ごく一般的な工科大学である成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」、略称[キケン]。部長、上野、副部長・大神の二人に率いられたこの集団は、日々繰り広げられる、人間の所業とは思えない事件、犯罪すれすれの実験や破壊的行為から、キケン=危険として周囲から忌み恐れられていた。これは、理系男子たちの爆発的熱量とともに駆け抜けた、その黄金時代を描く青春物語である。


久々に有川氏の文庫を読みました。ミステリではありませんが、王道をいく青春エンタメ小説です。あらすじにも書いた、部長・上野と副部長・大神の二人が率いる『キケン』という名のサークルでの青春の1ページを切り取った、愉快で爽快な連作の短編集です。

氏の作品で描かれるキャラクターはとても生き生きとしています。図書館戦争かシアターかのあとがきで読んだような記憶がありますが、氏のキャラクターはひとりでに動き出してしまうのだとか。確かに、読み手がこう動いてくれたら面白いのになぁ、という通りに、いい意味で期待通りに物語が進んでいき、読後感も爽快。


ストーリーは大学のサークル活動で無茶した思い出を語っている設定。うらやましいなぁと思いつつ、あまり難しいことを考えずに最後までさらっと読めます。でも、読んだあとは祭りの後のような、少しさびしい気持ちになりましたね。



オススメ度 ☆☆☆




キケン (新潮文庫)/新潮社
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