この業界では稀なことかもしれませんが、自分の立場を明確にした上で、差し障りのない範囲でコメントを掲載していきたいと思います。
もちろん、ここでは飽くまでも個人的な見解を述べるものでありますが、業務の運営や意思決定は、結局は運営者個人の拠って立つ日常の考え方や経験にも大きく左右されることは否定できませんので、全く役に立たないかもしれませんが、直接業務に関係ないと思われる日々の雑感も、敢えて深く考えずに記載していくことにしたいと思います。


私は、現在、投資ファンドである ニューホライズン キャピタル株式会社 の取締役会長の安東泰志であります。 前職では、02年初めに事業再生ファンドを創業し、お蔭様で日本でも最大規模の投資ファンドに育てることができ、在任期間中は十分な投資成果もあげることができたのですが、日本の産業再編の触媒たらんとする新たな気持ちで、06年秋に自ら創業したファンド運営会社を会社分割の上、志を共有する仲間と共に新たなPEファンド運営に乗り出しました( http://ameblo.jp/nhcjpn/archive1-200707.html )。


このブログは、あくまでも、投資ファンドのあり方から、日常の出来事まで幅広く、私の個人的見解を述べるものに過ぎず、よって、私が経営または所属する会社・組織等の公式な見解を述べるものでは ありません。

作成に当たっては、極力事実に即したものにするよう努めておりますが、その記述内容の最終的な正確性について保証するものではありません。


なお、恐れ入りますが、本ブログ記載内容の無断転載はご遠慮戴くようお願い致します。



*「ダイヤモンドオンライン」連載中!


http://diamond.jp/category/s-financecenter



* 拙著「V字回復を実現するハゲタカファンドの事業再生」(幻冬舎)のご注文は、以下へ。

http://www.amazon.co.jp/dp/4344952367/  


  • 21 Feb
    • 日経電子版寄稿記事(社会的責任投融資)

      今月の日経電子版寄稿です。   社会的責任投融資(Socially Responsible Investment)はリーマンショック後にすっかり定着し、具体的にESG(Envronment, Social, Governance)投資として投資家から企業経営者にCSV(Creating Shared Value)経営に舵を切るプレッシャーを与えています。社会的責任投融資を進めることは、投資家・銀行と企業経営者の間の健全な対話によって社会的問題を解決することに寄与し、たとえばブラック起業の撲滅とか、環境問題なども、下手な官製の規制を導入するよりもはるかに有効だと思います。 国連は06年4月にESGを重視した「責任投資原則(PRI=Principles for Responsible Investment)」を制定し、今では世界の大多数の一流機関投資家が署名しています。日本でもGPIFが署名を終えており、もちろん、我々ニューホライズンキャピタルも署名しています。   日経電子版記事 ↓ http://style.nikkei.com/article/DGXMZO12672730Y7A200C1000000?channel=DF280120166593&style=1

      6
      テーマ:
  • 16 Feb
    • 自律神経

      人間ドックに行ってもさしたる異常はないけれど、身体中が悲鳴を上げている今の状態、医師に言わせると極度のストレスによる自律神経失調が招いているものだそうです。   人は2人以上集まれば必ずストレスを生むそうです。お取引先は当然としても、せめてそれ以外では余り気を張り詰めたくないし、むしろ積極的に息抜きをする必要があるのでしょうね。   ただ、今週長女が医師国家試験、次女が大学入試を一応終えつつあり、重荷のほんの少しは減ったかなと思います。   来週末は久し振りに全員揃って両親と共に軽井沢での宴席を設定し、長女はその後四十九日の法事に出た後、翌日夕方、その先の金沢で老祖父母と合流するのを楽しみにしていたのですが、残念ながら全くもって意味不明な理由で中止になり、残念でした。こういうのも、本当にストレスです。   出張途中で立ち寄った軽井沢で ↓

      テーマ:
  • 22 Jan
    • ダイヤモンドオンライン寄稿(日本型金融排除とFD)

      10月に公表された金融庁の「金融行政方針」においては、「日本型金融排除」と「フィデューシャリー・デューティー」がキーワードとなっており、「金融界は共通価値の創造(CSV)を目指すべき」と言う森長官の思想の集大成になっています。 日本型金融排除とは、欧米のようなunbankedな人々のことではなくて、日本の金融機関の融資行動から、担保や保証がない限り融資が受けられない実態のことを言います。不動産担保がある先にしかお金が回らず、伸びているのはアパートローンばかりで、産業に資金が円滑に回っていないという実態を捉えたものです。 また、フィデューシャリー・デューティーは、資産運用・管理の分野では当たり前の言葉なのですが、受託者は委託者の利益のために行動しなければならないという原則。金融庁は今のところ、銀行等が投信や保険を売る際の手数料開示を重点的に見ていますが、いずれはもっと広く、資産運用業務における利益相反問題等に広げていくはずです。...これらは東京都が進めている「国際金融都市・東京」構想とも密接に関連するものであり、引き続き森長官の金融庁とも協調関係を維持しながら進めていきたいと思っています。 ダイヤモンドオンライン記事↓http://diamond.jp/articles/-/114867

      4
      テーマ:
    • 葬儀を終えて

      金曜日に義母の通夜、土曜日に告別式を無事終えました。義母の関係では、まだやることが多く、もちろん日常の仕事や都政の仕事もどんどん入っているので、虚脱感に浸っている暇はないのですが、取り急ぎ、この場を借りて関係者の皆様に御礼申し上げたいと思います。 非常に寒い中、義母の通夜にお運び頂いた皆様、また、告別式にお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。たくさんのお花や弔電にも深謝申し上げます。     

      テーマ:
  • 17 Jan
    • 義母の逝去

      末期がんで、昨年11月頭から我が家に引き取って在宅ケアを続けてきた義母が、本日逝去しました。先週末、さすがに在宅での看護が厳しくなってホスピスに移して3日間。短い間でしたが、ホスピスの皆様にも本当によくして頂き、感謝しています。 生前のご厚誼に改めて御礼申し上げます。  

