2010年05月30日(日)

『ハルシオン・ランチ』 1巻

テーマ:マンガとか

『ハルシオン・ランチ 1』   沙村 広明/著、アフタヌーンKC(2010)


あ~ァ、新しいマンガに手を出しちゃったよ。 もうマンガは辞めとけって、思ってるんだが・・・。


沙村画伯の描いたもの、取り敢えず読んどかなくちゃ、っていう義務感みたいなものがあるんだよな。。。





まだ、↓ こんなのもあるんだナー。そのうち手を出すんだろうな、オレ。。。


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2010年05月28日(金)

『実朝の首』

テーマ:ミステリーとか

『実朝の首』   葉室 麟/著、 角川文庫(2010)



出たばっかりのハムロの最新文庫。 一気読み。


大雪の降り積もった鎌倉、鶴岡八幡宮の大銀杏の近くで鎌倉幕府3代将軍=源実朝(さねとも)が暗殺されるところから物語は始まる・・・。 実朝を暗殺した公曉(くぎょう)は早々に討たれたが、公曉が持っていたはずの実朝の首が何故か消えた!!・・・・・



これまでに読んだハムロ本とはチョット趣向が違う。

一応、史実とされているコトをベースとしながらも、史実だけでは判らないコトに関してはハムロ流の解釈を加えて、実朝暗殺の謎・暗殺の裏に隠されていた物語が仕立てられている。


結構な数の登場人物があり、特にコレといった主人公は居ない。 敢えて挙げるとすれば、亡き実朝に忠義を尽くす七人の男達か?? 鎌倉版「七人のサムライ」  それとも尼将軍=北条政子か?


京都の後鳥羽上皇 vs 尼将軍を頂点とした鎌倉の北条一族 vs 実朝の忠臣たち、といった三つ巴の抗争劇を中心として物語は展開されるのだが、クライマックスからラストにかけては、

 ■ この抗争を操っていたのが実は・・・・・・

とか、

 ■ 鎌倉幕府のその後の体制が確立していくのに、実朝暗殺事件が果たした意味とは・・・・・

などが明かされてゆく。


鎌倉幕府ってのは、初代の頼朝以外、どうして征夷大将軍はお飾りで、執権による幕府支配だったのかが良く判らなかったのだが、この本を読んで (ホントかどうかはともかく) 何となく「ソウだったのか!」と、納得できてしまった?!。 一つの歴史解釈として面白い。


・・・と、まァ、今回、私は、この物語を歴史秘話として読んだ部分が大きかったのだが、もちろん、ハムロのことだから、魅力アル登場人物たちの描写にも抜かりはない!

“鎌倉版七人のサムライ”など、漢たちの矜持の描き方はもちろんのこと、尼将軍や後の竹御所=鞠子など女性達が抱える苦悩の描かれ方が実にイイ!。

お薦めです。



これまでに読んだ葉室麟の作品 : 『乾山晩愁』   『秋月記』   『いのちなりけり』   『銀漢の賦』




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2010年05月27日(木)

『無限の住人』 26巻

テーマ:マンガとか

無限の住人(26)   沙村 広明/著、  講談社アフタヌーンKC(2010)


逸刀流 vs 六鬼団の闘いも苛烈になってきた。

どちらも一人、また一人と死んでいくマイナスサム・ゲーム。


主人公2人の出番はたったの15ページ。 スゲーぜ!




巻末に沙村広明が描いた他の作品の情報が載ってた。

他の作品も描いてたんだ。 読まなきゃナ。




【関連記事】

『無限の住人』 25巻

『無限の住人』 24巻

『無限の住人』 23巻

『無限の住人』 22巻

『無限の住人』 21巻

『無限の住人』 20巻

『無限の住人』 19巻

2005年7月5日記事  『無限の住人』 18巻

2005年2月6日記事  『無限の住人』

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2010年05月26日(水)

『殿といっしょ』

テーマ:マンガとか
殿といっしょ 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)/大羽 快
殿といっしょ 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)/大羽 快
殿といっしょ 3 (MFコミックス)/大羽 快
殿といっしょ 4 (MFコミックス フラッパーシリーズ)/大羽 快
        
テレビ・ゲーム 『戦国無双3』でお気に入りの武将を選び、斬って切って斬りまくる。
そして、このコミックを読んでニヤつく。

今頃、我が家にやって来た戦国武将ブーム。 まァ、家族共通の話題があるってのはいいもんだ。。。

『戦国無双3』 のキャラでは北条氏康だったけど、この漫画では ガンター伊達政宗 と ユッキー(真田幸村)がお気に入り。

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2010年05月25日(火)

『進化考古学の大冒険』

テーマ:歴史とか

『進化考古学の大冒険』   松木 武彦/著、 新潮選書(2009)


冒頭、イキナリですが、本書、最高にオモシロい! お薦めです。


ヒトの祖先がゴリラやチンパンジーの祖先から分岐して約700万年 といわれている。

それ以来、現在まで、ヒトの心はどのように進化(変化)してきたのか?

