この業界では稀なことかもしれませんが、自分の立場を明確にした上で、差し障りのない範囲でコメントを掲載していきたいと思います。
 もちろん、ここでは飽くまでも個人的な見解を述べるものでありますが、業務の運営や意思決定は、結局は運営者個人の拠って立つ日常の考え方や経験にも大きく左右されることは否定できませんので、全く役に立たないかもしれませんが、直接業務に関係ないと思われる日々の雑感も、敢えて深く考えずに記載していくことにしたいと思います。


 私は、現在、投資ファンドである ニューホライズン キャピタル株式会社 の取締役会長の安東泰志であります。 前職では、02年初めに事業再生ファンドを創業し、お蔭様で日本でも最大規模の投資ファンドに育てることができ、在任期間中は十分な投資成果もあげることができたのですが、日本の産業再編の触媒たらんとする新たな気持ちで、06年秋に自ら創業したファンド運営会社を会社分割の上、志を共有する仲間と共に新たなPEファンド運営に乗り出しました( http://ameblo.jp/nhcjpn/archive1-200707.html  )。


 このブログは、あくまでも、投資ファンドのあり方から、日常の出来事まで幅広く、私の個人的見解を述べるものに過ぎず、よって、私が経営または所属する会社・組織等の公式な見解を述べるものでは ありません。

 作成に当たっては、極力事実に即したものにするよう努めておりますが、その記述内容の最終的な正確性について保証するものではありません。


 なお、恐れ入りますが、本ブログ記載内容の無断転載はご遠慮戴くようお願い致します。



*「ダイヤモンドオンライン」連載中! 


http://diamond.jp/category/s-financecenter



* 拙著「V字回復を実現するハゲタカファンドの事業再生」(幻冬舎)のご注文は、以下へ。

http://www.amazon.co.jp/dp/4344952367/  


  • 03 May
    • 朝日新聞掲載記事

      本日の朝日新聞朝刊に、東芝問題について受けたインタビュー記事が掲載されています。   主に申し上げたことは、上場維持に拘泥せず、金融機関は実質資産超過である東芝を引き続き支えれば良く、よって、半導体子会社は今急いで売却する必要がないこと。その間に事業構造改革やガバナンス改革を進めてから再上場(半導体子会社は新規上場)すべきこと。その際には、『仏つくって魂入れず』になっていた統治機能を見直し、上にモノが言えない社内風土を変え、開発部門の人は営業部門のことを全く知らないといった大企業特有の縦割り構造にもメスを入れていくべきこと、などです。 ご笑覧ください。   朝日新聞(オンライン) ↓ http://digital.asahi.com/articles/DA3S12921065.html?rm=150      記事(一部、ぼかしてあります) ↓  

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  • 25 Apr
    • IHIシバウラの防災事業への投資について

      本日、IHIと弊社は、IHIの子会社「IHIシバウラ」(長野県松本市)の防災事業のカーブアウトで合意したことを発表しました。   IHIのノンコア事業の見直しに伴うものですが、国内市場は成熟しており、弊社の総力を挙げて海外市場の開拓を進めて参ります。メインバンクのご支援は得ていますが、債権者・役職員・お取引先・社会などあらゆるステークホルダーに報いることができるよう努力して参りますので、引き続きお引き立ての程、お願い致します。   日刊工業新聞記事 ↓ http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00425919   プレスリリース ↓ https://newhorizon.jp/wp-content/uploads/2017/04/20170424.pdf    

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  • 20 Apr
    • ダイヤモンド、東洋経済

