今回も九州大学理学部物理学科平成25年度問題Ⅲー2


を取り上げます。


波動方程式を変数分離の方法で、解く過程を問う


出題で、前回の投稿では、小問2、位置に関する


変化を表す関数を境界条件を用いて求めました。


その結果、その関数の形は、弦上に発生する


定常波つまり固有振動となることが、わかりました。


今回は、小問4、波動方程式Aの解として仮定した


固有振動の線形和 Bの線形和を作る際に


必要な個々の固有振動にかける展開定数 Anを


初期条件の下、フーリエ展開を用いて求めます。


純数学的な言葉でいうと、フーリエ係数An を求めよ。


と、いうことです。



newⅢ-2-no.3

初期条件U(x,0)=f(x) が、与えられています。


t=0を Bに代入すると、 u(x,0)=ΣAn*sin(kn*x)=f(x)


が、得られます。


初期条件で、得られる関数f(x)に、フーリエsin展開を


適用することが、わかります。


上の結果から、f(x) は、sin の線形和で、


与えられており、その展開係数An は、


波動方程式Aの解として仮定した固有振動の


線形和 Bの展開係数でもあります。


次に、いよいよAn をf(x) にフーリエsin 展開を行い、


くくりだします。


ここで、問題文にヒントのような形で与えられているsinとcosの


持つ完全正規直交列の性質


∫sin(km*x)*sin(kn*x)dx=L/2*δm,n を利用します。


この性質については、後ほど、詳しく見ていきます。


さて、初期条件から、そしてBより次の関係式が、


得られるのは上でみたとおりです。


u(x,0)=ΣAn*sin(kn*x)=f(x)


さて、上式から、Anをくくりだします。


上式のすべての辺にsin(km*x)をかけて、


x=0からx=Lまで定積分を行います。


つまり、


I=∫ΣAn*sin(Kn*x)*sin(Km*x)dx=∫f(x)*sin(km*x)dx


上式にさきほど述べたsin,cosの完全正規直交列の性質


を表す式∫sin(Kn*x)*sin(Km*x)dx=2/L*δm,n


を第2辺に適用すると、


I=ΣAn*2/L*δm,n==∫f(x)*sin(km*x)dxが、得られこれより、


n=m の場合を採用すると次式が得られます。


Am*2/L==∫f(x)*sin(km*x)dx



よって、


Am=L/2*∫f(x)*sin(km*x)dx


が得られm→nと置換すると、求めるフーリエ係数Anが現れます。


sinやcosの完全正規直交系や関数内積についての詳細は、


次回の投稿にまわします。

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前回は、九州大学理学部物理学科平成25年度問題Ⅲー2


の小問1を扱いました。


波動方程式の変数分離の解法と過去の出題例そして、


分離定数kとωとの関係つまり、分散関係を求める


ところまで、行いました


今回は、小問2から、取り組みます。


小問2では、境界条件によりkの値は、nの値により、


とびととびの値のみしかトリえないことが、判明します。


kの値は、定常波の腹と節の位置を決定します。


与えられたB式は、定常波つまり固有振動の線形和である、


ことは、前回の投稿の際に、触れました。


小問2は、境界条件をBに課した際に、


つまり、U(0,t)=U(L,t)=0これが、境界条件で、減の端


X=0,X=Lで、弦は、固定されて、振動しないことを


意味します。


これを課すと波数kが、とびとびの値しか、


とれなくなります。


これを波数kは、量子化されるといいます。


kn=(nπ)/L n;自然数


が、得られます。


ここで、Knもしくはその2条は、波動方程式Aの分離定数でした。


そして、nの値は、玄上に発生する定常波つまり、


固有振動の形を決定します。


n=1:基本振動


n=2:2倍振動


n=3;3倍振動


を与えます。


k=1/λ、もしくは、k=2π/λの関係が存在します。


これらを利用して、


前者からは、λn=1/Kn より、λn=L/(nπ)


後者からは,λn=(2π)/Kn より、λn=(2L)/n


の関係が得られます。


特に、後者の関係を利用して弦上の定常波


つまり固有振動の波形をみますと、


下図の2番目の図のようになります。




Ⅲ-2-no.2new



Ⅲ-2-no.2`


小問3では、初期条件を用いてBの時刻変化の関数形の位相


に含まれるφnを決定させてます。


これは、問題はなく、始めの上の図のように


容易に求めることができます。


これで、小問3まで、終わりました。


続きは、次回の投稿で。




 




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今回は、九州大学理学部物理学科平成25年度問題Ⅲー2


の小問1を取り上げます。


両端を固定された弦の振動に関する問題で、波動方程式


を変数分離の方法で、境界条件、初期条件を与え、


フーリエ展開を用いて解く、というものです。


理学部物理学科の編入問題としては、よく見られるものです。


過去、神戸大学や九州大学の理学部物理学科の編入


でも、過去に出題されました。


九州大学では、平成20年度から波動に関する問題が、その年の


最終問題として、ほぼ、毎年出題されています。


平成25年度と同様波動方程式を変数分離を用いて、


境界条件と初期条件を用いてフーリエ展開の解法


の出題がなされています。


ほかに、平成24年度、26年度にも出題されたです。


ただし、平成26年度は、波動方程式の導きもとわれました。


他の波動方程式の解法としては、ダランベールの式が、


ありますが、これに関する出題が、平成22年度、23年度


に見られます。


さてでは、問題Ⅲー1を見ていきましょう。


まず、小問1で、両端を固定された弦の


時刻tにおける波形y=u(x,t)の


境界条件と初期条件が、与えられています。


そのu(t,x)は、波動方程式Aを満たします。


そして、波動方程式を満たすu(x,t)を下図のBのように、


与えます。この関数u(x,t)は、2つの変数tとxとが、同じ位相


の中に存在しません。


つまり、Aを満たすuとして、定常波の関数形を仮定しています。


この段階で、波動方程式Aを変数分離の方法で、


解いていくことが、あらかじめわかります。


そして、分離定数knは、波数です。


波数とは、単位長さあたりの波の数を意味します。


小問1は、BをAに代入し、波数knと各振動数ωnとの関係


これを分散関係といいます。


∂²/∂x²u=-kn²*u,と ∂²/∂t²u=-ωn²*uは、単純にBをAに代入して


計算するだけで得られます。


これは、Bを求める際にnに対する線形和を取りますが


knとωnとを関連づけておくと、


位置の位相に存在するknと時刻の位相に存在するωn


とが連動して変化するので、便利です。


これで、小問1終了です。



newⅢ-2-no.1




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