なぜ、縄文式土器にはあのような文様が施されているのか?

なぜ、縄文式土器から弥生式土器へと文様の変化が生じたのか?

なぜ、古墳はあんなに大きいのか? ピラミッドもそうだが、なぜ、ヒトは巨大なものを造るのか?

本書は、世界各地 (もちろん日本も含む) に残された考古学的証拠---例えば石器、壁画、土器、ストーンサークル、ピラミッドや古墳などの人工物---の分析を、ヒトの心理的機能の側面から行って、従来とはちょっと違った人類史を描き出すことを試みたものだ。

進化考古学とか認知考古学とか云われる分野の内容が簡単に、しかも物語性豊かに書かれている。 この「物語性」ってトコが大事ですね。 ヒストリーって云うくらいだしね・・・。 学問ってのは、例えそれがサイエンスであろうとも、物語性を持たせないと面白くないし、他人様は興味を持ってくれませんから・・・。


で、目次 ↓

■第一章 ヒトの基本設計-----進化考古学とは何か

■第二章 美が織りなす社会-----ホモ・エステティクスの出現

■第三章 形はなぜ変化するのか-----縄文から弥生へ

■第四章 狩猟革命から農耕革命-----現代文明社会の出発点

■第五章 われら倭人なり-----民族の誕生

■第六章 ヒトはなぜ巨大なモノを造るのか-----人類史のなかの古墳時代

■第七章 文字のビッグバン-----国家形成の認知考古学



当ブログのテーマ・カテゴリーでは、本書を「歴史とか」に区分したけど、「自然科学」でもイイくらいだ。

歴史をサイエンスあるいはエンジニアリングとして捉えようとしている範疇がかなり広い。 これぞ“学際分野”って感じ。


この本を書いてる学者さん=松木さん、前著 『列島創世記』 もそうだったが、ホント面白いものを書く。今年読んだ中でもかなり興奮した方の部類に入る。こんなオモシロいものを書く人が未だ准教授だなんて・・・。早く教授にしてあげてください・・・。

「あとがき」に綴られている著者の学問に対する情熱もすばらしい。是非とも、科学としての歴史学の道を突き進んで頂きたい。そして、その成果を、途中でもいいから読み物として著していただきたい。



さて、読み終わった本書をみると惨憺たる外装になってる。

面白いトコだらけで、ドッグ・イヤーになってるページはかなりあるは、風呂の中でも読んでたもんだから角などはフニャフニャだし、表紙カバーは反り返ってしまっているし、ライン・マーカーが無造作に引かれている箇所がワンサカあったりで、1.5倍くらいの厚さになってる・・・。


もう一度書こう。 超ー、お薦めです!

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2010年05月20日(木)

『51番目の密室』

テーマ:ミステリーとか

『51番目の密室』  早川書房編集部/編、 ハヤカワ・ミステリ 1835(2010) 


35年以上前に刊行された<世界ミステリ全集>というシリーズの最終巻に『37の短篇』というアンソロジーがあったそうで、今では伝説の1冊らしい。

その『37の短篇』の中から14篇が再録された『天外消失』 というポケミスが2008年末に出版された。

本書は『天外消失』に続き、『37の短篇』からの12編が再録されたポケミス版第2弾だ。


では、掲載順にコメントしてみる。。。


■ 「うぶな心が張り裂ける」  クレイグ・ライス/小笠原豊樹・訳
 ジョン・J・マローン弁護士が主人公。このキャラが主人公の長篇は確か全部読んだと思う。クレイグ・ライスのユーモア・ミステリは、謎解き部分もしっかりしていてどれも面白い。この短篇も好み。


