みなさんこんばんわ!
まったくそんな気はなかったのですが、気が付いたら、、、汗。
5か月ぶりの更新となってしまいました、スミマセン!
先月末に今年2度目のイタリア、造り手訪問を終えて帰ってきました!
長く休むこともできないため、移動が多く、相変わらずのハードスケジュールでしたが、付き合っている造り手のみんなに、「毎年会いに行く!」というテーマも無事に達成。
今回もか~なり濃厚な旅になりました、、、汗。
フリウリからスタートしてアルトアディジェ、エミリアロマーニャ、ピエモンテとまわり、長距離移動をはさんでラツィオ、そして最後はアペニン山脈を越えてアドリア海側、アブルッツォまで2200kmの旅でした!
わが心の故郷ともいうべきゴリツィア(笑)。
造り手の一人というか、、もはやアニキのような存在でもあるダミアンの家を拠点に、トリエステまで、スロヴェニア側、イタリア側両方のカルソ地域をゆっくりと回ってきました!
スロヴェニアで見た石灰岩土壌。場所によって様々ですが、鉄分が豊富で黒いのが特徴的。
スケルリ、マテイの畑の近くは石灰が非常に豊富。同じカルソでも畑のポジションによって持っている要素は様々でした。
造り手達から話は聞いていましたが、やはり自分で見てみない事には、これ以上進まないんじゃないか、、、。そう思っていたんです。
どちらも特有の石灰岩に覆われ、鉄分や塩分、その他強烈なミネラルを持った特殊な土地。同じカルソであっても、山を挟んで北側のスロヴェニアと。南の海に面したイタリア側のカルソでは、土地の要素、気候、そして暮らし、食文化まで大きな違いがありました。
スロヴェニアで訪問した造り手の一人。マルコ曰く「カルソの表現とは果実ではなくやはり酸とミネラル。標高も高く、山岳地より吹き降りてくる冷気を帯びた強烈な風、ボーラ(Bora)が直撃する地域。ブドウは非常にフレッシュでありながら酸を豊富に含んでいる。特に硬質なミネラル分を感じられるワインこそ、自分たちのワインであり、食事と共にある存在。」恵まれていない生活環境の中で、食事の一部として親しまれてきたワインというマルヴァジーアや、食事に不足する鉄分を補えると言われるテッラーノ。
イタリア側、海までわずか数百メートルという斜面にあるマルヴァジーアの畑。
いい写真が取れませんでした、マテイ。次にリリースされる2014ヴィンテージ、これまでのスケルリの枠を飛び越えた、途轍もないワインになります!!リリースが待ち遠しい、、、。
イタリア側はスケルリ、マテイのところだけではなく、イタリアのカルソを代表する造り手の元も訪ねました。
スロヴェニアの山脈から流れる強烈なボーラはある程度弱められ、豊かな日差しと海からの暖かい潮風の影響で、過酷さの中にも豊かさを備えている。そして同じヴィトフスカやマルヴァージアであっても、ワインとして表現する中には若干の変化が生まれるんですよね。
そして、ダミアンの家では毎度おなじみの光景が、、(笑)。
怖い顔してますが、怒っているのではありません。親友のローマ人(笑)が作っているカルボナーラが、本当に美味しいのか疑っているところです。
ダミアンと初めて会ったのは7年前、それから毎年のように味わってきたこの時間。楽しかったのはもちろんですが、怒られたりケンカしたり、納得するまで寝かせてもらえなかったり、、、(笑)。この7年間でダミアンは本当に変わったと思います(もちろん良い意味で!)。その変化が彼のワインにも徐々に表れているように思えてなりません。
毎年確実に進歩し続けるダミアン。その背景には彼の覚悟と信念があったからだと思います。今まで以上にリリースが楽しみです!!
フリウリでの濃厚な4日間の次はアルト アディジェ、シードルの造り手エッゲルの元へ。
樹に残しておいたリンゴは瓶内で再発酵させるためのもの。収穫時期がブドウと違い2か月近くあるリンゴだからできる手法。
昨年初めて来たときは、シードル造りをやめていた当主のフランツ。しかしその訪問が、彼の創作意欲に火を付けることになるなんて、、。思いもしなかったです(笑)。
ビン内二次醗酵、SO2無添加でオリを残したまま造る彼のシードル。リンゴだけではなくいろんなフレーバーを加えた個性的なものもあります。日本で沢山のリクエストを受けたと話した時、彼の嬉しそうな顔は忘れられません!今後は実験的な生産ではなく、しっかりと造っていますので、到着までもう少しお待ちください~!今度は新たに生姜を加えたシードルも登場予定。もうズルい位美味しかったです、、、汗。
トレンティーノではローズィへ。ここ最近、エウジェーニオのワインに感じる「集中力」には圧倒されっぱなしです。
訪問の前日にすべての収穫が終わり、醸造の真っ最中。ノズィオーラにマルツェミーノ、カベルネ、フランと続いてとどめにはピノ ネーロ!?
こだわり過ぎる男エウジェーニオ。これまでも散々付き合ってきましたが、ようやくわかりました。きっと何回訪れても、何日付き合っても、彼を完璧に理解することは不可能だということを、、、(笑)。
収穫したノズィオーラをアパッシメント(陰干し)するエウジェーニオ。彼の好奇心は無限大、、、汗。
エミリア ロマーニャ、モデナ。今回もまた来てしまいましたグラツィアーノ!