      1
      テーマ:
  • 08 Jan
    • 日経新聞 「日曜に考える」

      本日の日経新聞「日曜に考える」では、1面全部、PEファンド(企業再生ファンド)の特集が組まれており、日本における歴史にも触れられています(http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11449520X00C17A1TZG000/)。 これは、その中の僕へのインタビュー記事です。以下引用。 「17年には9本目のファンドを立ち上げたいと考えている。ファンドへの理解は進んだが、まだ我々の業務の本質である「プライベート・エクイティ」(PE)投資はよく知られていない。日本企業が競争力を高めるうえで、上場市場と一線を画してリスクマネーを投じるPEファンドの役割は今後ますます重要になる。日本の年金基金などが日本のPEファンドを通じて企業再生に資金を投じれば、運用利回りを向上させることも可能だ」「日本の独立系PEファンドの規模では大型投資が難しい。もっと資金量が必要だ。米国では主要な年金基金が独立系ファンドを育てる目的で運用を任せる「EMP」(Emerging Manager Program)という制度がある。独立系PEファンドの育成は、めぐり巡って年金などの受益者の利益にもかなう。日本にとっても有益かつ必要な仕組みだと思う。」  

      5
      テーマ:
  • 07 Jan
    • 複眼的思考の奨め

      最近特に感じることは、「世の中に随分と単細胞な人間が増えてきたなあ」ということです。 今週は、慰安婦問題に関連して韓国の都市の路上に少女像が置かれたことに対して、日本政府が強硬措置を取ったというニュースに対し、NPなどのネット上では「よくやった!当たり前だ!」という単細胞丸出しの意見が席巻する。僕も日本人として、今回の対応が理解できないでもない。ただ、日本は隣国を選べない。隣国とは中期的には友好な関係を維持せざるを得ないのだから、相手の国民感情がどうなっているのかは、一応知っておこうという謙虚さもまた必要なのではないのか。そもそも、民間団体が自由意思でしていることに韓国政府が「超法規的に」口出しできるか。そういうことを複眼的に考えて発言するようでありたい。 また、たとえば一昨年の安保法制。違憲の疑いが高いというのが憲法学者の大多数の意見であったのに、強行採決してしまった。「もう少し丁寧に進めるべきだ」とか言おうものなら、安倍シンパを自認する一部の人たちから「日本を巡る国際情勢が全くわかっていない」「頭の中がお花畑」といった失礼な表現で、ネット上で袋叩きに遭う始末。全く彼らは単細胞としか言いようがない。僕は、防衛関係の友人も多く、日本を取り巻く情勢の厳しさは人一倍わかっているつもりだ。と同時に、その扱いの難しさもわかっている。しかし、国政の根幹である憲法を無視して物事を進めることは、民主主義国家ではあってはならないことだ。9条2項を撤廃するという憲法改正に正面から取り組むならともかく、裏口から憲法を冒すような行為は避けたかった。安保法制が実現しようとしていることには賛成なのに、手続き論をないがしろにしたために賛同できなかった国民は多いはずだ。 日銀の異常なまでの量的緩和は明らかに所期の成果を挙げられず、マイナス金利政策も然りだ。しかしそれを指摘しようものなら、「景気が良くなったのはアベノミクスのお蔭だってことはわからんのか!」みたいな単細胞な批判を受ける。だけど冷静に考えれば、経済成長率は、安倍政権になってから通算でほぼゼロ近傍であって、たまに成長率が高い期があったとしても、それは主に財政出動によるものに過ぎない。GDPの定義からして財政出動すればGDPは上がるのであって、問われなければならないのは、これだけの財政危機の中で本当にそんなに財政拡張をすることが妥当なのかということなのだ。「円安になれば物価も上がる、株価も上がる」とかいう単細胞な人もいるが、円安や資源高によるコストプッシインフレは単に国民を窮乏化させているだけ。円安になれば、ドル建てで比較されるGDPなどの国力も下がってしまい、日本の国際的地位は低下する。株価も日銀が買い支えている需給相場であって、しかもドル建てで見ればたいした上昇でもない。僕は現政権の経済政策を全面的に批判するつもりなどない。けれど、もう少し複眼的にものを見て欲しいと思う。 小池都政に対して執拗に批判する人もいる。豊洲の移転が遅れたこと、五輪会場の変更を検討したが結局変わらなかったことなどをあれこれ言い募る。実に単細胞である。たとえば豊洲であれば、前知事の決定に従っておれば移転決定後に出てしまったであろう土壌汚染問題や盛り土問題、更には経営の不安定性の問題を事前に炙り出すことができて、リスクを未然に食い止め、移転前に対策を打つなり、見直すなりの行動が検討できる状態になった。築地なら1年間15億円で済んだ維持費が移転後はその5倍かかるということや、建築費が実は3倍に膨らんでいて(入札率99%台で発注していた結果だ)、その減価償却を考えるとこれから永続的に異常な赤字が出る見込みであること。これらは都民の税金の使い方として正しかったのか、前知事までの行為を検証し、責任を追及し、そしてできるところから改善しなければならない。メディアや(NP内でも心ない一部の人が)、目先に億円単位でかかかるかもしれないコストのことをやたらと取り上げるが、小池知事が戦っているのはこれからの赤字(そして過去の過ちの清算)を含め、数百・数千億円単位のコスト・税金の問題なのだということを、もっと複眼的に理解してほしい。少なくとも我々は長期的かつ複眼的にものをみて判断しているつもりだ。オリ・パラも、漸く主権を納税者(東京都)に取戻し、IOCとの直接のラインを築けた。五輪開催のスケジュールに支障をきたすことなく、410~430億円程度の費用削減も実現させた。会場の変更の有無は、得られた成果と比べて小さな問題なのだ。この410億円を馬鹿にしてはいけない。小池知事は就任直後に待機児童緊急対策として画期的かつ抜本的な対策を公表したが、それにかかった補正予算は120億円。410億円なんていう無駄な支出をやめて、災害対策・待機児童問題・介護問題、あるいは、前向きな環境先進都市・金融先進都市の実現のための施策に充当していくことこそ、ワイズスペンディングの模範である。そして、実はそういう各種施策は、既にかなり手がついているのに、メディアは取り上げようとしないのが現実で、ネット上では単細胞な人たちが批判を繰り返す。メディアもまた単細胞であり、同罪である気がしてならない。   