■ 「燕京綺譚」  ヘレン・マクロイ/田中西二郎・訳
 今から100年以上前の1900年頃、ドイツやロシアなどのヨーロッパ列強の軍隊が駐留していた頃の北京を舞台とした猟奇物語。中国近代史が判っていないと楽しめない。ミステリとしても然して面白くない・・・。


■ 「魔の森の家」  カーター・ディクスン/江戸川乱歩・訳

 ヘンリー・メリヴェール卿を探偵役としたパズルの一種。マァマァの出来だナとは思ったが、小鷹氏は読む気にもならなかったらしい・・・。

訳者が江戸川乱歩とあるが、巻末の<座談会>では、実際は江戸川乱歩は翻訳なんてしていない!といった暴露話まで披露されている。


■ 「百万に一つの偶然」  ロイ・ヴィカーズ/宇野利泰・訳

 イヤ、ホント、こんな偶然で事件が解決されちゃイカンでしょ! こんなのミステリ小説じゃないね。


■ 「少年の意志」  Q・パトリック/北村太郎・訳

 主人公の青年のキャラが不自然過ぎる。この不自然過ぎるキャラクターを前提としないと、こんな物語は成り立たない。・・・ってことで物語としてはダメ。


■ 「51番目の密室」  ロバート・アーサー/宇野利泰・訳
 密室トリックものを50篇も書いてきたミステリ作家が密室で殺された・・・。 犯人は? 密室からの脱出方法は? ・・・という話。 アっ、そう!って感じかナ。


■ 「燈台」  E・A・ポー&ロバート・ブロック

 孤独を求め、社会から隔絶された灯台に自ら志願して働くことになった男の心理状態の変化を、その男の日記形式で綴った幻想的な作品。ミステリと言えるかどうかは疑問。
この作品、ポーの死後に発見されたそうで、ポー・オリジナルに、ロバート・ブロックってェ人が書き加えたものらしい。 ・・・が、そもそも発見された時点の作品が未完だったのか完成していたのかは判らないそうだ。そんな作品に他人の手を加えちゃってイイの!?って思っちゃうんだけど・・・。どこまでがポー・オリジナルだったのかを教えてもらいたい。


■ 「一滴の血」  コーネル・ウールリッチ/稲葉明雄・訳

 犯罪の隠し方、その暴かれ方に時代を感じる。あまりにも古すぎて、現代感覚で評価するのも反則なような気がする・・・。


■ 「アスコット・タイ事件」  ロバート・L・フィッシュ/吉田誠一・訳

 シャーロック・ホームズのパロディ作品、“シュロック・ホームズ”が主人公の推理モノ。

どこが面白いのか?どこをどう推理しているのか?がまったく理解できなかった。


■ 「選ばれた者」  リース・デイヴィス/工藤政司・訳

 結末は予想できるが、そこに至るまでの空気感、雰囲気が巧く醸しだされていた。 


■ 「長方形の部屋」  エドワード・D・ホック

 神秘主義に託けたら何でもアリになっちゃう。ミステリとしては反則行為だな。


■ 「ジェミニイ・クリケット事件」  クリスチアナ・ブランド
 巻末の<座談会>で3氏全員が推していたのが本作。 確かに傑作だ! ラストのヒネリ、ツイストが効いてる。

12編の中じゃ、ヤッパこれが一番だった。



■ <座談会>短篇の魅力について : 石橋喬司/稲葉明雄/小鷹信光
 巻末には、『37の短篇』の編纂者である石橋氏と翻訳家の稲葉氏&小鷹氏による座談会が載っている。

本編中の各ミステリ作品よりもこの<座談会>が一番面白いかもしれない。

石橋氏と小鷹氏の話(好み)がほとんど噛み合っていない(笑)。そんな座談会を載せちゃってるのもスゴイし、小鷹さんの徹底した頑固さ・拘り方も、ホント一途だねェー!って感心しちゃう。

私の嗜好とする傾向も、どちらかと言うと小鷹氏寄りだな。パズル・オンリーな作品はホドホドにしといてもらいたい。



収録作品の全部が“当たり”となることはほとんど無いだろうが、それにしてもこのアンソロジーは“外れ”率が高かった。『天外消失』の方には“当たり”が結構あったんだがなァ。


さて、『37の短篇』に収められていた作品のうち、これで26作品がポケミスに載ったことになる。

残りの11作品についても各社から出ている文庫や単行本の短篇集を探せば読めるそうだが、誰がそんな面倒なことをするか? どうせならポケミス版としてもう1冊出してくれないかな!?


