伊坂氏の文庫が新たに刊行されています。

双葉文庫から。


バイバイ、ブラックバード (双葉文庫)/双葉社
¥680
Amazon.co.jp


【裏表紙から】


星野一彦の最後の願いは何者かに〈あのバス〉で連れていかれる


前に、五人の恋人たちに別れを告げること。


そんな彼の見張り役は「常識」「愛想」「悩み」「色気」「上品」


――これらの単語を黒く塗りつぶしたマイ辞書を持つ粗暴な大女、


繭美。


なんとも不思議な数週間を描く、おかしみに彩られた「グッド・バイ」ストーリー。



【ひとこと】


伊坂氏の文庫が刊行されています。

一読して思ったのは、例によってつかみどころのない

伊坂氏独特の世界観をもった作品だったなぁということ。


ジャンルは、よくわかりません。

同時に付き合っていた女性たちに、ある一人の男が順番に

別れを告げていくというストーリー。

ファンタジーな感じはしますが・・・。


氏もあと書きで述べているように

本作品は太宰治「グッド・バイ」を伊坂風に描いた作品だそうです。

「グッド・バイ」は読んだことがありませんが、同様に、グッドバイの

基本設定である「何人もの女性と同時に付き合っていた男が

その関係を清算するために、まったく恋愛関係になかった女性の

協力を得て、一人ひとりを訪ね歩く」というもの。

その基本設定をもとに、伊坂風に味付けされたものです。


本作では、同行女性である繭美の設定が面白すぎます。

怪力、で身長180㎝を超す大女。モンスターです。

デリカシー0。他人をけなすことが大好きときた強烈なキャラ。

5人の女性が正直霞むレベルでした。


5人の女性との別れについては、短編のような形で一人一人

語られていきます。

物語の初めはどの女性の話も「あれも嘘だったということね」

というセリフから入り、主人公である星野と女性の出逢いから、

テンポ良く物語られ、さらっと読めてしまいます。


読み始めは戸惑いますが、2人目3人目と読んでいくと

謎の疾走感にとらわれ始めて、気がつけば読後という、

久々に読み味のよい小説でした。



オススメ度 ☆☆☆☆