斬新

 「日本の冬は寒いと聞いてます。
それに対する準備はできています」
インタビューで最近ジウがよく口にする言葉だ。

 心構えができている。
基本的にはそういう意味だが、行動にも表れている。

 ジウはオレと同じカットモード(バリカン)を所有しているが、
最近は使っていない。「風邪を引かないため」だそうだ。
髪の毛がくるくるなのでボリュームは余りないが、黒くなって
きている(※注1)。

 そのカットモードが今は使用されていないのかというと、
シトンの奥さんが活用しているのである。ちょいと前のシトンの
襟足は斬新な「V」の字カットだった。「あっ、右の方が。
あっ、左の方が...」と修正しているうちにああなってしまったの
だと推測される。

 そして、オールスター。
オレはジウとイベントに行っていたので、録画した映像を帰ってから観た。
そこでシトンの真新しい刈り上げを見たときは「あ、カットモードだ...」と
衝撃を受けながら思った(※注2)。

 後日、シトンの奥さんと話していたら、
「あたし、日本でヘアサロンをオープンできるんじゃないかな」と言っていた。

 う~ん...

                    つづく

※注1:本日、また髪の毛が短くなっていた。
    天気予報を見ていたら「当分は晴れの日がつづく」と
    聞いたかららしい。一番黒々としている頭は「ヴェルバラ」の
    「スーパーリプレイ」で確認できる。

※注2:実はシトン本人のせい。
    バリカンに「3」のアタッチメントを装着して奥さんに
    渡してしまったのだ。「3」は日本では3ミリ。
    ブラジルのバリカンの「No.3」は9ミリぐらい。
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ひゅっ

 畜生!
思い出すだけでやっぱりムカムカする...

 戻ろう。
戻ってあの小娘に復讐しなきゃ気が済まない...
よし、丁度いい。この恰幅のいい兄ちゃんの後ろに隠れよう。
へっへっへっ、気付いてないぜ。アイツは絶対何かをしでかすぞ。

 はっ!
そうら見ろ、やっぱり..    今だ!
「 おい、コラ! 待て~!」

******************************

 買い物を済ませ、昼過ぎの混雑した駅前の遊歩道をオレは歩いていた。
ふと、自転車に乗った女子高生に目がいった。次の瞬間、ドン!「うっ」
思いっきりおっさんと衝突してた。

 「自転車やバイクは降りて押して下さい」とか書いてある遊歩道だ。

 おっさんは、「チッ!」と舌打ちをし、自分を襲った自転車にガシャリと
蹴りを入れ、脇の階段を降りていった。少女は、自転車から降り、うなだれながら
それを押し、オレの前を歩き始めた。おっさん、そんなにキレなくても...
とそう思ったそのとき、少女はひょいと自転車にまたがり、おばちゃんなどを
かわしながらシャカシャカとこぎ始めた。

 ひゅっ。
背後からダッシュするその存在がオレを追い越した。
「おい、コラ! 待て~!」と少女を呼び止め、ガミガミと叱り始める。
そう、あのおっさんが、こっそりと尾行していたのだ。
階段、降りてったんじゃなかったのかよ...

 俊足粘着おっさん、イヤだな。
しかし全ての原因は、非常識が認識できない少女だ。
認識した上での行動には何らかの理由があるが、そうでない方が悪質な場合がある。

 両親にもうちょっといい教育を受けていれば避けられた事態だ。
日本で廃れてきている「公共心」の問題だ。

 「お天道様が見ている」
この言葉の重みを考えてみよう。

                    つづく


ヴェルディユース、日本一おめでとう!
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