2014年10月26日(日)

『黒い瞳のブロンド』

テーマ:ミステリーとか

今月は,カルロス・ルイス・サフォンの新作とフィリップ・マーロウもののパスティーシュが出るということで楽しみにしていた。

さっそく両方とも読んだ。


サフォンのは,前2作を繋ぐ役割を果たしており,おそらくシリーズの中核をなす作品であり,かなりの謎が明らかになりつつある。・・・といっても,まだまだ深まる謎は多々あり,次回最終作への期待は膨らむばかりだ。

天国の囚人 (集英社文庫)/集英社



で,マーロウものの方である。。。


the black-eyed blond (2014)
『黒い瞳のブロンド』  ベンジャミン・ブラック/著, 小鷹信光/訳, ハヤカワ・ポケット・ミステリ(2014)

私立探偵フィリップ・マーロウの事務所を一人の美しい女が訪れる・・・。 絶世の美女クレアが持ち込んだ人探しの依頼。 なぜクレアはその男を探すのか? 理由を聞いても今一つ納得できないマーロウ。 だが,美女の依頼とあっては断る理由もない。
・・・・・物語の始まりはイメージどおりだ。

事件に巻き込まれるストーリーの展開も,街や人の描写も,チャンドラー・スタイルを踏襲しているように思える。 

だが,読み進めていく過程で何か引っ掛かるものがある。 なんだろう?

違和感を抱えながらも読み終える。

特別の面白さはない。 かと言って駄作でもない。

それよりも違和感だ・・・。 どうにも釈然としない読後感だ。


読後しばらくして,風呂に入ってボーっと考えていて浮かび上がってきたのが,以下のようなことだ。

さっきまで読んいた小説の主人公の私立探偵は本当にフィリップ・マーロウだったのか?

マーロウっぽくなかったのでは? そこに違和感があったのでは? なぜマーロウっぽくなかったんだ?

この物語の探偵はやたらと依頼人の女のことばかり考えていた。それもメメしい感情を読者に対してあからさまに撒き散らかしながらだ。

私の記憶の中の“チャンドラーが描いたマーロウ”はそんな男ではなかった・・・はずだ。


過去のフィリップ・マーロウものの記事

『ロング・グッドバイ』  『さよなら、愛しい人』  『リトル・シスター』  『大いなる眠り』


AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2014年10月19日(日)

最近の読了本,列挙

テーマ:メモランダム

2014.10/19記


『大東京ぐるぐる自転車』 伊藤礼/著, ちくま文庫(2014)


『身近な虫たちの華麗な生きかた』 稲垣栄洋/著,小堀文彦/画, ちくま文庫(2014)



2014.10/13記


『特捜部Q 知りすぎたマルコ』

  ユッシ・エーズラ・オールスン/著, 吉田薫/訳, ハヤカワポケットミステリ(2014)


『原発事故と放射線のリスク学』

  中西準子/著, 日本評論社(2014)


『崩れ』

  幸田文/著, 講談社文庫(1994)


『生命誕生』

  中沢弘基/著, 講談社現代新書(2014)


『モロー博士の島 他九篇』

  H・G・ウェルズ/著, 橋本槇矩・鈴木万里/訳, 岩波文庫(1993)


『大陸と海洋の起源 (上)(下)』

  アルフレート・ヴェーゲナー/著, 都城秋穂・紫藤文子/訳, 岩波文庫(1981)


『たとえ傾いた世界でも』

  トム・フランクリン&ベス・アン・フェンリー/著, 伏見威蕃/訳, ハヤカワポケットミステリ(2014)


『その女アレックス』

  ピエール・ルメートル/著, 橘明美/訳, 文春文庫(2014)


『カルニヴィア2 誘拐』

  ジョナサン・ホルト/著, 奥村章子/訳, ハヤカワポケットミステリ(2014)

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2014年10月13日(月)

『原発事故と放射線のリスク学』

テーマ:自然科学とか
記事を書くのも久しぶり。
たしか本書は2カ月以上も前に読んだんだっけ・・・。

『原発事故と放射線のリスク学』  中西準子/著, 日本評論社(2014)


あれは確か,環境ホルモンやらダイオキシンの問題がまことしやかに世に流れ,マスコミとそれに踊らされた世間がアタフタしていたのも少しは落ち着いた頃のことだった。

化学物質が人体に及ぼす影響について,ファクト(事実)だけに基づいた分析を行い,健康へのリスクを定量化した 『環境リスク学』 という本を読んで,少しだが蒙を啓かされたのだった・・・。

その著者が中西博士。 かなり信頼の高い科学者。


そんな中西リスク学が,汚染された福島県浜通りの除染事業と住民の方々の帰還・移住問題に切り込んでいる。

この中西博士の提言によれば,除染事業の非効率性と住民の方々の帰還・移住問題が,現在の膠着状態を脱し,前進できるのではないかと思えてくる。

もっと,中西提言を大々的に広めてはどうなのだろう?と思った。


一方,過日読んだ 『リスクにあなたは騙される』 と本書を同時期に読んだからか? ヒトが冷静にリスクを判断できないのも,もっともかなと想いながら読んだ覚えがある・・・。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。