2011年08月26日(金)

『邪悪』

テーマ:ミステリーとか
IN THE SHADOW OF GHOTHAM (2009)
『邪悪』  ステファニー・ピントフ/著、 七からげ理美子/訳、 ハヤカワ文庫(2011)


エドガー賞:最優秀新人賞を受賞した作品だそうだ。 スンゲー普通なのだが・・・・?



数学を専攻し、飛び抜けた才能を発揮する女学生の惨殺事件を巡る物語。

1900年代初頭、指紋検出技術がやっと使われだした時代。

そんな最新技術をいち早く取り入れようとする、柔軟な思考力を持つ刑事が主役。

その相棒には、現代で言うところのプロファイリングを試みようと犯罪者を研究する心理学者。

そして、心理学者の義理の娘も捜査に関わる。


主人公の刑事も、相棒となる心理学者も、犯人と目される人物達も、主な登場人物たちは極めて普通のキャラ設定。飛びぬけて立ったキャラがいない。


プロットもオーソドックス。

犯人の正体も、動機も、途中で解ってしまう・・・。 ミステリアスな所も、トリックやギミックも大してない。かといって、サスペンスも然して見当たらない。 大どんでん返しもない・・・。

敢えて特徴を挙げるとすれば、所々に100年前の犯罪学創成期の時代の雰囲気が漂っている、といったところくらいか?


ものすごくスンナリ読めるんだけど、ドキドキ感、ザラザラ感がなかった。 チョイと残念。

早くも2作目が出ているようだけど・・・??


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2011年08月15日(月)

『現代文明論講義』

テーマ:なんでも読んでみよう
『現代文明論講義  ニヒリズムをめぐる京大生との対話』   佐伯 啓思/著、 ちくま新書(2011)

現在の世界は、特に日本は、ニヒリズムに覆われた、あるいは陥った、虚無の時代である・・・。

こんな問い掛け・定義から始まる京都大学での講義集。


■ 現代文明の病 -ニヒリズムとは何か

■ なぜ人を殺してはいけないのか -自由と規範をめぐる討議Ⅰ

■ 沈みゆくボートで誰が犠牲になるべきか -自由と規範をめぐる討議Ⅱ

■ 民主党政権はなぜ失敗したのか -民主主義をめぐる討議Ⅰ

■ 政治家の嘘は許されるか  -民主主義をめぐる討議Ⅱ

■ 尖閣諸島は自衛できるか -「国を守ること」をめぐる討議

■ 主権者とは誰か -憲法をめぐる討議

■ ニヒリズムを乗り越える -日本思想のもつ可能性


ニュースに出てくる事件を見たり、身近な人間が死んだり、大自然災害を目の当たりにしたときに、漠然と思うこと、何となく考えることを形にするのは難しい。面倒くさい。

そのような難しいこと、面倒くさいことを学者は言葉や文字にしてくれる。

形にしたからといって結論や解決策などは出てこないが、頭の中の澱みをホンの少し吐き出すには効果がないこともない。


休暇中、冷房を入れない部屋で、ボーッとした頭で読むには丁度良い。


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2011年08月05日(金)

『夜明けのパトロール』

テーマ:ミステリーとか
『夜明けのパトロール』   ドン・ウィンズロウ/著、  中山 宥/訳、  角川文庫(2011)


ココ数年、ウィンズロウは大当たりだね! 出す作品、出す作品、全部がツボ。 どれもが好み。



夜明けの海をこよなく愛し、サーフィンをするために生きている男、ブーン・ダニエルズ。

元サンディエゴ市警刑事。 生活に困り始めときは探偵業で凌ぐ。 探偵としてはかなりの腕利き。


夜明けの海にはサーフィン仲間が集う。 ブーンとその仲間達。

  デイブ・ザ・ラブゴッド = 水難救助員

  ジョニー・バンザイ = サンディエゴ市警殺人課巡査部長

  ハイ・タイド = サンディエゴ市公共事業課作業監督

  ハング・トゥエルブ = サーフショップ店員

  サニー・デイ = プロサーファーを目指すウエイトレス


彼等のことを、地元パシフィックビーチでは、敬意を込めて“ドーン・パトロール”と呼んでいる。


20年ぶりの大波の到来を前に心はやるドーン・パトロールの面々。そんな折、ブーンの前に現れた女性弁護士補。ブーンへの仕事の依頼は、一人のストリッパーを見つけ出すことだった。簡単な仕事を早々に終わらせて、直ぐにでも海に戻りたいブーンだったが、行方を捜す過程で当のストリッパーが住むマンションから一人の女が突き落とされ殺された現場に出くわした・・・。


一人の女を見つけるだけの仕事だったはずが、いつしか麻薬組織内のゴタゴタに巻き込まれ、メキシコ人少女達の人身売買・売春という、忌わしき事件へと関与せざるを得なくなる。そして、この事件は、ブーンに過去の亡霊を呼び覚まさせることにもなる・・・。



本作、全編にわたって、もう最高だ!

主人公達が吐く軽口と減らず口のオンパレード。その中に時折挿し込まれる心揺さぶる真言。

言葉ではなく、より深いところで判りあったはずの男達の間で揺れる裏切りと信頼。

絶大な権力(金)をもつ巨悪に対し、心意気と信念だけで立ち向かう愚かな個人。

そして、その愚かな個人が傷付きながらも勝利するプロット。

これぞ、ハードボイルドだぜっ! この新シリーズ、秘孔を突かれまくりだ!


2011年No.1作品。
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2011年08月01日(月)

『GOSICK Ⅷ (下)』

テーマ:ミステリーとか
『GOSICK VIII 下‐ゴシック・神々の黄昏‐ 』  桜庭 一樹/著、 角川文庫(2011)


ん~!? こんなものか?

もう少し波乱というのか、ひと悶着があったうえでの終幕を期待していたのだが・・・。
結局、このⅧ巻にはミステリー的要素はほとんどない。

このシリーズ作品の背景であるオカルト的文化を残した古きヨーロッパ世界や、主人公二人以外の登場人物たちが、第二の厄災を被った後にどのような経過を辿ったのか、それらに対する書き込みが足りないような気がした。

主人公二人も結局は時代の流れに翻弄された・・・、世界を変える力はなかった・・・で、終わってしまった!?


ボーイ・ミーツ・ガール小説としての予定調和エンディングとしてはコレでいいのだろうが、ミステリー小説としては広げた風呂敷を畳みきれずに終わった感がある。


このシリーズの主人公二人の別シリーズ作品・・・。そうした余地を残して終わらせた・・・ということか。。。?



『GOSICK ―ゴシック―』

『GOSICK II ―ゴシック・その罪は名もなき―』

『GOSICKs-ゴシックエス・春来たる死神ー』

『GOSICK III ―ゴシック・青い薔薇の下で―』

『GOSICK IV-ゴシック・愚者を代弁せよ-』

『GOSICKs II―ゴシックエス・夏から遠ざかる列車―』

『GOSICK V-ゴシック・ベルゼブブの頭蓋-』

『GOSICK VI ―ゴシック・仮面舞踏会の夜―』

『GOSICKs III―ゴシックエス・秋の花の思い出―』

『GOSICK VII-ゴシック・薔薇色の人生-

『GOSICKs IV-ゴシックエス・冬のサクリファイス-』

『GOSICK Ⅷ(上)-ゴシック・神々の黄昏-』

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