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2007年09月30日(日)

『キノの旅』

テーマ:ファンタジー・SFとか

『キノの旅―The beautiful world』  時雨沢 恵一/著、 メディアワークス電撃文庫(2000)


「ブ」の海外ミステリ105円コーナーに何故か置かれていた本書。

何故か手に取り、何故か買ってしまった私。ついでに、読んでしまった。


プロローグ、第1話~第6話、エピローグ、から構成された連作短編集。

キノという人間とエルメスという二輪車が旅をし、幾つかの国を訪れ、そこで何がしかの経験をする。そういう話の寄せ集め。

物語の時代は不明。彼らが訪れる国も不明。作者が創作したバーチャル・ワールドでの話し。


これって、ライトノベルの一種? 出版社名から判断すると、ラノベだよな??

上の画像を貼り付けるために検索したら、続巻がかなり出ていることが判明。そんなに人気あるんだ?


各話は、登場人物たちの気持ちをハッキリと描くことも無く、キッチリとした結末があるわけでもない。そこで起きた出来事の良し悪しを断定することもない。そういったことを敢えて語らず、読者に物語のその後や、登場人物たちが本当はどのような感情を抱いたのかを想像させようとしているかのような終わり方をしている(・・・ように私には取れる)。

若い読者は、この中途半端な物語の閉じられ方に対し、その後を想像したり、その結果からなにかを感じ取ることができる・・・、かどうかは私は知らない。

この、敢えてハッキリさせない各話のエンディングが、“そこから何かを感じ取れ!”的な終わらせ方で、私には鼻に付く。たいして深みのある物語とも思えない。中途半端すぎ!


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2007年09月29日(土)

『村田エフェンディ滞土録』

テーマ:ファンタジー・SFとか




『村田エフェンディ滞土録』 梨木 香歩/著、 角川文庫(2007)

エフェンディとは“学問を修めた者”に対する敬称だそうだ。

1899年。日本が西欧近代文明を取り入れようと躍起になっていた時代。若き考古学者:村田耳古(トルコ)に在(留学)していた際の記


東西文化の交流点、トルコの首都スタンブール。

村田が暮らすスタンブールの下宿先には、村田のほか、ドイツ人考古学者のオットー、ギリシャ人学者のディミィトリスが滞在している。下宿先を切り盛りするのは、イギリス人のディクソン夫人。ディクソン夫人の元で雑用や料理を担当しているムハンマド。そして、ある日ムハンマドが連れてきた口の達者なオウム。

村田は、下宿先の面々を中心に、様々な国の人々や、様々な国の神々と交流することとなる。


全18章のうちの17章で、読者は、トルコ滞在中の村田の様々な経験や想いを通じて、100年以上も前の異境での生活を仮想することになる。

読み手によってイロイロに仮想できるであろうが、私の仮想にはかなりの実在感があった。フィクションであることを承知しながらも、どこか自分でも経験したことがあるような錯覚に陥いることもあった。この物語を読んでいる最中、私の脳内では仮想と現実感が混在していた?


最終18章では、日本に帰国した村田の学究生活の一端と、村田の元に届いたディクソン夫人からの手紙によるトルコ滞在時の友人たちのその後が語られる。

ディクソン夫人が明かした友人たちのその後の人生は、歴史に翻弄され、その歴史の波間に消えた。

ただ一人(一羽)残った年老いたオウムが日本の村田の元に届けられる。そして、村田と再開したオウムが発した一言が、村田と読者に熱いものを込み上げさせるのである。

この物語のラストは非常に切ない。だが、その切なさが感動を深める。


今まで私が読んだ梨木本の中のベスト。



【これまでに読んだ梨木香歩作品】

『西の魔女が死んだ』

『からくりからくさ』

『りかさん』

『家守綺譚』

『エンジェル エンジェル エンジェル』


梨木本総括:「スキのある文章・・・」

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2007年09月28日(金)

『暗殺者 キラー』

テーマ:ミステリーとか

SMOKER (1998)

『暗殺者(キラー)』  グレッグ ルッカ/著,  古沢嘉通/訳,  講談社文庫(2002)


ボディーガード、アティカス・コディアックの第3弾。

シリーズ2作目を読んでからだいぶ時間が経つ。その間、カミさんが先にこの3作目、ついでに4作目まで読み進んでいた。。。



前2作でのプロフェッショナルらしからぬ仕事(?)の顛末から、業界での評判を低下させたアティカス。

そのアティカスと仲間達が、タバコ製造企業を相手取った大型訴訟に臨む証人を、伝説の暗殺者の魔の手からガードする。

読み進める先で待ち受けるいくつものエピソード。

アティカスらの最大の敵は“ジョン・ドウ”と呼ばれる正体不明の暗殺者である。その暗殺者から警護対象者をいかに守るのか? これが物語の縦糸(主軸)となる。

そして、その縦糸には幾筋もの横糸が絡みつく。アティカスの別れた恋人ブリジットへの未練。そのブリジットの親友であり、警護チームの同僚でもあるナタリー・トレントとの関係。そのナタリーの父親で、大手警備保障会社センティネル社社長のエリオット・トレントやセンティネル社新幹部との確執。混成部隊である警護チーム内部での主導権争い。キャリア・アップのために事件を追う新聞記者の存在。アティカスらの周辺に現われる姉弟の私立探偵の謎の行動。警護対象者の強烈な個性。その警護対象者とアティカスとの間に存在する信頼関係。

これら、いくつものエピソードが縦横に錯綜して構成されるプロットはパワーに溢れている。

600ページ近い大作だがイッキ読み。

しかも、第1作や第2作の結末と異なり、ラストが痛快!