      世間は東芝問題で揺れています。   これについて、本日ダイヤモンドオンラインに寄稿しましたのでご高覧ください。 ↓ http://diamond.jp/articles/-/125504   東芝の半導体子会社の売却には、海外勢を中心に高い関心が寄せられていると報道されている。確かに東芝は前期末で大幅債務超過に陥ることから、上場維持と銀行の債務者格付維持の要請から、虎の子である半導体子会社の売却に踏み切らざるを得なかったものだ。これに対し、経済産業省や国内事業会社からは技術流出の懸念が陰に陽に表明されている。しかし、東芝は本当に半導体子会社を売却する必要があるのだろうか。 まず、上場維持については、そもそも今の問題だらけの内部統制のままでい上場を維持するよりは、いったん素直に上場廃止にした上で、内部統制を再構築し、また株主のプレッシャーの少ない中で事業構造改革を進める方がむしろ理に叶っている。 銀行の債務者格付に至っては、半導体子会社の事業価値が、今回の入札の結果2-3兆円とも言われていることから、東芝本体の純資産は実質債務超過ではないことが明らかなのだから、当面今のまま支えるのが正解だと思っている。... 急いては事を仕損じる。慌てて虎の子を売却するよりも、上場廃止を受け入れ、内部統制と事業構造改革を断行した上で、半導体事業のみならず東芝本体においてスポンサーを探し、再上場する方が結果的にはうまくいくのではないか。   今回の寄稿は、その辺を少し突っ込んで論じたものです。   なお、月曜日に発売された週刊東洋経済にも、同趣旨のインタビュー記事が掲載されています。 ↓  

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  • 17 Apr
    • 日経電子版寄稿記事(海外投資家が問うコーポレートガバナンス)

      今月の日経電子版寄稿記事がアップされています。 ***** 日本のコーポレートガバナンスが「仏作って魂入れず」ではないかとの疑念が生じる恐れがある取引が再び話題になっている。パナソニックによるパナホームの完全子会社化だ。 そもそも、パナソニックとパナホームは、いわゆる「親子上場」である。親子上場の場合、一般的に子会社の取締役は、親会社の利益に沿うのか、少数株主の利益に沿うのかという利益相反の問題に直面する。今回のように、子会社の株式を親会社が買い取るというのは利益相反の代表例だ。すなわち、親会社としては子会社株を安く買いたいのに対し、子会社の少数株主からすれば当然高く売りたいからだ。 もちろん、パナソニックとパナホームともそのことは十分に理解している。そこで、両社の利害から独立した第三者機関からの株価算定書と、同じく独立した法律事務所から助言を得たとしている。さらにパナホームは、パナソニックから派遣されている役員を除いた社外取締役・社外監査役・外部有識者からなる特別委員会の諮問を受けたとしている。すなわち、形式的にはきちんとした手順を踏んでいるのだ。... それでも海外ファンドがこれに異議を申し立てているのは、パナソニック・パナホームの対応が、まさに「仏作って魂入れず」に映るからではないか。 僕は海外ヘッジファンドを擁護するつもりなど全くないし、株価算定についても自分なりの見解を持っているが、両社の取締役会は、こうしたクレームを放置せず、きっちりと説明責任を果たしておいた方がいいと思う。 経営者にとってはすみづらい世の中になったと感じるかもしれないが、日本企業が世界の投資家から信認されるためには、取締役会は形式を整えるだけではなく、「実質的」に株主・投資家が保護されているかどうかを一層慎重に判断することが求められている。今まさに、日本の企業統治改革の本気度が問われているのだ。 日経電子版寄稿記事 ↓ http://style.nikkei.com/article/DGXMZO14938200V00C17A4000000?channel=DF280120166593&style=1

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  • 27 Mar
    • 暫しの休息

      暫しの休息を求めて、友人ご夫妻とホノルルに滞在。 久し振りに、ほとんど仕事のことを忘れて過ごしています。   わずか4泊ではありますが、新居に落ち着いてとてもリラックスしています。              

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  • 23 Mar
    • ダイヤモンドオンライン寄稿(豊洲移転問題)

