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2009年11月22日(日)

『一箱古本市の歩きかた』

テーマ:なんでも読んでみよう

『一箱古本市の歩きかた』  南陀楼綾繁/著、 光文社新書(2009)

協賛してくれた店の軒先で、段ボール箱1つに詰められるだけの古本を売る人達が集まって市を開く。極々当たり前の簡単な要件を満たしていれば誰もが参加できる。そんな企画を立案、実行した著者が書いた本。

最初、東京下町で行われたこんな企画はやがて全国に広がっていく・・・。 いや、元々各地域でも、本好きの人達が集まって同じような事は行われていたのか?

そんな普通の本好きの人達が行っている各地域の古本市・古本屋さんのことが綴られている本書。


出版不況とか、本離れとか、まことしやかに云われている通説に対して、別の見方、別の楽しみ方を示してみせる本書。なんだかイイね。


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2009年11月21日(土)

『鞄図書館』

テーマ:マンガとか

『鞄図書館<1>』  芳崎 せいむ/著、 東京創元社(2009)

東京創元社のコミックってめずらしい?



古今東西のどんな本でも揃っているという“鞄図書館”。 その鞄図書館と共に旅をする髭面の“司書さん”。

この二人はいつもゲーテの格言をネタにした会話をしながら歩いている。そして、本を必要とする人たちの前に時空を越えて現われる。


鞄図書館の内部は無限の空間となっている。そこには様々なジャンルの扉があり、そのジャンルの扉の向こうには無数の本が並び、住人や猫もいる。


本を借りる人たちは、自分の身体にロープを巻き、その一方を司書さんに持っていてもらって鞄図書館の中に入って行き、目的の本を探す。


草原で夢中になって絵本を読む子供達。

幼い頃、亡き祖父に読んでもらったマザー・グースの本を大切にする3姉妹。

小説家を目指しながらも突然の事故で亡くなった息子が書いたかもしれない本を読みたいという父親。

ハードボイルドな男に憧れる少年と、もうすぐ離婚をするという彼の両親。

禁断の魔道書「ネクロノミコン」を読みたいという鞄フェチの女性。

「海底二万里」を何十年にも渡って借り続けることになるのは、かつて母親と共に海に身を投げて助かった少年。



全部で16話。一話は8~16ページ。奇妙で不思議な設定の世界で繰り広げられる、さして長くはない物語ばかり。そんな設定・世界の中で浮かび上がるのは、市井に暮らす普通の人々の本に対する想いであったり、逆に本を通じて感じ取る人々の想いであったりする。

ほのぼのハートウォーミング。お薦めです。


そうそう、物語の中で登場する本を紹介するページが途中4箇所はさまれている。大阪圭吾の『とむらい機関車』というのが読みたくなった。

2009年11月19日(木)

『黄昏の狙撃手』

テーマ:ミステリーとか
Night of Thunder (2008)
   
『黄昏の狙撃手 (上)(下)』   スティーヴン・ハンター/著、 公手成幸/訳、 扶桑社ミステリー文庫(2009)


元合衆国海兵隊の伝説のスナイパー、今では白髪混じりの爺さまとなったボブ・リー・スワガーが極悪一味をバッタバッタとなぎ倒してハッピーエンドを迎える単純な勧善懲悪の物語。

主人公のボブ・リーは、前作 では東京を舞台に近藤勇というヤクザ相手にチャンバラまでやってのけた男だ。

ホント、簡単明瞭な筋運び。登場人物たちに至っては、誰がみてもわかる基本フォーマットに従って、善人と悪人が描き分けられている。


そんなわけで、ヤタラと速いスピードで読めちゃう。


速攻でクライマックスを迎え、いよいよ登場する黒幕をやっつけて、予定調和のラストを迎えるんだろう・・・・と思ってたら、その黒幕の正体を私は見誤っていた。ヤラレタ!