      テーマ:
  • 03 Jan
    • 明けましておめでとうございます

      年末は、義母の世話を義妹に託してさっと軽井沢入りして年末のご挨拶とおせちの仕入れ。年初は実家で過ごし、また2日に軽井沢入りして新年会に臨みました。 昨年は公私に亘って走り回りすぎて少々疲弊しました。それに加えての暴飲暴食で年末は体調を崩しました。 今年は色々な意味で勝負の年になります。もう少し健康に注意して頑張りたいと思います。  

      3
      テーマ:
  • 29 Dec
    • ハワイと東京でクリスマス

      今年は例年以上にバタバタしている間に年の瀬を迎えました。 先週は、ハワイ・ワード地区の新居の引き渡しで超短期間、ホノルル訪問。虹がきれいな季節です。   今年は、久しぶりに、自宅でクリスマスを過ごしました。    

      1
      テーマ:
  • 19 Dec
    • 日経電子版寄稿記事(マネーブログ カリスマの直言)

      東京をアジアナンバー1の国際金融市場として復活させるというのは、7月の都知事選での小池知事の公約。それを受けて、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」が11月25日に開催されました。NPでは知られている通り、僕はは東京都顧問として小池知事を支え、特に、本懇談会の下準備をしてきました。本件は、今後、小池知事の公約を実現するための論点についてまとめた日経電子版寄稿記事です。 斎藤惇(元東証CEO、現KKR会長)座長が示した3つの視点は、以下の通りで、小池知事や僕も入って事前に十分擦り合わせた上で出したもので、かなり踏み込んでいます。 (1)諸外国と比べて遜色のないビジネス面・生活面の環境整備(税制の見直し、我が国独自の業界慣行・規制などの見直し、行政手続きの英語対応、金融に関する法制度などの相談体制の整備、高度外国人材に配慮した生活環境の整備、投資教育の充実)(2)新たなプレーヤーの市場への参加促進(金融とITが融合したフィンテックの育成、新興の資産運用業者の育成、海外プロモーション体制の構築、金融に関する国際会議の招致)(3)世界の投資家に優しい市場の構築(受託者責任の徹底、コーポレートガバナンス・コードの順守、社債市場の活性化、決済業務の革新) これらを聖域なく議論し、政府・関係官庁との協議が必要な点は小池知事が先頭に立って議論を進めていく予定です。 茨の道ですが、頑張りますので、どうか皆様のご支援をお願いいたします。 日経電子版記事↓http://style.nikkei.com/article/DGXMZO10151810R01C16A2000000?channel=DF280120166593

      テーマ:
  • 15 Dec
    • さが美の臨時総会を前に(ダイヤモンドオンライン最新寄稿)

      2016年10月11日は「日本のコーポレートガバナンスが死んだ日」になった。この日、先行するTOB価格より60%も高い、しかも、8年もの間、さが美との信頼関係を築いてきたNHCの対抗TOBの提案が、何らの対話も回答もないまま葬られた。売主であるユニー・ファミリーマートHDと、対象会社であるさが美は、「現にTOBが開始されていない」「信頼関係がない」など、後付けで苦し紛れの理由を提示しているが、全く説明になっておらず、ないし、虚偽である。この両社の取締役の行動が、株主に対する取締役の善管注意義務違反を構成することは明らかであるばかりか、東証のコーポレートガバナンス・コードにも明確に違反する行為であり、既に海外投資家からは疑問の声が上がっている。NHCは東証に制裁措置の発動を要請したが、これにもなしのつぶてである。日本を代表する法律事務所・証券会社・東証が関係しながら、この杜撰な対応がなされた背景には、銀行の影も見え隠れし、利益相反の香りがする。明日12/16は、さが美の臨時株主総会である。スチュワードシップ・コードに署名している機関投資家はもちろん、株主はどう行動するのか注目したいところである。 ダイヤモンドオンライン寄稿(登録のみで、無料で購読できます)↓http://diamond.jp/articles/-/111383

      テーマ:
  • 26 Nov
    • 国際金融都市・東京のあり方懇談会

      昨日午後4時から、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」が都庁で開催されました。都庁の優秀なスタッフと共に長い時間準備してきただけに、無事終わってよかったです。 内外の幅広い分野の方々から忌憚のない意見の開陳があり、第1回目としては想定以上に実り多いものになりました。都庁で、ロンドン・LA・香港を結んでの日本語・英語両方での会議は初めてのケースと聞きます。ガラパゴス化した業界慣行・規制・税制に踏み込み、聖域なく改革を進め、必ず東京の地位を向上させます。小池都知事の発言内容の中で重要な部分は以下の通りです。(なお、本件についての私見は→http://diamond.jp/articles/-/108451)。↓「東京を、かつてのようにアジアナンバー1の国際金融市場として復活させる」ことは、8月に都知事に就任した際の公約として私が掲げた成長戦略の中でも、「環境先進都市の実現」と並ぶ最重要政策の1つです。TheCityUKによると、英国においては、金融関連産業のGDP比率は12%にものぼるそうです。それに対し、日本は5%にも満たないのが現状です。つまり、金融とその関連産業の振興は、東京という都市の魅力や競争力、そして雇用を維持するうえで重要であるだけでなく「GDP600兆円を2020年頃に達成する」という安倍首相が掲げる日本国の意欲的な目標の実現をサポートするうえでも、避けて通れない課題だと考えています。これまで日本で行なわれてきた各種提言がなかなか効果をあげてこなかったのは、関係者の利害が絡む、「見えない参入障壁」という本質的な問題にまで踏み込めていなかったからではないでしょうか。そこで、今回、国内だけでなく海外も含め、また、銀行や証券会社に限らず、資産運用業務やフィンテック分野など幅広い分野において第一線で活躍される皆様にお集まりいただき、まさに、この「見えない参入障壁」の改善方法についてご議論を戴くための懇談会を開催することにしました。金融の分野は新旧の参加者の利害が錯綜し、難しい判断になることもあると思いますが、そのような時には、常に、預金者や投資家の利益にとって何がベストなのか、つまり、受託者責任(fiduciary duty)のあり方に立ち返って議論が進むことを期待しています。もちろん、国際金融市場の活性化は東京都の力だけでは解決できません。今日お越しの各業態の皆様のご協力に加え、関係省庁や政府の協力も得なければなりません。」    小池知事の後ろからだとこんな感じ。↓ 

