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2014年11月18日(火)

『凛々しい物語』

テーマ:ミステリーとか

本屋さんに置いてある「ご自由にお持ちください」と書かれたキャンペーン用の小冊子は大抵もらってくる。


もうだいぶ経つが,2014年秋の「ハヤカワ文庫の100冊」のテーマは “凛々しい物語”


100冊の中に占めるSF系の割合の高さが目立つ。そうなると私の既読率は下がる。


32/100。 それでもナカナカ。 2年前 と大して変わらない。


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2014年11月17日(月)

『その女アレックス』

テーマ:ミステリーとか

『その女アレックス』  ピエール・ルメートル/著, 橘明美/訳,文春文庫(2014)


そろそろ各社から出る今年のミステリー・ランキング本。 間違いなく,そのトップ10に入るであろう本作。

読む手を止められなかった。



突然,ある男に誘拐,監禁されたアレックスという女の物語。

パリ警視庁のカミーユ警部が事件の真相を明かして行く・・・。

誘拐事件として始まった物語は途中,その様相を大きく変えて行く・・・。


転回! 逆転! 転調! どんでん返し! サスペンス小説の醍醐味が味わえる。

読み終わった後の爽快感。 よくぞやってくれた!というカタルシス。


お薦めです。


人がいっぱい死んでる小説なんだけどネ・・・。


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2014年11月16日(日)

『カルニヴィア 2 誘拐』

テーマ:ミステリーとか

『カルニヴィア 2 誘拐』  ジョナサンホルト/著, 奥村章子/訳, ハヤカワ・ポケット・ミステリ(2014)


イタリアを舞台としたミステリ・シリーズ第2弾。  『カルニヴィア 1 禁忌』 の続編。


主役級の登場人物は3人。

そのうちの2人が,イタリア駐留米軍の女性中尉ホリー・ボランドと,イタリアの憲兵隊刑事部の女性大尉カテリーナ・ターポ。この2人がメインの捜査官となって,事件の謎に挑むことになる。

そして,もう一人が,「カルニヴィア」と呼ばれる仮想現実社会とSNSをネット上に構築したダニエーレ・バルボ。過去に誘拐され,顔に傷害を受けたことのある引きこもりの天才数学オタク。


高度に発達したカルニヴィア内には,現実社会では明かされていない情報が転がっていることがある・・・。カルニヴィア内の人物(アバター)たちによって,情報のやり取りが行われる・・・。


物語には,謎を解明するために「カルニヴィア」が鍵となるような状況が構築されていて,カルニヴィアとそれを創設したダニエーレの存在と性格が実に巧く配されている。


この第2作では,イタリア駐留米軍将校の娘の誘拐事件を中心に,米軍基地拡張工事中に見つかった人骨=第二次世界大戦中に行方不明となったパルチザンのものと判明=の謎を絡めた問題に,主人公の2人の捜査官が挑む。


誘拐犯人は,米軍基地拡張の反対を訴え,監禁した少女の状況をインターネットで世界中に動画配信し,世論の動向を伺っている。

ネット上の情報となると,そこには「カルニヴィア」が絡んでくる・・・。

カテリーナとホリーは,ダニエーレへの協力を求める・・・。

と云った具合にストーリーは進んで行く。



日本と同様,第二次世界大戦の敗戦国であるイタリアには,現在も1万人以上の規模の駐留アメリカ軍が存在する。イタリア国内では,そうしたことの賛否が社会問題化することもあるらしい。日本国内の日常のニュースでは,あまり窺い知れない情報・・・。こうしたイタリア社会の状況に触発されたと云っている作者。

そのためか,このシリーズには,大規模に駐留する米軍の存在がイタリア社会に及ぼしている影響が色濃く反映されている。

なもんだから,エンターテイメントを読んでるにも関わらず,コチラとしても,どこの国でも同じような問題を抱えてるんだなァ~?なんて思っちゃうわけだ・・・。



さて,第1作の読了後もそうだったが,この第2作を読んだ後になっても,わざわざ3部作とする必要があるのか?という疑問が湧いてくる。物語としてはどちらも独立しているようだし,両作に共通の謎なども垣間見えない?

