1 | 2 次ページ >> ▼ /
2007年06月30日(土)

『快盗タナーは眠らない』

テーマ:ミステリーとか
THE THIEF WHO COULDN'T SLEEP (1966)
快盗タナーは眠らない
『快盗タナーは眠らない』  ローレンス・ブロック/著  阿部里美/訳  創元推理文庫(2007)


エヴァン・マイクル・タナー。国籍アメリカ合衆国。ニューヨーク在住。

朝鮮戦争で銃弾のかけらが頭にあたって以来、眠ることの無くなってしまった男。

もてあます時間を学問と言語の習得に費やし、元々大学も出ていないのに、今では修士論文や博士論文の代筆を生業としている男。

<全ギリシア統一親交団体>、<キリキア人によるアルメニア復活同盟>、<アイルランド共和国同盟>、<アイルランド人移民とその子孫>、<イギリス地球平面協会>、<世界産業労働者組合>、<マケドニア親交同盟>、<クロアチア独立支援協会>、<スペイン労働全国連合>、<フッ素添加反対連合委員会>、<ナチ信奉者連合>、<自由意志論者同盟>、<リトアニア人亡命者の会>などに登録している会員であり、地球上に点在する300人の同士と絆をもつ男。

そんな主人公が、トルコに隠された大量の金貨を手に入れるために、ヨーロッパ中を駆け巡る。。。

・・・・・という、40年も前に描かれたローレンス・ブロックの作品が初訳された。



この記事を書くにあたって写真を貼るためにamazonで “怪盗タナーは眠らない” で検索した。すると、「該当するアイテムは見つかりませんでした。」 とのこと。何度やっても同じ文句が出てくる・・・。

読んでいる最中、書名と内容との間にどうも違和感があった。題名が内容に全然合っていない・・・・・。訳者なり編集者がとんでもない訳題にしたのか!? とも思った。

“怪盗”といったら、ルパン(アルセーヌでも3世でもいい)や、この著者ローレンス・ブロックが書いている別のシリーズ作品の主人公バーニー・ローデンバーのような人物だろう!


読み終わり、この記事をアップするのに、やはり画像を出したいと思って、再度amazonに検索をかけた。

「該当するアイテムは見つかりませんでした。」・・・またダメだ。誤字かもしれないと思って、検索のために打ち込んだ文字をよ~く見た。

アッ! “怪盗タナー・・・” じゃないんだ!!


“快盗” だったとは!

この物語の内容と訳題が一致した瞬間だった。


でも結局、画像はなかったのネ・・・(その後、発見。下のコメントを見て下さい。)



【 ローレンス・ブロック関連記事 】

『聖なる酒場の挽歌』

『砕かれた街』

『おかしなことを聞くね』

『バランスが肝心』

『夜明けの光の中に』

『殺し屋』

AD
いいね!した人  |  コメント(8)  |  リブログ(0)
2007年06月27日(水)

『テヅカ・イズ・デッド』

テーマ:なんでも読んでみよう

『テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ』   伊藤 剛/著   NTT出版(2005)


このテの、文化・サブカルチャーの評論・解説を試みようとする際の言説は、昔からどうも口に合う物が少ない。

云い様が回りくどくて、じれったくてしょうがない。

何故そう感じるのか? 勝手に推測すると・・・、

論者(著者)は、それを読んだ人間から予想される反論に先回りして備えるために説明が長くなったり、論考を行うための前提条件がやたら多かったりするのが大きな要因の一つだと思う。要は、主張をする前の守りを固めているのだ。


著者が何を云いたいのか? トットと結論だけを知りたい! 直情的な私のようなイイ加減な奴にとって、周りを固めてからでないと価値判断を下せない・・・・、単にそういうのが嫌いなんだ。


この本の序盤部を読んでいたら、そういった言説にかなり出くわした。

・・・で、投げ出した。私がデッドしてしまった。


もう少し辛抱強く読んでいけば、マンガの技術論的な解説になっていたのに・・・、堪え切れなかった・・・。

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2007年06月25日(月)

