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2006年05月31日(水)

『ジーヴスの事件簿』

テーマ:ミステリーとか
ジーヴズの事件簿  P・G・ウッドハウス選集1

P・G・ウッドハウス/著、 岩永正勝・小山太一/編訳、 文藝春秋



昨年、話題となった作家の作品。

かれこれ90年ほども世界中で読み継がれているユーモア・ミステリー、だそうだ。

それが、なぜか日本では訳出されるのがかなり遅れた・・・。


ズーット読みたかったのだが、ハードカバーで高価だったため新刊での購入をあきらめた。古書店に出回るのが早いか、図書館での順番待ちが来るのが早いか・・・、図書館だった。


■序文 : トニー・リング


■ジーヴスの初仕事

■ジーヴスの春

■ロヴィルの怪事件

■ジーヴスとグロソップ一家

■ジーヴスと駆け出し俳優

■同志ビンゴ

■トゥイング騒動記

■クロードとユースタスの出帆遅延
■ビンゴと今度の娘

■バーティ君の変心

■ジーヴスと白鳥の湖

■ジーヴスと降誕祭気分

■ガッシー救出作戦(特別収録作品)


(巻末付録 文豪たちのウッドハウス賛)

■P・G・ウッドハウス頌 : イーヴリン・ウォー

■P・G・ウッドハウス : 吉田健一


■収録作品解題

■訳者付言



それにしても、作品自体のほかにも、序文や巻末付録、収録作品のミニ解説など、ウッドハウスという作家とその作品を日本に紹介するのに費やした出版社や翻訳家の方たちの並々ならぬ気合と情熱を感じさせる。



物語の内容は・・・、

人はいいがチョイトお間抜けな若いイギリス貴族バーティが巻き込まれる日常でのトラブル・・・、数々の奇策を用いて若き主人をトラブルから救い出す天才執事ジーヴスの活躍・・・

超要約だが、これらの物語を一言で述べれば以上のようになる。

大きな事件や知られざる謎を解く、といったミステリー作品ではない。人は誰も死なない。

それが何故、これほど長期にわたって世界中で受け入れられるのか?


バーティやジーブス、バーティの叔母や友人、従兄弟・・・、癖のあるキャラクター達が繰り広げるドタバタ劇。予定調和の物語ばかりだが、そこに差し込まれる登場人物たちの会話の妙と、90年前の英国の上流階級のおバカな様子、ジーヴスのひねりの効いた解決方法、そのワンパターンが読む者に安心感を与えるのだろうか? 

いつものワンパターンさがイイ、みたいな・・・ 

イギリスを始めとするヨーロッパ文化圏の人たちにとってのサザエさんとか水戸黄門みたいなモノかな?


シャカリキになったり、脇目もふらずに読むような小説ではないけど、ゆったりした気分で、チョットした暇つぶしに読む物語としては良い。

しばらく時間をおいて、また読んでみたいナ~、と思わせてくれそうなライト・ミステリ。

お薦めです。

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2006年05月30日(火)

なんだかナー、な本(システム)?

テーマ:なんでも読んでみよう
対訳ISO9001 品質マネジメントの国際規格    、 日本規格協会

何年か前から流行のQMSとかいうヤツ。


私が勤める会社にもだいぶ前から導入されていたが、誰がこんなものを本気で実行しているのかと思ったら、結構真面目に考えている輩がいるようだ・・・。

私自身は全然当てにしていないQMSだが、反論するにしても、敵が何をもって“良し”としているのかが理解できないのではマズイと思い、敵が拠って立つところの理屈? 実践方法? が書かれた本を読んでみた。


ケッ!!!


所詮マニュアルじゃねエか・・・。


こんなものを当てにしていては、オリジナリティは生まれない・・・、本来の品質は確保できない・・・、

って、自身(私)に言い聞かせる・・・・・。

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2006年05月26日(金)

『マンガをもっと読みなさい』

テーマ:なんでも読んでみよう
マンガをもっと読みなさい―日本人の脳はすばらしい

養老 孟司, 牧野 圭一/著、 晃洋書房



最近流行の対談モノ。 イラストやマンガが満載で、読み終わるのに1時間程度しかかからない。


ヨーロー節、炸裂!

