日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)

野良猫1匹を巡って、いろんな人が関わっている。
それを繋げていくと、町がそのまま「形のないシェルター」になるよ。
小さな町で、sakkiが紡いだ“猫を巡るコミュニティ”のお話

2009年5月。 16年間住んだ町を離れて東京へ。

ここにもやっぱり、野良猫がたくさん。 住宅密集地で逞しく生きていました。

その姿を追いかけて、またもや始めてしまった猫パトロール。

そしてやっぱり、踏み入れてしまった 「猫つながり」 の道。

 

(私にできることは何だろう? 町の人と一緒なら、もっといろんなことができるはず)



「日々是ねこパト」 は、私が猫に導かれて歩いた町で、猫と人とが紡いだ物語の記録です。

どのお話も、ほんとうにあったお話です。 どこからお読みになっても大丈夫。



どうぞゆっくり、お楽しみください。   by sakki









「日々是ねこパト」 は、町に住む野良猫を通じて町の人々が繋がっていくために、

sakki がどんな風に考え、働きかけをしたのかの記録です。 「地域猫は楽しい」 と私が思う理由。


ぜひ7月から通してお読みください。 コメントをお待ちしています。   sakki


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2月22日は 「ネコ猫の日」 だそうですね。

(私は勝手に猫は2828、と思い込んでいました。考えたらそんな日はないわけでえっ



猫の日、だというのに、猫崎公園の猫には気の毒な記念日となりました。



この日、公園の猫ハウスを回収したのです。(→猫崎公園の冬支度)



梅がやっとほころび始めた最近です。 日中はずい分暖かくなったけれど夜はまだ冷える。



ですが、今期のハウスは本日をもって撤収。

来年は、また状況を見て仕切り直す。 と、私は決断しました。



公園の仲間達とも、よくよく話し合って出した結論です。




連日の利用率100%だった5軒のハウスを引き上げる時、

シマちゃんが、まん丸な目でじぃっと作業を見つめていました。


「え? なんで? 持って行っちゃうの?」 と言われているようでした。



そうだよ。今年はこれでおしまい。


この冬は本当に寒かったね。 ハウスをプレゼントできて良かった。

きっと、寿命が1年くらい伸びた子もいただろうね。



でも、来年どうなるかはまだわからない。



今まで長いこと、ハウスなしでも生き抜いてきたあなたたちは、強い。 その力を信じるよ。


みんな揃ってまた来年の冬を迎えよう。 私たちも頑張るからグッド!





この一件については、しばらく時間をおいてからお話ししたいと思います。


そのために、またあちこち駆け回って「熟成」 させて、「品格のある」 報告ができると良いですが。



前回「ブログの品格」 なんてハードルの高いことを言ってしまったツケが来た~。 あ~しまったガーンあせる




晴れ一日も早く、暖かい春が来ますようにチューリップ赤





日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)

                                 春を待つ




さて、アトムの発情をきっかけに、猫崎公園にはオス猫の独擅場になってしまいましたメラメラ



ちょうど搬送を引き受けた保護ボラさんがご好意で入院を予約してくれたので、

アトムの捕獲はその夜、決行することにしました。



機動力を上げるために、ご近所のお宅に複数のトラップを預ける話をつけ、自転車に積んで行くと、


知らせを聞いた幸女さんが公園に駆けつけていました。



「何だか、異様な雰囲気だね叫び

「そう。夕べはとにかく凄かったんだよ。ご近所はうるさくて眠れなかったんじゃないかなむっ


「ほら! また来たにゃー。あれもオス猫? 耳障りな声だね」

「ボロボロのガリガリでしょう? 凄いエネルギーだね爆弾。 一晩中、何も食べずにやってるんだろうね」



この時までに、5匹の見知らぬオス猫の侵入を確認し、そのうちの3匹を写真に納めていました。



オス猫たちは、それぞれにアトムを探し求めて、不眠不休の夜を過ごしたのでしょう。

窪んだ目が、一様に鋭い眼光を放っていました。



公園猫たちに給餌をしても、彼らはフードに一切興味を示しませんでした。


時折、メス猫のお尻の匂いを嗅ぎに来るので、戦々恐々とした公園猫たちもまた、

落ち着いて食べることができませんでした。




私は、オス猫たちの、どこか行き過ぎたストイックさに胸を衝かれました。



発情のスイッチが入ると、食欲より、生殖本能の方が優位になる仕組みなのでしょう。



わずか数日でげっそりと体重を落とし、出会い頭のオス同士でケンカを繰り返せば、

致命的な外傷や感染症を追うリスクは、普段の数倍になるはずです。



町の猫たちは、まさに命がけの繁殖活動を繰り広げているのです。




その時です。 一体どこから来たのか、終わりかけていた給餌タイムに飛び込んできた猫がいました。


ビックリマークアトムでした。

 