      1
      テーマ:
  • 18 Nov
    • 「国際金融都市・東京」構想(ダイヤモンドオンライン)

      小池都知事の公約である「アジアナンバー1の国際金融都市・東京」構想については、知事自身が先週の記者会見にて公式に発表しました。本稿では、その内容を詳細にレポートするほか、個人的見解として、論点と考えている3つの大きなポイントを開陳させて頂きます。中にはかなり刺激的なものもあるかもしれませんが、従来のように業界の利害、既得権益・既成事実におもねるような、表面を撫でるような議論では決してブレークスルーできません。業界慣行・税制・規制のすべてを、聖域なく見直すことが求められます。 東京都が設置した2つの会議体のうち、「海外金融系企業の誘致促進等に関する検討会」はすでに今週第1回目の会合を開き、年内に一定の結論を出します。そして、上記のような根本的問題点を扱う「国際金融都市・東京のあり方懇談会」は、25日に初会合を開きます。あまりにも利害が分かれる題材であるので、おそらく答申は両論併記になると思いますが、最終的には小池都知事の下、東京都が施策としてまとめ、関係省庁、場合によっては政府の助力を求めていくことになります。 東京都の政策企画局も一生懸命やってくれています。関係各位のご支援をお願いする次第です。 ダイヤモンドオンライン寄稿(登録のみで無料で購読できます)↓http://diamond.jp/articles/-/108451

      テーマ:
  • 12 Nov
    • 「国際金融都市・東京」構想

      11日金曜日、小池都知事の定例記者会見にて、「東京をアジアナンバー1の国際金融都市にする」という公約に向けての構想が発表されました。↓http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF11H0X_R11C16A1PP8000/ 日本のGDPに占める金融業の割合は5%、英国は12%(出所:TheCityUK)。仮にこれを10%まで高めればGDPは30兆円内外増加する。すなわち、国家の成長戦略としても重要だ。ただし、国際金融センターとは、ただビルを建てることではなく、ガラパゴス化した業界慣行(特に利益相反の横行)・規制、そして税制を国際標準に変えていく努力の方がはるかに大事だ。その中に英語の問題や行政の問題も入ってくる。 これらを議論するために、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」(座長は斉藤惇氏)を設けて1年かけて、小池知事のリーダーシップの下、国とも連携して実現を目指す。この懇談会には、独立系の運用業者や海外からの複数の参加者を入れるほか、全銀協や日証協にも入ってもらう(http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2016/11/11/06_01.html)。おそらくは、これらの改革には業界の既得権益や中央官庁からの様々な抵抗もあり、論点は両論併記になるだろうが、その後、東京都として思い切った結論を出す。成長戦略においても、既得権益や既成事実に囚われないのが小池都政だ。 そのほか、とりあえずの問題を扱う事務レベルの「検討会」も設け、2か月以内に特区の活用によるワンストップセンターなどの小粒な政策を固める。 懇談会には、僕は東京都顧問として小池知事と一緒に東京都側で参加する。 新しい米国大統領に選出されるトランプ氏はドッド・フランク法の緩和と、グラススティーガル法の見直しに言及しているほか、連邦法人税を35%から15%に下げるとしており、まだ銀行・証券・運用会社・信託が多くの場合に兼営され、利益相反を抱えている日本、そして、すでに20%の英国、17%前後の香港・シンガポールと比べて、まだ法人実効税率が30%台の日本はますます遅れを取りかねない。個人の所得税・相続税に至っては、彼我の差はもっと大きい。 これがラストチャンスと位置付けて実現を図りたいと思います。ご支援をお願いします。   

      2
      テーマ:
    • 束の間

      物件のチェックのため、ほんの短期間、ホノルルに滞在しました。帰国したら東京の寒さにびっくり。  

      テーマ:
  • 31 Oct
    • 日経電子版寄稿(さが美事件から考える日本のコーポレートガバナンス)

      是非ご一読をお願いしたい小論です。(日経電子版寄稿→ http://style.nikkei.com/article/DGXMZO08428720W6A011C1000000?channel=DF280120166593 ) 安倍政権の成長戦略の大きな柱であるコーポレートガバナンス改革は、昨年までのスチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードの導入で一つの形を作り上げたはずでした。しかし、今回のさが美のTOBに関して、先行ビッドより60%以上も優れている対抗提案を、なんら合理的な理由も示さずに足蹴にしたユニー・ファミリーマートHD、及び、さが美(両社とも東証1部上場)の対応は、明らかに取締役の株主に対する善管注意義務違反と、コーポレートガバナンス・コード違反を構成します。これでは、日本のコーポレートガバナンスに関する諸コードは、「仏作って魂入れず」になってしまいます。このことに対して、メディアの取り上げ方も緩い。(本件に関するプレスリリースは以下ご参照→ https://newhorizon.jp/wp-content/uploads/2016/…/20161011.pdf ) 東証と両社の株主(特にスチュワードシップ・コードに署名している機関投資家)、そして読者の皆さまの積極的な行動に期待します。