マンガを読むと脳が刺激される!?


高校の頃まで活字が3行以上も連続する文章など、教科書でしたお目にかかったことがなく、ひたすらマンガばかり読んでいた私だが、脳は刺激されたのか?

刺激された挙句の果てがコレなのか?


マンガだけでなく、活字ばかりでもなく、マンガも読んだ方がイイってことだよナ・・・。

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2006年05月23日(火)

『スロー地震とは何か』 その3

テーマ:自然科学とか
スロー地震とは何か―巨大地震予知の可能性を探る

川崎 一朗/著、 NHKブックス



スロー地震は何故発生するのか?

スロー地震のメカニズムとは?

そのメカニズムの解明が、今後、発生が予想される巨大地震の予知にどのように繋がるのか?


つまるところ、この本を読んだ人が、どの程度このようなことが理解できたのか? が、この本の価値を決めるのだろう。


普段、耐震設計などに関わっている私からしてみると、“スロー地震”という現象の存在、そのメカニズム、スロー地震の解明がもたらす価値など、非常に興味深く、しかもエキサイティングな内容だった。

最終章で著者の地震予知に懸ける情熱や真摯な取り組み方、科学者としての責務などを語る箇所を読んだときには感動すらした。


しかし、どのくらいの人がこの本を手に取るのだろうか? 少々疑問だ。

地震の知識に初めて触れる人には恐らく理解できないだろう。初心者向けにもう少し噛み砕いた書き方、もう少し易しい内容にできなかったものか?

少しでも多くの人に読んでもらうために、「新書」として出版できなかったのだろうか?

著者が読み手として想定したのは、理系の高校生、ということだが、理系の高校生の中でもかなり優秀な人でないと理解できる人はいないのではないだろうか。

おそらく、20数年前、理系の高校生だった私には無理だったろうナ・・・。



でも、いい本ですよ。ホント。できるだけ多くの人に読んでほしい。




【地震関連書籍の記事】

『スロー地震とは何か』 その2

『スロー地震とは何か』 その1

『巨大地震の日』

『活断層とは何か』

『活断層』

『大地動乱の時代』

『東京大地震は必ず起きる』

『活断層大地震に備える』

『地震と噴火の日本史』

『地震』

『M8(エムエイト)』

『阪神・淡路大震災10年』

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2006年05月22日(月)

『デス博士の島その他の物語』

テーマ:ファンタジー・SFとか
デス博士の島その他の物語

ジーン ウルフ/著、 浅倉 久志、 柳下 毅一郎、 伊藤 典夫、 伊藤 典夫、 柳下 毅一郎/訳、 国書刊行会



表題作「デス博士の島」のほか、「アイランド博士の死」、「死の島の博士」などの短・中編SF集。

原題:The Island of Doctor Death and Other Stories and Other Stories


island, doctor, death の3語の組み合わせから成る文書を題目として書かれた小編が上に挙げた3編。 他に2編。


おそらく私の読み込みが足りなかったのだろう、良く判らない内容だった。

他の本と一緒に図書館で借り、期限内に返却しなければならず、じっくり読めなかった(・・・と、言い訳をする・・・)。

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2006年05月21日(日)

『スロー地震とは何か』 その2

テーマ:自然科学とか
スロー地震とは何か―巨大地震予知の可能性を探る

川崎 一朗/著、 NHKブックス



阪神大震災後に、日本全国に張り巡らされた各種地震計などの設置による観測網、その充実によりスロー地震が次々と見つかりだす。

それら地震動をモニターする装置の高精度化とその配置密度の充実が、データの質とともに空間分解能を向上させた。

そしてなによりも威力を発揮したのが、GPSを使って日本中の地殻変動を直接検知する“GEONET”と呼ばれる観測点を拡充させたことであったという。その精度は±1cm以下というから、カーナビなど問題にならない。


GEONETを中心として得られたスロー地震に関するデータや解析結果から判り出した事実には驚くべきものがある。

太平洋側の海溝やトラフと列島との間で見つかったここ10年のスロー地震の数々が一覧表とマップで表されている(p.141-142)。巨大地震のアスペリティ(通常時は岩盤の固結度合い・摩擦強度が強い場所で、地震の際はここが破壊し地震波を放出する場所)やスロー地震発生領域(余効すべり域)との関係などが示されており、興味深い。
アスペリティや余効すべり領域の特定が可能となることにより、それらの事実を援用し、次に起こる地震の時期を予測し、それを見事に的中させていたりもする(すごい!)。