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2010年05月14日(金)

『さよならまでの三週間』

テーマ:ミステリーとか
Three Weeks To Say Goodbye (2008)
『さよならまでの三週間』  C・J・ボックス/著、 真崎義博/訳、 ハヤカワ・ミステリ文庫(2010)



やるな、J・C・ボックス。 さすがに『ブルー・ヘブン』 ほどの出来までには至らなかったが、それでも一気読みだ。


結婚後、子供に恵まれなかったジャックとメリッサ・マグワーネ夫妻にとって、養子として迎えた生後9ヶ月のアンジェリーナはかけがえのない娘となっていた。

だが突如、実父が親権を主張し、アンジェリーナを返せと言ってきた。アンジェリーナの実父はギャレットというハイティーンの少年だった。しかもギャレットの父親で、アンジェリーナにとっては実祖父にあたる男は連邦判事のジョン・モアランドという、政財界にも顔の効く地元の実力者だった。

モアランド父子は、ジョンとメリッサ夫妻に対し、法的に養子縁組の無効を告げ、3週間後にアンジェリーナを引き取りに来ると言って帰っていった。


その後、ギャレットは仲間二人とともにマグワーネ宅への嫌がらせを繰り返すなど、ギャレットの異常性が垣間見えてくる。メキシコ人ギャング団との繋がりも見え隠れするギャレットの狙いとは何なのか? ギャレットの父親モアランド判事も関係しているのか?

ジョンは、幼馴染みでもある二人の友人コディ(警官)とブライアン(不動産業者)の協力を得て、モアランド父子の狙いと背後関係を調査し出す・・・。一方で、次第に悪質化するギャレットたちの嫌がらせ。

そして、ついには殺人までが起こる・・・。家族を守るためジョンは決断する。。。


瀬戸際に立たされた個人・当事者には、法よりも尊いものがある。

その尊いものを守るためには、時に法をも無視して戦うことも必要となる。

『ブルー・ヘブン』もそうだったが、J・C・ボックスは、またもや、画一化され実情から掛け離れたルールを越えた正義を体現するために、普通のオッサンがヒーローになってゆく物語を描いた。

“最後には、悪い奴等はブチのめす!”

単細胞思考のオヤジ読者である私は、こういう物語に弱い! こういうのは文句なしで読んじゃうんだよナ。

多少の欠点・気になった点も許しちゃう。


まァ、一応、気になった点を書いておくと、、、

主人公のジャックに深く関係する人物二人の死があっさりし過ぎているように感じた。特に二人目の死はなくても良かったんじゃ・・・。死んでいく人物に対する書き込みが事前にもっとあったら、それらのシーンも違った捉え方が出来たと思うのだが・・・。脇役の書き込みがチョイと足りなかった。そこらあたりが傑作だった前作との差かな?


でも、まァ、脇役二人の死が書かれている部分も含めた中盤プロットの中弛みを感じはしたものの、導入部のザラツキ感といい、クライマックスのドキドキ・ワクワク感といい、充分堪能できた。

お薦めです。


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2010年05月12日(水)

『戦国無双3』

テーマ:メモランダム
戦国無双3(通常版)/コーエー

ゴールデンウィーク中、娘が従兄弟のやっていた『戦国無双3』に嵌まってきた。

今は、カミさんと私が嵌まっている。。。 


北條氏康のキャラが好み。

河越城夜戦 とか忍城攻防戦 なんてぇステージもあったりして燃える(萌える?)ゼ。


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2010年05月11日(火)

『古書の来歴』

テーマ:ミステリーとか
People of the Book (2008)
『古書の来歴』  ジェラルディン・ブルックス/著、 森嶋マリ/訳、 ランダムハウス講談社(2010)


久しぶりにハードカバーのミステリーを読む。


ユダヤ教の戒律や祈りや詩篇が記された本の一つに“ハガダー”というのがあるらしい。 ユダヤ人の大抵の家庭にはこのハガダーがあるそうだ。 ユダヤ教は偶像崇拝を禁じているめ、ハガダーには挿絵などが描かれていることはほとんど在り得ないそうだ。

だが、挿絵の描かれたハガダーが存在した・・・。その名も「サラエボ・ハガダー」。


1894年にウィーンにあったことが確認されて以来、100年間行方の判らなくなっていたその「サラエボ・ハガダー」が、1996年、戦争状態のボスニアで見つかった・・・。

