こんにちは。

新年が幕を開け、年始営業から多くのお客様にご来店頂き忙しい毎日が続いております。

大変ありがたい事です。

が、通常より少しだけ納期のお時間を頂いている状況です。

ご不便をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願い致します。

 

そんな毎日の中、ブログ更新もできずな状況・・・

このままだと、「おい!タダ!ブログ更新の頻度が更に下がっているじゃないか!」とここのブログを楽しみにお待ち頂いている、一部のマニアックな方に突っ込みを頂いてしまうので、隙を見て文章を書いております。

時と場合によって、あれ?展開が雑になったぞ!という箇所が出てくると思いますが、間違いなくそこが間です笑

 

 

さて、今回は作業のご紹介です。

前回がフレットすり合わせの作業をご紹介させていただきましたが、今回はフレット交換です。

 

フレット交換と言っても、ただフレットを交換するわけではございません。

主なフレット交換の作業内容はこんな感じです。

〇フレット自体の交換(元のフレットを抜いて、指板調整後に新たなフレットを打つ)

〇指板の調整(フレットを抜いた後に、指板上で真っすぐに直線を出します)

※基本的には指板Rを変えずに直線だしをします。

〇打ち終わったフレットのサイドをやすりで削る。

〇フレットすり合わせ(フレットを打ち終えた後は、一度すり合わせをします)

〇ナット交換(新しいフレットを打つ場合は、前のフレットに比べ背が高くなるので、殆どの場合はナット交換が必要になります)

〇セットアップ(フレットを打ち変えた後は、もう一度セットアップをします)

 

※メイプル指板の場合は指板の塗装作業も必要になります。

※メイプル指板や指板塗装が必要なフレット交換作業の場合、当店では塗装作業をおこなっていない為、外注での受付になります。

 

ざっと書くと、必要な作業が多いです。

フレット交換の理由としてまず第一に”消耗”による為の交換があげられます。

長年、楽器を使用しているといわゆる消耗品と言われるパーツは、その時間や環境とともに消耗をして、いずれ交換の時期がやってきます。

フレットも”消耗するパーツ”のひとつであり、通常のニッケルシルバーのフレットの場合、必ず交換時期がやってきます。

人によっては数年~数十年の差がありますが、弾く頻度、プレイスタイルや押弦の力の差によって消耗具合はかなり変わります。

 

第二の理由としては、フレット素材の変更や、フレットサイズの変更による交換。

最近、すっかり定番になってきたステンレスフレットへの交換や、ジャンボサイズへの交換をする際など。

ステンレスフレットだと、JescarやFreedom(FCGR)さんのフレットが人気があります。

フレットサイズの表記などもわかりやすくて、選びやすいのもいい所です。

因みに、フレット交換でステンレスフレットの場合、チャージアップになるショップさんが多いですが(当店もそうです)、実際作業する際は、通常のニッケルシルバーのフレットに比べ素材自体が固く、加工するのにも時間がかかるのが大きな理由になります。

 

さて、実際の作業の流れを見ていきましょう。

先ずは、ネックを外して現状のネックの状態をよ~く確認をします。

ネックの反り方、ねじれの有無、トラスロッドの状態などから、実際の作業プランを考えます。

ネックの状態次第では、ネックヒーター加工も必要な場合がございます。

と言うのも、現状の状態でトラスロッドでのネック調整の幅(純反り、逆反りに対するトラスロッドでの調整範囲)が無い場合、フレットを抜き、指板調整である程度の誤差は修正可能なのですが、その修正誤差を超えるような状態の場合は、あらかじめネックヒーター加工で矯正をし、フレットを打ち変える前の状況で、先ほど書いたようにロッドでの調整範囲の状況まで状態を持っていく必要な事があります。

指板調整でも、ラウンド貼り(ネックの指板接着面のRに合わせて指板を貼ったもの)、スラブ貼り(ネックの指板接着面は平面で、指板上にRをつけているもの)で、削れる量も変わります。

わかりやすく言うと、指板接着面がR状に接着しているのか、平面で接着してあるのかの違いです。

先に書いた、ラウンド貼りの指板は、ネックの指板接着面にR加工をして、そこへ貼り付ける為、指板材を薄くして貼り付ける必要があります。

指板の厚さが薄いので、指板調整で削る量はできるだけ最小限にする必要があります。

ゆえに、指板調整でネックの反りの誤差を修正できる範囲が少ない訳です。

 

 

フレットを抜き、指板調整へ。

フレットを抜く作業は、非常に神経を使う作業です。

私タダは、はんだこてでフレットを温めながらフレットを抜いていきます。(温めることで、指板のフレット溝が膨張して、抜けやすくなります)

メーカーによってまたは、一度リフレットされたものは、接着剤を薄く流し込んでいる場合がありますので、一度あたためて接着剤を柔らかくして抜くと、モキュッとなんとも言えない音で抜けます。

フレットを抜いた後は、指板調整をおこないます。

 

フレットを打ち込む作業へ。

指板調整をおこなった後は、新たなフレットを打ち込んでいきます。

打ち込む前に、フレットの溝のクリーニングや、フレット溝の調整などもします。

そして、フレットを打ち込んでいきます。

 

フレットサイドの処理~フレットすり合わせへ。

フレットを打ち込む際は、指板幅より少し長めのフレットを打ち込みます。

※指板にバインディングがあるものは、オーバーバインディング加工をします。

オーバーバインディング加工とは、バインディングの内側にフレットを収めるように加工する事ですが、詳しくはまた機会がある時に書きます。

 

フレットサイドを指板から飛び出ないところまで削っていきます。

削る際は斜めに削っていくのですが、その角度も楽器により変わります。

ここからは前回のフレットすり合わせ作業と同じです。

フレット交換後のすり合わせは、最小のすり合わせになります。

究極は指板調整で真っすぐ直線が出ていて、フレットの打ち込みも誤差なく前フレットが打ち込めていれば、すり合わせの必要はないのですが・・・。

 

ナット交換へ。

新しく打ったフレットの高さに合わせて、ナットも交換します。

※当店ではフレット交換作業内に、牛骨ナットの工賃・材料代が含まれています。

ナット交換後、組み込み作業、セットアップをして作業は完了です。

 

寒波襲来で、外は本当に寒いですね・・・。

風邪をひかないようにしていきましょう。

午後の部も頑張ります!!

 

 

 

 

 

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