      1
      テーマ:
  • 22 Oct
    • 疲弊ばかりしては、いられない

      先週末は、金曜日夜から月曜日朝まで軽井沢で2つの行事をこなしました。その前の1週間の疲労で、ゴルフは2回とも回るのが精一杯という有様でしたが、夜は軽井沢の仲間の方々から先月の誕生日のお祝いをして戴いたり、自宅でのBBQパーティと、充実していました。   さて、さが美を巡って、ユニー・ファミリーマートHDほかの対応が妥当だったのかどうかについては、議論があって然るべきです。12日の記者会見では、法的措置を取るのかどうかを多数の記者から聞かれたので、「検討しているが、まずは東証と株主がどのような対応を取るのかを注視したい」と回答しています。 そんな中、先週は民進党の木内議員から、衆議院本会議の代表質問という大舞台で、さが美を巡る各社取締役の対応が善管注意義務やコーポレートガバナンス・コードに違反しているのではないかとの指摘がなされています。東証や株主(特に機関投資家)は言うに及ばず、政府にもしっかり対応して戴きたい事案です。  

      1
      テーマ:
  • 18 Oct
    • 社会的責任投融資(ダイヤモンドオンライン寄稿)

      今月分のダイヤモンドオンライン寄稿。 機関投資家や銀行が社会的責任を自覚しながら投融資を行なうことが、社会全体の発展を促し、結果的に彼らを含めた全体最適になる。 企業は「企業の社会的責任」(CSR=Corporate Social Responsibility)から、今や「共有価値の創造」、(CSV=Creating Shared Value)に進化。「社会と経済の状況を改善するという共有価値を実践する中で自社の収益機会も見出す」という経営に変わりつつあるが、それを後押ししたのが欧米の投資家や銀行の投資行動だ。 現在、現在、投資家や銀行の意識は、そこからさらに進み、「ESG」、すなわち、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(コーポレートガバナンス)を重視した投融資に移行しつつある。国連は2006年4月に「責任投資原則(PRI=Principles for Responsible Investment)」を制定した。2016年4月時点で、PRIに署名した世界の機関投資家は1500以上、その運用資産は60兆ドルに達している。日本では、GPIFが201...5年9月にPRIに署名しており、それと相前後して有力な機関投資家が続々と署名している。ちなみに、僕が運営するPEファンドであるニューホライズンキャピタル株式会社も、既に関係機関の審査を受け、署名を終えている。社会的責任を自覚した投融資が日本でも広がることは、社会の長期的な問題の解決に必ず貢献するものと信じている。  とはいえ、日本企業のESGへの取り組みはまだ日が浅い。例えば、コーポレートガバナンス・コードは昨年導入されたものの、上場企業の中には、独立社外取締役の導入などの形だけは整っていても、未だに取締役会が内輪の論理に支配され株主利益への配慮を欠くなど、実態を伴っていない企業が散見される。 一方の機関投資家や銀行の側にも、まだ利益相反取引に甘い体質が残っている。銀行が実質支配するPEファンドなどはその典型だ。 今回のさが美及びユニー・ダミリーマートHDらの不適切な対応は、企業側のガバナンス欠如と金融機関側の利益相反が合わさったものと見ることができ、PRIに署名投資家の世界では断じて容認されるべきものではない。 今後PRIが投資家サイドに更に普及することによって、投資家と企業経営者との健全な対話の中で企業のESGへの意識が高まっていくことに期待したい。 ダイヤモンドオンライン記事(登録のみで、無料で購読できます)。↓http://diamond.jp/articles/-/104892

