警察庁は、規制薬物や口座・携帯電話の密売情報などインターネット上の違法情報について、削除依頼に応じないサイト管理者らに対し、ほう助罪など刑事責任の追及を積極的に検討していく方針を固めた。削除に応じない全体の約6割を、一つのサイト管理者が運営する電子掲示板が占めていることも判明。同庁は取り締まり強化でネットからの違法情報根絶を目指す。【千代崎聖史】

 同庁によれば、掲示板などに書き込まれた違法・有害情報などの通報を受理し、サイト管理者やプロバイダーに削除依頼する「インターネット・ホットラインセンター」に09年に寄せられた通報は13万586件(前年比3.4%減)。このうち、わいせつ画像や児童ポルノなどネット上に流れること自体が法令違反となる違法情報は2万7751件(同95.3%増)、殺人の請負や集団自殺の呼びかけなどの有害情報は6217件(同1.6%増)だった。

 違法情報のうち、最多はわいせつ物の公然陳列で1万4755件。児童ポルノの公然陳列4486件▽規制薬物の広告2555件--などが続いた。08年10月から外部委託したサイバーパトロールから通報されたものが1万161件で36.6%を占め、大幅増加に影響したとみられる。

 これに対し、センターは1万6496件の違法情報についてサイト管理者らに削除を依頼。88%にあたる1万4518件は削除されたが、残る12%の1978件は依頼メールに返信がなく、削除されなかった。

 このため、未削除のサイト管理者を調べたところ、1サイト管理者の電子掲示板が全体の62%を占め、上位の10サイトで87%を占めたという。捜査関係者によると、違法情報が掲載されていたサイト管理者の刑事責任をめぐっては、09年に全国で6件のほう助罪の適用実績があるが、違法性の認識の有無などが壁となり、摘発が思うように進んでいない実態があるとされる。

 しかし警察庁では、違法情報の未削除が新たな犯罪の温床になりかねないと判断。全国の警察本部に対し、共犯としての範囲を広くとらえて、サイト管理者らの刑事責任を積極検討するよう求める見通しだ。

 ◇違法情報◇

 インターネット・ホットラインセンターの基準では、▽わいせつ情報▽薬物関連情報▽振り込め詐欺等関連情報に大別され、細かくは8類型からなる。(1)わいせつ物の公然陳列(2)児童ポルノの公然陳列(3)売春防止法違反の広告(4)出会い系サイト規制法違反(5)大麻や覚せい剤など規制薬物の乱用を公然とあおり、そそのかす行為(6)規制薬物の広告(7)口座売買などの勧誘・誘引(8)携帯電話などの匿名貸与業・無断譲渡などの勧誘・誘引。

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