      豊洲移転の可否判断を巡る論点を、「環境面」と「持続可能性」の両面から整理したもの。 世の中には小池知事の判断が遅いという批判があることは承知しているが、昨日も小池知事は「きちんとプロセスを踏む」とコメントしている。   環境については、もともと市場に不適な場所に無理に市場を作ろうとしたゆえに、石原都政以来、土壌を環境省が定める「環境基準」以下にすることを以って都民の安心安全と定義し、コミットしてきた。   たとえば平成23年2月23日 の予算特別委員会では、 〇酒井議員:無害化された安全な状態とはどういう状態を指すのかという質問に対して、東京都は、土壌の汚染が環境基準以下になることを指すとも答弁しております。土壌の汚染が環境基準以下になるということは当たり前のことですが、まず、この答弁を確認したいと思います。  また、無害化された安全な状態には、地下水が環境基準であることは含まれないのか、お伺いをいたします。 ◯岡田中央卸売市場長 汚染土壌が無害化された安全な状態とは、技術会議により有効性が確認された土壌汚染対策を確実に行うことで、操業に由来いたします汚染物質がすべて除去、浄化され、土壌はもちろん、地下水中の汚染も環境基準以下になることであると考えてございます。 との答弁があり、同様の答弁は自民党議員と都庁担当者の間にいくつも存在する。 検査の結果が悪かったとわかったら一転して「地上と地下は違う」と主張し、「小池知事は非科学的だ」と非難する議員等もいるが、都知事が、歴代都知事と議会が都民に対してなしたコミットメントを捨ることなどできるはずがない。 また、持続可能性の面では、本文で詳細に述べるように、豊洲移転後は、今よりも取扱量が50%も増えるという大甘な前提の下であるにもかかわらず、豊洲単体で毎年100億円、市場会計全体で毎年150億円内外、減価償却費を除くキャッシュフローベースでも毎年100億円内外の赤字となるのだが、その赤字は税金で埋めることになる。しかも市場は一度作ってしまうと今後50年・100年と動かせない。それを都民は許容するのだろうか。 いずれにしても、これまでの知事の失政の尻拭いとして、客観的なデータを揃えて都民に提示しその判断を仰ぐことが必要なことは言を俟たない。そのために若干の時間が掛かることは行政の正しい手続き上やむを得ないものなのだ。     ダイヤモンドオンライン記事(登録のみで無料で購読できます) ↓ http://diamond.jp/articles/-/122154  

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    • 巣立ちの春

      卒業と巣立ちの春です。24年の喜びや苦難の月日を想い、感無量です。

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  • 01 Mar
    • ダイヤモンドオンライン寄稿(EMP・TMP)

      日本の資産運用業務は、大手金融機関系列で占められてしまっているが、場合によってはそこには大きな利益相反が存在するし、ファンドマネジャーの報酬体系も世界の一流資産運用業者のものとは異なる。東京を国際金融センターにするためにも、年金などアセットオーナーにより良いアルファ(市場全体の動きに起因するのではなく、運用者の技量に起因する利益)を提供するためにも、戦略的に独立系の運用業者を育成していくことは国益に叶うものである。そのための重要な仕組みがEMP(Emerging Manager Program)ないしTMP(Transition Manager Program)だ。   本稿は、先月、日本投資顧問業協会の岩間会長が東京都の懇談会で示した資料を基に、なぜ今、日本にEMP・TMPの導入が必要なのかについて述べてみたものです。   ダイヤモンドオンライン寄稿(登録のみで、無料で購読できます) ↓ http://diamond.jp/articles/-/119627

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  • 21 Feb
    • 日経電子版寄稿記事(社会的責任投融資)

      今月の日経電子版寄稿です。   社会的責任投融資(Socially Responsible Investment)はリーマンショック後にすっかり定着し、具体的にESG(Envronment, Social, Governance)投資として投資家から企業経営者にCSV(Creating Shared Value)経営に舵を切るプレッシャーを与えています。社会的責任投融資を進めることは、投資家・銀行と企業経営者の間の健全な対話によって社会的問題を解決することに寄与し、たとえばブラック起業の撲滅とか、環境問題なども、下手な官製の規制を導入するよりもはるかに有効だと思います。 国連は06年4月にESGを重視した「責任投資原則(PRI=Principles for Responsible Investment)」を制定し、今では世界の大多数の一流機関投資家が署名しています。日本でもGPIFが署名を終えており、もちろん、我々ニューホライズンキャピタルも署名しています。   日経電子版記事 ↓ http://style.nikkei.com/article/DGXMZO12672730Y7A200C1000000?channel=DF280120166593&style=1

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  • 16 Feb
    • 自律神経

      人間ドックに行ってもさしたる異常はないけれど、身体中が悲鳴を上げている今の状態、医師に言わせると極度のストレスによる自律神経失調が招いているものだそうです。    人は2人以上集まれば必ずストレスを生むそうです。お取引先は当然としても、せめてそれ以外では余り気を張り詰めたくないし、むしろ積極的に息抜きをする必要があるのでしょうね。   ただ、今週長女が医師国家試験、次女が大学入試を一応終えつつあり、重荷のほんの少しは減ったかなと思います。   来週末は久し振りに全員揃って両親と共に軽井沢での宴席を設定し、長女はその後四十九日の法事に出た後、翌日夕方、その先の金沢で老祖父母と合流するのを楽しみにしていたのですが、残念ながら全くもって意味不明な理由で中止になり、残念でした。こういうのも、本当にストレスです。   出張途中で立ち寄った軽井沢で ↓