      2
      テーマ:
  • 13 Oct
    • 果てしなく続く戦い

      僕は、なんだかいつも戦っている。 生来、理不尽なことには抵抗したくなる本能が強いのかもしれないが、日本には理不尽なことが多すぎる。「無理を通せば道理が引っ込む」という日本の社会に蔓延る理不尽、単に横並びを是とし、出る杭を叩く馬鹿げた文化は、以前大企業に勤めていた際に何度か経験したが、これは日本の病理であり、誰かが打ち破らなければならない。 今年は、これまでの歪んだ都政刷新する小池都知事の誕生に立ち会うことができ、その後の都政改革の動きにも、都知事と共に自分なりに一生懸命取り組んでいる。既成事実・既得権益というものを忘れて物事を考え直すとことにイノベーションが生まれる。だけど、それをやろうとすると強烈な既得権益やら、「自称」エスタブリッシュメント(単に大企業や有力官庁に雇われているというステータスだけで偉そうに出来ているのに、自分が偉いと勘違いしている連中が多いのだが)たちからの酷い抵抗に遭遇する。築地問題然り、オリパラ然り。これから構想が具体化する東京国際金融センター構想についても、徹底的に既得権益と戦う必要がある。そうでないとこれまでの繰り返しで終わってしまう。 さが美への友好的な対抗提案、当方案の方が株主にとって60%も優位にあり、本来であれば取締役は株主への善管注意義務を果たす法的義務があるにもかかわらず、ユニー・ファミリーマートも、さが美も、完全無視を貫いた。失礼なことに当方には何の回答もないが、拒絶したのが報道されているような理由だとすると、その理由も虚偽であり、不適切だ。極論すれば、もはや犯罪に近い。コーポレートガバナンス・コードにも明らかに違反する。法的に問題があることは火を見るより明らかなのに、なぜ「無視」できるのか。それは、彼らが自分たちのことを、「俺は一流の大企業の役員だ、自分たちは偉いのだ」という、とんだ勘違いをしていて、「自分たちはNHCようなチンピラとは違うのだ、放っておけば消える」という思い上がりがなせる技であろう。もちろん彼らは取締役として不適格であるが、それ以前に、僕はこういう人たちを人間としても尊敬できない。しかし、メディアも「一流企業」「一流銀行」の言うがままに報道するしか能がない連中だ。自称「一流」が、多くの場合に、世界基準では実は「三流」であることに世の中は早く気付くべきだ。 個人的にも、先月は、最高裁まで争った着服事件について長年の裁判を戦い抜いて実質勝訴を得ることができた。この着服事件も、会社の先輩が犯したものだが、要するに後輩の僕に対して、「まあこのくらいはいいじゃないか。自分は一流証券会社の役員だったんだ、お前なんかより偉いんだから」という勘違いと甘えが生んだものだと思う。そして地裁や高裁の裁判官は、相手方の馬鹿げた主張を真に受け、何も考えず、「契約書に書いていなかったら着服しても構わない」という判決を下すのだ。それが日本の病理だ。最高裁で覆ったからいいようなものだが、恐ろしいことだ。今年は少なくとも以上3つ、恐らく歴史に残るであろうことを成し遂げたが、いずれも困難な道程であった。特に、僕はこの10年、ずっと男の嫉妬に悩まされ続けてきた。リスクを取って世の中を変え、成功した者は称賛されるべきであって、嫉妬すべきものではない。 そうは言っても、僕には今、仲間はたくさんいる。しかし、それは以前とは全然違った本当の意味での仲間だ。 同じ会社で定年まで働き、その後も会社斡旋で第二の職場に行き、一生同じ人たちの中で過ごすという方々が非常に多いが、本当に交友関係が拡がらないように見える。こういう人たちとは、いつ会っても、「〇〇年入社の〇〇がさあ・・」みたいな話しか出てこない。別にそれが悪いとは言わない。が、世界を変えることはできない。 今は世界的に企業の価値観もCSVに変わり、世の中にために何ができるかを考えて企業活動に生かすことでこそ収益があげられるという考え方になっている。投資家もESG投資を進めている。社会のために何をするかという「課外活動」が、実は本業に近くなってくる。そういう課外活動から生まれる人脈こそ、真の友人であり、必ず事業にも役に立つ。 日本ワインを世界に羽ばたかせる、玉村豊男さんの千曲川ワインバレー計画を経済界の重鎮や地元の方々と一緒に頑張り、人権団体ヒューマンライツ・ウオッチでは微力ではあるが東京委員会メンバーになり、軽井沢インターナショナルスクールのファウンダーを務め、数々のVCやVBの投資家になり、日本取締役会の監事、日本リビア友好協会の幹事をやり、東京ロータリークラブの活動に参加し、日経新聞やダイヤモンド等に毎月寄稿をし、更には若い音楽家の支援をしたり、復興支援の湖沼除染プロジェクトをサポートしたり、障がい者のためのグループホームの構想を練ったりと、僕も色々な課外活動をしているが、そこで培われた知識や人脈が確実に本業の発展を支えてくれている。そして今は東京都の顧問も兼務し、更に世界が広がってきている。もし自分が四十年近く前からずっと一つの職場にいたなら、今の自分も、会社も、なかった。 こうした仲間は、少なからず世の中を変えて行こうという意思を共有する仲間であって、日本のムラ社会では異端と言われる人たちかもしれない。でも、我々が頑張ることで世の中を少しでも棲みやすくしていくことは、僕らが将来世代に対して果たすべき責務だと思っている。 昨夜、夜中の12時過ぎまでかかった小池知事とのミーティングを終え、つくづく思った。我々は損な役回りだ。でも、我々がやるしかないのだと。