だが,わざわざ「3部作」と謳っているのには何か理由があるのだろう。

イギリス人作家が,イタリアを舞台として,第二次世界大戦に纏わる歴史上の謎やアメリカ軍駐留問題を題材としたミステリを描いてる・・・・。

そこには国際的謀略が隠されているのか??

シリーズを通底する謎は未だ明らかになっていない!?

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2014年11月10日(月)

『たとえ傾いた世界でも』

テーマ:ミステリーとか

『たとえ傾いた世界でも』  トム・フランクリン&ベス・アン・フェンリィ/著, 伏見威蕃/訳, ハヤカワ・ポケット・ミステリ(2014)


前作 『ねじれた文字、ねじれた路』 が良かったので,同著者の今作も読んだ。

・・・と云っても,今作は奥さんとの合作だ。

で,その合作だが,以前にも彼らの合作を読んだことがあった。 ⇒ 『ミステリアス・ショーケース』



***** 以下,本書379ページからの引用です。 *****

 この物語は,殺人,密造,土嚢積み,破壊活動,ダイナマイト,大洪水の物語なの。冷酷な夫,ちょっと問題のあるおじさん,怖いフラッパー,忠実な相棒。よくない男と結婚して,毎日すこしずつ死にかけていた女がひとり。自分はかりそめの存在だと思っていた男がひとり。

 でも,なによりも,これは愛の物語なの。あたしたちがどんなふうに家族になったか,という物語なの。

***** 引用,ここまで。 *****


孤独だった二人の男と女の物語。その孤独が解消される物語。

扇情的な言葉など使わなくても,無意味な惹句など用いなくても,淡々とした描写で,せつなく美しい物語が描かれることを示している本書。


お薦めです。


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2014年11月09日(日)

『特捜部Q 知りすぎたマルコ』

テーマ:ミステリーとか
7月だったか8月だったかの夏休みの間に読んでた本。今頃になって・・・。
その夏休み中,カミさんからは家中に溢れかえった本を何とかする手立てを考えろと言われていた。
ほんの少しだが,あらたな収納場所を思いついた(カミさんからは処分しろと言われているが・・・)。
だが,結局実行には移せず。 それで少しでも紙の本を減らせれば良いと思って購入したのがkindle。
最近のポケ・ミスは,紙版が店頭に並んでから,その1カ月遅れで電子化されるので,そちらを購入して読めばいいのだが,以前からのシリーズものはどうしても紙版で購入してしまう。電子版ポケ・ミスを購入するのは,単独モノの作品か新たなシリーズモノでなければならない。
この「特捜部Q」シリーズは,本棚にすでに4作も並べてあるので,当然のことながら紙版となる・・・。


『特捜部Q ―知りすぎたマルコ―』  ユッシ・エーズラ・オールスン/著, 吉田薫/訳, ハヤカワ・ポケット・ミステリ(2014)


それにしても「特捜部Q」シリーズも,もう5作だ。 ずいぶん早いペースで翻訳されている。人気シリーズなんだろうな。


過去4作の記事 → 『檻の中の女』  『キジ殺し』  『Pからのメッセージ』  『カルテ番号64』



では,まずは本作の概要紹介。


身寄りのない子供たちを支配下に置いて,物乞いやスリ・窃盗などの犯罪を行わせている男,ゾーラ。クランと呼ばれる一族の首領。

ゾーラが支配する犯罪者集団の中で育ったにも拘わらず,15歳の少年マルコは他の子供達とは違っていた。社会や自分たちとは異なる市民生活に関心を持ち,知性の片鱗を垣間見せるマルコに対し,いつしかゾーラも警戒感を抱くようになっていた・・・。


特捜部Q=未解決事件を扱うコペンハーゲン警察の一部所。

特捜部Qメンバーは,責任者のカール・マーク警部補,そして,カールのアシスタントにアサドとローセ。わずか3人の弱小部署だが,これまでの4作で難事件を解決してきた実績を持つ・・・。


その特捜部Qが取り組むのは,外務官僚の失踪事件だ。捜査を進めて行くうちに,この失踪事件の背後には,アフリカ援助のための公金に関わる大掛かりな横領事件が見え隠れしだしてきた。さらにそこにはゾーラ率いる犯罪組織の影・・・。


