猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。から派生する続きのひとつありありと周到な彼。の続きとなっております。


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は?え……ちょっ、ちょっとお待ちください!?
目の前の秀麗たるお方の口から、次から次へと零れ落ちる衝撃。
なのに、そんないまいち理解の及ばぬままの私を置き去りに彼は続けるのだ。





「昨日、君と3つ使った方は新開監督から。床に落ちてる方は貴島くんから餞別にってもらったものだよ。」
私が疑問に感じていたそのゴム製品の出所を、そうはっきりと敦賀さんは言った。
…………んぅ?なんで???
唐突に飛び出してきたのは、昨日の打ち上げをしたドラマの監督と共演者のお名前。
えーと??何故にでございましょうか?
アダルティで大人に殿方の間では、もしやしてアレなゴム製品をお徳用セットで贈り合うのが一般的なの?なんて私の頭に駆け巡る疑問を、まるでそをな私の頭の中などお見通しだとでもいうかのように敦賀さんは告げたのだ。
「なんでって、そんなの……俺が、昨日の打ち上げが終わりのこのドラマの仕事が終了したら、速攻で君を攫ってこうなるつもりだってバレてたからだよ。」
…………はぇ?……え?はい?
私とこうなるつもりだったと監督と貴島さんにバレてたから???
クエッションマークがぐるぐると脳内を激しく飛び交っていくが、はくはくと口が動くだけで言葉が出て来ない。そんなマヌケな私など知らぬ気に
「俺としては今すぐに授かっても逃がすつもりもないし責任は取るに決まってるからウエルカムだったんだけど、もう少しくらい2人だけの時間があってもいいよねって……そういう意味では感謝してるけど、使いものにならなくなればいいなんてガンガンに酒呑ませてくるしさ。」
なんて、薄っぺらい胸もとにシーツを必死に搔きよせた私の頬をなんともなんと言いましょうか……その、腰あたりがぞわぞわするみたいな?やらしいような手付きのその長い指でもって撫でながら言ってらっしゃる。
最上さんの家に来れたし、ちゃんと使いものになったからいいかな?なんてどう答えたら良いのかさっぱりな事まで付け足して。
更に、そんなノンストップ敦賀さんは続けたのだ。
「それに、たぶん昨日の打ち上げメンバーには全員バレバレだったと思うよ?俺、ドラマ撮ってる間に『飢えた目で京子ちゃん見過ぎ』とか『ギラギラし過ぎ。欲求不満が顔に出てる。』なんて、とにかくいろんなひとに何度も言われてたから。」
と、そうはっきりと。
昨日の、打ち上げのメンバー、全員???
開局50周年スペシャルドラマとして、人気NO.1な敦賀さんを主演に豪華メンバーで、局をあげての予算で華々しく撮られて好評だったそのドラマ……の、打ち上げでしたもの、お店貸し切りで共演者からスタッフまで、それはそれはたくさんのひとが参加なさってましたとも…………
って、ちょっと、待って!?




そう言えば……昨日の打ち上げを思い返せば、なんかちょっとおかしいな?って事はあった……ような?
『京子ちゃんなら許せるわ!』な感じの言葉を共演の女優さんやら女性スタッフさんに何度も言われたり。やけに、お肉やレバーに鰻やスッポンからニンニクのきいたメニューなんかを『食べておいた方がいいよ』なんて私にすすめる方も多くて。
私の顔を見て、顔を赤くして目をそらす方とかによついた笑いをなさる方とか……『はぅん♡』なんて悩ましくため息をつくお姉様方や、何故か私を見ると常に半泣きな表情の光さんとか。
『蓮の事、頼んだよ?』と言ってらした社さんも?そう言えば、そんな社さんに、酔った敦賀さんが『社さんも、役者ですよね。』なんて笑って言ってらっしゃったような?
酔っぱらいな敦賀さんと私に誰ひとり声も掛けずに皆さま微妙な顔でやんわりと見送っていたのは…………知ってたから、なの?
全部、全員に?…………全員に!?