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  • 22 Jan
    • ダイヤモンドオンライン寄稿(日本型金融排除とFD)

      10月に公表された金融庁の「金融行政方針」においては、「日本型金融排除」と「フィデューシャリー・デューティー」がキーワードとなっており、「金融界は共通価値の創造(CSV)を目指すべき」と言う森長官の思想の集大成になっています。 日本型金融排除とは、欧米のようなunbankedな人々のことではなくて、日本の金融機関の融資行動から、担保や保証がない限り融資が受けられない実態のことを言います。不動産担保がある先にしかお金が回らず、伸びているのはアパートローンばかりで、産業に資金が円滑に回っていないという実態を捉えたものです。 また、フィデューシャリー・デューティーは、資産運用・管理の分野では当たり前の言葉なのですが、受託者は委託者の利益のために行動しなければならないという原則。金融庁は今のところ、銀行等が投信や保険を売る際の手数料開示を重点的に見ていますが、いずれはもっと広く、資産運用業務における利益相反問題等に広げていくはずです。...これらは東京都が進めている「国際金融都市・東京」構想とも密接に関連するものであり、引き続き森長官の金融庁とも協調関係を維持しながら進めていきたいと思っています。 ダイヤモンドオンライン記事↓http://diamond.jp/articles/-/114867

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    • 葬儀を終えて

      金曜日に義母の通夜、土曜日に告別式を無事終えました。義母の関係では、まだやることが多く、もちろん日常の仕事や都政の仕事もどんどん入っているので、虚脱感に浸っている暇はないのですが、取り急ぎ、この場を借りて関係者の皆様に御礼申し上げたいと思います。 非常に寒い中、義母の通夜にお運び頂いた皆様、また、告別式にお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。たくさんのお花や弔電にも深謝申し上げます。     

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  • 17 Jan
    • 義母の逝去

      末期がんで、昨年11月頭から我が家に引き取って在宅ケアを続けてきた義母が、本日逝去しました。先週末、さすがに在宅での看護が厳しくなってホスピスに移して3日間。短い間でしたが、ホスピスの皆様にも本当によくして頂き、感謝しています。 生前のご厚誼に改めて御礼申し上げます。  

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  • 08 Jan
    • 日経新聞 「日曜に考える」

      本日の日経新聞「日曜に考える」では、1面全部、PEファンド(企業再生ファンド)の特集が組まれており、日本における歴史にも触れられています(http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11449520X00C17A1TZG000/)。 これは、その中の僕へのインタビュー記事です。以下引用。 「17年には9本目のファンドを立ち上げたいと考えている。ファンドへの理解は進んだが、まだ我々の業務の本質である「プライベート・エクイティ」(PE)投資はよく知られていない。日本企業が競争力を高めるうえで、上場市場と一線を画してリスクマネーを投じるPEファンドの役割は今後ますます重要になる。日本の年金基金などが日本のPEファンドを通じて企業再生に資金を投じれば、運用利回りを向上させることも可能だ」「日本の独立系PEファンドの規模では大型投資が難しい。もっと資金量が必要だ。米国では主要な年金基金が独立系ファンドを育てる目的で運用を任せる「EMP」(Emerging Manager Program)という制度がある。独立系PEファンドの育成は、めぐり巡って年金などの受益者の利益にもかなう。日本にとっても有益かつ必要な仕組みだと思う。」  