事件のカギを握るのが,ゾーラの組織から逃げ出したマルコ。

ゾーラの悪事を告発すべく,マルコは何とかして特捜部Qに接触しようとするが,組織に追われながらコペンハーゲン市内を逃げ回る。

一方,カール・マーク警部補たちもマルコの存在に気づき,彼の保護と事情聴取を図ろうとするが・・・。



いつものQメンバー3人の存在感は相変わらずだ。

社会性の強いシリアスな事件を背景としつつも,キャラ立ちまくりの3人。

それにも増して本作では,強烈な個性を持つ4人目のキャラが登場した。 少年マルコ。

マルコが,知性と勇気を駆使しながら,ゾーラ一味の追及をかわしながらコペンハーゲン市内を逃げまわり,さらには逆襲に転じる・・・。 マルコ主演のサスペンス小説と言っても良いくらい,マルコがキャラ立ちしてる。



物語のプロットといい,事件として取りあげる題材といい,ユッシ・エーズラ・オールスンという物語作家の腕前はホントたいしたものだ。凄い。

なによりも,魅力的なキャラクターの創作技術が素晴らしい。


マルコ,レギュラー化するか? 


お薦めです。


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2014年11月08日(土)

『老人力』

テーマ:エッセイ・随筆とか

『老人力 全一冊』  赤瀬川原平/著, ちくま文庫(2001)


「老人力」と「老人力②」という2冊の単行本が文庫化にあたって1冊になり,それがその後,電子化され,そいつを読んだ。電子版は“筑摩eBOOKS”というブランド名みたいだ。


ヒトは何十年も生きてると,どこかしらにボケ症状が出てくる。

半世紀を生きた私も最近,ボケを自覚するようになってきた・・・。自覚するうちは本当のボケとは云わない,なんて言う人もいるけど・・・。


本書では,自覚できるボケを取り上げている(と思う)。

で,ボケてたってイイじゃん,脱力してこうぜ,ボケを積極的に捉えようぜ,いい味のボケを楽しもうぜ,ってなことを云ってるんだと思う。

本書で云われてること,もう全面的に同意しちゃうね。


物覚えが悪くなったとか,人の名前が出てこなくなったとかは,私の場合もともとだったので,それは症状のうちに入らない。自覚するのは物事への執着が無くなってきたことだ。

特段,仕事への執着が薄くなってきた感がある。

かつては,他人が主張することなんかで,チョット違うんじゃねえか? こういう考え方もあるんじゃないの? なんて思うと,直ぐに自分の考えを云ってたのが,最近では余り云わなくなった。

あなたの云う通りにやってみましょう,お好きなようにやってください,というふうに変わってきた。“自分の考え”とか“正しい考え”なんてものに対する執着や拘りが殆んど無い。


自分の能力のチョボチョボさを自覚し・・・,見栄や体裁を気にしなくなり・・・,してるうちにボケてきたんだ。そんでもって,そのボケが程良い按配なんだっていう感覚が大きくなってきた。。。

そうか,ボケってイイじゃん!

本書を読むとますますそう思えてくる。

お薦めです。

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2014年11月07日(金)

『モロー博士の島 他九篇』

テーマ:ファンタジー・SFとか

『モロー博士の島 他九篇』 H・G・ウェルズ/著, 橋本槇矩・鈴木万里/訳,岩波文庫(1993)


第1刷が発行されたのが1993年らしい。本作をあまり書店で見掛けた覚えはなかったのだが,今年になって第7刷が発行されたらしく,たまたま遭遇。で,購入。


2か月ほど前に読んだのだが,この記事を書くにあたって目次を見返してみた。9篇の短編の題名を見てその内容を思い出せるのは表題作を含めて2,3篇だが,冒頭部分を読み返すと全作思い出すことができる。記憶の断片が残ってた??・・・ってことは,2か月前私はこの本をかなり面白く読めていたってことなんだろうな・・・。


表題作の「モロー博士の島」は,昔よく深夜放送(?)で見たB級映画の印象が強い。この原作を読んだ際にも映像が浮かんだ。


巻末では,『ロビンソン・クルーソー』や『ガリヴァー旅行記』といった冒険ユートピア小説とこの「モロー博士の島」を比べていて,先の2作がダーウィン以前であったのに対し,「モロー博士の島」がダーウィン以降であることにより,決定的な違いが生じている,と解説されている。この解説もなかなか面白かった。


