新参者:東野 圭吾

テーマ:

東野氏の新参者が文庫版で刊行されています。



新参者 (講談社文庫)/講談社
¥735
Amazon.co.jp


【裏表紙から】



日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの


刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。


手がかりをくれるのは江戸情緒残る街に暮らす普通の人々。


「事件で傷ついた人がいるなら、救い出すのも私の仕事です」


大切な人を守るために生まれた謎が、犯人へと繋がっていく。


【ひとこと】



刑事・加賀恭一郎シリーズの続刊となります。

純粋なミステリというよりは刑事もの小説をいったほうがいいかも

しれません。

とてもしつこい、優秀な刑事加賀。

日本橋へ配属された加賀は「新参者」として、街の人たちや街並みを

自分のものにしながら、事件への核心へ迫っていきます。


物語の構成としては、一見短編集のような形なのですが、

一編の中で、加賀が聞き込みに向かった事件関係者とのやり取りが

詳述され、その事件関係者に起きた一つ一つの事件が、

大きな事件の謎を解く手がかりになっていく、というものになっています。

とてもよく考えられて作られたのではないかなと。

連載時は連作集ということになっていますが、単行本化すると

長編と言われてもあまり違和感はありません。


本作にいたっては聞き込み相手への配慮を充分に考えた加賀の捜査

手法も、なんとなくこれまでの警察でのキャリアを感じさせる落ち着いた

雰囲気で読んでてさわやかな気分になります。

東野氏お得意のラストのどんでん返しをウリにした作品ではないのです

が、純粋に読み物として楽しめます。


加賀の初出の作品「卒業」では大学生でした。

文庫版では「赤い指」で登場。

ハードカバーでは、「麒麟の翼」が最新作となっています。

9月に発売が予定されている「祈りの幕が下りる時」も

加賀シリーズになるとかなんとか。

楽しみすぎますね。


オススメ度 ☆☆☆☆