(個人的な好みは、第1作、第2作のラストの方だが・・・) このシリーズ、お薦め。



【アティカス・コディアック シリーズ】

第2作 『奪回者』

第1作 『守護者 キーパー』

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2007年09月24日(月)

『フーリエの冒険』

テーマ:自然科学とか
フーリエの冒険


かなり前に読んだ。久しぶりに取り出してパラパラ見た。


数学の得意な中学生なら理解できるかも。


高校生、大学1年生あたりが、フーリエ変換 ←→ フーリエ逆変換 の数学上のテクニックのみならず、その意味・意義を手っ取り早く理解するための肩肘張らないサブ・テキストとしていいかも。

あくまでもサブ・テキストね。


ちなみに私は就職してから読んだ・・・。


けっこう、「ブ」にも置いてある。。。 お薦め。

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2007年09月24日(月)

早川書房からマンガ

テーマ:読みたい・・・(未読本倉庫)

今日の早川さん/coco

早川書房からマンガが出てる。めずらし。 このブログ からの書籍化だって。

読みたいが、どうしよう・・・。

チョット高いような気がする。 「ブ」落ちを待つか? こういうのは「ブ」に出回らんか??

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2007年09月23日(日)

コーンウェル < コナリー

テーマ:メモランダム
IN☆POCKET ’07-09 (2007)
講談社 ¥200

講談社文庫のPR本。文庫と同じサイズで、月一で出版されている。今月号には当然、『終決者たち』の訳者、古沢さんのPR文が載っている。

古沢さんが、同じ講談社文庫から出ている「パトリシア・コーンウェル」の読者を意識している様子が読める。


いまや、コナリーの方が数段上だと思うけど・・・。

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2007年09月22日(土)

『血と暴力の国』

テーマ:ミステリーとか

No Country for Old Men (2005)

『血と暴力の国』  コーマック・マッカーシー/著、 黒原敏行/訳、 扶桑社ミステリー(2007)





『国境三部作』 以来のコーマック・マッカーシーの新作だそうだ。


クライム?、ノワール? よく判らんがすごい作品だ。


作者マッカーシーは、自然の情景や人々が暮らす環境については詳しく描写する。しかし、人物の心理描写を極力行わない。登場人物たちの感情をできるだけ排した形で物語を表す。この作品では、ただ一人、老保安官の心情だけが描かれる。この老保安官だけは、各シーンの冒頭でモノローグとして彼の心情が語られる。それ以外の人物については一切、心理状況が直接描かれることは無い。行動と言葉だけで登場人物たちの“人となり”が表される。


老保安官と対を成す形で描かれるのが、人を殺すことに全く動じない、絶対悪とか純粋悪とかいったものを具現化したシュガーというキャラクターである。

シュガーは、麻薬取引のための大金を盗んだ男をどこまでも追いかける。目的を遂行する過程で邪魔となるものは問答無用で排除する。シュガーが何故そのような存在となったのか、一切の説明は無い。


シュガーは何者をも信じない。神も信じない。シュガーの行動に理由はない。自身に課したルールのみが存在する。そのルールには一切の例外がない。シュガーの存在は、マグニチュード9の巨大地震や、破局的噴火を起こす火山、はたまたカテゴリー5のハリケーンのような存在である。ヒトの制御の外にある存在。

作中、作者がシュガーに吐かせるセリフには、どこか哲学的、運命論的な内容を含むことがある。自然の掟、宇宙の摂理に関わるようなことを述べている様でもあり、ドキッとさせるものがある。


シュガー。奴は読者に強烈なインパクトを与える。その存在は他を圧倒している。シュガー以外の人物は、奴の強力な照射によって霞んで溶けてしまう。主人公の老保安官の存在など、年月の経過と共に私の記憶の中からは消失するに違いない。

“マッカーシーのクライム・ノベル=シュガー”という図式で記憶に残るのだろう。

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2007年09月20日(木)

『終決者たち』

テーマ:ミステリーとか

THE CLOSERS (2005)
   

『終決者たち』 (上)(下)  マイクル・コナリー/著、 古沢嘉通/訳、 講談社文庫(2007)