「遅れてごめんね~」という感じで、トコトコ走り寄ってきたかと思うと、私たちに挨拶しました。



急いでフードをお皿に注ぎ、あてがいました。


小さい体が、さらに小さくなった気がしました。毛並みは乱れ、首の後ろが、べったりと濡れています。



アトムは、一心不乱にフードにかぶりつきました。


何とも言えない気持ちになりました。 幸女さんと2人で、アトムを両側から守るように囲みました。




日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)




しかしその時、植込みに白黒の大きなオス猫が現れ、アトムを呼んだのです。



アトムはピクッと反応しました。首を上げると、少し逡巡した後、声のする方へ走り出しました。


そしてあろうことか、不意に立ち止まって今食べたばかりのフードを、丸々リバースしたのです。



そのまま、草むらに姿を消しました。




暗澹たる気分でした。 一昨日まで無邪気に猫ジャラシで遊んでいたアトムの、豹変。 


幸女さんも私も、黙々と給餌の後片付けをしました。 



「…オスも捕まえたいんだけど、あの調子では餌では釣れないね。お腹を満たそうと思ってない。

アトム最優先で。 今夜、やってみるから」  「了解グッド!



などと帰り仕度をしながら、そういえばトラップを回収しなくちゃ、と思い出しました。


ダメ元で、持ってきたトラップを反対側の植え込みに置いていたのです。




近づいて、「あれ目?」と思いました。 「幸女さん!なんか入ってる!」


白黒が見えました。 もしかしてさっきのオス猫?と目を凝らして、仰天しました。



えっアトムだ!」




2人で同時に叫んでしまいました。

逆の方向に消えたアトムが、いつの間にか回り込んで、トラップの中に入っていたのです。



「アトムは、やっぱりアトムだ…ガーン」  私たちは、思わず吹き出しました。



日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)



近づくと、アトムはトラップの中からまん丸の目で、「なに目?」と私たちを見上げていました。


無邪気な、いつものハチャメチャなアトムそのものです。



殺伐とした戦場から、ついにわが子を自分の手に取り戻したような、安堵を感じました。




アトムは、お腹が空きすぎて釣り餌に釣られたのでしょうか?


何となく、それだけではないような気がしました。



初めての発情という自己制御できない状態になって、何匹ものオス猫を呼び寄せてしまったアトム。



眠る暇も、食べる時間もない2日間を過ごし、へとへとになって、


「もうたくさん~。助けてショック!あせる」 と、トラップに飛び込んだのではないか?



私たちにはどうしてもそのように思われました。

にひひ本当のところは、アトムにしか分かりませんが。



こうして、アトムはトラップに飛び込んで、発情騒ぎから解放されたのでした。





私は、アトムをしばらく、病院に預かってもらうことにしました。


発情中なので、手術のタイミングを見て欲しかったことと、

アトム不在の間に、公園の事態の収拾を計っておきたかったのです。



「ひたすら食べて眠る」入院生活を経て、数日後、アトムは元気に公園に帰って来ました。




アトムをリリースした時、公園にはアンリ、メグ、ウィルはいませんでした。


手術のため、違う病院に入院させていたのです。



3匹とも、不妊手術でした。



4匹のうち、3匹に男の子の名前をつけたのは、

メスは1匹位だといいな~」 と願ったからでしたが(→お萩と4匹の子猫たち・続編)



その願いも虚しく、お萩の子供達は、4匹ともそろってメスだったのです。    (続く)







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ブログを書き始めたのは2011年の7月です (→猫パトロール)