なんだか、酷く恐ろしいみたいな事を至極さらっと宣ってみせた敦賀さんは、なおも更に続けるのだ。
「もちろん、うちの社長にも宣言しておいたから。」
……はぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?
貴方様、正気ですか!?あの1の事を10にも100にもしてみせる派手が大好きなお祭り騒ぎラブモンスターにっ!?
なんて恐ろしいっ!!イジメ?新手のイジメか、何かですか!?
震えあがる私とは対照的にキュラっと輝かしくも似非紳士スマイルな敦賀さんは
「あぁ、だるま屋さんにはこの前、挨拶に行ってきたから。」
なんておっしゃる。魚の綺麗な食べ方も練習して習得したんだよ、と。
「な……な、ななななん、で?」
やっと。やっと、萎縮しきった声帯からなんとか絞り出せたあっぱれなまでにバレバレならしき現状を疑問に問う言葉。
にっこりと、あの干からびて浄化してしまいそうな神々しい笑顔をしてみせた敦賀さんは告げたのだ。
「やっぱり自分はダメで人で無しだ……なんて思わせおく気も、俺への気持ちを地獄まで秘密にさせる気もこれっぽっちもないから。もちろん、君以外の手をとって幸せな未来を紡ぐつもりもないよ。」
死ぬまで……地獄へ行くまで胸に秘めると決めた想いを、酷くあっさりと暴いてみせた敦賀さんは、王様の耳はロバの耳をする時は人がいないかちゃんと確かめないとね?なんて悪く笑ってみせる。
ぴぎょっ!と硬直する私の額にちゅっと唇を落としてから、ぎゅぅぎゅぅと力いっぱいに私に巻き付いてきて……そして、私の首もとに顔を埋めると、はぁぁぁぁ〜〜と、盛大にため息を吐き出した。
「本当に……君の気持ちを聞いてからのドラマ収録の間は拷問だったよ。脳内のヤブ医者を張り倒してみれば、君はどうしてくれよう?なかわいさでもって俺のそばにいるし。こそっと観察してみれば、俺にバレないように色っぽい目で見つめてくれてるし?」
は?……え?ごうも…ん?ヤブ医者?かわい……色っぽい??はい???
な、なんの話でございましょう?
「もういっそ、その場で襲ってやろうか?とか、思ったんだけどね。…………でも、ドラマでの俺と君の役は始終走ったり飛んだりなアクションだらけだっただろう?」
派手なアクションの多かったドラマで、探偵役の敦賀さんとひょんな事から事件に巻き込まれる新人新聞記者役だった私。
ラストシーンなんて犯人を追っての高層ビルの階段駆け上がりなシーンの連続で……バケモノじみた身体能力の高さのスピードで駆けて行く敦賀さんの背中を必死で追いながら何度も何度も階段を上がったり下がったりで、撮り終わった後なプルプルと産まれたての子鹿みたいに膝が震えて立ってるのがやっとだったわ。
「がっついて抱き潰して仕事出来なくさせたりしないように、ちゃんと仕事終わりまで我慢したんだよ?」
あぁ……わんこが。
私を見降ろす敦賀さんの後ろっ側に、真っ黒くりくりの瞳で褒めて?褒めて?と尻尾を振ってるわんこが見える。
私以外には、もうすっかりとどこまでも周知の事だったなんて知らしめてみせたかわいいわんこだったひとは、見る間に妖しいまでの色香を漂わせた飢えた目をした夜の帝王へと変貌を遂げて言ったのだ。





「まだまだ餞別にもらった分も残ってるし……ご褒美、くれるよね?キョーコ」







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いや、いくらなんでも6箱はキョコさんがかわいそうだよ?
。(;°皿°)


はじめてなふたりの朝の蓮くんの奇行ネタくるる優しきお方、まじーん様からいただきましたネタ。↓

「実は飲み会の段階ですでにいろいろ制御が外れ、キョコさんを狙う男の目になっていた蓮く
ん。飲み会参加メンバーもヤッシーもキョコちゃんは成人したしそろそろちゃんと付き合えよ!と狼蓮くんをキョコさんにお任せ。酔っぱらいすぎて予定外にキョコさん宅へ行きそして関係を持ったと思っているのはキョコさんだけだったという。出演したドラマ関係者はもちろん、事務所の社長やヤッシー、下手したらアメリカの両親にまでXデーのことがバレていたりして」


を、なんとも恐ろしいことに放置すること5ヶ月あまり……まじーん様も忘れ去った頃にひょっこりとねりねりぽちぽちと作ってみた成れの果てにございまするぅぅぅ。ヒズリ一家を絡める隙がなかったですぜよ。
すみませなんだぁ。_:(´ཀ`」 ∠):



やっとオアズケな拷問の日々を乗り越えて開き直りわんこな蓮くん、社長やヤッシーに頼んで強請って裏から手を回しまくってて、キョコさんがまだ知らないだけで実はこれから1週間くらいふたりともオフだったりとかにしてそう。(キョコさんにバレたり不審がられないようにキョコさんのスケジュールにはダミーの仕事を入れておいたりとか?)
( ´艸`)




そんで、こちらのシリーズ、常時やらかした敦賀さんのネタ募集中でありやす。
あなたの頭の中の敦賀さん、なにかしらおもしろ奇行を起こしてやいませんか?



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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