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2008年01月31日(木)

『逸脱者』

テーマ:ミステリーとか
 CRITICAL SPACE (2001)


   

『逸脱者』  グレッグ・ルッカ/著、 飯干京子/訳、 講談社文庫(2006)



ボディーガード、アティカス・コディアックを主人公とするサスペンス/アクション小説の第5弾。
このシリーズの第3弾 『暗殺者(キラー)』 の実質上の続編。
ちなみに第4弾  『耽溺者(ジャンキー)』 は、このシリーズ中の登場人物で、アティカスの恋人であり、私立探偵のブリジット・ローガンを主人公としたスピンオフ作品。

で、この作品、3部構成。
第1部は、このシリーズの従来の設定(すなわち、アティカスらボディーガード・チームが、何らかの驚異-大抵の場合は危害を加えようとする人間である-、に晒されている依頼人を、その驚異から守るというプロット)を踏襲していた。

シリーズ第3弾 『暗殺者』 の続編、と書いた。・・・ってことは、あの女暗殺者“ドラマ”が登場する。アティカスらは、世界有数の暗殺者ドラマの影に怯えながらも、依頼人を守るミッションに挑む。

と、ここまではイイ。


ところが、第2部以降、正確には第1部のラストから、物語の様相はガラッと変化する。

どう変化するかというと・・・、一言で云えば荒唐無稽。

私には、プロットの大胆な展開と、その状況設定がいまひとつ納得できなかった。その状況に引きずり込まれたアティカスの心情にも、この物語のもう一人の重要な登場人物にも、ほとんど共感できる部分がなかったのである。

しかも、読み進むうちに、100ページを残してこの物語のおおよその結末の予想が付いてしまった。この状況設定では、あのようなラストしかあり得ないのではないかと・・・。あるいは、このシリーズを終わらせるしか。。。


主人公、登場人物に感情移入できない。。。理解できない。。。

そのせいで、第2部、第3部は、ず~っと憂鬱な気分で読んでいた。読むのを止めればいいのに・・・でも、物語自体は面白いから、そして、ラストが気になるから止められない。


ラストはほぼ予想通り。

この先、このシリーズは、アティカスは、KTMHチームは、ブリジットは、どうなってしまうんだ!?



著者であるG・ルッカ自身でさえ、この作品は読者に総スカンをくらうかもしれない、と覚悟していたそうだ(訳者あとがきより)。

アメリカでは、次作が出版されるまでに、それなりの時間が掛かったそうだ。そりゃそうだろう・・・。著者でさえ、シリーズのこの先の展開について、どう書いたらイイか?かなり迷ったのではないだろうか??


総スカンをくらうか否か、それは次作次第のような感じがする。。。



この作品について、他の人の評価も聞きたい(読みたい)です。





【アティカス・コディアック シリーズ】

第4作 『耽溺者(ジャンキー)』

第3作 『暗殺者 キラー』

第2作 『奪回者』

第1作 『守護者 キーパー』


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2008年01月30日(水)

好んで読みたい訳じゃないんだけど・・・

テーマ:読みたい・・・(未読本倉庫)
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2008年01月25日(金)

『パイド・パイパー』

テーマ:ミステリーとか
PIED PIPER (1942)
『パイド・パイパー - 自由への越境』  ネビル・シュート/著、 池 央耿/訳、 創元推理文庫(2002)


イギリス冒険小説。

舞台は第二次世界大戦に突入したフランス。

主人公は弁護士を引退した70歳のイギリス男、ジョン・シドニー・ハワード。


プロットはシンプルだ。戦火のフランスを脱出し、イギリスに帰国すること。

だが・・・。


過去を背負い、たった一人でフランスの片田舎に釣に訪れていたハワードが、ひょんな事から知り合いになった国連職員の子供2人を伴い、戦争の足跡が聴こえてきたフランスの田舎から故国イギリスに帰還を果さねばならなくなった。

8歳と5歳の兄妹を連れてイギリスへ向けて出発したハワード。途中、幼い妹が熱をだしたため、数日間ホテルに逗留せざるを得なくなる。その間にドイツ軍はフランス各地に侵攻しだし、イタリア軍もフランスに侵入する。

子供の容態が回復し、やっとのことでホテルを出発できるようになった一行には、もう一人、10歳の娘が付き従うこととなる。

一行の乗っていた路線バスは、ドイツ軍戦闘機の機銃掃射で動けなくなった。子供たちの手を引き、歩き始めたハワードの行く手には、またしても、孤独で身寄りの無い子供達が加わることになる・・・。


戦渦のフランスを、老人が子供たちを引き連れて旅をする。幾多の障害に遭いながらも、一歩一歩進む一行。

その推進力は、一人の老人の機知と子供達に向ける圧倒的な優しさ。そして、約束したことは守り抜く、男としての意地。さらに、途中から一行を助ける若い女性の存在。


老人と彼を助ける若い女性。旅を続けるうちに2人の間に徐々に築かれる情愛と信頼。2人の関係が強固なものとなっていく過程を描く会話場面が物凄くイイ。特に彼女の言葉。

実は、2人の出会いには運命が介在していた。ここのところは少々創り過ぎの感もあるが、それでもホッとさせてくれる。


アクションもない。派手なドンパチなどいっさいない。でも、紛れもない冒険小説。その王道を行く作品。

主人公のハワードさん、男(漢)だねぇ~っ!