アトムとアンリを公園から保護して、里親募集のために預かっていただいたシェルターから、

里親募集の間だけでもブログをやって欲しい」 と言われたのが始めたきっかけ。


今は、普通の人が普通に発信する場がブログなのでしょうが、

私にとっては一大事。 初めての挑戦でした。



「里親募集中の猫がいます」 だけでは私には書けない。

何故なら、私は外猫を保護することだけが猫を幸せにする方法だとは思っていないから。



考えに考えて、「町を外猫シェルターにしよう」 というテーマを選んだ。 これなら私にも書ける。



「保護ができない」私が、猫を外に置いたまま、周りの人々と猫との共生を精一杯考えて、

素人なりにやってきたこと。


それを正直に書こう。 それならできる、と思いました。




現在進行形の日記を書くのとはちょっと違います。 

以前から「日々是~」をお読みいただいている方にはわかると思いますが、80%は過去のことです。



でも、ほとんどが事実そのままの記録です。



私が考え続けていること、いまだにわからないこと、あの時これで良かったのかという疑問。

それらを振り返って丁寧に書きます。



その時関わったどの人に対しても、批判の気持ちは浮かびません。



というより、その時に本当はぶつけたかった批判を、口にはせずに頭の中にキープした。


そして時間と知恵を注ぎ込んで熟成させ、解決させ、

次の機会、次の現場に生かそうとしたのです。    私はしつこいにひひ。 



その結果、幸運にもたくさんの実を結ぶことができました。  





物事を進めるのには時間がかかります。


今、憤ったからと言って、自分のブログを憤りを吐き出すインスタントな場にはしたくない。

~と私は思います。




廣瀬勝海の初公判が2月15日に行なわれました。

公判に駆けつけた皆さんが、ブログに様々な思いを書いています。 それを読んで、失望を感じました。


何故、今これを口にするの? 今でなければいけないの? という疑問を抱きました。




もっと大きな時間の流れの中で、

今自分のすべきこと、今は言ってはいけないことを考えるべきだと思いました。



「ブログの品格」を問いました。






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            夜の女王・おはなちゃん。  おはなちゃんの「はな」は「鼻」



外で暮らす猫に関わろうとする人は、理解と無理解の狭間で、苦しむことも多いでしょう。


ですが、時代は変わりつつあります。 そして、地域猫の基本的な考え方は優れた哲学です。



皆さんが、目の前で起こるいざこざや障害に、近視眼的に捉われることがありませんように。


心からそれを祈ります。




何が起こっても、

ご自分の目で見たことを素材として時間をかけて熟成させ、ご自身の糧とされますように。



「こうなると良い」 という理想を、消えない松明のように心に掲げ続けて行かれますように。




そう願ってやみません。






今日は意識的に具体的なことを書きませんでした。


何のことやら?と思わせてしまったら申し訳ありません。






次回はまたいつもの「日々是ねこパト」に戻ります。 








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夜の街夕方、公園向かいの駐車場でアトムの変調を目撃した私は(→子猫の発情)

真夜中にもう一度公園に向かいました。



アトムの発情を、疑う気持ちはもはやありませんでした。 多分、そうなのだろう。


はてなマーク そうであるならば、私は何をどうすべきだろう? その答えを探しに、公園に行ったのです。





日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)
猫崎公園周辺の猫  熊五郎、改め胡桃(女の子だった!)



すると。 深夜の公園は凄いことになっていました叫び




猫崎公園は、緩い傾斜地を登り切った高台に位置しています。

公園から見ると、眼下に住宅地が扇状に広がっている。 それが一望できるのです。



公園の端に立ってみると、体がぞわぞわしました。


暗い住宅地に、オス猫のサカリ声が響き渡っていたのです。




あちらで聞こえたと思ったら、間髪入れずこちらから。

遠いと思ったら、目の前の植え込みの中から、突然の嬌声メラメラ。 身がすくみました。




1匹が移動しているのではありません。 


何匹もの発情したオスが、あちらでもこちらでも、サカリ声を上げているのです。


一体何匹いるのだろうショック!? 


 

まるで、舞台から、暗い客席に目を凝らすような感覚でした。


客席のあちこちで、低い唸り声が上がり、やがて耳障りな粘っこい鳴き合いになり、

突然暴発してつんざくような高い音になる爆弾。 その声は、当事者の興奮の度合いを示しています。




これは、オス同志のけん制鳴きです。長くても15分前後しか続かないけん制鳴き。


それが、あっちこっちで起こり、闇の中で連鎖しているように感じられるのです。



むっ多分こういうことだと思います。 



区が 「野良猫の不妊・去勢手術」 に対して助成制度を始めてくれたので、

それを利用して一般家庭の人が、餌を与えている野良猫を手術するようになりました。


その時、どうしてもメスが優先され、オスは後回しにされる傾向がある。



そこへ、数少ないメスであるアトムが発情した。


やせっぽっちの子猫の初めての発情。 そのフェロモンが刺激になって、

町に住んでいた去勢されていないオスの発情スイッチが、今日、一斉に入ったのですドンッ



凄まじい猫の繁殖本能だと感じました叫び



一体、アトムのフェロモンはどれ位の範囲に届いたのだろうか?


