初心を忘れず

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私がヴェルディに赴任したのは昨年6月7日のことです。

それまで、日本テレビでバラエティの番組制作を皮切りに報道、
情報番組、編成企画、営業推進、人事、総務、ネットワークなど
の仕事をしていましたが、自らはスポーツ大好き人間でありながら、
スポーツに関る仕事とは何故か縁がなく、まったく白紙の状態で
クラブを訪れました。
私自身は、小学校4年から中学3年まで、京都パープルサンガ
の前身である、紫光クラブの下部組織「紫サッカー少年団」で
ゴールキーパーとしての選手経験こそありましたがスポーツクラブ
経営はまったくはじめての世界です。

チームはリーグ戦開幕当初の不振を脱出し、ナビスコカップの予選で
徐々に調子を上げてきた時期でした。そして、レアル・マドリード
とのプレシーズンマッチがちょうど決まりかけた時期でもありました。

フロントに目を転じると、4月に事業推進部長が交代したばかり
でしたが、私がそこに赴任したので、わずか2ヶ月で部長が二度も
交代したことになり、なかなか方針がはっきりと示されていない
状況でした。

事業推進部長としての私がはじめに取り組んだのは、事業推進部の
担務の変更とそれに伴うデスクの配置転換でした。今までの経験から、
人心を一新するには有効な方法だと考えていたためです。坦務が変
わると一つ一つのルーティンが見直され、自然に効率化が進みます。
またデスク配置の移動は、目線が変わり狭い範囲での人的ネットワークが
変化するのでモチベーションに刺激が与えられます。さらに、部屋
が片付きます。

「とにかく改革を断行したい」その気持ちを強く持ちすべての業務に
取り組むことにしました。生活面では、毎日いちばんにクラブに
到着し、日課のランニングをすることを目指しました。

そしてトップチームの試合は遠方の出張以外はなるべく同行する。
ベレーザの試合にも立ち会う、営業や事業のイベントになるべく顔を
出し、育成部門の試合にも出かける、などの自分のフットワークを
生かしていくことを基本と決めました。

そしてレアル・マドリードとの戦いでは運営全体をクラブに任せてもらう
ことにしました。実際、日常的に味の素スタジアムを満員にすることは
難しく、かつての黄金期はいざ知らず、その時のチーム・クラブには
この試合の観客動員が後々にの大きな経験となりました。

チームももちろん学んだことが多かったと思いますが、フロントも
スタジアムを観客で満員にする喜びを知り、またあれだけの注目
イベントを、まったく問題無く無事に運営したことに、大きな自信を
得ました。

次第に我々にはいい意味「欲」が生まれ始めていたのです。

(明日に続く)