nhcjpn

  この業界では稀なことかもしれませんが、自分の立場を明確にした上で、差し障りのない範囲でコメントを掲載していきたいと思います。
 もちろん、ここでは飽くまでも個人的な見解を述べるものでありますが、業務の運営や意思決定は、結局は運営者個人の拠って立つ日常の考え方や経験にも大きく左右されることは否定できませんので、全く役に立たないかもしれませんが、直接業務に関係ないと思われる日々の雑感も、敢えて深く考えずに記載していくことにしたいと思います。


 私は、現在、投資ファンドである ニューホライズン キャピタル株式会社( http://www.newhorizon.jp/  )の取締役会長の安東泰志であります。 前職では、02年初めに事業再生ファンドを創業し、お蔭様で日本でも最大規模の投資ファンドに育てることができ、在任期間中は十分な投資成果もあげることができたのですが、日本の産業再編の触媒たらんとする新たな気持ちで、06年秋に自ら創業したファンド運営会社を会社分割の上、志を共有する仲間と共に新たなPEファンド運営に乗り出しました。

( http://ameblo.jp/nhcjpn/archive1-200707.html  )


 このブログは、あくまでも、投資ファンドのあり方から、日常の出来事まで幅広く、私の個人的見解を述べるものに過ぎず、よって、私が経営または所属する会社・組織等の公式な見解を述べるものでは ありません。

 作成に当たっては、極力事実に即したものにするよう努めておりますが、その記述内容の最終的な正確性について保証するものではありません。


 なお、恐れ入りますが、本ブログ記載内容の無断転載はご遠慮戴くようお願い致します。

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2010-02-09 13:52:41 テーマ:雑感

時間を有効に

時間は有限。限られた時間を有効に使うには、戦略性が必須だと思います。


しかし、それは、手抜きをするということとは全く異なったもの。

特に、肝心要(カンジン・カナメ)のところで手を抜いて時間を余らせる(そして結局遊んでいる)なんていうのはもっての外です。


業務は、布石の段階、具体化の段階、詰めの段階を経て成就するものです。


布石の段階は、大局に基づいてある意味、少し大雑把に石を打っておくこともあるでしょう。この段階は、周囲から見れば、時には、遊んでいるかのごとくかもしれません。しかし、ここは次のステップのために網を掛ける段階です。それだけに、戦略性を頭に置いていなければ意味がありません。しかし、逆に言えば、「布石」ということを頭に置いてある人にとって、「何もアサインされていないから暇だ」などということはあり得ません。人には、それぞれの立場で、必ず、「時間があるときに打っておくべき布石」があるのです。それは日頃会えない人(特に異業種とか未知の世界の人)とのゴルフや宴席かもしれないし、訪問する国の宗教を勉強することかもしれないし、社内資料の見直しかもしれません。しかし、それをすることは、それぞれの役割に照らした義務です。それがいざというときに大きな力となり、迅速性を担保するのです。


具体化の段階から先は、一転して、針に糸を通すがごとくの緻密さが求められます。大雑把では話になりません。あらゆることを想定し、穴がないように十全の準備と、時間単位でのスケジュール管理を怠らないことです。


そして、詰めの段階に至れば、更に高度な緻密さに加えて、必死の努力、惜しみのない汗と情熱が伴わなければ物事は成就しません。


分かっている人は、布石の段階から詰めの段階までを、切れ目なくうまくコントロールするものなので、ちょっと前まで遊んでいたような人が、他人が休んでいる間にいきなり真顔で汗だくの努力をし、いつの間にか一つのプロジェクトが完成する、というような流れになるのですが、それが分かっていない人は、布石の気分のまま徒に(しかし布石も打たず)時間を浪費した挙句、他人の後塵を拝するものです。


限られた時間の配分は、とことん戦略的に行なうべきであり、それが出来るのが良いビジネスマンの条件だと私は思います。





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2010-02-06 17:41:55 テーマ:雑感

関空問題

日本時間の午前3時ごろアブダビのホテルを出て15時間ちょっと。ドーハで乗り換えて、やっと関空まで来ました。しかし、ここで、羽田に向かう便は、なんと2時間以上の乗り継ぎ待ち!関空発の便がJALもANAも極端に少ないことが原因です。