      6
      1
      テーマ:
  • 12 Oct
    • さが美の友好的買収提案の顛末について

      昨日、ユニー・ファミリーマートHDが、1株90円で買収するという弊社案ではなく、1株56円という、他のファンドのTOBに応じるとの結論を出した「ようです」ので(ようです、というのは我々は何も通知を受けておらず、報道で知ったからです)、それについて、昨夕、記者会見を開催し、弊社の考え方を整理してお伝えしました。驚くほど多数の報道陣が詰めかけて下さり、関心の高さが伺えました。 結論から言うと、ユニー・ファミリーマートHDが弊社案を採用せず、条件が60%以上も悪い別のファンドの案を採択した理由、すなわち、①NHCがTOBを開始していないし、開始する見込みもない、②さが美とNHCの間に信頼関係がないーの2点については、いずれも事実に反する内容であり、全く理由になっていません。 そもそも、弊社の友好的な提案に対し、まともに検討する姿勢のかけらもないまま、面談もしないばかりか、回答も寄越さないという態度は、弊社に対して極めて非礼であるばかりでなく、より良い提案を検討もせず、事実に反する虚偽の理由を以ってメディアと投資家を欺き、提案を拒絶した両社の取締役は、株主に対する善管注意義務と、昨年制定されたコーポレートガバナンス・コードに違反するものでありますから、あとは東証と株主による適切な判断に委ねたいと思います。また、両社は、ここまで表に出していないと思われる「本当の理由」を株主と東証に開示すべきでしょう。 これに対する弊社の見解は、プレスリリース(https://newhorizon.jp/wp-content/uploads/2016/10/20161011.pdf) にて詳細に明らかにしていますので、ご参照ください。以下、その全文を転載します。 弊社は、これまでもそうであったように、これからも、常に経営陣との友好的な合意の下、日本企業の再生や成長をサポートし、以って日本経済の発展に貢献していきます。   報道各位  ニューホライズン キャピタル株式会社  株式会社さが美の普通株式及び貸付債権の譲受けについて ニューホライズン キャピタル株式会社(本社 東京都港区、取締役会長兼社長 安東 泰志、以下「NHC」)及び当社が管理運営するニューホライズン2号投資事業有限責任組合(以下「NH-2」)は2016年9月23日付でユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社(以下「ユニー・ファミリーマートHD」)に提出した申入書、並びに、2016年9月30日付で同社に提出した改訂申入書に基づき、同社に対し迅速に諸手続を進めるよう繰り返し依頼しておりましたが、ユニー・ファミリーマートHDとの間では何らの実質的な協議の場が持たれず、株式会社さが美(以下「さが美」)との間では一切の協議の場が設けられることのないまま、そして、結論やその結論に至った理由についても当社に対して一切通知がなされないまま、本日付のユニー・ファミリーマートHDによるプレスリリースにて、当社案ではなく、AG2号投資事業有限責任組合(以下「AG2」)が実施する公開買付けに応募した旨の発表がありました。上場企業であるユニー・ファミリーマートHD、及び、さが美の取締役が本来取るべき行動に比べて不適切かつ誠意を欠くものであり、今後の日本のコーポレートガバナンスの悪しき前例になりかねないものと考えますので、当社の考え方を改めて申し述べます。 1 本件の経緯について当社は、9月23日、ユニー・ファミリーマートHD及びさが美に対し、AG2案に比べて条件面で優位にある案を友好的に提案致しました。その後、9月30日には、条件をさらに引き上げて協議を促して参りました。現時点でのAG2案と当社案の比較は以下の通りです。  当ファンドAG2差異①    対象株式の買付価格(円/株)905634②    対象株式数(千株)21,99421,994-③    対象株式の買付価格の総額(百万円)(①×②)1,9791,231748④    対象貸付債権の取得額(百万円)1,8001,800-⑤    合計(③+④)3,7793,031748⑥    資金調達への協力(5億円)500-500⑦    投資合計(百万円)(⑤+⑥)4,2793,0311,248 このように、当社案は、AG2 案に比べ、株式買付価格で60%以上高く、さが美への5 億円の資金調達支援が含まれている等、すべての条件面で優位にあることは明らかです。また、当社は、予てよりさが美経営陣との間で同社の経営改善策についての意見交換をしており、その意見が一致した事項を含めて、昨年7 月にはさが美の取締役に対し、また、昨年12 月に旧ユニーグループ・ホールディングス株式会社取締役に対し、極めて現実的な再生案を提示しております。なお、当該提案書における株式と債権の扱いに関する条件は、「ユニーが保有するさが美株式の一定割合を1 株75~100 円で買い取ること、債権放棄を求めないこと」となっており、すでにAG2 案よりも条件面ではるかに優れていた点があると思われます。当社としては、こうした経営改善策・条件等の多くの面で優位な部分があると思われる当社案がありながら、本年8 月に、それに明らかに劣後する部分があるAG2案が突如採用されたこと自体に大きな違和感がありましたが、改めてなされた今般の提案は、こうした過去の経緯を踏まえてなされたものであり、極めて自然な成り行きであると共に、一貫して友好的なものだったと考えています。ところが、当社からの度重なる依頼にも関わらず、ユニー・ファミリーマートHD からは現在に至るまで、当方からの申入れ条件等についての質疑はなされたものの、その応諾の可否等について何らの返答もない状況であり、また、被買収会社であるさが美は、「現状お伺いしている貴社(注:NHC のこと)とユニーファミマHD 様との協議状況では、当社としては貴社との面談を考えておりません。」との理由で、当社からの面談要請を拒否し、結局一度も当社からの説明を聞くことさえありませんでした。具体的には、ユニー・ファミリーマートHD と被買収会社であるさが美の同意に基づく取引実行のために必要となる「公開買付けの実施及び株券の応募に関する契約書」、「債権譲渡契約書」等と、それらを前提とした「公開買付届出書」、及び、さが美との間で締結予定の「資本業務提携契約書」等の締結に向けての話し合いを求めてきましたが、両社はこれに応じようとしないため、やむをえず、話し合いを促進する一助とすべく、当社からユニー・ファミリーマートHD に対し、これら契約書等に関するドラフトまでを送付し、検討を依頼していました。もとより本件は、取締役会に対し、友好的にAG2 案への対案を提示したものでありますから、当社は、ユニー・ファミリーマートHD 及びさが美の協力に基づきこれら契約書が締結されることを前提に、資金調達をはじめとする諸準備を順調に進めてきていたのであり、当局に申請する準備も万全に調っておりました。従いまして、度重なる要請にも関わらず話し合いに応じて戴けないことにより、当社の公開買付けが不可能になった責任はユニー・ファミリーマートHD の側に帰するものと考えます。 2 本日付のユニー・ファミリーマートHD のプレスリリースについて本件提案は、ユニー・ファミリーマートHD、及び、さが美の株主等ステークホルダーの利益に資するものであり、かつ、友好的に提案されたものです。従って株主に対する善管注意義務を負っているユニー・ファミリーマートHDの取締役会は、当社案を真摯に検討の上、早急に必要な手続きを進める義務がありました。そもそも条件において優れていた面があると思われる昨年12月に提案した当社案を採択しなかったばかりでなく、今般も再び当社案より条件で60%以上も劣後するAG2提案を採択したことは、会社法330条、民法644条に定める取締役の善管注意義務を懈怠するもの指摘せざるを得ません。 また、さが美取締役は、中期的に同社株主利益・企業価値の最大化を図るべき義務を負っており、これまでの同社との長い協議の経緯があり、AG2提案と異なり資金調達の協力5億円が追加されていること、また大手きもの卸会社である市田株式会社の再生実績もある当社案の方がAG2案よりもさが美の株主利益・企業価値向上に適う可能性が十分あることが認められるにもかかわらず、それを一切検討することなく、特に当社との話し合いのテーブルに一度もつくことなく、漫然とユニー・ファミリーマートHDによるAGへの売却に賛同を示し続けたことは、上記善管注意義務を懈怠するものと指摘せざるを得ません。当社からの提案がAG2案よりさが美の企業価値をより増大させるのであれば、先行して行われている公開買付けの賛成意見を撤回し、反対意見を表明しなければ、取締役は善管注意義務違反に問われることになります。さが美が先行する公開買付けについて、いかなる意見を表明しているかは、さが美の株主が的確な投資判断を行う上で重要な情報提供であり、さが美の取締役は、その意見表明を通じて、先行公開買付けがさが美の株主を誤導して損害を被ることのないようにすることが期待されているからです。なお、これらの取締役の株主利益・企業価値の最大化を図るべき義務は、当社が対抗的な公開買付けの届出で行うか否かにかかわらず、当然に発生するものです。また、ユニー・ファミリーマートHDがさが美に対して有する貸付債権18億円の譲渡も、さが美が賛同意見を撤回すれば、応募も撤回され、これによって債権譲渡は前提条件不成就により実行されなくなるわけですから、その後あらためて当社に同債権の譲渡を行うことにつき、何ら障害はありません。また、両社の社外取締役各位には、昨年6月1日に株式会社東京証券取引所から開示されたコーポレートガバナンス・コードを遵守した対応が求められていたと考えています。具体的には、両社の取締役が、以下に掲げる各原則に則った対応をしたか、疑問を持たざるを得ないところであり、上記の取締役の善管注意義務違反と併せ、東京証券取引所において適切に指導がなされると共に、両社の株主各位から今後問題提起がされていくことを期待します。(原則4-5. 取締役・監査役等の受託者責任)上場会社の取締役・監査役及び経営陣は、それぞれの株主に対する受託者責任を認識し、ステークホルダーと適切な協働を確保しつつ、会社や株主共同の利益のために行動すべきである。(原則4-7. 独立社外取締役の役割・責務)上場会社は、独立社外取締役には、特に以下の役割・責務を果たすことが期待されることに留意しつつ、その有効な活用を図るべきである。(ⅰ)経営の方針や経営改善について、自らの知見に基づき、会社の持続的な成長を促し中長期的な企業価値の向上を図る、との観点からの助言を行うこと(ⅱ)経営陣幹部の選解任その他の取締役会の重要な意思決定を通じ、経営の監督を行うこと(ⅲ)会社と経営陣・支配株主等との利益相反を監督すること(ⅳ)経営陣・支配株主から独立した立場で、少数株主をはじめとするステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させること 3 結語以上の通り、今回当社案を採用しなかったことについてのユニー・ファミリーマートHDのプレスリリースは、取締役会の善管注意義務違反、及び、コーポレートガバナンス・コード違反の観点から説明責任を果たしたものとは言えません。すなわち、「公開買付けが現に開始されていない」というのは、ユニー・ファミリーマートHD及びさが美の対応に起因するものであり、もとより理由になり得ません。また、「さが美の経営陣と当社の間で十分な信頼関係が構築されていないこと」については、当社とさが美経営陣のこれまでの協議の状況、特に昨年7月及び12月に具体的な話し合いを行なっている状況に照らして不自然なコメントであるほか、7月中旬に興味表明して8月中旬にTOBを開始したAG2との間では、どのようにして十分な信頼関係が構築されたのかについて説明がなされておりません。当社は、2002年の創業以来、一貫して経営陣と合意の上で投資を実行すると共に、役職員と共に地道に汗をかきながら数多くの企業の事業の再生や再編に力を尽くして参りました。今回の件については大変遺憾ではありますが、当社は、今後とも、日本企業の事業の再生や再編を通して日本経済の発展に貢献して参る所存です。 昨夜のワールドビジネスサテライトより↓ 