夏の文庫本キャンペーン

テーマ:本を読むこと・本にまつわること

本屋に行って本を購入しなくても、レジ横や棚に文庫や新書の『解説目録』が並べてあると貰ってくることにしている。


昨日は角川文庫の「夏の百冊」キャンペーンの冊子、「新潮選書の解説目録」と「白水社新書カタログ2007」を貰ってきた。


角川が毎夏のキャンペーンで選んでいる文庫百冊の内訳を見ると、年毎にエンタメ度が上がってきているような気がする。角川だけでなく、新潮文庫もそうかもしれない。

純文学とエンターテイメント、その境界はだいぶ低くアヤフヤなものになってきたという事なのだろうか?


私が学生の頃などは、夏のキャンペーンで選ばれる図書というと、文学色が強く、どこか堅苦しい、つまらない国語の授業の続きのような気がして、まったく読む気が起こらなかったものだが、最近の学生達はどのように感じているのだろう。


年食ってから本を読み出した私にとっては、いわゆる純文学もエンターテイメントも、要は自分が面白いか、興味深いと感じるか、そうでないか。それだけの違いである。

エンタメであろうが文学であろうが、活字だろうが漫画だろうが、若い人たちには面白いものはどんどん教えてやれ、と言う感じだ。


そんなこともあって、出版社が純文学とエンタメとの境界を低くしてキャンペーン本を選定していることに、どことなく好感を持っている。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2007年06月24日(日)

『無限の住人』 21巻

テーマ:マンガとか

『無限の住人 (21)』  沙村 広明/著  講談社アフタヌーンKC (2007)


“帯”によれば、なんでも、13年続いてきた「ネオ時代劇」の最終章の開幕だそうだ。


その最終章のイントロは、公儀直参の吐鉤群(はばき かぎむら)の物語。

吐が新たな私兵軍団、六鬼(ろっき)を組織し、逸刀流の殲滅に動き出す。

そこに、これまで万次と凛(一応、この二人が主人公)に関わってきた人物達(敵、味方に関わらず)が少しづつ顔を見せ、最期に向かっての助走を開始した・・・・・、といったところか!?


相変わらず画がウメェ!


【関連記事】

2006年11月01日記事 『無限の住人』 20巻

2006年4月27日記事 『無限の住人』 19巻

2005年7月5日記事  『無限の住人』 18巻

2005年2月6日記事  『無限の住人』

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2007年06月23日(土)

『99999 ナインズ』

テーマ:ミステリーとか
WHEN THE NINES ROLL OVER AND OTHER STORIES (2004)
『99999 (ナインズ)』   デイヴィッド・ベニオフ/著   田口俊樹/訳  新潮文庫(2006)

独立した8つの物語からなる短編集。


「99999 ナインズ」

「悪魔がオレホヴォにやってくる」

「獣化妄想」

「幸せの裸足の少女」

「分・解」

「ノーの庭」

「ネヴァーシンク貯水池」

「幸運の排泄物」


状況設定も登場人物たちも異なるが、全ての物語がいずれも余韻あるいは疑問を残して終わる。

最後の場面で登場人物達が抱えた問題や葛藤、置かれた状況・・・、その後彼らはどうなるのか?

どこかしらに読者に疑問を植え付けたまま物語は閉じられるのである。

えッ?もう、ここで終わってしまうの?? というように・・・。

それはまるで、役者がセリフをまだ語っている途中で、音声が小さくなって、カメラ映像が徐々に後退していくように、そして、まだ演技が続いているのに画面の周辺から黒いフレームが中心部を徐々に狭めながらブラックアウトしていくように・・・。


安直で場当たり的な解決や希望など描かれない。だからイイ!


いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2007年06月21日(木)

『生物と無生物のあいだ』

テーマ:自然科学とか


『生物と無生物のあいだ』  福岡 伸一/著  講談社現代新書(2007)

海岸、波打ち際に落ちている貝殻と石コロ。生物と無生物。ヒトは両者の違いを見分ける。


「生物とはなにか? それは、自己複製を行うシステムである。」

20世紀の生命科学が到達したひとつの答えである。

生命を定義する、この一つの規定がこの本の冒頭で紹介される。

しかし・・・・・、

生命の定義が、たった一つの規定で表せるのか???

