鳩山首相は口を噤んでましたけど、ぼちぼち12日の会談の内容が漏れ伝わって来ましたね。
 …って何だこりゃ。

「きちんと責任取れるのか」=米大統領、首相に疑問呈す-普天間移設
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010041500370

 【ワシントン時事】ワシントンで12日に行われた鳩山由紀夫首相とオバマ米大統領の非公式会談の際、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題の5月末までの決着を表明した首相に対し、大統領が「きちんと責任を取れるのか」と強い疑問を呈していたことが分かった。日米両政府の複数の関係者が14日明らかにした。
 それによると、首相は会談の冒頭、大統領に「日米同盟が大事だという考え方の中で移設問題を努力している。5月末までにきちんとやる」と解決を約束。大統領が疑問を投げ掛けたところ、首相は改めて5月末決着の意向を表明した。
 オバマ大統領の発言について、関係者は「鳩山首相に対する不信感の表れだ」と指摘した。 
 首相は昨年11月の大統領訪日時の首脳会談の際、普天間問題の決着に関して「トラスト・ミー(私を信じて)」と発言。政府関係者によると、大統領はこれに「あなたを完全に信じる」と応じた。しかし、米政府の期待した年内決着は見送られ、大統領サイドに首相への強い不信感が生まれたという。
 日本側はキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に移設する現行計画を見直し、鹿児島県徳之島へのヘリコプター部隊の一部移転と、シュワブ陸上部(名護市など)にヘリ離着陸帯を建設する案を組み合わせることを検討している。
 しかし、米側は海兵隊の運用に支障が出ることや、地元の合意を取り付ける見通しが立っていないことを理由に反対している。(2010/04/15-12:56)

 なんというか…政治家に言う台詞じゃないですよ、オバマさん…言いたくなる気持ちは痛いほど解かりますがorz
 口が軽い事に定評がある鳩山氏が、会談内容も感触も明らかにしなかったのも解かります。どう言い繕ったところで、合衆国側から強い不信感を受けているのが丸分かりですし。もっとも、隠したところでこうやってボロボロとネタは出てきちゃうわけですが。

 にしても、これなら鳩山氏的には会わないほうがマシだったのでは?
 先週ぐらいは、こんな感じに要求をトーンダウンさせてましたのに。

■5月末は「日本側の目標」=普天間決着先送り論に米高官
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201004/2010040600067

 まあ、こちらは首相や閣僚に対してではなく県知事に対する発言であり、リップサービスの部分もあるのかもしれません。ですが、政治的に5月末の決着がほぼ不可能な事が明らかになった以上、日本側が素直にそれを認める限りにおいては強硬姿勢とっても益がないとの判断もあったのでしょう。

 ところがどっこい、我らが鳩山首相はそんな空気は読めません。素直に「もうしばらく時間が掛かりそうだ。責任を痛感してる」とでも言っておけば、慰労の言葉くらいは掛けて貰えたでしょうに、この期に及んで不可能な安請け合いをするもんだから、逆に追求を受けることになってしまいました。
 まさに雉、もとい、鳩も鳴かずば撃たれまいに。

 当然というべきか、このザマは海外メディアの嘲笑を買うことに…

■Among leaders at summit, Hu's first
核安全保障サミットに参加した指導者達・第一の勝利者は胡錦濤

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/04/13/AR2010041304461.html
(鳩山氏についての記述のみ抜粋)

 今回の派手なショーで最も大きな敗北を喫したのは、不幸かつ愚かさを増している(と、一部のオバマ政権関係者に言われている)(hapless and (in the opinion of some Obama administration officials) increasingly loopy)日本の鳩山由紀夫首相であろう。伝えられるところによると、彼は二国間での首脳会談を望んでいたが、それを得る事は出来なかったとされる。彼は唯一の敢闘賞として、ワーキングディナー── 恐らくはメインディッシュとデザート ── の合間に『非公式』の会談を得る事が出来た。

 富豪の息子である鳩山氏は、沖縄海兵隊航空隊基地の将来という、日本と合衆国の仲を裂きかねない重要な問題において、自身の信頼性の低さをオバマ政権の当局者達に印象付けている。鳩山氏はオバマ氏に対し、二度にわたり問題の解決を約束してきた。日本との間に取り決められた長年の協定によれば、普天間航空基地は沖縄の過疎地へと移転されると考えられていた(今現在、当基地は8万人以上が住む都市の中心に位置している)。

 しかし、鳩山氏が率いる日本の民主党は、合意を再検討し別の計画を提案したいと述べた。これは5月末までに実施されると考えられている。もっとも今現在のところ、別案については何も明らかになってはいないが。なあ、由紀夫さんよ。日本と合衆国が同盟国である事を忘れてないか? 合衆国の高価な核の傘のおかけで何十億もの経費が節約できている事がわかってるか? それでもトヨタやその他日本製品を買えというのか?