鑑定を依頼されたオーストラリア人の古書鑑定家ハンナ・ヒースは、シドニーから戦時下のボスニア・サラエボに飛ぶ・・・。


ハンナは羊皮紙のあいだに “蝶の羽”、“ワインの染み”、“塩の結晶”、“白い毛” を発見する。 また、翼に包まれた薔薇の図柄が彫られた銀の留め金が存在したことも突き止める。ハンナと彼女の協力者たちは、こうした痕跡を科学的に分析し、古書ハガダーのたどって来た道筋を調べ、その来歴を推理する。


本書の構成は、ハンナ・ヒースの調査過程を描く現代パートと、ハガダーがたどって来た歴史が描かれるパートが交互に並んだ章立てとなっている。

 ↓こんな感じ↓


■ ハンナ  1996年 サラエボ

■ 蝶の羽  1940年 サラエボ

■ ハンナ  1996年 ウィーン

■ 翼と薔薇 1894年 ウィーン

■ ハンナ  1996年 ウィーン

■ ワインの染み 1609年 ヴェネチア

■ ハンナ  1996年 ボストン

■ 海水   1492年 スペイン・タラゴナ

■ ハンナ  1996年 ロンドン

■ 白い毛  1480年 セビリア

■ ハンナ  1996年 サラエボ

■ ローラ  2002年 エルサレム

■ ハンナ  2002年 


現代パートのハンナの章では、ハガダーに残された数々の痕跡についての科学的分析結果と、その分析結果に基づいたハンナの古書の来歴に関する推理が描かれる。

それに続く歴史パートの章では、前章で明らかとなった痕跡が何故ハガダーに残ったのか? その由来を絡めた歴史物語==その当時、ハガダーを手にした人たちの数奇な運命==が描かれる。 これらの章によって、ハンナの推理や想像の正誤が、あるいはハンナの想像をも超えた歴史上のドラマが読者だけに明らかにされる。


前半部を読んでいる途中では、淡々とした古書調査の過程とハンナの恋愛話を絡めた現代パートの描写がどうにも薄っぺらいような気がしていた。それに対して、歴史パートは、ユダヤの人々に対する迫害や、イスラム~カトリック~ユダヤの対立や焚書などに翻弄される人々の悲劇が胸を打つような、厚みのある人間ドラマが描かれているなと感じていた。

現代パートと歴史パートの描写の濃淡に違和感を抱え、なんとも云えない気持ちの悪さが続いたまま突入した後半部・・・・・。予想外にも、現代パートにもドラマが生じ始めてきた・・・。ハンナと彼女の複雑な家族構成に纏わることがどうやらユダヤに関連している・・・。

さらに歴史パートも俄然面白くなってくる。時代がどんどん遡り、ハガダーの所在がタラゴナ、セビリアと西に向かうにしたがって、本来なら存在しないはずの挿絵付きハガダー製作の謎が、ハガダーのヘブライ語による文章を書いた人物、挿絵を描いた人物それぞれの正体が明かされるのである。

そして、最終章の現代パートで、歴史(ハガダー製作者)と現在(ハンナ)がリンクする・・・・・。


思いがけず購入し、然して期待もしていなかった本書であったが、歴史パートの悲しくも美しい物語と、現代パートのトータルで見たときの構成力はエンターテイメントとして良く出来ていた。

結構、拾い物だったナ。 お薦めです。


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2010年05月05日(水)

『百鬼夜行抄』 文庫版10&11

テーマ:マンガとか
『百鬼夜行抄 10』   今市子/著、 (ソノラマコミック文庫)


飯島律(いいじま りつ=男、大学生)と、今は亡き祖父=飯島蝸牛(いいじま かぎゅう)をはじめとした飯島一族は、なぜか妖魔を見る、あるいは惹き付ける力を持つ。


飯島一族が遭遇する妖魔や妖魔に取り付かれた人々の物語(短篇)を、ときにシリアスに、ときに悲しく、ときに面白おかしく綴ったシリーズ。 かなり長く続いている。


長期の休みで実家に帰るたびに読んでいる。


画も然ることながら、なんと言っても短編としてのストーリーが凝っている。マンガならではのミスディレクションによって読者を惑わせるなど、かなり練ったであろうと想像できる話が毎巻少なくとも一話はある。

作者の苦労と才能が伺える。


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