著者は経験(失敗)から、生命の本質はこれ以外の別のところにも・・・、別のダイナミズムが存在しているのでは・・・? と考える。。。


この惹き付けるイントロダクションを読んで・・・、そこからは一気呵成だった。



ときに、科学的に偉大な発見、その発見に至るエピソードなどが語られる場合、その発見者とライバル・周辺人物たちの人間ドラマなどがミステリー小説に比されることがある。

この本の前半部は、ワトソンとクリックによるDNAの二重螺旋構造の発見までに至るいろいろな話が主であり、ワトソンとクリックに先んじて遺伝子(当時はこう呼ばれてはおらず、形質転換物質と云われていたらしい)の存在を予言していたオズワルド・エイブリーや、ロザリンド・フランクリンという女性学者の功績(X線によるDNA結晶の解析)や、ロザリンドの功績を掠め取った学者のことなどが描かれている。これが結構面白い。

さらに、これらの話の前段に、日本ではお札の肖像画にまでなっている野口英世のアメリカでの散々な評価などにもページが割かれており、これまた面白い(野口英世の評価については、子供時分に読んだ伝記の内容とはまったく違うといってもよい)。

非常に文章が上手い。・・・だけでなく、話の構成が実に上手いのである。

著者自身がニューヨークのロックフェラー大学に勤務していた頃の経験やエピソードを絡め、そこから、あまり有名ではないかもしれないが、科学の発展の上ではエポックメイキングな発見をした科学者の功績や逸話に繋げていく。


そして・・・、

DNAの二重螺旋構造発見に至るまでの様々な学者たちの逸話を描いたここまでの話の最期に、1933年にノーベル物理学賞を受賞したシュレーディンガーの 「なぜ原子は(生物の体の大きさに比べて)そんなに小さいのか?」 という疑問を掲げ、いよいよ、この本の核心部分へと進んで行く。



第8章「原子が秩序を生み出すとき」で、生命を定義し得るもう一つの規準が披露される。

我々の身体は原子に比べて余りにも大きい。なぜ、そんなにも大きい必要があるのか? 極めて単純な疑問である。

そして、この単純な疑問に答えることが、生命を定義するもう一つの規定へと繋がる・・・。

そのキーワードは・・・、

ブラウン運動と拡散。原子の平均的なふるまい。誤差率の低下。平方根の法則。負のエントロピー。代謝の持続的変化。絶え間なく壊される秩序--->動的平衡(Dynamic equiliblium)。不可逆的な時間の流れ。


最近出た科学系新書の中ではかなりエキサイティングな一冊。 お薦めです。



(追 記)

この本のところどころに出てくる、著者がかつて暮らしたニューヨークやボストンという都市を形容する際の筆は、エッセイとしても一流だ。特に、ニューヨークの都市が発する音を表した箇所は、非常にカッコいい。

いいね!した人  |  コメント(16)  |  リブログ(0)
2007年06月18日(月)

『歩く SMALL STEPS』

テーマ:ミステリーとか
SMALL STEPS (2006)
『歩く SMALL STEPS』  ルイス・サッカー/著  金原瑞人+西田登/訳   講談社(2007)



『穴 HOLLS』 の続編。 ・・・と言われているが、これだけ読んでもOK。


前作『穴』の主人公スタンリー・イェルナッツと共にグリーン・レイク少年矯正施設でひたすら穴掘りをしていたアームピット(脇の下)がグリーンレイクを出て、2年後の話。



グリーンレイクを出所した主人公アームピット(本名セオドア・ジョンスン)は、カウンセラーの「あなたの人生は、いわば激流の中を上流に向かって歩いていくようなもの。それを乗り切るコツは、小さな一歩を根気強く積み重ねて、ひたすら前に進むこと。もし大股で一気に進もうとしたら、流れに足元をすくわれて下流に押し戻されるわよ。」という言葉を抱き、一歩いっぽ地道に(SMALL STEPで)人生を前へと進んでいこうと決めた。アームピットは高校に通い、得意の穴掘りを生かして造園会社のアルバイトも行い、日々をまじめに過ごしている。