なかなかのお薦めです。




そうそう、この本の訳者、 『星を継ぐもの』 の訳者です。 イイ作品には、イイ訳者(かな!?)。

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2008年01月23日(水)

『書斎曼荼羅』

テーマ:本を読むこと・本にまつわること

書斎曼荼羅 1 ―― 本と闘う人々/磯田 和一



『書斎曼荼羅 2 ―― 本と闘う人々』  磯田 和一/著

2冊とも図書館で読んじゃった。


著者が様々な作家や編集者などの書斎を訪れ、そこで観察した書斎についてのコメント・感想を、イラストを添えて書いている。

どういう書斎かを表すのに、情報の確度という点からは写真の方が適切なのだろうが、わざわざイラストにしているところがミソ。そのイラストがいいです。イラスト満載。


誰の家だったか忘れてしまったが、玄関を入るとそこには本がギッシリと敷き詰められている廊下があり、そこを歩いて書斎に入っていく、というのがあった。

本の敷き詰め方がイラストで示されているのだが、それが凄い!

本の背表紙を上に向けて、つまり人が歩く面がすべて本の背表紙なのである。同じ高さの本を隙間無く埋めると人の重量など余裕で耐えられる強度が発揮されているのだ。とんでもない家だ。羨ましい!


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2008年01月22日(火)

『脱出記』

テーマ:なんでも読んでみよう
THE LONG WALK (1956)




『脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち』
 スラヴォミール・ラウイッツ/著、 海津正彦/訳、 ヴィレッジブックス(2007)


jettさん に教えてもらって読んだ本。


凄い内容だ。超剛速球のノンフィクション。ど真ん中だ!


第二次世界大戦中。ソビエト軍に逮捕された若きポーランド軍人が、でっちあげのスパイ容疑を被せられ、散々の尋問と拷問に遭った挙句、シベリアの第303収容所での25年の強制労働の刑を言い渡される。

ユーラシア大陸を東に鉄道移送され、その後、バイカル湖東端から収容所まで、酷寒の地を徒歩で縦走させられる。

収容所での数ヶ月の間に募った「脱獄」という考え。思いも掛けなかったソ連側の協力者を得て、6人の仲間を募り、ついに脱獄を決行する。南に進路を取り、シベリアをひたすら下る。もちろん徒歩で。


ここまでの200ページ弱が、アッと言う間に過ぎ去った。これらの事実だけでも凄まじい。


この先、もう一人の仲間を加えてさらにシベリアを南下、ソ連国境を越えてモンゴルへ。そして、この後、私にとって最も印象的だった場面、16章「ゴビ砂漠」へと一行は突入する。

ゴビ砂漠で、彼ら一行の中から初めての犠牲者が出る。

この場面は唐突で、その筆致はあまりにも淡々とし過ぎていて、読んでいて呆然としてしまった。瞬間、何が起きたのか理解できず、読み返すこととなった。

騒がしい通勤の電車の中であったにも拘らず、この静謐な死の場面を読んだ時は、私の耳の奥で高周波数のキィーーンという微弱な金属音だけが聴こえていた。人の死を描いた数多くの文章を読んだが、それらのどの文章にも、これほど衝撃的なシーンは記憶にない。その凄まじさに鳥肌が立った。



最期は判っているのだ。

こういった記録が残っているのだから、彼らは生還したのだ。ヒマラヤをも越えて、インドのイギリス軍のもとに到達したのだ。


だが、この本は結果を読んでホッとする類のものではない。結果に至るまでの息苦しさ、重さ、極稀に訪れる清々しさ、彼らが味わったそれらの数百万分の一の感覚を追体験するのだ。たかが読書での感情ではあるが、それさえ、我々の日常では貴重な感覚となるはずである。


人類必読の書!(かもしれない・・・)



それにしても、日本語訳されたのが随分遅くなってからだったんだナ。これほどの本が。。。


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2008年01月19日(土)

雑記2008.01.19(大ロボット博)

テーマ:メモランダム

あ~、疲れたぁ!