一分一秒を争って仕事をしている我々にとって、こういうタイムロスは「致命的」と言わざるを得ません。また、この乗り継ぎの時点で体力的にも限界に達しています。まだこれから羽田に飛び、そしてそこから自宅に向かうのですから、ここから本当に長い時間がかかるのです。アブダビから成田か羽田に直行便が出たと仮定した場合と比べればざっと6時間くらいのタムロスです。


ドバイのような重要な首長国とのビジネスがこのためにスローダウンしていることは間違いありません。3・4月から成田発着の直行便がやっと出来ると聞いていますが、このような貧弱な空港インフラや発着管理が日本のビジネスを間違いなく弱体化させてきたと思います。関西圏は関空に国内便も一本化するか、いっそ日本として関空を捨てて日本のハブは成田か羽田に一本化して欲しいと強く思います。


それにしても、1泊4日の強行軍、疲労がピークに達しつつあります。組織のトップがこんなことを自らしているようでは、危機管理が出来ていないと言わざるを得ないと、自嘲。




2010-02-05 22:47:37 テーマ:ファンド運営

アブダビは金曜日

アブダビは金曜日の夕方を迎えています(時差5時間)。

相変わらず、アブダビ郊外のYAS島のサーキットではカーレースが繰り広げられていて、部屋の目の前を車が猛スピードで走り抜けて行きます。世界的に不安定な相場のニュースを聞きながらこのバブリーな光景を眺めていると、本当に違和感があります。


アブダビは、ドバイと違って原油を産出しますので、経済的には恵まれています。しかし、市内のあちこちで見られる豪華なオフィス・商業ビルの建設や、こうした未来都市の建設を目の当たりにすると、ちょっと不安になります。当地の原油の産出コストは1バレル40-45ドルと言われています。万一にも原油価格がこのレベルを下回るようなことがあれば、観光資源としてはドバイ以下のアブダビは、果たして大丈夫なのでしょうか・・・。「砂上の楼閣」という言葉、リアルに感じています。


さて、今日はあと数時間後に、アブダビ空港からドーハ、そして関空経由、東京に向けて、再び夜行便での強行軍が始まります。


さすがに、疲れていますo(TωT )



Mr.Ando の投資帳-YASホテル

YASホテルとサーキット・マリーナ



Mr.Ando の投資帳-カーレース


2010-02-04 22:35:03 テーマ:ファンド運営

アブダビは砂嵐

当地時間の朝11時(東京時間午後4時)頃、長旅の果てにアブダビに到着、そのままビジネスに突入!


今やっと幾つかの面談などを終えて、一旦ホテルに落ち着いたところです。


当地は砂嵐。この季節に多いようです。



Mr.Ando の投資帳-AD砂嵐


宿泊地は、昨年11月にプレオープンしたばかりのThe YAS Hotel(3月にグランドオープン予定)にしました。他を圧倒するその異様な建物はまさに未来空間。


もともと砂漠だったアブダビ近郊のYAS島全体を巨大な未来都市にする壮大な試みが進行中なのですが、部屋の目の前に大きなマリーナ。それを縫うようにF1を行なうサーキットが整備されています。大きなゴルフ場もあります。砂嵐の中、昼間から照明に浮かび上がる未来都市。


そして今、ホテルの目の前でレースが始まりました。なんとも言えない異様な世界です。


Mr.Ando の投資帳-ADレース


原油価格がこのレベルを維持する限り、資金はアブダビにどんどん集中するので良いのでしょうが、街中で巨大開発が進んでいるのを見ると、少し心配になってしまいます。ほんの20年前までただの漁村だったというのに・・・・。



2010-02-03 22:22:38 テーマ:ファンド運営

長旅の始まり

アブダビへ出張。


いつものことですが、なぜか関空で乗り継ぐことに(。>0<。)

それなりに忙しい身としては、羽田とは言わないけれど、せめて成田にして欲しいところ。この時間ロスは何の付加価値も生みません。


関空は、まだ夜の10時なのに、殆んどのお店は閉まり、まさに「シャッター街」。国際線乗り継ぎもフロアが違うなど、関空は国際ハブ空港とはお世辞にも言えません。


しかもここからドーハ乗換えでまだあと14時間も。。

本当に長い旅の始まりという感じです。



Mr.Ando の投資帳-関空

「関空」ではなく、「閑空」?