そこに現れたのが、グリーンレイクでの仲間だったX・レイ。アームピットはX・レイから、人気のポップシンガー:カイラ・デレオンのコンサート・チケットを購入し、それを転売して儲けよう(ダフ屋行為)との誘いを受ける。


ダフ屋行為によって巻き込まれる様々な厄介事。それらに機敏に対処しなければならない中で、さらに普通の高校生として試験やアルバイトをこなし、母親とも上手くやっていかなければならない。

そして、ポップシンガー:カイラ・デレオンとの思わぬ出会いと、それによって生じる大厄災。

アームピットの対応がコミカルに、ときにシリアスに描かれる。



相変わらず著者ルイス・サッカーが創り出すストーリーとユーモア満載の筆致は読者を惹き付ける。次の展開が早く知りたくて文字を追う目がページの上を滑ってしまう。


前作『穴』で披露された、全ての出来事がリンクする驚愕のプロットや意外な結末は今作にはない。しかし、主人公と彼の回りに配された人物達との関係を描く様は前作を凌ぐ(と思う)。
特に、アームピットとアームピットの家の隣に住む白人の女の子ジニーとの関係がイイ。

ジニーは脳性麻痺を患っており、時折発作を起こし、1人では行動も思うままにならない。そんな障害者であるジニーとアームピットとの間にはお互いを尊敬・尊重し合いながら、しかもフランクに付き合うことのできる自然な関係が成り立っている。
作中の人物も言っているが、障害者との付き合いに慣れない健常者が陥りがちなギクシャクしたコミュニケーションなどまったく感じさせない二人の関係が素晴らしい。

いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)
2007年06月17日(日)

『小さい“つ”が消えた日』

テーマ:ファンタジー・SFとか

『小さい“つ”が消えた日』  ステファノ・フォン・ロー/著、 トルステン・クロケンブリンク/絵、 新風舎(2006)


五十音村には様々な文字たちが住んでいる。それぞれの文字たちには性格がある。気のイイ奴もいれば、嫌な奴もいる。

ある夏の夜。人間達が寝付いた頃、文字たちが一堂に集まって宴会を開いている。文字たちの自慢話が繰り広げられている・・・。

“あ”さんは、「俺は一番偉い。あいうえお順でも、アルファベットでも『あ』という音を表す文字が一番はじめにくるから・・・」

“ぬ”さんは、「一番使われる回数の少ない珍しいものに価値が付くのは世界共通のことじゃない・・・」

“ら”さんは、「最近若い人達が使ってくれないから、『ら』抜き言葉で有名になっちゃったよ・・・」

・・・・・・・・

他の文字たちもそれぞれに理由を見つけて自分が一番だと主張し、大騒ぎになってきた・・・・。

そんな時、誰かが大きな声で叫んだ。

「誰が一番偉いかはわからないけど、誰が一番偉くないかはわかる。それは小さい“つ”さ。だって、彼は声を出さないからな。そんなの文字でもなんでもないさ。」


ショックを受けた小さな“つ”は五十音村を飛び出し家出をした。

家出した小さな“つ”の冒険が始まり、一方、小さな“つ”がいなくなってから日本の新聞・雑誌・テレビ・ニュースなどなど、そして人々の話し言葉・コミュニケーションがおかしくなってきて、日本中が大混乱になってきた。

その頃、家出した小さい“つ”は、森の中で遊んだり、人間の町に行ったり、東京にも行ったりしていた・・・。


と、まア~、こんな感じで物語が進行し、最期には・・・チャン・ちゃん。めでたし、めでたし。で終わる。


ストーリー、プロットは割とありきたりの、想像・予測の付きやすい物語であるが、文字に人格を与えるという設定と、登場する一つひとつの文字たちの性格付けが素晴らしい、見事な童話(?)である。