図表もわりあい豊富で、説明文章とともに明瞭でわかり易い。

ただ、理科の好きな人、この分野に興味のある人にはイイ本かもしれないが、地震や地学に関する知識がない人にはおそらくチンプンカンプンだろう(と思う)。


(もう一回くらい、この本について記事にします。)



『スロー地震とは何か』 その1  へ

『スロー地震とは何か』 その3  へ

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2006年05月20日(土)

『葉っぱのフレディ』

テーマ:児童書・絵本とか
レオ バスカーリア, Leo Buscaglia, みらい なな
葉っぱのフレディ―いのちの旅

初めて読んでみた。

内容は予想通り。表現の仕方はマアマア。


小学校低学年の娘がどう捉えるか? 後で聞いてみよう・・・。

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2006年05月18日(木)

『スロー地震とは何か』 その1

テーマ:自然科学とか
スロー地震とは何か―巨大地震予知の可能性を探る

川崎 一朗/著、 NHKブックス


阪神大震災以来、日本の地震防災の方針は、 “事前予知” から “地震が起こった際の減災” あるいは “地震後の対応の迅速化” へと大きく舵が切られた。

はやい話、事前に地震が起こることなんて判るわけないから、地震が起きてもなるべく被害が軽くなるようにしよう、地震が起こったら対応をはやくしよう、ということになったわけだ。


“減災”や“事後対応の迅速化”はもちろん大切なことであり、現状では最も現実的な方針である(と思う)。

さらに、現在の地震科学のレベルでは、予知できそうな地震(東海地震が代表。それと、プレート境界で周期的に起こる地震もなんとかなるかもしれないと考えている人もいる!?)よりも、圧倒的に予知できそうもない地震(列島内の陸地、いわゆる活断層で起こる地震のほとんどがコレ)のほうが多い、と云う理由もある(と思う)。

私の勝手な思い込みかもしれないが・・・・。


ともかく、現状の日本の地震学や地球科学の世界では、(東海地震以外の) “地震予知は諦めた” というような風潮が漂っているように感じられる。


ところが・・・、

ここに、あくまでも “予知にこだわる” という地震学者さんがいる。

そして、地震予知を現実的なものとするためのキーワードとして、「スロー地震」という耳慣れない単語を挙げ、説明する。


スロー地震


「余効的地震」とか「サイレント地震」とか「サイレント・アースクエイク」ともいわれる地震が、地震予知のカギの一つだという。



三陸沖では、太平洋プレートは年間約9cmの高速で日本列島の下に沈みこんで行く。

これが30年~40年間つづくと、太平洋プレートは3m以上も日本列島の下に沈み込んでいることになる。この沈み込んだ分が一気に跳ね上がると地震が、それも、マグニチュード8クラスの大地震が生じる・・・はずだ。

しかし実際のところ、三陸沖では30~40年に1度の割合でマグニチュード8の地震は起きていない。せいぜい50年~100年に1回程度だそうだ。つまり、太平洋プレートの沈み込み速度から期待されるだけの地震が発生していないことになる。

他の場所では、もっと極端な例もある。太平洋プレートが列島の下に沈み込んでいることは確認されているのに、まったく地震が生じていないのだそうだ。


地震発生というイベントによって放出されるエネルギーは、プレート境界に蓄えられたエネルギーの一部でしかない。他のエネルギーはどうしたのか?
理屈上はもっと頻繁に発生するはずの大地震が何故これほど少ないのか?


勘のいい人ならもう気付いたかもしれない?