しかも、ラストのアクションシーンも予想外だった。 ヘッ!なんだかんだで楽しませてもらったぜ。


2009年11月16日(月)

『IN★POCKET 2009年11月号』

テーマ:メモランダム

講談社の月刊文庫情報誌に「IN★POCKET」というのがある。文庫サイズで200円。

その今月号の特集が、“2009年文庫翻訳 ミステリー・ベスト10” だった。 今日の昼休み、本屋で立ち読みした。


今月後半からはいよいよ、早川、宝島、文春などから、今年のミステリ作品のランキング発表が行われるが、講談社はその先駆けとなっている。

講談社のランキングは文庫本だけに特化しているが、今年の有力作品は軒並み文庫で出版されているから、この「IN★POCKET」のランキングを見とけば、今年の翻訳ミステリー作品の主だったものはソコソコ押さえられそうだ。


で・・・、コレを見ていて思ったのが次のようなコト。

TOP10作品には、自分でも面白いと思った作品が結構エントリーされている。以前は、文春や「このミス」でエントリーされたTOP10作品のうち、私が面白いと思った作品が半分に達することなど到底ありえなかったのだが、一昨年アタリからだんだんと発表される作品との一致度が上がってきた。

私も世間様なみの価値観が身に付いてきたのかと思わなくもない。だが、“世間様なみの感覚”ってのは、歳食って体制に順応してきたということなのかもしれない? そういうのってチョット寂しくもあったりする・・・。

他人とは違うモノを面白がる感覚、価値観というのも持っておきたいのだが・・・。



さて、当ブログ「本だけ読んで暮らせたら」でも、年末に恒例の(?)お薦め本一斉処分を行うつもりだが(実は記事もあらかた出来てる・・・、あとは11月・12月に読んだ分を追加するだけの状態になっている)、翻訳ミステリー作品については、正直、ランキング本とかなり被ることになると予想できる。

おそらく、今年の翻訳ミステリー作品に関しては、誰が選んでも4~5作品程度は一致するのではないかと思う。


2009年11月15日(日)

TVドラマ 『JIN 仁』

テーマ:メモランダム

オモシロい。

いったい何時以来だろう? TVドラマを毎週欠かさず見ているのなんて。 少なくとも就職してからこれまではないはずだから、二十数年以上は経っているはず・・・。


原作のマンガを是非とも読みたい。


JIN―仁 (第1巻)         JIN(仁) 第16巻    (ジャンプコミックスデラックス)/村上 もとか
    

2009年11月15日(日)

『太陽の塔』

テーマ:ファンタジー・SFとか

太陽の塔 (新潮文庫)/森見 登美彦


森見本2冊目。

ホント、文才のある理系大学生が書いた“ヘモイ”青春妄想小説っていうコピーはピッタリだね。

これだけまったく中身のない話を、独特の文体・フォーマットで220ページも綴った腕力が凄い。


あっという間に、跡形もなく、脳の記憶領域からアンインストールされるであろう作品。


森見本、あと1冊ストックがあるんだ。。。どうするべ・・・。

2009年11月13日(金)

『カフェ古典新訳文庫 Vol.1』

テーマ:なんでも読んでみよう
『カフェ古典新訳文庫 Vol.1』   光文社翻訳編集部/編、 光文社古典新訳文庫(2009)

光文社の古典新訳文庫の別冊。 作品のガイド本とはちょっと違う。
古典新訳文庫シリーズの主だった翻訳者たちの対談や講演であったり、作家たちのエッセイ・評論などが掲載されている。

光文社古典新訳文庫で最も話題となった『カラマーゾフの兄弟』。この作品の翻訳者で、東京外国大学長の亀山郁夫氏の講演や対談もページを割いている。作品が描かれた頃の時代背景、ロシアの歴史、作中の登場人物や作者ドストエフスキーに関する語りは、落ち着いた口調ながらも、やはり作品や作者に対する熱を感じさせる。

そう、翻訳者の熱い想いは感じるのだが、いかんせん、ドストエフスキーなぞ読んだことのない私は、氏の語る内容に付いて行けない。置いてきぼりだ・・・。

やっぱ、小説ってのは解説だけ読んだり聴いたりしたんじゃ面白くないんだよな。そのものを読んでなけりゃ、解説も評論も意味はない。当たり前か。

『カラマーゾフの兄弟』、ブックオフで5冊セット525円だったら即買いなんだけど・・・。


桜庭一樹、平野啓一郎、町田康、皆川博子、森達也、・・・各氏へのアンケート「わたしが好きな古典」は興味深かった。やっぱ、作家ってのは結構な本を読んでるんだねェ・・・って、何を今更か。


先ほどまで、ゆっくりと風呂に浸かりながら読んだ本書。

今晩の寝しなの本は、誰かが挙げてた『宝島』にしよう。娘のトコから抜き出してきて・・・。


2009年11月12日(木)

