「もう半年」であろうか。「まだ半年」であろうか。
3月11日のあの地震、そしてあの津波から、まもなく半年が経とうとしている。
たくさんの方が犠牲になり、たくさんの方の人生があの日を境に大きく変わってしまった。。
それはありえない規模で起こっていた。
東京で暮らしている自分が時間とともにやはり少しずつ想いが薄れていってしまっているのを感じていた。
頭ではわかっているつもりでも、自分の生活において直接被害がないものだから、震災直後と今とではやはり、
感じ方が変わってきていたのだろう。
そのギャップによる歯がゆさから、もう一度、あの時何が起きたのか、どれほどの被害があったのか、
今、自分に何ができるのかを思い返してみる。
そして、半年経った今、被災地はどうなっているのかを現地で感じる必要がある。
そんな想いから、宮城県石巻に向かった。
久しぶりに行った石巻の街はずいぶん変わっていた。
いわゆる「復興」という言葉がふさわしく、前に行った時にはほとんどやっていなかったお店も
コンビニもガソリンスタンドも営業しており、車の通りも多く、活気づいていた。
以前、道路や商店街の泥・ヘドロかきをした地域もあの頃のような重たさはなく表向きは、
元通りな雰囲気である。
自衛隊、ボランティア、そして地元の方々の頑張りの結晶である。
確実に進んでいる、そう感じた。
しかし、ガレキ撤去に向かうため街から車での移動中、20分もしないうちに、驚きの光景が目に飛び込んでくる。
あのままなのである。
TVや新聞で震災直後に何度も何度も映し出されていたあの悲惨な光景が、半年経った今でもそのまま目の前にある。
車や船はひっくり返っており、家は粉々に倒壊している。
地盤沈下により津波がそのまま引ききらず、もとは住宅地だった地域が、完全に海の水で浸っている。。
その水をどうするのか。ポンプで全部吸い取るのか。。
そこに家があった方々はどうするのか。。
気の遠くなるような問題ごとが山ほどあった。
半年経った今でも、まだまだ、ぜんぜん「手付かず」の地域があり、厳しい状況の中生活している人たちがたくさんいる。。
そう、痛感した。。
続く。。