2010-02-01 23:18:02 テーマ:ファンド運営

ボルカー規制

本日付けの日経夕刊によれば、米国の経済再生諮問会議のボルカー議長は、ボルカールールと呼ばれる米国の新金融規制案について海外各国と協調する必要性について、NYタイムズに寄稿したとのことです。ファンド投資に関しても、世界の25-30行が対象となることを前提に、各国当局と自己勘定取引の範囲などを詰めるとのこと。


考えてみればこれは当然のことです。そうでないと、いわゆる「レギュレーション・アービトレージ」が生じてしまうからです。


以前から私が主張しているように、そもそもPEファンドと金融機関の間には根本的な利益相反があります。相互にクリアに独立した形で協調し、より良い企業金融を実現していくのが責務です。


また、金融機関のコングロマリット化にもストップがかかることは間違いないと思います。そもそも現在でも、証券・信託・VC・リースなどに潜む本当のリスクを理解しないまま、総合金融機関を経営している役員(ほとんどが商業銀行出身)が多いのではないでしょうか。預金を預かる金融機関の役員として、それは許されることではありません。


米国の新金融規制が日本には及ばないとか、これは日本にとってチャンスだとかいう論調が一部に見られますが、そのような抜け道はないと覚悟する必要があるでしょう。次に業務を拡大する前に、ナローバンクとしての「預金・貸付・決済」という業務の社会的役割と収益基盤をきちんと再認識することが、今、商業銀行に求められているのですから。


2010-02-01 22:38:11 テーマ:雑感

有難いことですが

本当に人の助けやご縁のお蔭で、様々なことが進んで行きます。

そのことには改めて感謝しなければならないと感じます。


しかし、それに甘えているのではどうにもなりません。折角のご縁や人の厚意を生かして、精一杯、根の限りを尽くして、一分一秒を無駄にせず、一歩でも先に進む努力が必要です。仕事も人生も甘くない。心からそう思う毎日です。


それにしても、すっかりツイッターの方に色々書くようになってしまい、ブログが疎かになりがち・・・・(苦笑)。



2010-01-28 23:43:04 テーマ:ファンド運営

ナローバンクへの回帰

オバマ大統領の新金融規制案は、ダボス会議でサルコジ大統領をはじめ多くの首脳から賛同を得ているようです。その一方で、金融関係者からは頗る不評です。


しかし、よく考えてみれば、預貸率(預金うちどのくらいが貸付に回されているかの指標)が世界的にこれだけ低い状況で、金融機関は本当に公共的な使命を果たしていると言えるでしょうか。日本の場合でも、現在の低金利調達と国債金利の差額で、預金保険料を差し引いても労せずして利益が出る状況にあり、それに、顧客玉を背景としたトレーディングや、融資と利益相反のあるプリンシパル投資などに頼って収益を嵩上げし、それで世間より高い給料を得ているようでは、到底社会的な理解が得られるとは思えません。


預金・貸付・決済という、お金を循環させる社会インフラとして生きていくのが本来の商業銀行です。銀行は一旦、そうした基本業務をしっかりやる、つまりいわゆる「ナローバンク」として生きていけるようにしないと、いずれ行き詰るのではないでしょうか。


いわゆるユニバーサルバンクとかワンストップバンキングとかいうのは、金融機関側は顧客利便性を強調しますが、実際には顧客にとっては金融機関による利益相反取引や優越的地位の乱用によって不当に利益を取られる可能性に注意しなければならないということにもなるでしょう。私は以前、銀行業界で業務範囲の拡大に粉骨砕身していましたが、今振り返ってそれで良かったのかどうか、疑問に思うこともあります。


まずはナローバンクの原点に戻り、どうすれば世の中にお金が回せるのか、つまり、どうすればもっと企業や個人の成長に寄与する融資や決済のサービスを提供できるかを真摯に考えることこそが、世の中から今の金融機関に与えられた課題ではないかと私は思います。出来る・出来ないは最後は価格(手数料やスプレッド)でマクロ的にカバーするのが経営です。つまり、出来ない・貸せない理由を並べ立てる前に、「どうすればやれるのか、貸せるのか」を、顧客の立場で親身に、自分の頭で(コンサルに丸投げしないで)考えることです。そして、公共的な立場を忘れず、常に謙虚であって欲しいと願います。