ある出版社PR誌の休刊

テーマ:メモランダム

出版各社のPR誌。

ときおり書店のレジ横に置いてあって、「ご自由にお持ち下さい」っていう、アレ。

私、ご自由に持ってきちゃいます。


なかでも筑摩書房の「ちくま」っていうPR誌 が一番の好みなんだけど、私がほぼ毎日立ち寄る駅構内の書店には最近置いてあるのを見ない。・・・寂しい。

その代わりなのかどうかは知らないが、ここ数ヶ月は、光文社の「本が好き!」というのが置いてあるのでそれを貰ってきて、帰宅の電車の中で読むことがある。


今年の「本が好き!」には、ダーウィンの『種の起源』 を訳した渡辺政隆氏の「生命36億年の旅-進化の物語を紡ぐ」というのが連載されていて、このPR誌の読み物の中ではそれが一番の楽しみとなっている。

2年前の「本が好き!」には、福岡伸一氏の「できそこないの男たち」が連載されていて、その連載は最近になってまとめられ、ちくま新書の1冊に加えられた。


さて、先日貰ってきた「本が好き!」2009年12月号Vol.42には、渡辺氏の連載10回目の記事が載っていた。この連載記事があと何回か書き続けられれば、こちらもいずれ「ちくま新書」にまとめられて出版されるのだろうと思って期待していた・・・。

・・・ところが、Vol.42の巻末には、次号Vol.43を最後に「本が好き!」は休刊されるという知らせが載っていた(出版不況には勝てないのだそうだ・・・)。

となると、渡辺氏の連載はどうなってしまうのだろう? 後々まとまった形で出版されることはあるのだろうか?

ここのところ、私が気にしていることの一つである・・・・・。


上記PR誌「本が好き!」は休刊となるが、今月、光文社翻訳編集部による古典新訳文庫に特化したPR誌的なシリーズが出た。↓

カフェ古典新訳文庫〈Vol.1〉 (光文社古典新訳文庫)

古典新訳文庫ファンの一人としては、本書を購入して読んで、ささやかながら出版不況とやらに抵抗してやろうと思う。


2009年11月12日(木)

『完全教祖マニュアル』

テーマ:なんでも読んでみよう

『完全教祖マニュアル』   架神恭介・辰巳一世/著、ちくま新書(2009)


マニュアル嫌いの私 がお薦めするマニュアル。


不景気な世の中だ。 大学を出ても就職もママならない御時勢だ。

リストラされた挙句、次の仕事もナカナカ見つからないアナタ! あるいは、現在の職場に幻滅し、新しい仕事を探しているキミ! 安い給料でこき使われる職場に就職するくらいなら起業しようと考える学生諸君!

誰かに雇われるくらいなら独立して教祖業を始めよう! 起業するなら新興宗教だ! 教祖様ほどオイシイ商売はない!

この本を読んで、教祖様になろう!


第一部 思想編

 第1章 教義を作ろう

 第2章 大衆に迎合しよう

 第3章 信者を保持しよう

 第4章 教義を進化させよう


第二部 実践編

 第5章 布教しよう

 第6部 困難に打ち克とう

 第7章 甘い汁を吸おう

 第8部 後世に名を残そう


この本、きっと役に立ちます・・・・・。


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“宗教を創る側”の視点に立って宗教現象を扱った画期的な解説書。


以前読んだ『よいこの君主論』 もそうだったが、この2人の著者のセンスったら・・・、タマランね。

彼等のファンになっちゃったよ。


2009年11月10日(火)

『夜は短し歩けよ乙女』

テーマ:ファンタジー・SFとか

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)/森見 登美彦


売れっ子作家、森見登美彦、初読み!


何といったらいいのか・・・ 

いつの時代も変わらぬ他愛のない青春期のプチ恋愛過程を題材として、明治・大正・昭和初期の頃の文学の薫り漂う煙で燻したような物語とでも云うのだろうか!?

変わった書き方だね。キライじゃないけど。


キャラ設定先行型の、ラノベっぽい小説って感じか!? イヤ待て、ラノベと普通小説の違いが良く判っていない身で言うことじゃないな・・・。 エーット、良くも悪くも漫画的、と言った方がいいのかも・・・。

当たり障りのない万人受けするオモシロさで、パァーッと読めて、跡を残さずスッキリ! って感じ。

私には、桜庭一樹、米澤穂信、万城目学なんかと似た匂いがした。この3人の作品全部読んだわけじゃないので違うかもしれないが・・・


とりあえず、別の作品も読んでみよっと!



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