最近ようやく訪問を忘れずに覚えてくれるようになったヴィットーリオ!ですが、頼んでいたワインはまだボトリングさえ終わっていない状況でした、、、泣。
ヴィットーリオのリリースの連絡からすでに2か月。タルビアナーツは一体いつになったら出来上がるのでしょう!?(笑)
今年で65歳を迎えるヴィットーリオ。いつも彼のペースになって、一緒に飲みすぎてしまうんですよね(笑)。来年は今まで以上にとんでもないモノが出てきます~!!
同じくエミリアロマーニャ、イルファルネートのマルコとフラヴィオ。
ロバとマルコ
本業である測量機会社の社長業をそっちのけで、畑に没頭するマルコ。
農園を心底愛する彼、「人の手で作られた食物、飲料を、いつもテーブルに並べられる価格で」というイル ファルネートの精神は、間違いなくマルコの存在があってこそのもの。自分の思いを実現させるために、120%やりきるマルコの姿勢、本当に尊敬できる人です。
スペルゴラを使って実験的に造ったワインを試飲。フラヴィオを信頼して自由にやらせるマルコもスゴイですが、その信頼にきっちり応えていくフラヴィオもまたすごいヤツです!!
そんなマルコのもと、堅実かつ柔軟にワインを造り上げるフラヴィオ。今のワイン造りはもちろん、新しい挑戦もこっそりしている彼!これから先、とんでもないワインを造ってしまいそうな予感が、ビンビン伝わってきます、、、汗。
一度北上し、ピエモンテ。唯一無二のドリアーニ、サンフェレオーロ!
美しく色づくドルチェットの樹。ニコレッタの言葉を借りるならば「情熱的であり繊細な2016ヴィンテージ」。
酵母の活動する音を聞く彼女、なんだかやたらと絵になります、、、(笑)。
ニコレッタの話を聞きながら、ゆっくりと醗酵中の樽を試飲。彼女の考えるドルチェットの美しさ、そして醸造の柔軟さ。それを表現するために彼女が費やす時間は7年間!7年分のストックが約10万本、、、。もうとんでもない造り手です!!
もうドリアーニでは彼女がぶっちぎりに突出しすぎていて、他に誰も追いつけないんじゃないでしょうか!?今度リリースされる2009のドルチェット、衝撃的な旨さです!!
同じくピエモンテ、モンフェッラート。今年一番の衝撃的な出会いでした、サッコレット!
畑における彼の哲学を聞いていると、まるであの偉大なる造り手と同じ、、、汗。そこには驚きの真相が、、
前回はゆっくり話せなかったダニエーレ。今回は彼の話をたっぷりと聞きに来ました!温和な印象から想像もつかないほど、突き抜けた栽培&醸造哲学に驚かされ、さらに途方もない彼のストックに驚かされ、そして前回飲めなかったネッビオーロに驚かされ、最後はヴィンテージの個性を切り取った特別なバルベーラ2007!驚かされっぱなしでした、、、(笑)。
一気に南へ600km走りラツィオ、レ コステ、ジャンマルコの元へ!
何も加えないというリスクを真正面から受け止める彼、覚悟は本物です!
一見、非常に恵まれたヴィンテージだと、ジャンマルコを含め誰もが思い込んでいた2015の収穫、、、。その結果、今だにリリースされないリトロッツォ ビアンコ2015。しかし、この出来事を真正面から受け止めたジャンマルコ。何回行っても、驚きと発見、そして笑いがある彼のカンティーナ(笑)。
あの自由奔放な彼が、これほどまでに美しいワインを造るようになるなんて、、、(笑)。2016の繊細さにはもうビックリでした!今後は今まで以上に目が離せないレ コステです!!
最後はアペニン山脈、グランサッソを越えてアブルッツォへ。ようやく訪問することができました!コッレ サン マッシモ。
畑でブドウ樹をいじっているのが一番楽しい、、、。そう言い切るエンリーコ。土地の持っているものをそのまま表現する、飾りっ気なしのワイン。
わずか0.6haの畑!あまりに小さくて泣けてくるほどのカンティーナ、、、。小さいことがいいことだとは思いませんが、ここまで小さいと逆に心配になってしまうくらいの量でして、、、泣。しかし、そんなこと全く気にしていないエンリーコ。職業としてのブドウ栽培&ワイン造りではない、ただ単純に「好き」という感性で造っているんです。もう何も言えませんでした、、(笑)。
「少なくて迷惑かけるけど、生活がかかってしまうと、生産量を増やさなければいけないだろ?僕は本当にこだわって造りたいから、生産量は増やしたくない。だから好きでできるだけしか造りたくないんだ。」そう言い切るエンリーコ。これもある意味、彼なりの個性なんですよね。
2016のビアンコは、この200Lのタンクに半分くらいしか入っていません。という事は単純に計算しても100本ちょっとしかボトリングできないという事に、、、汗。
カンティーナに残っている前のヴィンテージがまだあるので、これからも少しずつ入荷する予定です。入荷量が少なく、迷惑ばかりかけてしまい申し訳ないですが、みなさんどうか気長に待って頂けませんでしょうか、、、。
という訳で、まずは忘れないうちに造り手それぞれ思い出を、ざっくりまとめてみました!
一人一人についてはこれからじっくりお話しさせていただければと思います。
これからは、しっかりと更新してゆきますので、どうぞみなさんよろしくお願いいたします~!