「ハラハラが止まらない!書き下ろし長編ミステリー


強力な生物兵器を雪山に埋めた。雪が解け、気温が上昇すれば散乱する仕組みだ。場所を知りたければ3億円を支払え――そう脅迫してきた犯人が事故死してしまった。上司から生物兵器の回収を命じられた研究員は、息子とともに、とあるスキー場に向かった。頼みの綱は目印のテディベア。だが予想外の出来事が、次々と彼らを襲う。ラスト1頁まで気が抜けない娯楽快作」




東野氏の書き下ろし長編が実業乃日本社文庫から刊行されました。

どこかで見たカバーデザインだと思ったら、「白銀ジャック」のときと同じレーベルなのですね。内容を読む限り、舞台も雪山で共通していますし、登場人物も一部共通していたので、同じ世界観で語られるミステリのようです。


内容はというと、脅迫ものです。白銀ジャックも確かそうじゃなかったかと思うのですが、このシリーズはこれで統一でもするんでしょうかね。

生物兵器となるような病原菌をとある大学の研究者たちが、法を犯して作ってしまったわけですが、その中の研究員が暴走し、病原菌を持ち出してしまいます。その後はご他聞に漏れず、大学を相手に脅迫行為を行うわけですね。

特殊な環境下でしか保存されないため、スキー場へ埋め込んだわけですが、偶然にも犯人だった研究員が事故死。

さて、どうしようというのがおおすじです。


簡単にいうと、「スキーにいこう」というキャンペーンのための書き下ろしなんですかねこれ。

スキーの描写はとてもきれいなんですが、肝心の脅迫の部分や、病原菌探索の部分の話が適当すぎるような気がしないでもないです。炭疽菌を改良したとんでもない病原菌です、といわれてもまぁあまり実感がないというか、ファンタジーすぎました。ライトノベルの世界にこういうのありそうです。

展開は速く、次々にやらなければいけないことが主人公にのっかかってきます。タイムリミットもあるので、その点はスピード感が楽しめます。スリルはあまりありませんけど。

また、主人公は同じ大学の研究員のおじさんなのですが、どんくさすぎてイライラしてしまうでしょう。


犯人はもう死んでいますし、謎という謎は、どこに病原菌があるの?というところなので、ミステリといっていいものか微妙です。読んだ感じミステリという感じではありません。

そういうものを期待する人は読まないでいいかなぁという感じ。そこそこ楽しめますが、大きな興奮や感動があるかといえば、ないと思います。

セリフが多いので、すぐ読めます。


オススメ度 ☆



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