これは、後にある程度明らかになるのですが、

その時は、見渡す限りの住宅地が全て、戦場になったように感じられました。




えっ この住宅地のどこかに、アトムがいる。

 

アトム。無事でいるの?  公園に帰っておいで! と叫びたくなりました。





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公園周辺の猫 名前はまだない。まっすぐ近づいてくる


おかしなことに、公園のレギュラーの猫たちはその時誰も姿を見せませんでした。

いつもなら、私やはっちゃんの自転車を目ざとく見つけて飛び出して来るのに。




思い返せば、アトムの異変に気づいた夕方の給餌タイムに、すでに混乱は始まっていました。



給餌中、背後に見たこともない猫が突然現れて、ガサガサと植え込みの中を横切っていくのです。


どの猫も大きくて、目が鋭くて、ただならぬオーラを発していますドクロ




横切りざま、不妊手術済みの公園猫のお尻の臭いを嗅ごうと高圧的に近寄ってくるため、

メス猫たちはみな、怯えて、迷惑そうにしていましたむっ



一方去勢手術済みの公園オス猫の反応はというと、興味深いものでした。


1匹はシニアですが、まったく関心を示しませんでした。今までも毎年、こういうことがあったのでしょう。



ですが、もう1匹の3歳のオス「お兄ちゃん」は、戦闘意欲と恐怖との間でピリピリしていましたむっ



彼は、6キロはあると思う巨体。公園で一番大きな体をしています。


幼いながらも、コロニーをまとめる立場にあると自負していたのでしょう。



傍若無人に振舞う1匹の発情オスに対し、体を低くして、唸り声を上げて、

「ここは俺のシマだぜ 勝手に入るなプンプンパンチ!」 と言いたげに、抗議する姿勢を見せたのでした。


多分、私が来たことで気が大きくなったのだと思います。虎の衣を借りた猫、という感じでしょうかべーっだ!




ですが、体は大きくても中身は子供です。お兄ちゃんは発情したオス達の敵ではありませんでした。



突進した途端、ドスの聞いた声で反撃され、一瞬にしてシッポを丸め逃走してしまいましたDASH!。 



ガーン見なかったことにしよう、と思いました。 下手に同情すると傷が深くなるダウン



子猫時代に去勢されたお兄ちゃんが、発情中のオスに対抗しようというのが、もともと無理なのです。


(お兄ちゃんはこの後、ちょっと屈折したデリケートな性格の大人猫に成長するのですが、

もしかしたらこの夜の出来事がトラウマになったのかもしれませんえっ



                             ↓お兄ちゃん

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猫崎公園周辺の猫 ジローラモと呼んでいるオス




アトムも含め、公園猫たちは結局1匹も出てきませんでした。

恐らく、みな、どこかで息を潜め、嵐のような成り行きを見守っていたのでしょう叫び



公園は、見知らぬ猫が何かを求めて現れては去りまた現れる、ホコ天状態になっていました。


私はたった1人で、平和な公園を別世界に変えてしまったその猫たちを観察し続けました目あせる




シラー私は、「明日にもアトムを保護して不妊手術すること」 を決めました。


それが、この緊急事態を収束するための最低必須条件です。 残りの3匹もこれを機に手術する。




そしてもう1つ。


このオス猫達を1匹ずつ捕獲して、去勢手術しよう。


猫崎公園を定点観測の拠点として、「後回し」にされた町のオス猫たちの手術を進めよう。



方針は決まりましたかおグッド!




