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この区切りの回に、ド派手な国産初のブラス・ロック・バンドの紹介。
それは、「スペクトラム」
キャンディーズの解散後、MMPからは、西慎嗣(Gt) 渡辺直樹(B) 菅原由紀(Perc)、ホーン・スペクトラムから、新田一郎(Tp) 兼崎順一(Tp)のメンバーに、吉田俊之(Tb)奥慶一(key)岡本郭男(Dr)の総勢9人で79年に結成。サザン・オール・スターズが所属するアミューズからデビュー。
なんといっても、古代ローマの戦士をイメージした兜とマントのコスチューム、踊りながら管楽器やギター、バースまで回すといったパフォーマンスは今までない見せるグループであった。
1stアルバムのオープニングを飾った
「Act Show」(スペシャル編集テイク)
は、「握手しよう」のゴロ合わせ。
ハスキーな西さんとファルセットの新田さんのツイン・ヴォーカルだ。いきなりのファンキーなナンバー。ホーン・スペクトラムは、沢田研二さんやフュージョンのバッキングを経てきており、西さん、奥さんはソロアルバムを出すくらいの実力者揃いである。(リーダーの新田さんは沢田研二さんの「渡り鳥はぐれ鳥」の作曲者として、スペクトラム解散後も再度ホーン・スペクトラムとしても活躍)
2ndシングルの「<イン・ザ・スペース」はテク二クスのCMのしゅつえんきょく。が、しかしいしょうとぱふぉーまんすが"EW&F"のもどきのいろものばんどとしてみられてしまったのは残念であった。
4枚目のシングルで往年のプロレス・ファンには人気の"スタン・ハンセンのテーマ"
「SUNRISE」
は、あまり知られていないがスペクトラムの作品である。渡辺さんのチョッパー・ベースは音の要だ。
メンバー個々の高度なテクニックは、アルバムで実証されたが、お笑い好きが災いしてか後半"スネーク・マン・ショー"的なアルバムへ行ってしまったのは残念であった。
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未だ人気を誇るスペクトラム、このアルバムで2年間の彼らのすべてが聴ける。
最後にロスでレコーディングした1stシングルを紹介。
「トマト・イッパツ」 - 日本でも素晴らしいブラス・ロック・バンドがあった。2年という短い期間の活動であったのは惜しくてならない。
(文中一部敬称略)