      1
      テーマ:

プロフィール

nhcjpn

自己紹介:
よろしければTwitterもご参照ください。 日本のため、産業界のため、そして弱者のために、世...

続きを見る >

読者になる

AD
投資ファンドについて
本ブログ開始初期の記事の一部抜粋


(1)考え方・理念・心構え

基本
心構え
男の嫉妬への対応
運営者の力量
投資ファンドの評価
バリューアップ手法
投資ホライズン
経営者の資質
自己責任
株価とPEファンド
産業再編とファンド
産業知見
虚偽記載
企業のガバナンス
経営者の保身
日本人の精神の高み
日本社会の判断の合理性
PEファンドと日本経済
買収防衛の本当の問題点
隠蔽・粉飾の風土

(2)投資意思決定・運営体制

意思決定の独立性
ファンドの運営体制
独立系PEの投資原理
CSRの大切さ
やってはいけないディール
運営者の能力
買収ファイナンスの論点
キーマンの重要性
ファンドの契約書

(3)資金循環

投資ファンドへの資金流入
日本の資金循環
郵貯・簡保資金
M&Aと投資ファンド
SWFの受け皿としてのPE
機関投資家のサラリーマン化
根付かぬリスクマネー
SWFとPEファンド
PEファンドの上場
公的年金の運用改善

(4)投資家

ファンド・オブ・ファンズ
政府系金融機関の役割
ソブリン・ウエルス・ファンド
ソブリン・ウエルス・ファンド(2)
サブプライム問題の誤解
公的年金
地域力再生機構
日本の機関投資家
公的年金の動き

(5)利害相反

銀行との利害相反
ファイヤーウオール規制など
MBOの利害相反問題
MBO・PEファンド関連の利害相反問題
PEファンドの利益相反問題総論
金融機関等との距離感
一般株主との利益相反
忠実義務と「身内」ファンド
粉飾の背後にある利益相反問題

(6)規制

金融商品取引法
情報開示
労組からの論点
独禁法と投資ファンド
銀行の業務規制緩和論議
FW規制緩和議論の留意点
銀行・保険の株式大量保有
ファンドの上場について
規制当局の迅速性
ファンド税制
内外投資家課税問題

(7)ニューホライズンキャピタル

ファーストクローズ
投資先との絆
日立ハウステックへの投資
日立ハウステック記事
社員の方々と共にー投資後の考え方
日立ハウステック株式譲渡
NHCのネーミング
ハウステック宇都宮工場
本社移転

(8)セミナー・シンポジウム・連載記事など

景況感と投資ファンド
千葉商科大学
同シンポジウム報告
NIKKEI NET連載
ターンアラウンドマネージャー寄稿
ファンド事例研究会
NIKKEI NET連載最新
経済産業研究所セミナー
AD

カレンダー

1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28

ランキング

総合ランキング
139989 位
総合月間
56075 位
起業・ベンチャー
1169 位
政治・経済
332 位

ランキングトップへ

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。