そのための、資金の準備。 病院の手配。 そして捕獲の実行。 搬入。搬出。




「明日からしばらく、忙しくなる」 と覚悟を決めて、冷えた体をさすりながら帰宅したのでした。     


(続く)








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先日、可愛い猫の写真つきのハガキが届きました手紙。 見ると、神奈川県の動物病院から。


アンリちゃん、メグちゃん、ワクチン接種の時期が来ました。

2月16日頃、ご来院お待ちしています



あら? そうなんだ。 ひらめき電球あれから1年たったってことね。 2月16日だったんだ…。 



しばらくハガキを眺めていました。 あの時は…焦ったなあショック!。 あんなに焦ったことはなかった。




猫崎公園が大騒ぎになったあの1週間。



猫の繁殖行動の一部始終を目の前にして、そのパワーに圧倒されたこと。


事態の収拾をつけるために、私は捕獲カゴを持って公園を走り回ったのでした。



その後をお兄ちゃん(猫)が… 「早く捕まえてよ~」 と引っ付いて回ったんだっけガーンあせる



何ともバタバタした1週間を、1年前の私は全力投球で乗り切ったのでした。

むっあれと同じことをする体力、今あるかな?     



~今回は、その時のお話をしたいと思います。




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        お萩の子猫たち。右から、アトム、アンリ、メグ、ウィル。猫ジャラシの先はすでに奪われた後。



去年の2月上旬のことでした。 夕方公園に給餌に行くと、いつもとどこか違う雰囲気を感じました。


猫が少ないのです。 2~3匹集まっていますが、なんとなくそわそわしています。

公園の出口の方を気にしているようです。 おかしいな?と思った時、とんでもない声が聞こえました。



えっ猫のサカリ声です。 まあ、耳障りなあの声! 寒さが緩んだので再開したのでしょう。



でも、公園周辺でサカリ声を聞くのは珍しい。


猫崎公園の猫は100%手術済みですし、

公園周辺でも、区の助成制度を利用して手術をしてくれる人が増えていたからです。



一体誰よむっはてなマーク と興味本位で見に行きました。



公園の出口の向かいに、駐車場があります。 そこに、1匹の大きなオス猫がいました。

体の大きな、サバ白の猫です。 見たこともないオス猫でした。


まだ本気モードには見えませんでしたが、気になるものがあるらしく、さかんに辺りを探っています。


低い粘るような声で鳴きながら、停まっていた車の向こうを通り過ぎ、駐車場の奥へ進んでいきます。




すると…。 オス猫を追いかけるように、車の下から飛び出した猫がいました。


目 アトムです! お萩が産んだ4匹の子猫の1匹。 年明けに、風邪から生還させた子です。

(→1年かかった「理解」



何だか面白いものを見つけたにひひチョキ  と言わんばかりに、オス猫の後を追っていきます。




日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)

                       公園デビューしたころのアトム。右は母猫お萩



アトム! ご飯だよ! こっちにおいでビックリマーク」と、思わず大きな声で呼ぶと、


アトムは私を認めて、一瞬、こちらに走り寄ろうとしました。



その時、またオス猫が鳴きましたにゃー



すると、アトムは 「ちょっと行ってくるね!」 と向きをくるっと変えて、

オス猫を追って駐車場の隙間から私道の奥へ、姿を消してしまったのですプンプン



面白いことに、「ダリヤ」というシニアのメス猫(不妊手術済み)が、

やはり車の下から這い出てきましたねこへび


2匹の様子を車の下でうかがっていたのでしょうか?



消えた2匹を追いかけるように、「ちょっと見てくるわ~」と、トコトコ着いて行ったのでしたガーン





日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)            
                             「家政婦は見たダリャ」(ダウン




一体、今のは何だったのだろう?



毎日給餌に行く時、私の自転車が入ってくるのを認めると、

3匹の子猫は大喜びで駆け寄って、出迎えてくれました。


でも、アトムだけはベンチの上で、ニヤニヤ私の到着を待っているのですべーっだ!



