猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。から派生する続きのひとつ解放する私。の続きとなっております。


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どうして彼がここにいるのか、そんなことも考えられなかった。
ただ、その背中に飛びつくみたいに………
私の腕に触れる………大きな手。




あの夜、居心地の良い先輩後輩の関係から踏み外れた。
何も言わず、何も言わせないままにしてしまった朝。
宙ぶらりんで何処にも定まらない、敦賀さんと私の関係。
あの日からどれくらいたったかな………たまっていく留守番電話のメッセージとメール。
一度だけ、聞いてしまった留守番電話『……逢いたい……』そのたった一言までしか聞くことが出来なかった。
耳をくすぐる低い声、脳裏に浮かんでしまう笑顔、ぞわりと背中を欲が駆け巡る。
あぁ……全然まったく駄目、私の気持ちは…欲は、まだ………
なのに、毎日届くメールと録音されるメッセージ。聞くことも開くことも出来ないまま、携帯の中に降り積もっていくだけ。
さっきまで敦賀さんが来てたのよ?なんて仕事先で何度も何度も聞かされて………こんなに避けて見ないようにしているのに、少しづつ入り込まれ侵食されてすり減っていくみたいで………恐かった。




そんな恐慌状態に近い毎日に疲労しきった頃に、彼を見つけてしまった。
考える事も、危ぶむ事も、疑う事も出来なかった。
だって、彼は私を泣かせてくれる。
甘えたくて……慰めてもらいたくて……
白いシャツにデニムのボトム、ラフな着こなしなのに妙に様になる後ろ姿。
その完璧な骨格とバランス良く引き締まった鍛えられた肉体。
飛びついた広い背中、ぎゅっと回した腕。


「………ォーン!!」


彼の名前を呼んで、広くてあったかい背中に擦りつくみたいに顔を埋める。
「キョーコちゃん」
低い声が私を呼ぶ………グアムで私からレンタルされた敦賀さんの声のまま。
その声にビクッと震える腕。
でも、私をそう呼んでくれたコーンに安心して捕まえるみたいに硬い胸に回した自分の手を掴んでぎゅっとロックを掛ける。
私が彼を見間違ったり、見逃したりなんてするはずがない………だって、宝石質なキラキラの金髪と全身を包む眩い妖精後光。
「言ったよね、俺はキョーコちゃんを愛してる……って」
あの南の美しい海で再会した私の妖精。
魔法でわたしの頭の中の過去を簡単に覗く癖に……なんで、その声でそんな……
「たくさん、嘘付いたけど……それは本当の事だから。」
おかしい……なにかが、変。
私の腕が緩む。
彼の手が………私の腕に触れる。
大きな手、その温度。
背中を逆立つぞわりとした感覚。
「……ごめんね?」
腕の中のひとから離れたくて……後ずさろうとする私の足。
だけど……そっと、そっと触れていた大きな手にいつの間にか絡め取られるみたいにガッチリと抑えられて、固定されたみたいに動かす事が、その大きな手から引き抜く事が出来ない私の腕。
ふわりと………香る、覚えのあるあの香り。




「捕まえようとがんばったんだけど、逃げる君をちっとも捕まえられなかったから………君に俺を見つけてもらって、捕まえてもらう事にしたんだ………逢いたかったよ。ねぇ、最上さん?」




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自らをエサにした蓮さんの罠。


まじーん様にもらったネタがオチの付け方ぶん投げなものだったので………飴なうでゆるるく様にもらった一言を元にぽちぽちと。
まじーん様、ゆるえもーん様、毎度ネタありがとうございます☆
( ´艸`)



昨日の、お医者さんな敦賀さんに思ったより多くの反応ありがとうございます☆
とりあえず、みんな「あの表紙の蓮さんエロいよ。」って、教えてくれます。笑
つ、続き………へん◯いだよ?
とりあえず、監禁拘束お医者さんプレイ………か、覚悟してね?←どうやら書く気らしい。
((((;゚Д゚)))))))


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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