ばに人生初のインフルエンザにかかり、少し身体を休めましたが、その後体力が衰えてしまったように感じます。 昨日は、子どもの学校行事の後、長女と共に久々に軽井沢入りして車と自分の暖機運転。 今日は早々に帰京します。 やっぱり、こちらにいると元気が出ます。

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  • 10 Feb
    • 陶磁器に酔う

      最高級の焼き物、磁器に圧倒された月曜日の京都の午後。 来月から、たち吉は攻めます。 お披露目の詳細は、来月初めのプレスリリースにて。

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    • NewsPicksさんとの話し合い、そして今後

      1月28日付のNewsPicks(NP)にて、プロピッカーを辞任する意向であること、そして、2月5日付のPick( https://newspicks.com/news/1381140?ref=user_345620 )にてNP運営側と2月10日(本日)に、僕が感じている様々な問題点についてお話しさせて戴くことをご報告しました。 お騒がせしたお詫びを兼ねて、本日、梅田社長・坂本さんとお話しした結果についてご報告します。ただし、今日拝聴した具体的な内容の一部については伏せなければなりません。それは今後数ヶ月で運営側から皆様に提示があるものと理解しますが、少なくとも僕には納得できるものであったことをご報告します。 1) 株主ピッカーと非株主ピッカーについて 株主ピッカーは本来、株主価値を最大化すべく行動するものですが、一方で、それとは真逆に株主としてメディアを支配するような行動も取り得ます。本来、株主価値は、多様な意見が尊重される公正なメディアとしてユーザーの評価を得てこそ向上させられるものであるということについて、運営側と僕が共通の認識であること、偏った意見が数の力で場を支配するようなケースに対しては、反対意見に対してもバランスを取る場が提供されるであろうことなどを確認しました。ちなみに、僕は株主ではないことを申し添えます。 2) 経済メディアとしての位置付けの強化 NPはプロの視線に堪える経済メディアであるべきで、そのために、政治や文化などよりも金融・経済・産業の話題にもう少し力を入れるべきです。この点についても、共通の認識であることを確認し、かつ、運営側にて具体的な打ち手を用意していることが理解できました。また、プロピッカーには、ニュースに付加価値をつけるべく自覚を促すことでも理解が一致しました。 3) 匿名ピッカーの扱い、その他 匿名ピッカーさんたちの多様な意見を自由に取り入れることは大事ですので、運営側で本人認証できる場合にはどんどん参加して頂ける方向になるのではないかと思われます。ただし、(プロの中にもたまにいますが、)名指しでの他人の批判や誹謗中傷、書き手の文章を良く読まずに意味を取り違えて非難するなど、明らかに不適切なコメントについては、必要に応じて運営側で善処されるものと理解しました。また、僕はNPのコメント欄では、最低限のコンプライアンス意識が共有されていて欲しいと願いますが(それが僕が1/28にNPを降りようと思った直接の理由です)、その点も理解されたものと思います。 大きな点は以上です。 いちピッカーがあれこれ意見することについてご不快な方もおられるかと思いますが、NPを健全なメディアとして発展させるためには、誰かがモノを言わなければならないこともあると思います。今回の件についてのご批判は甘んじて受けます。 以上の結論を得ましたので、僕は2月11日から少しずつNPに復帰させて戴く所存です。

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  • 06 Feb
  • 30 Jan
    • マイナス金利の衝撃