そのくせ、ご飯が終わって3匹が遊び始めても、アトムはいつまでも私たちのそばにいました。


じ~っと私たちの話を聞いているか、セルフ猫ジャラシ*を一心不乱にするような子でした。


    

   *セルフ猫ジャラシ…ベンチの背もたれの隙間に、猫ジャラシを横向きに挟んでおく。

     引っ張ると、反動で思いがけない動きをするので、猫が夢中になって遊ぶ (という手抜き技)




猫付き合いよりも、人付き合いの方が好みのようでした。 4匹の中で一番変わっていて、不思議な子。


私たちはよく、「アトムはハチャメチャ。理解不能」 と笑い合い、可愛がりました。



ビックリマークそんなアトムが、ご飯を忘れて、オス猫に着いていった! これは、ただ事とは思えません。




もしかして、発情叫び




私の頭の中には、先程の駐車場の光景が纏わりついていました。


何だか、不安で仕方ありませんでした。




日々是ねこパト (sakki が繋ぐ地域猫活動)

                 不思議ちゃん・アトム。面白いものを見つけると、のめり込んだ


お萩が公園に現れたのが10月の半ば。 不妊手術をしたのが月末でした。


その時、「産後1ヵ月位だと思う」、と言われたのです。

とすると、子猫の誕生は9月の末ということになります。


であるなら子猫たちの月齢は4ヶ月半~5ヶ月。 給餌を受けて栄養状態が良くなったとは言え、

ちょっと早すぎるのではないか?


ましてアトムは、風邪を引いている間に見る影も無くやせ細り、

4匹の中でもっとも体が小さくなっていました。



それなのに? そんなこと、ありえないむっ



実は、私は横浜時代、6ヶ月未満の猫を見たことがなかったのです。

手術しようとした時は、その年に生まれた子猫8匹はずい分大きくなっていました。


親猫たちの手術を先行したので、発情だって見たことがありません。(→8月8日)





不安を抱えながら、翌日公園に行ってみると、


公園は、とんでもないことになっていました叫び爆弾。    (続く)







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メモ先日の記事で、「終結宣言」 という言葉を使ったら(→猫と人との横丁ライフ)

敏感な公園の仲間からすぐ反応がありました。



「終結宣言、なんて、考えて見たこともなかった。

言われてみれば、それが最終目標なんでしょうが。 何とも、寂しいものですねしょぼん


そうなんです。  「終結宣言」 とは、

「手術をして、毎日世話をしていた猫が寿命を迎えたら、もう、それでおしまい」 ということです。



猫崎公園を例に取れば3分の2がシニア猫です。

毎日様子を観察して給餌をしているあの子も、この子も、恐らく数年後はいないでしょう。


そうやって、最後の1匹を見送ったら、私たちが公園に集まるのも、その日で終わるのです。



それが 「終結宣言」。



一代限りの猫の命を見守りながら、その猫が亡くなる日を、待つ。


それが目標であるというのですから、もの悲しさを感じて当然です。




日々是ねこパト (日々是猫巡回~sakki の地域猫活動)





けれど、TNRした猫を見守る活動には、いずれ終わりが来る。 …ということを、

きちんと認識するべきだと私は思うのです。




そう思う理由のひとつ。


個体識別をしながら給餌をして猫を増やさない。置き餌など、ルーズな管理をしない。

万が一捨て猫されても対応できる体制を作る。


こうやってきちんとやっていれば、猫は増えません。


この仕組みを理解し、「終結宣言」 を最終的な目標にして、

日々の活動のモチベーションにしましょうかお  …という意味がひとつ。




もうひとつ、違う理由があります。


それは、外猫のために生活の一部を裂くことは、人生の一部であってライフワークではない、と

割り切る必要を感じるからです。



いつの間にか猫への給餌が生活の一部になり、その猫がいなくなったらまた別の猫、別の場所…と、

餌やりを 「やめられない」人が、多いのです。



そういう人に限って、つい手術が後手に回ってしまっても、敏感に反応しません。


「自分と猫との蜜月ラブラブ」が最優先になってしまう。 批判されると、ますます社会に背を向けますべーっだ!



猫に依存しているので、なかなかやめられない。

これを軌道修正するように持って行くのは、簡単なようで結構大変なのです。


なだめたり、すかしたり。 翻弄されて汗をかきまくった経験がたくさんありますガーンあせる


今は、どれも笑い話になりましたけれど叫び





日々是ねこパト (日々是猫巡回~sakki の地域猫活動)





地域の野良猫問題は、餌をやっている人抜きでは解決できません。


だから、「餌やりさん」 の行動を、地域の人にも容認できるように変えなければいけない。


腹を割って話し合い、考え方を変え、ルールを改めた上で、給餌をし続けてもらう。




話し合いの時、この 「終結宣言」 という言葉を使います。


あなたは一生、こうやって猫に餌をやり続けるの?

病気になっても入院もしないの? 温泉だって行きたいでしょう?


