迅速 ‘過ぎる’事後審? 

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札幌高等裁判所 刑事部の公判廷は、
第一回公判のその日に判決を出してしまう‘即決裁判’が多く、
その率は札幌高裁全体の9割であり、他地域の高裁に比べ桁外れに多い―という報道が一部でされた

地元の弁護人達は
「慎重に審理してないとの疑いを招きかねない」と不満の声をあげている
高裁は、いわゆる事後審(※)とされ、
一審のように一から事件の詳細を立証する立場の裁判所では無い

東京高裁でも、ほとんどの事件は一回切りで終結し、次回判決~という流れのものが多い
そして結果は、三分の二前後が‘控訴棄却’だ

被告人側も、控訴の理由は量刑不当が半分以上で、
控訴棄却も充分認識していると思われる場合も少なくない

それだけに、審理自体もルーチン的な雰囲気が出てしまうのはある意味致し方ないとも思うが、
控訴が出た以上は、一定の時間をかけた書類の精査は必要であり、
審理と判決の間に一定時間をおく事で、被告人の気持ちの整理も付くような気がする…
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刑訴法はさらに控訴審の性格を原則として事後審たるべきものとしている
すなわち、控訴審は、第一審と同じ立場で事件そのものを審理するのではなく、
前記のような当事者の訴訟活動を基礎として形成された第一審判決を対象とし、
これに事後的な審査を加えるべきものなのである

(最大判昭和46年3月24日)
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