2010-01-23 01:54:30 テーマ:ファンド運営

米国新金融規制案

今回提案された規制では、商業銀行はヘッジファンドやプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社の所有や、それらの会社への投資や助言が禁止される。一方、銀行規制当局にはこうした規制を裁量的に適用するのではなく、確実に実施することが求められる。

 同高官は、「自己勘定トレーディングをするか、銀行を経営するかどちらかを選ばなくてはならない。両方はできない」と述べた。 (21日、WSJ日本版より)


オバマ政権が昨日打ち出した新金融規制案。上記の通り、商業銀行によるPEファンド運営会社の保有や、PEへの投資の禁止などが盛り込まれています。もちろん、ヘッジファンドについても同様です。


PEファンド運営会社の保有(実質支配を含む)を禁止することについては、私も当初から主張している通りであり、極めて妥当なものだと思います。オバマ政権がこれを禁ずる根拠はリスクの制限にあると思いますが、そもそも融資と株式保有による経営支配は大きな利益相反を生むもの。PEファンド運営会社の保有はもちろん、役員OBの派遣などを通した実質的な支配も禁止されるのが当然です。結果としてその利益相反が銀行に高いリスクを取らせることになるからです。


ただし、銀行のPEファンドへの出資を全面的に禁止すべきかどうかについては、議論が分かれるところかど思います。銀行が実質的にPEファンドを支配しない限り、利益相反問題は生じないからです。ただし、トレーディングを全面的に禁止するというのであれば、その流れの中では仕方がないかもしれません。


しかし、国益を考えれば、もし銀行が投資を行なわないのであれば、年金などその他金融部門がPEへの投資を行なっていかないと、企業金融は正常に働きません。日本はもともとPEの投資家として銀行(地銀)のウエイトが高すぎるきらいがありました。これに代わるものとして、公的年金をはじめ、年金の資産運用方針の見直しが焦眉の急だと言えるでしょう。年金の投資パターンが欧米並みになれば、日本も十分PEの機能が維持可能です。


なお、トレーディングに関しては、バーゼル規制でも銀行・証券会社などのトレーディングについて、リスクアセットを従来よりかなり厳しく算定する方向であり、これと平仄を取ったものです。このことは、銀行に関して言えば、いわゆるナローバンクとして、預金・貸付・決済という基本的な業務の中で、しっかりとその公共的な使命を果たしつつ、預金者保護を図ろうとするものであり、これも妥当な方向だと思います。従って、日本のメガバンクが進めようとしている「ワンストップ・サービス」は、当然大きな曲がり角に差し掛かったと言って差し支えないでしょう。そもそも、既に日本のメガバンクの多角化は、組織としてのリスク管理面の限界に達していると私は思っています。多角化の見直しは極めて妥当です。


また、証券会社にとっても、引き受けを含むトレーディング勘定の維持が厳しくなってきますので、自己資金投資・トレーディングに頼らぬ、投資家と企業、または企業同士の仲介業務に徹する覚悟が求められます。これも時代の流れだと思います。


総じて、PEファンドの運営は、金融機関にはもはや認められない方向になりつつあり、このことは独立系のPEファンドの育成が国益として非常に重要な意味を持ち始めたことを意味します。また、従来の銀行系・証券系のPEファンドが今後どのように市場から退出するのかも、注目されることの一つです。



NIKKEI NET連載記事(08年2月) 「PEファンドと各種利益相反問題」

http://bizplus.nikkei.co.jp/manda/ando.cfm?i=20080213mi000mi











2010-01-20 22:11:03 テーマ:ファンド運営

景気の状況

景気の現状については、「明るい兆しが見える」との各種報道もありますが、私は極めて慎重に見ています。今日も小売・サービス業の企業経営者の方のお話を伺いましたが、想像を絶する状況が続いているようです。


日本は基本的に外需依存型の経済構造であり、また、内需を作るといっても非効率な政府支出に頼る時代ではありません。単に国債を発行して子ども手当てを支給しても、ゼロサムです。飽くまでも、企業サイドの付加価値を伴う成長なくして、本当の内需は作れません。


成長戦略と、その裏付けとなる企業金融の円滑化がどうしても必要です。そのためにPEファンドが存在するという認識を是非政府には持って欲しいところです。



NIKKEI NET連載中

http://bizplus.nikkei.co.jp/manda/ando.cfm




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