 その一方で、誰が核サミットにおいて鳩山氏に愛を与えたのだろうか? ── 胡錦濤がそれを与えた。そう、中国の主席は月曜に日本の首相と個人的に会談の席を設けている。


 …いやー、けちょんけちょん。自分とこの首相が馬鹿にされてるんだから、もっと怒るべきなのかもしれませんけど…どうにもそんな気になれません。というか、ご説ごもっともとしかorz
 てか、一応穏健な表現に留めようとしたんですけど、loopyって単語、かなりきつい言い方なんですよね…

loopy:
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/ej3/50448/m0u/loopy/
1 ((略式))頭が変な;(酔って)正体のない
go loopy
((英))怒り狂う;頭が変になる
She got loopy on two drinks.
2杯の酒で彼女はもうろうとなってしまった.
2 輪の多い.
3 ((スコット))ずるい, こすい.


 うーん、頭が変とか正体を失うとか…どれも当たってるのがなんとも。いくら新聞の一コラムとはいえ、ここまで過激な表現使いますかw
 まあ、鳩山氏の迷走っぷり見てたらそう言いたくなるのも解かりますけどね。結構前に訳した記事ですけど、『一方で鳩山氏は、ダイナマイトでぎっしりの火薬庫で民主党幹部が爆竹(firecrackers)を弄ぶ事を許容し、同盟を迷走させる事によって、大きな危険を背負い込もうとしている。』(危険な遊び:http://ameblo.jp/neko-guruma/entry-10374426761.html)などとマイケル・グリーン氏が過激な表現で警鐘を鳴らしていましたし。って、今になって読み返してみると嫌になるくらい当たってますね、これ…自分で訳しといてなんですけど。

 さて、世界に恥を晒してしまった鳩山氏ですが、やはり民主党は平壌運行というかなんというか。

■「一国の首脳に非礼」=官房長官、米紙に不快感
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010041500679
 平野博文官房長官は15日午後の記者会見で、米紙ワシントン・ポストが先の核安全保障サミットで「最大の敗者は迷走続きの鳩山由紀夫首相」と論評する記事を掲載したことについて、「一国の首脳に対して、いささか非礼な面があるのではないか」と不快感を示した。
 記事では、オバマ米大統領と約90分間会談した中国の胡錦濤国家主席が「勝者のリストのトップに位置付けられる」とする一方、首相については「慰めとして(大統領に)非公式会談をしてもらった」などと酷評。これに対し、平野長官は「時間の問題ではなくて、いかに機会に接するかという観点から大事な意見交換の場だった。たとえ(非公式会談が)10分であろうが有意義な機会であった」と強調した。 (2010/04/15-17:08)


 会談することに意義があるって、オリンピックじゃないんですから…別室に移っての会談ではなく、周りで食事してて機密保持もへったくれもない会談に、何の意義があるのかお馬鹿なあたいに教えて欲しいものです。土産話を引き出すどころか、逆に自分の首を絞めただけなのが解かってないのでしょうか?
 合衆国のメディアを批判するより先に、このような惨めな機会しか与えられない自分達の外交姿勢を、反省し恥じて欲しいものです。

 それにしても考え込んでしまうのは、オバマ氏の態度。昨年11月に来日した際、陛下にしたお辞儀との落差考えると、物凄い強烈なメッセージを日本国民に送ってるように思えるのは私の気のせいでしょうか?
 そういえばその時も陛下との会食の後、日本政府の頭越しに演説してますし。うーん、11月の時点で現在の状況を予期してたとしても、驚けないかな。

 さて、またまた口が災いして、自らの首を絞めてしまった鳩山氏の明日はどっちなんでしょう。
 鳩も鳴かずば撃たれまいに…あ、そういえばこんな動きがあるとか。皆さんも一口乗ってみませんか?


携帯などで動画が見れない方は↓からどうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=XKlJ9noA9l0#minsyu

■鳩撃ち猟まとめ@Wiki
http://www26.atwiki.jp/hatouchi/



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民主党政権と破壊衝動

辻 貴之 (著)