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  • 07 Jan
    • 複眼的思考の奨め

      最近特に感じることは、「世の中に随分と単細胞な人間が増えてきたなあ」ということです。 今週は、慰安婦問題に関連して韓国の都市の路上に少女像が置かれたことに対して、日本政府が強硬措置を取ったというニュースに対し、NPなどのネット上では「よくやった!当たり前だ!」という単細胞丸出しの意見が席巻する。僕も日本人として、今回の対応が理解できないでもない。ただ、日本は隣国を選べない。隣国とは中期的には友好な関係を維持せざるを得ないのだから、相手の国民感情がどうなっているのかは、一応知っておこうという謙虚さもまた必要なのではないのか。そもそも、民間団体が自由意思でしていることに韓国政府が「超法規的に」口出しできるか。そういうことを複眼的に考えて発言するようでありたい。 また、たとえば一昨年の安保法制。違憲の疑いが高いというのが憲法学者の大多数の意見であったのに、強行採決してしまった。「もう少し丁寧に進めるべきだ」とか言おうものなら、安倍シンパを自認する一部の人たちから「日本を巡る国際情勢が全くわかっていない」「頭の中がお花畑」といった失礼な表現で、ネット上で袋叩きに遭う始末。全く彼らは単細胞としか言いようがない。僕は、防衛関係の友人も多く、日本を取り巻く情勢の厳しさは人一倍わかっているつもりだ。と同時に、その扱いの難しさもわかっている。しかし、国政の根幹である憲法を無視して物事を進めることは、民主主義国家ではあってはならないことだ。9条2項を撤廃するという憲法改正に正面から取り組むならともかく、裏口から憲法を冒すような行為は避けたかった。安保法制が実現しようとしていることには賛成なのに、手続き論をないがしろにしたために賛同できなかった国民は多いはずだ。 日銀の異常なまでの量的緩和は明らかに所期の成果を挙げられず、マイナス金利政策も然りだ。しかしそれを指摘しようものなら、「景気が良くなったのはアベノミクスのお蔭だってことはわからんのか!」みたいな単細胞な批判を受ける。だけど冷静に考えれば、経済成長率は、安倍政権になってから通算でほぼゼロ近傍であって、たまに成長率が高い期があったとしても、それは主に財政出動によるものに過ぎない。GDPの定義からして財政出動すればGDPは上がるのであって、問われなければならないのは、これだけの財政危機の中で本当にそんなに財政拡張をすることが妥当なのかということなのだ。「円安になれば物価も上がる、株価も上がる」とかいう単細胞な人もいるが、円安や資源高によるコストプッシインフレは単に国民を窮乏化させているだけ。円安になれば、ドル建てで比較されるGDPなどの国力も下がってしまい、日本の国際的地位は低下する。株価も日銀が買い支えている需給相場であって、しかもドル建てで見ればたいした上昇でもない。僕は現政権の経済政策を全面的に批判するつもりなどない。けれど、もう少し複眼的にものを見て欲しいと思う。 小池都政に対して執拗に批判する人もいる。豊洲の移転が遅れたこと、五輪会場の変更を検討したが結局変わらなかったことなどをあれこれ言い募る。実に単細胞である。たとえば豊洲であれば、前知事の決定に従っておれば移転決定後に出てしまったであろう土壌汚染問題や盛り土問題、更には経営の不安定性の問題を事前に炙り出すことができて、リスクを未然に食い止め、移転前に対策を打つなり、見直すなりの行動が検討できる状態になった。築地なら1年間15億円で済んだ維持費が移転後はその5倍かかるということや、建築費が実は3倍に膨らんでいて(入札率99%台で発注していた結果だ)、その減価償却を考えるとこれから永続的に異常な赤字が出る見込みであること。これらは都民の税金の使い方として正しかったのか、前知事までの行為を検証し、責任を追及し、そしてできるところから改善しなければならない。メディアや(NP内でも心ない一部の人が)、目先に億円単位でかかかるかもしれないコストのことをやたらと取り上げるが、小池知事が戦っているのはこれからの赤字(そして過去の過ちの清算)を含め、数百・数千億円単位のコスト・税金の問題なのだということを、もっと複眼的に理解してほしい。少なくとも我々は長期的かつ複眼的にものをみて判断しているつもりだ。オリ・パラも、漸く主権を納税者(東京都)に取戻し、IOCとの直接のラインを築けた。五輪開催のスケジュールに支障をきたすことなく、410~430億円程度の費用削減も実現させた。会場の変更の有無は、得られた成果と比べて小さな問題なのだ。この410億円を馬鹿にしてはいけない。小池知事は就任直後に待機児童緊急対策として画期的かつ抜本的な対策を公表したが、それにかかった補正予算は120億円。410億円なんていう無駄な支出をやめて、災害対策・待機児童問題・介護問題、あるいは、前向きな環境先進都市・金融先進都市の実現のための施策に充当していくことこそ、ワイズスペンディングの模範である。そして、実はそういう各種施策は、既にかなり手がついているのに、メディアは取り上げようとしないのが現実で、ネット上では単細胞な人たちが批判を繰り返す。メディアもまた単細胞であり、同罪である気がしてならない。   