ここにいる猫だけが、あなたが給餌すべき猫です。 この子達が亡くなったら、もう終わりにしようね。


いつか必ず 「終結宣言」 をしないと。 それを目標にしなくちゃ。

そして、その後は自分のために、時間を使いましょうよ。    …というように。


振り返ると、私の活動は 「餌やりさんの地位向上と終結宣言」 のために始まった、

と言っても良い位だと思っています




新しく地域猫の現場を作る時はもっとシンプルに、必ず初めに言うことにしています。


「この〇匹がみなさんの猫です。 

そして、この子達をみんな送り出したら、その時が終結です」 と。



この先に何があるのか、最終目標は何なのか。中だるみや途中放棄が起こらないように。


何のために地域で猫を飼っているのかを端的に示す言葉、それが 「終結宣言」 だと思っています。






あっちでも、こっちでも、1匹、2匹ずつ、密かに町の人が猫の面倒を見ている町家学校


決して無理をしない最小単位で、その猫が死んだら終結する個人単位の外猫活動。



その集合体が、町を 「形の無い外猫シェルター」 にしていくのだと思います。



そういう町は、もぐり込んでいる猫を許容して、人々が穏やかに暮らしている。 成熟した町です。


ねこパトを繰り返していると、それが少しずつ見えてきます。 これがまた楽しいのですニコニコアップ






日々是ねこパト (日々是猫巡回~sakki の地域猫活動)





この「終結宣言」という言葉は、横浜時代、

「10年戦争爆弾」の当事者のおばあちゃんから頂いたのでした(→8月8日)



このおばあちゃんが凄い。もう80代なのに、自転車をグイグイ漕いで仕事に行くのです自転車


前カゴにはいつもカリカリ。 道々、野良猫がいると「おいでおいで~」とやるわけです。



ある日、私の職場のそばでおばあちゃんにバッタリ。自転車で20分はかかる所です。


この川沿いにね、昔から面倒見ている猫がいるのよ。手術はしてあるみたいなんだけどね



はあ~はてなマーク。わざわざここまで出張しているんスかむっ



だけどこの辺の人は薄情だね~! 誰もご飯をやらないのよ。 もの凄い不細工な猫だからかね?


あたしがやってると、“ここで餌やるな! うんちが臭い!パンチ!”て怒鳴ってくるの。


だからね、怒鳴り返してやるのよ。


“猫1匹でごちゃごちゃ言うな爆弾! 生きてるんだからご飯も食べるしウンチだってする!

 あんたはしないのか!? ” って。

 

そうするとブツブツ言いながら引っ込むのよべーっだ!。  え? もう10年は通ってるわよ」   



えっおばあちゃん。 第二次10年戦争メラメラ、こっちでもやっていたんですね叫び





日々是ねこパト (日々是猫巡回~sakki の地域猫活動)





ところがある日、おばあちゃんが、「sakkiさん!sakkiさん!」 とやって来た。 あの猫が死んだよ



何でも、数日前に給餌に行ったら、近所の人が出てきて「死んでいたよ」と知らせてくれたそうです。


ケンカ相手ではあっても、10年間通い続けたおばあちゃんの頑張りを、認めてはいたのでしょうね。



だからね! あたしはもうあそこには行かない。 あそこはこれで終結宣言よ。

これからは団地のチビ黒たちだけ面倒見るわ。 あんたにもそう言われたしねグッド!



まあ、驚くほどきっぱりと言い放ったのです。 何とも豪傑なおばあちゃんでした。




「終結宣言ですか目あせる

長いこと、ご苦労様でしたね。最後までご飯がもらえて、あの子も幸せでしたね」と、労ったのでした。




時代遅れで、自己中心的で、気が強くて、声が大きくて、トラブル満載の「餌やりおばあちゃん」でした。


でも、とってもよく笑って、パワフルで、一緒にいて楽しい人でしたニコニコ



今でも 「終結宣言」 という言葉を使うたびに懐かしく思い出します。


最近二重瞼の手術を受けたそうで、三ツ矢歌子さんみたいなお顔になったとかラブラブ!




ぷぷっ!    また会いに行きたいものです。





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2012年01月度 月間段位アップ賞
「ゆきおとこぬいぐるみ(手持ち)」


2012年01月度

                 いただきました(いまだに使い方がわからない)。

                 皆さんのおかげです。ありがとうございました。sakki



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