猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。から派生する続きのひとつ解放する私。の続きな捕獲させる彼。
この辺境の地な猫木のサイトの1周年な記念になんぞとやりはじめております企画っぽいもの「妄想、募集中です!?」にて、なつきママ様からいただきました続きリクにお答えしてらみようと、なんとかしてみたりしたものでありやす。


へーい、連続でこの変なシリーズの更新だーよ。
なんかごめんね?(^▽^;)


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限界まで煮詰まっていた俺の欲。
アルコールで緩くなったガタを外してしまった夜。
朝、告げる言葉を探す俺から目を逸らし俯いた彼女。
アラームの音に弾かれるように飛び出しすのを追いかけて出た部屋の外。
振り向かない背中と逃げるように速いヒールの音。
何の約束もなく振りほどかれた、その腕は……小さく震えていた。




可能な時間の全てを注ぎ込む勢いで君との接触を図るけれど、あの朝からずっと捕まらない彼女。
ほんの少しの空き時間にも吹き込む留守電へのメッセージにもメールにも返事はなく
だけど、彼女を諦めるなんて不可能で………社長に頭を下げに行ったんだ。





追えば逃げる彼女。
だから、罠を張って君に俺を捕まえてもらうことにしたんだ。
戻した本来の髪の色、外したコンタクトレンズ。
まんまと飛び込んで来てくれた愛しい彼女の唇が縋るように俺を呼ぶ、懐かしい名前。
もう隠し立てせずに全てを暴露して懺悔して懇願しようと決めて、捕まえた腕。
だけど、その腕は
「逢いたかったよ。ねぇ、最上さん?」
とそう呼んだ瞬間からふるふると震え出したんだ。



どこで気付かれるかわからないほどの俺スケールを搭載した彼女。
わざと振り返らずに向けて待ち受けた背中に埋まった愛しいぬくとりが、後ずさり離れて行こうとするのを絡め取った腕で繋ぎ止めていた。
彼女は俺が口を開く前に
「いやっ……嫌なの。ごめんなさい、ごめんなさ……離してくださっ…ご…めんなさ……ごめんな…ぃ」
パニックに陥ったみたいに繰り返す。
拒絶の言葉が胸に痛くて、でも、どうしてもその腕を逃してあげれなくて……
ひぃっくと小さなシャックリ混じりの泣き声を、ぐるりと無理矢理に背中からひっぺがして抱き締めた。
「だ…ダメなん…です、ごめんっ…なさ…」
じたじたと身を捩って逃げようとするけれど
「どうして……キョーコちゃんが謝るの?」
泣く彼女を落ち着かせたくて慰めたくて包んだ細い身体、その背中と頭をゆるゆると撫でるとぎゅぅと彼女の手が俺のシャツを掴んだ。
「…め…なさぃ、まだ……まだ、ダメなの…まだ、私……私の欲…消えてっ、くれなっ……」
ぐずぐずの泣き声が繰り返す、何度も何度も。
「キョーコちゃんの…欲?」
力の抜けた彼女、もう逃げないだろうとその頬に両手を沿わして覗き込みそう尋ねれば



「ごめ……ん、なさっ…私……私、まだ…まだ……るがさ……に、触れた…くて……触れてほしっ……て、思っちゃって……っめ…なさ…」
 


眉を寄せ、顔を歪ませ、ボロボロにその大きな琥珀色の瞳から涙を溢れさせた顔。
そんなぐしゃぐしゃな表情さえ、なんて愛しい。



「なんだ、そんなこと…いいよ。いくらでも触れて」



震える小さな手を捕まえて俺の頬に運ぶ。



「大丈夫……キョーコちゃんにならいくらでも触れてもらいたいし、どこまでも触れてたいから……それに、欲なら俺の方がよっぽど欲深いよ?」




イヤイヤと左右に振られる、つれない栗色の頭。
まだ愛される事に慣れない愛しいこの子。
ひょいっとその腰を抱き上げて
彼女に見つからないように隠して止めてある愛車に詰め込んで浚ってしまおう。




俺の方がキョーコちゃんよりずっと、強欲だからね?

 


君のそのかわいい欲、やっと見せてくれたその欲も一欠片さえ残さずに飲み込んで……
俺の欲で溺れさせてしまおうって、そう決めた。




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捕獲させる彼。で、なかなかに気にはなるけれど綺麗な形で終わらせられたと思ってましたけど……まぁ、オマケ的にぽちぽちと。
(°ლ°艸)*


欲があるから逢いたくなかったキョコさんとそんな小さな欲なんてペロッと丸呑みな勢いの蓮さん?そんな感じのものにてございまする。



さぁ、このシリーズの続きリクは全部消費したぜぃ!!
続きリクエスト下さいましたなつきママ様、ありがとうございましたー。
( ´ ▽ ` )ノ


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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