ロス市警未解決事件(コールド・ケース)班に復帰したハリー・ボッシュ。その初日、ボッシュがロス市警を離れている間に就任した新本部長から呼び出される。

新本部長が語る “クローザーズ” の意味がイイ。この本部長の長広舌には、ボッシュだけでなく、読者をも痺れさせるものがある。

しかし、これまでの例でいくと、ボッシュは上役と対立するはず。この出だしを素直に受け入れられない私、このまま行くはずがない・・・? と思っていたら、やはり出てきた! ボッシュの宿敵、アーヴィン・アーヴィング副本部長。こいつが絡むと物語は俄然面白くなる。敵は外だけでなく、内部にもいる。


17年前の少女が射殺された未解決事件を追うことになったボッシュ。相棒キズミン・ライダーと共に捜査ファイルを洗い直し、事件の関係者への聞き込みを開始する。その過程で現われる数々の疑問。

上巻は、事件捜査の定石を記した比較的静かな展開である。が、そこはコナリー、ページを繰る手が止まらない。

上巻の終盤近く。ボッシュたちの再捜査が炙り出したのは、当該事件の当時の担当捜査官に横槍を入れていた内部監査課の存在だった。内部監査課といえば、アーヴィン・アーヴィング副本部長の存在・・・・・。いよいよか!? 


さて、この上巻には所々に作者コナリーのお遊びが入っている。

ジェイムズ・エルロイが選んだ(といわれる)写真が額に入れて飾られている刑事部屋。拳銃を横向きにして発射するスタイルを流行らせた「リーサル・ウェポン」のメル・ギブソンを称えるボッシュ。キャシー・ブラックに関する噂。コナリー・フリークの読者は、このチョットしたお遊びに微笑んでしまう。今までの作品に、こんなオチャラケってあったか?


下巻。 DNA鑑定によって明らかにされた事件関係者を追うボッシュたちクローザーズのチームプレイが描かれる。その捜査過程で大きなミスを犯すボッシュ。少女殺害犯に迫る重大な手掛かりを失ったのか? だが、ここから物語は大きく展開しだし、結末に向かってボッシュの推理が輝きだす。


結末にチョットした意外な展開があるものの、物語全体としては極めてオーソドックスな犯罪捜査小説であった。初期の作品では重要なテーマであったボッシュが抱える心の暗闇やトラウマといったものに焦点が当てられることは少ない。大どんでん返し的なギミックもない。

死者の代弁をすることを生涯のミッションと決めたボッシュ。そのボッシュが捜査を通して考える様々な事柄や想いを淡々と追いかけているのが本書の特徴であるといえる。

組織に属する限り多かれ少なかれ、その組織内の政治力学に翻弄される。しかし、組織に属さなければ成せない仕事がある。組織の価値観とは独立した自我を持つ個人であるほど、組織論理との間に葛藤をもたらす。

それでも、その障害を越えて成し遂げるミッション。ボッシュのミッション遂行の意義が静かに語られる。

我々コナリー・フリークは、その語りに痺れるのである。


ボッシュ・シリーズ 、なんだか渋味が増したように感じられた。前作前々作 に比べてプロットのアップ・ダウンは小さかったが、その分、ヒトの心情の細かなヒダを丹念に描いていたようにも感じられた。

私には、“落ち着いたイイ作品”だった。


【追 記】

新本部長のカッコ良さが強く印象に残った。

一方、アーヴィングの処遇はチョット残念。この先、組織内部でボッシュに敵対するのは?

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2007年09月16日(日)

なんだかナ~

テーマ:メモランダム

どうも数年前?(あるいは十年以上も前か?)から気になっているのが、「地球にやさしい・・・」という言い方。

きっと、人類による地球環境の汚染を抑えよう! というような主旨のことを云いたいのだろう。。。


ヒトが住むのに都合のよい地球環境が汚染され、様々な影響が巡りめぐって色々な面で困るのは人類である。勝手にやっといて、「地球にやさしい・・・」 というような言い草は非常におこがましいような気がする。「ヒトにやさしい」とか、「自分達にやさしい」という言い方なら判らないでもない。

仮にガイア説の立場に立つなら、たかだか人類ごときに表面を汚されたからといって、地球からしてみればそんなものは吹けば飛ぶようなものである。人類が絶滅すれば、何の問題も無くなる。地球にとってみれば、ここ数百年の人類のお遊びなんてドッテこと無いんじゃない!?


「地球にやさしい・・・」 なんとも妙な言い草である。




↓ 読んでないけど、こんなのあります。


ちきゅうにやさしいマークの本 We Are Earth/丸山 道則
¥1,050
Amazon.co.jp


環境原論―地球にやさしいを問う/平野 敏右
¥1,365
Amazon.co.jp

地球にやさしいひとになる本/G. ブレ
¥1,470
Amazon.co.jp


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2007年09月15日(土)

新書好きの方に・・・

テーマ:メモランダム

amazonで こんなフェア やってます。


新書って14社からも出てるんだね。ほんと増えたナ。 玉石混合。


ん? 集英社新書が見当たらない・・・?

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