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  • 03 Jan
    • 明けましておめでとうございます

      年末は、義母の世話を義妹に託してさっと軽井沢入りして年末のご挨拶とおせちの仕入れ。年初は実家で過ごし、また2日に軽井沢入りして新年会に臨みました。 昨年は公私に亘って走り回りすぎて少々疲弊しました。それに加えての暴飲暴食で年末は体調を崩しました。 今年は色々な意味で勝負の年になります。もう少し健康に注意して頑張りたいと思います。  

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  • 29 Dec
    • ハワイと東京でクリスマス

      今年は例年以上にバタバタしている間に年の瀬を迎えました。 先週は、ハワイ・ワード地区の新居の引き渡しで超短期間、ホノルル訪問。虹がきれいな季節です。   今年は、久しぶりに、自宅でクリスマスを過ごしました。    

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  • 19 Dec
    • 日経電子版寄稿記事(マネーブログ カリスマの直言)

      東京をアジアナンバー1の国際金融市場として復活させるというのは、7月の都知事選での小池知事の公約。それを受けて、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」が11月25日に開催されました。NPでは知られている通り、僕はは東京都顧問として小池知事を支え、特に、本懇談会の下準備をしてきました。本件は、今後、小池知事の公約を実現するための論点についてまとめた日経電子版寄稿記事です。 斎藤惇(元東証CEO、現KKR会長)座長が示した3つの視点は、以下の通りで、小池知事や僕も入って事前に十分擦り合わせた上で出したもので、かなり踏み込んでいます。 (1)諸外国と比べて遜色のないビジネス面・生活面の環境整備(税制の見直し、我が国独自の業界慣行・規制などの見直し、行政手続きの英語対応、金融に関する法制度などの相談体制の整備、高度外国人材に配慮した生活環境の整備、投資教育の充実)(2)新たなプレーヤーの市場への参加促進(金融とITが融合したフィンテックの育成、新興の資産運用業者の育成、海外プロモーション体制の構築、金融に関する国際会議の招致)(3)世界の投資家に優しい市場の構築(受託者責任の徹底、コーポレートガバナンス・コードの順守、社債市場の活性化、決済業務の革新) これらを聖域なく議論し、政府・関係官庁との協議が必要な点は小池知事が先頭に立って議論を進めていく予定です。 茨の道ですが、頑張りますので、どうか皆様のご支援をお願いいたします。 日経電子版記事↓http://style.nikkei.com/article/DGXMZO10151810R01C16A2000000?channel=DF280120166593

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  • 15 Dec
    • さが美の臨時総会を前に(ダイヤモンドオンライン最新寄稿)

      2016年10月11日は「日本のコーポレートガバナンスが死んだ日」になった。この日、先行するTOB価格より60%も高い、しかも、8年もの間、さが美との信頼関係を築いてきたNHCの対抗TOBの提案が、何らの対話も回答もないまま葬られた。売主であるユニー・ファミリーマートHDと、対象会社であるさが美は、「現にTOBが開始されていない」「信頼関係がない」など、後付けで苦し紛れの理由を提示しているが、全く説明になっておらず、ないし、虚偽である。この両社の取締役の行動が、株主に対する取締役の善管注意義務違反を構成することは明らかであるばかりか、東証のコーポレートガバナンス・コードにも明確に違反する行為であり、既に海外投資家からは疑問の声が上がっている。NHCは東証に制裁措置の発動を要請したが、これにもなしのつぶてである。日本を代表する法律事務所・証券会社・東証が関係しながら、この杜撰な対応がなされた背景には、銀行の影も見え隠れし、利益相反の香りがする。明日12/16は、さが美の臨時株主総会である。スチュワードシップ・コードに署名している機関投資家はもちろん、株主はどう行動するのか注目したいところである。 ダイヤモンドオンライン寄稿(登録のみで、無料で購読できます)↓http://diamond.jp/articles/-/111383

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  • 26 Nov
    • 国際金融都市・東京のあり方懇談会