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2014年11月06日(木)

『崩れ』

テーマ:エッセイ・随筆とか

『崩れ』   幸田文/著, 講談社文庫(1994)


この作品,数カ月以上前に読んだもの。

地質学・防災学の専門家の方から,本書の存在を教えてもらった。

70歳を過ぎてから,山や河川上流域など日本各地の土砂崩壊現場や火山を直接見に行き,そこで感じたモノ・コトをレポートしたのが本書。

そのレポート内容は,文学者である著者独特のエモーショナルなものとなってる。


職業上,自然災害に関するレポートを目にすることはあるが,それらは科学的,技術的な見地から書かれたものがほとんどである。

ノンフィクション作家によるレポートも散見するが,文学者の視点で描かれた自然災害レポートは希少だ。


幸田文という作家が,このような内容のものを書いていたなんて全く知らなかった。

老体にムチ打ち,日本各地の土砂崩壊現場にわざわざ出向いて行ったのはなぜなんだろう?どんな動機があったのだろう?そこが一番知りたいところである。


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2014年11月05日(水)

『理科系のための英文作法』

テーマ:なんでも読んでみよう

『理科系のための英文作法―文章をなめらかにつなぐ四つの法則』  杉原厚吉/著, 中公新書(2011),電子版(2013)


もうホント,今更!って感じがタップリなんだけど,こんな本を読んだ。

少しでもマシな英語の論文を書けるようになれればと・・・・・。いい歳して,何を今更だよな・・・。


kindleを購入して,電子版で読み終えた最初の本がコレ,ってことで,恥ずかしいけど記録しておく。f^_^;


電子版で読んで良かったと思えるのは,途中判らない英単語が出てきたときに,その単語を指で押さえると,その単語がハイライトされて,直ちにkindleに内蔵されている英和辞典に跳んで,ポップで意味や用法などを表してくれることだ。

おかげで細部に拘ることなく,本筋がスイスイ読めた。

今後,このテの本は電子版で読もっと!


肝心の中身についても目から鱗のコトばかりで,英語論文を書くときには傍らに置いておくべき本になりそうだ。

日本語の文章を書くときにも役に立つ内容が満載。お薦めです。


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2014年11月04日(火)

『大陸と海洋の起源』

テーマ:自然科学とか
ず~っと読みたかったんだ,コレ。

どの書店でも見かけない岩波文庫のなかの一つ。 増刷?復刊?してくれないものの一つ。

ひと月ほど前だったか? 急に思い立って古書店で購入。上巻が1987年発行版,下巻が1983年発行版のものだった。定価だった・・・。


DIE ENTSTEHUNG DER KONTINENTE UND OZEANE (1929)
  

『大陸と海洋の起源 (上)(下) 大陸移動説』 アルフレート・ヴェーゲナー/著,都城秋穂・柴藤文子/訳 (岩波文庫 青 907-2(1981)


『種の起源』 などと並ぶ科学啓蒙書の古典の一つ。


耐震設計やら耐震診断だのといった業務を行うことも多い職種上,地震の発生起源などについてもソコソコの知識を入れとかなきゃならない。そうすると必然的にプレート・テクトニクス なんてことにも立ち入らざるを得ない・・・とか,言ってるけど,子供の頃からこのあたりの分野に興味はあったんだ。だぶん。



プレート・テクトニクスが提唱されるだいぶ前から,かつて大陸は大きな一塊で,それが分裂し,移動することを世に知らしめようとしていた人達がいた。そんな人達の中の代表格がヴェーゲナー。本書の出版によって歴史に名を残すことになった。


21世紀初頭の今だから,本書の主張の中に多くの誤りがあることが明らかであるが,大まかな理屈・理論は現在でも充分な説得力を持つ内容である。

まさにオリジナルな学説。


応用の進んだ科学や技術の分野では,あえてオリジナルに触れようとすることって案外少ないんだけど,こういうのを読むと,折に触れて原点に返ることも必要なんだろうな,と思うのであった。


お薦めです。

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