著者が与えた“文字たち”の性格付けは・・・、例えば、こんな感じ・・・。

■五十音村一の美人“み”さん。

■着物が似合い、お茶、お花をたしなむ“わ”さん。

■“さ”さん、“し”さん、“す”さん、“せ”さん、“そ”さんの、さ行家はみんな料理上手。

■いつも悩んでいる“か”さん。



この本は絵本でもある。鉛筆のようなもので描かれた絵もすばらしい。一人ひとり人格を持った文字たちの表情が微笑ましい。


この“日本語”の話をドイツの方が創作されたというのが凄い。日本人が考えも付かなかった観点からの話だ。とっくにあっても良さそうな話なのに、なぜ今まで日本人はこういう話を書かなかったのだろう。


お薦めです。

いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2007年06月14日(木)

『気になる部分』

テーマ:エッセイ・随筆とか

『気になる部分』  岸本 佐知子/著  白水ブックス (2006) (初出2000年)


妄想大魔王(ん? 女性にも“魔王”という言葉を充ててイイのか?)、岸本佐知子氏のエッセイ。 『ねにもつタイプ』 が余りにも面白かったため、これも探していた。やっと入手。


『ねにもつタイプ』で、私の脳内ネットワーク中に抗体ができたためか(?)、抱腹絶倒、とまではいかなかったが・・・やはり面白い。

車中で読む場合は、ニヤケタ顔を他人の目に晒さないように注意しなければならない。


それにしても、この岸本さんは色々なことを考えるヒトだ。

色々なことを考えてはいるが、それが何かの役に立つことはほとんどなさそうだ。

どうでもイイこと、他の人ならサラッと聞き流すようなこと、読み流すようなこと、そんなことばかり考えているようだ。

細かいことに拘る事もあれば、かなり大胆に端折った考えをしたり・・・・。

どうでもイイ妄想をしたり、役に立たない考えが浮かんだり、そういうことは一種の天才にしかできないことだと思う。大抵の人は役に立つことばかりを考えようとするから・・・。

さらに、そういったどうでもイイ妄想や役に立たない考えを軽妙な文章にしてみせる。。。

とんでもない才能だ。もの凄く羨ましい・・・。



さて、この岸本佐知子氏、ニコルソン・ベイカーというアメリカ人作家の作品をいくつか翻訳しているそうだ。この本の中でもニコルソン・ベイカーのことにかなり触れている。

で、このニコルソン・ベイカーという作家(が描く作品)がまた、翻訳者に輪をかけてヘンテコらしい。

ヘンテコな作家の作品をヘンテコな翻訳家がどのような日本語作品にしたのか? すごく興味がある。。。

いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2007年06月12日(火)

『夜 愁』

テーマ:ミステリーとか
THE NIGHT WATCH (2006)
   
『夜 愁』   サラ・ウォーターズ/著   中村有希/訳   創元推理文庫(2007)


時代背景をヴィクトリア朝時代に置いたサラ・ウォーターズの 『荊の城』 と 『半身』。これらは「ゴシック」という言葉がピッタリなミステリー作品であった。これら前2作は多分に純文学的な方向にも傾いていたが、エンターテイメント側にも重心を残していた。


しかし、今作『夜愁』にはエンターテイメント性が無い・・・とは言わないが、限りなく薄い。


舞台は第二次世界大戦中とその直後である1947、1944、1941年のロンドン。

主要登場人物は4人の若い女性と1人の青年。


起伏に富んだプロットがあるわけでもない。

夜ごとドイツ軍機からの爆撃を受けるロンドン市内において、登場人物たちが過ごす戦時下の日常が語られるだけである。

ただ、登場人物たちは様々な悩みと思いを抱えている。4人の女性達のうち3人が同性愛者であり、青年にもその気配が伺える。


この作品、ミステリーとは云えない・・・ような気がする。

ミステリーだと思って読むと挫かれる。 私は挫かれた。。。

いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)
1 | 2 次ページ >> ▼ /

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。