『宗像教授異考録  第三集』 | 本だけ読んで暮らせたら

『宗像教授異考録  第三集』

宗像教授異考録 (3)

星野 之宣/著、 小学館 BIG COMICS SPECIAL




第三集にも3つの中編が収められている。


■第1話 「人穴」

 IT長者、蛇神信仰、地底に横たわる古代船、役小角(えんの おづぬ)、甲賀・伊賀忍者、安土城。

 よくもまあ、これだけのモノを関連付けて物語を作るものだ。


■第2話 「鬼の来た道」 

 鬼に関する話。

 鍛冶・たたら・鉄。角と鉄輪(かなわ)。シャーマン。そして、物部氏。

 物部(もののべ)氏の“モノ”は、「物の怪(モノノケ)」のモノでもあり、「武士(モノノフ)」のモノでもある??


■第3話 「神在月」
 出雲の話。

 古代、彼の地には、現存する出雲大社をはるかに上回る高さの巨大神殿が存在していたとされる。青森県の三内丸山古墳に代表されるように、縄文時代、日本海沿岸に高層巨柱建造物を設けた‘出雲族’。

 国譲り神話や八岐大蛇伝説。これらの中に、出雲族を滅ぼした大和政権の正当性が謳われている?

 宗像教授が、滅ぼされたもの、弱きものへの想いを代弁する。



どこかで聞いたような話、いつか読んだことがあるような話、それら一つひとつの話を組み合わせ織り交ぜながら、星野之宣の伝奇は構築されている(と思う)。




【 星野 之宣 作品 】  ↓↓ これらもイイ!


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