      周知のとおり、昨日、日本銀行は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を決定しました。具体的には、銀行が保有する日銀当座預金の一部に0.1%のマイナス金利を適用し、今後必要な場合はさらに金利を引き下げるとしています。 同時に発表した展望リポートでは2016年度の消費者物価指数(除く生鮮食品)を10月時点の1.4%から今回0.8%に大幅に下方修正したうえで、2%の達成時期について更に後ろ倒しとし、「2017年度前半ごろ」としています。実は日銀は昨年4月と10月にも達成時期を後ろ倒ししていますので、3回目になります。黒田総裁は今後、量・質・金利の3つのツールを駆使して、2%の目標達成のため、「必要であれば何でもやる」と言っています。しかし、日銀の異次元緩和が始まって以来、物価が有意に上昇したとは言えず、今回の措置の効果も限定的でしょう。 マイナス金利の導入はこれまでの資産の買入れ増額は限界に近付いていることから、事実上政策の転換を図ったとみていいでしょう。つまり、今後の追加緩和は、マイナス金利をさらに引き下げることになるでしょう。 ... 金融機関の収益に配慮し、準備預金の既往部分についてはプラス0.1%を適用し、当初、所要準備金に相当する残高にはゼロ金利を適用、それ以降は主として基礎残高に掛目をかけて適宜引き上げていくとされています。しかし、銀行から見れば異次元緩和に付き合わされてブタ積みを増やすことになった挙句、マイナス金利にされたのではたまったものではありません。また、マイナス金利にすることで、金融機関が貸し出しを増やすインセンティブを付けたとしても、ゴムで扉を押すようなもの。企業側に資金ニーズがなく、よって預貸率が現状でもメガバンクで70%、信金に至っては50%という有様の中、これが劇的に改善するとは思われません。ただ一つ確実に言えることは、銀行の預金獲得インセンティブが弱まるということです。なぜならば、銀行の預金金利は、一種の総括原価方式で「市場運用利回り - 経費率 - 預金保険料」で決められていますので、この市場運用利回りが一気に低下し、マイナス金利にするか、預金手数料を取るかしない限り逆ザヤになるためです。また預金が増加して預貸率が低いままだとすれば日銀当座預金でのマイナス金利に晒されることにもなります。 市場金利の一段の低下は、インフレ期待の上昇とともに、実質金利の低下を通じ、設備投資や消費を刺激する効果が期待できると、黒田総裁は説明しています。しかし、既に貸出金利は過去最低水準にあり、企業の余剰資金は潤沢です。 物価上昇を、輸入・コストプッシュインフレに頼るのではなくてデマンドプル型で実現したいのであれば、日銀だけに頼るのは間違っています。ここまでのマネーサプライの増加は、マネーストックの増加に結びついていません。すなわち、規制緩和などの地道な政策や、産業の新陳代謝を進めるなどによって実態経済を上向かせない限り、景気は回復しないものと思われます。むしろ、マネーが株式や不動産に向いた結果、経済実態と関係ないところで市場のボラティリティーが高まってしまうことを懸念します。

      10
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よろしければTwitterもご参照ください。 日本のため、産業界のため、そして弱者のために、世...

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投資ファンドについて
本ブログ開始初期の記事の一部抜粋


(1)考え方・理念・心構え

基本
心構え
男の嫉妬への対応
運営者の力量
投資ファンドの評価
バリューアップ手法
投資ホライズン
経営者の資質
自己責任
株価とPEファンド
産業再編とファンド
産業知見
虚偽記載
企業のガバナンス
経営者の保身
日本人の精神の高み
日本社会の判断の合理性
PEファンドと日本経済
買収防衛の本当の問題点
隠蔽・粉飾の風土

(2)投資意思決定・運営体制

意思決定の独立性
ファンドの運営体制
独立系PEの投資原理
CSRの大切さ
やってはいけないディール
運営者の能力
買収ファイナンスの論点
キーマンの重要性
ファンドの契約書

(3)資金循環

投資ファンドへの資金流入
日本の資金循環
郵貯・簡保資金
M&Aと投資ファンド
SWFの受け皿としてのPE
機関投資家のサラリーマン化
根付かぬリスクマネー
SWFとPEファンド
PEファンドの上場
公的年金の運用改善

(4)投資家

ファンド・オブ・ファンズ
政府系金融機関の役割
ソブリン・ウエルス・ファンド
ソブリン・ウエルス・ファンド(2)
サブプライム問題の誤解
公的年金
地域力再生機構
日本の機関投資家
公的年金の動き

(5)利害相反

銀行との利害相反
ファイヤーウオール規制など
MBOの利害相反問題
MBO・PEファンド関連の利害相反問題
PEファンドの利益相反問題総論
金融機関等との距離感
一般株主との利益相反
忠実義務と「身内」ファンド
粉飾の背後にある利益相反問題

(6)規制

金融商品取引法
情報開示
労組からの論点
独禁法と投資ファンド
銀行の業務規制緩和論議
FW規制緩和議論の留意点
銀行・保険の株式大量保有
ファンドの上場について
規制当局の迅速性
ファンド税制
内外投資家課税問題

(7)ニューホライズンキャピタル

ファーストクローズ
投資先との絆
日立ハウステックへの投資
日立ハウステック記事
社員の方々と共にー投資後の考え方
日立ハウステック株式譲渡
NHCのネーミング
ハウステック宇都宮工場
本社移転

(8)セミナー・シンポジウム・連載記事など

景況感と投資ファンド
千葉商科大学
同シンポジウム報告
NIKKEI NET連載
ターンアラウンドマネージャー寄稿
ファンド事例研究会
NIKKEI NET連載最新
経済産業研究所セミナー
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