数日後、史上初めてアメリカ合衆国大統領がここに立つ。

謝罪を求める、求めない、どちらの意見も間違いではないと思うし、そこを突き詰めることにどこまで意味があるかはわからない。

大統領には被爆の実相に触れ、発信して欲しい。そして同時に、是非その目で、その肌で感じて欲しい。

広島に吹く心地よい風、ここに生きる人々の笑顔、そして今、そこにある新しい息吹を。

破壊と復興、絶望と希望、これら全てを体現したのが私の故郷、広島である。

今日、国際会議場での会合後、ふとした視線の先には、たくさんの外国人観光客、日の丸、慰霊碑、そして完成間近のおりづるタワー。

元建設会社のサラリーマンとして、感じていたことの1つ。それは工事中の建物の仮囲いが取れ、その姿が皆さんの目に触れるときのなんとも言えない高揚した気持ちだった。

今、私の周りには、歴史を大切にしつつ、常に挑戦することを背中で教えてくれる人がいる。


故郷を思うってことは、何もしないことではない。

その勇気が自分にどこまであるのか、それが問われている。
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