上野の国立科学博物館で開催中の「大ロボット博」 に行ってきた。メチャクチャ混んでた。

しかも、ここ何年かで行ったこのテの博覧会の中では一番面白くなかった。(-з-)


でも、常設展示場はあいかわらず面白い!(^-^)/




【これまでの “科博” 関連記事】

2006.08/20記事  ふしぎ大陸南極展2006

2005.11/02記事  博物館に行こう!

2005.03/12記事  当たった!   

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2008年01月17日(木)

『となりのクレーマー』

テーマ:なんでも読んでみよう




『となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術』  関根 眞一/著、 中公新書ラクレ(2007)

去年人気のあった新書。「ブ」の新春セールで購入してあったもの。


「中公新書ラクレ」はこれまで余り読んだことがなかったが(恐らく初めて?)、大きい文字で、字数も少なく、直ぐに読み終わることができた。これだったら立ち読みでも良かったかな。 まァ、内容にもよるのだろうが・・・。


著者は、長年百貨店の“お客様相談室”みたいな所で苦情処理に携わってきた人らしい。

この本で著者は、クレーマーへの対応がときに人を成長させるとか、「人間学」を学ばせてもらった、などと言っている箇所があった。

クレーマー。 こういう輩を相手にしなければならないってのは、ホンっとに大変そうだ。

この著者の、プロとしての態度・姿勢には、単純にスゲーって感じ入ってしまった。この本の書きっぷりにも、謙虚さと自負心が程好くまぶされていて好感が持てた。


でもね、私だったら、そんなことで人として成長したくないし、「人間学」なんて学びたくないナ。

(よかった。そういった商売じゃなくって。)

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2008年01月16日(水)

『理系白書2』

テーマ:自然科学とか




『「理系」という生き方―理系白書2』  毎日新聞科学環境部、  講談社文庫(2007)


立ち読み。


理系が特殊なことであるかのような書き方が少し鼻に付くようになってきたな。。。


私の周りにいる人間は、私が勤める会社の社員は、ほとんどが理系だ!(あたりまえか・・・)

別に特殊じゃねぇぞ!



前作 『理系白書』 はこちら

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2008年01月13日(日)

『スケッチは3分』

テーマ:なんでも読んでみよう





『スケッチは3分』   山田 雅夫/著、  光文社新書(2006)


日常にありふれている物を、人を、風景を、たったの3~5分程度でスケッチしてみよう!

その方法などを説明したのが本書。 「ブ」で購入。


で、読んだ後に実際に3分で描いてみた。 ロクな物は描けない。 私なんぞに描けるわけがない。

このテの How to ものを本気にしてはいけない。同じことを試みてもモノになどなるわけがない。長年の経験から判っている筈なのだ。


では、何故読んだのか。


載っている絵(画)が好みだったからだ。単純な絵。ありきたりの画。だが、なんだかイイ。この本の中の絵が気にいったから読んだのだ。いや、観たのだ。

書いてあるモノなどどうでもよかったのだ。描いてあるモノが気にいったのだった。


別に3分で描かなくてもいいのだ。いいな~と思った絵を真似して描いてみよう。ながめていよう。



↓ こちらも本屋で立ち見。やっぱりカラーの方がいいな。「ブ」に出回るのを待とう。
カラースケッチも3分 (光文社新書)/山田 雅夫

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2008年01月12日(土)

『犬は本よりも電信柱が好き』

テーマ:マンガとか




『犬は本よりも電信柱が好き (吉野朔実劇場)』 吉野 朔実/著、 本の雑誌社(2004)


読んでしまった。単行本で・・・。 文庫化、「ブ」落ちが待てなかった・・・。


漫画家、吉野朔実さんと彼女の周辺の本好きの人達(あるいは吉野氏の愛犬)の本に対する生態を描いた(?)このシリーズ。相変わらず面白ぇ。


春日武彦/西田薫/山本充/吉野朔実の4人で、「電車の中は誤解でいっぱい」と称して、

 ■電車の中で本を読むとき、カバーを掛けているか、むき出しか?

 ■電車の中で本を読んでいる人を見て、どんな本を読んでいるのか気になるか、気にならないか?

   覘きこんでしまうか?

 ■電車の中ではどんな本を読むか?

 ■読んでいる本のことで話しかけられたことはあるか?

などについて話している。なんか、酔っ払い同士の会話みたいだ!?

飲んでいる時にこういう話ができるとイイな~、と、私などは思ってしまう。

私の周辺には本(一般書籍)を読んでいる人が少ない・・・。


このシリーズの未読ものも、残り1冊になってしまった。。。



【吉野朔実のマンガ・エッセイ】


『お父さんは時代小説が大好き』    既読

『お母さんは「赤毛のアン」が大好き』    既読

『弟の家には本棚がない』   未読

『犬は本よりも電信柱が好き』   既読(本書)

『本を読む兄、読まぬ兄』    既読


↓これはシリーズ外の映画ガイドだけど

『こんな映画が、』   既読

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