プレート境界に蓄えられたエネルギーは、地震という瞬時のエネルギー放出だけでなく、ゆっくりと徐々に放出される現象もある。それが「スロー地震」だという。

これまでは、その現象の時間スケールが長く、また、エネルギー放出に伴う地形の変化が微小であったため、観測データには現われにくいモノだったそうだ。それが、近年の観測技術の向上と高精度化にともなってデータに現れるようになったこと、そして、コンピュータの高性能化による解析技術の向上もあって、最近10年程度でなんとなく明らかになってきたそうだ。


このスロー地震のメカニズムが判れば、地震(プレートが瞬時に跳ね上がる方の地震)発生の予知にも役立つだろう、ということで、ほとんど誰も関与することのなかった分野に取り組むことになった地震学者さんが書いた本。


兎にも角にも、私には非常に興味ある分野のことなので、じっくり読み込んでメモしておこう。

と、いうことで、また後日・・・

(興味のない方、すみません)



『スロー地震とは何か』 その2  へ

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2006年05月17日(水)

『影と陰』

テーマ:ミステリーとか
影と陰

イアン・ランキン/著、 延原 泰子/訳、 ハヤカワ文庫



英国ミステリ、ジョン・リーバス警部シリーズの翻訳版は、第7作~13作がハヤカワ・ポケット・ミステリで、第14、15作がハヤカワ・ノヴェルズ(単行本)で出版されている。第1作~6作までは未訳だったが、去年から、第1作以降の作品が文庫本オリジナルで出版されるようになった。

今作が文庫版で出版される第2作目。


第1作では、SAS(英国陸軍特殊空挺部隊)を退役したリーバスが、軍隊時代のトラウマを抱えながらも、その後、刑事となり、スコットランドの観光都市エジンバラで起こる事件を解決していく様子を描いた物語だった。

その内容は、80年代から90年代前半に一世を風靡したアメリカのネオ・ハードボイルド小説と同じように、事件そのものよりも、主人公の内面に焦点をあてた物語であった。別段、それがいけないわけでもないが、その手法はアメリカ産に任せておけばイイ、なにも英国産ミステリが二番煎じの手法を踏襲する必要もない、と思っていた。

そういう意味で、第1作の内容には少しばかり違和感があった。(マー、面白いことはオモシロかったが・・・)



この第2作は、その後のリーバス警部シリーズの趨勢を形成する過程にある作品として捉えられそうだ。

主人公リーバスの意固地で反社会的なパーソナリティが出始め、事件の背景や背後に浮かぶ “理不尽な世の中”、“不公正だが解決しようもない事実” を描く、という姿勢も見え始めている。

シリーズのその後で、重要な役割を担うようになるシボーン・クラークは未だ登場しないが、ジル・テンプラーとリーバスの微妙な関係は今作でも描かれている。



それにしても、今回のクライマックスでのリーバスの活躍ぶり。あれはなんだ! 元SAS隊員という特徴?を生かした暴力的な犯人獲得方法・・・。ほとんど頭(脳)を使っていない・・・。前作も少々御都合主義的な事件解決方法だったが、今作でも多少その感があることは否めない。


第8作以降で見られる、“見事な?展開によるエンディング” を表現するようになるまでには、2つの習作では足りなかったようだ。第3作以降も読み、どこでこの作家がブレイクしたのかを追っていかなければ・・・。



【リーバス警部シリーズ関連記事】

第15作 『獣と肉』

第14作 『血に問えば』

第1作 『紐と十字架』

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2006年05月15日(月)

『夜の物理学』

テーマ:自然科学とか
夜の物理学

竹内 薫/著、 インデックス・コミュニケーションズ



先日、途中まで読んだ段階で、「イマイチかな~?」的なことを書いていたが、とんでもなかった。

この本、後ろに行くにしたがって、読み進むにつれて面白くなっていった。


最近はあまり宇宙論に興味はなかったが、それは“真っ当な宇宙論”に興味がなかったのであって、この本で語られる宇宙論や物理学にはかなりのキワモノが採り上げられていて面白かった。

全三章で構成される本書では、1章と2章が宇宙論や物理学の様々な学説が採り上げられる。その学説は定説とされるものだけではなく、未だ定説とは認められていない準定説や、オイオイ、って云いたくなる異端説まである。2章で紹介される学説は、かなりの部分が“異端説”だ。


そして、この本で最も面白かったのは、第3章の「科学者だって人間だもの」という部分。

古今東西の有名な、ということは一流の、物理学者たちの恋の話や趣味の話、ヒトトナリが語られる。

やっぱり、いつの世も一番面白いのは、“人間”ってことなのか!?

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