中途半端な密室

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東川篤哉「中途半端な密室」です。


光文社文庫からの6冊目、初の短編集となります。


中途半端な密室 (光文社文庫)/東川 篤哉
¥500
Amazon.co.jp


裏表紙より


「テニスコートで、ナイフで刺された男の死体が

発見された。コートには内側から鍵が掛かり、周囲

には高さ4メートルの金網が。犯人が内側から鍵を

かけ、わざわざ金網をよじのぼって逃げた!?

そんなバかな。

不可解な事件の真相を、名探偵・十川一人が

ゆるやかに解明する。


謎解きの楽しさとゆるーいユーモアがたっぷり

詰め込まれた。デビュー作を含む所初期傑作5編。」



ということで、東川氏の短編集が発売されていましたので

ご紹介。全5編でつぎのとおりです。


【中途半端な密室】

『本格推理⑧』に収録された短編ミステリ。

あらすじは裏表紙に書かれたものです。

喫茶店で出会った二人の男が、新聞片手に

事件の真相に迫る作品。

これぞ本格推理という面白さに満ちています。


【南の島の殺人】

『本格推理⑫』収録。

キャラクターは探偵役の大学生「敏ちゃん」と

助手役?の大学生「ミキオ」のコンビ。

岡山弁丸出しの軽妙な掛け合いが特徴です。

一通の手紙の内容から、事件の真相に迫る!



【竹と死体と】

『新・本格推理01』収録。

前記の大学生コンビが再登場。

古書店の古新聞に書かれていた不可解な事件。

例によって敏ちゃんが論理的な思考展開で

謎を解き明かします。

まさにジグソーパズルのような作品。


【十年の密室・十分の消失】

『新・本格推理02』収録。

例によって大学生コンビが登場。

岡山の奥地で起きた大掛かりな建物消失事件。

その謎に迫ります。



【有馬記念の冒険】

『ジャーロNo12』収録

有馬記念のスタートと同時に発生した強盗事件。

容疑者と思しき男のアリバイを向かいの家に

訪れていた青年が証明してしまった。

偶然から生じたアリバイの謎を、古書店でアルバイト

に励む敏ちゃんとミキオがすぱっと解き明かします。



以上の5編。

共通しているのは、現場に向かわずとも手持ちの資料や

新聞・伝聞からの情報のみでその真相にせまる、いわゆる

「安楽椅子探偵」スタイル。

テーマ自体は多岐にわたっていて飽きませんし、何より

すべてが切れ味の鋭い本格ミステリ。

読後は頭の中がスッキリしました。



オススメ度 ☆☆☆☆