      昨日午後4時から、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」が都庁で開催されました。都庁の優秀なスタッフと共に長い時間準備してきただけに、無事終わってよかったです。 内外の幅広い分野の方々から忌憚のない意見の開陳があり、第1回目としては想定以上に実り多いものになりました。都庁で、ロンドン・LA・香港を結んでの日本語・英語両方での会議は初めてのケースと聞きます。ガラパゴス化した業界慣行・規制・税制に踏み込み、聖域なく改革を進め、必ず東京の地位を向上させます。小池都知事の発言内容の中で重要な部分は以下の通りです。(なお、本件についての私見は→http://diamond.jp/articles/-/108451)。↓「東京を、かつてのようにアジアナンバー1の国際金融市場として復活させる」ことは、8月に都知事に就任した際の公約として私が掲げた成長戦略の中でも、「環境先進都市の実現」と並ぶ最重要政策の1つです。TheCityUKによると、英国においては、金融関連産業のGDP比率は12%にものぼるそうです。それに対し、日本は5%にも満たないのが現状です。つまり、金融とその関連産業の振興は、東京という都市の魅力や競争力、そして雇用を維持するうえで重要であるだけでなく「GDP600兆円を2020年頃に達成する」という安倍首相が掲げる日本国の意欲的な目標の実現をサポートするうえでも、避けて通れない課題だと考えています。これまで日本で行なわれてきた各種提言がなかなか効果をあげてこなかったのは、関係者の利害が絡む、「見えない参入障壁」という本質的な問題にまで踏み込めていなかったからではないでしょうか。そこで、今回、国内だけでなく海外も含め、また、銀行や証券会社に限らず、資産運用業務やフィンテック分野など幅広い分野において第一線で活躍される皆様にお集まりいただき、まさに、この「見えない参入障壁」の改善方法についてご議論を戴くための懇談会を開催することにしました。金融の分野は新旧の参加者の利害が錯綜し、難しい判断になることもあると思いますが、そのような時には、常に、預金者や投資家の利益にとって何がベストなのか、つまり、受託者責任(fiduciary duty)のあり方に立ち返って議論が進むことを期待しています。もちろん、国際金融市場の活性化は東京都の力だけでは解決できません。今日お越しの各業態の皆様のご協力に加え、関係省庁や政府の協力も得なければなりません。」    小池知事の後ろからだとこんな感じ。↓ 

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よろしければTwitterもご参照ください。 日本のため、産業界のため、そして弱者のために、世...

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投資ファンドについて
本ブログ開始初期の記事の一部抜粋


(1)考え方・理念・心構え

基本
心構え
男の嫉妬への対応
運営者の力量
投資ファンドの評価
バリューアップ手法
投資ホライズン
経営者の資質
自己責任
株価とPEファンド
産業再編とファンド
産業知見
虚偽記載
企業のガバナンス
経営者の保身
日本人の精神の高み
日本社会の判断の合理性
PEファンドと日本経済
買収防衛の本当の問題点
隠蔽・粉飾の風土

(2)投資意思決定・運営体制

意思決定の独立性
ファンドの運営体制
独立系PEの投資原理
CSRの大切さ
やってはいけないディール
運営者の能力
買収ファイナンスの論点
キーマンの重要性
ファンドの契約書

(3)資金循環

投資ファンドへの資金流入
日本の資金循環
郵貯・簡保資金
M&Aと投資ファンド
SWFの受け皿としてのPE
機関投資家のサラリーマン化
根付かぬリスクマネー
SWFとPEファンド
PEファンドの上場
公的年金の運用改善

(4)投資家

ファンド・オブ・ファンズ
政府系金融機関の役割
ソブリン・ウエルス・ファンド
ソブリン・ウエルス・ファンド(2)
サブプライム問題の誤解
公的年金
地域力再生機構
日本の機関投資家
公的年金の動き

(5)利害相反

銀行との利害相反
ファイヤーウオール規制など
MBOの利害相反問題
MBO・PEファンド関連の利害相反問題
PEファンドの利益相反問題総論
金融機関等との距離感
一般株主との利益相反
忠実義務と「身内」ファンド
粉飾の背後にある利益相反問題

(6)規制

金融商品取引法
情報開示
労組からの論点
独禁法と投資ファンド
銀行の業務規制緩和論議
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