『Split』

(邦題: 『スプリット』 日本公開前)

 

 

ドイツ滞在中にずっと住む家への入居まで、まだ1ヶ月以上あるので、5月だけマンスリーマンションに滞在するため、ここ1ヶ月半で4度目の引っ越しをしてきた。

 

ここはキッチンもあり、洗濯機もあるので、ホテル生活よりは快適。電子レンジはなく、冷蔵庫が小さすぎてびっくりだけど(ドイツはどこもそんならしい)、インターネットも高速なのでやっと映画も見れるように。

 

平日は引っ越したばかりで基本的な調味料をそろえたり、たまってた洗濯をしたりして、週末になってやっと映画2本、 『Split』 と 『Sleepless』 を鑑賞。

とりあえず今日は日本公開直前と聞いたので、こちらを。

 

全米で公開されて3週連続1位になったとかで話題になったこの映画。簡単に言うと多重人格の男が、女子高生3人を監禁、彼女たちは必死に脱出しようとするというお話(ほんとに簡単w)。

 

24の人格と聞いて思い出すのは、『24人のビリーミリガン』。

 

 

 

学生の頃に読んだ本で(何十年も前w)、夫に24の人格なんてビリーミリガンみたいだね、と言ったらなんと夫はビリーミリガンを知らなかったw ジェネレーションギャップか?w (夫はすごく年下)

 

1~2年前にディカプリオがプロデュース・主演で、ビリーミリガンの映画を作るとかいうニュースを見たけど、その後何も聞かないけど流れたのかなぁ。

 

正直、ストーリー的には私はちょっとピンとこないところも多かったのだけど、24人を演じ分けるマカヴォイの演技力、もうこの映画はこれを見れればいいのではないのか、と。まさに怪演!

 

あ、ちなみに『Unbreakable』(アンブレイカブル)を先に見ておくと、より楽しめるかもしれないということは、お伝えしたい。

 

<あらすじ>ネタバレありあり

高校生のケイシー、クレア、マルシアの3人は誕生日会の帰り道に車中にいると、見知らぬ男が乗ってきてスプレーにより気を失わされた。地下室のような部屋で目を覚ました3人。誘拐され、監禁されていたのだった。

 

誘拐した男の名前はケビン。幼いころに母親から虐待を受け、解離性同一障害(DID)を患っていた。彼のカウンセラーである心理学者のフレッチャー博士の診察により、彼の病状は落ち着いていたが、この日別の人格のビリーとして、突然の訪問診察に来た彼に博士は違和感を感じていた。

 

一方地下室にいた3人は、ドアの外で男性と女性が話をしている事に気がつく。大声で女性に助けを求めたが、部屋に入ってきたのは女装しているケビン。これはパトリシアという別の人格で、誘拐をした人格デニスと話をしていたのだった。

 

ことの成り行きがわからず、呆然とする3人だったが、その後ヘドウィックと名乗る9歳の男の子の人格が現れ、ケイシーはケビンが多重人格者であることに気がつき、ヘドウィックを口車にのせなんとか脱出できないか画策するが、誘拐されてきた理由が、「ある存在」に捧げられるためとわかり、パニックになる。

 

その後3人はヘドウィックとの会話からヒントを得て、天井に隠された通気口を見つける。クレアはその通気口から脱出を試みるが、結局デニスに捕えられ、潔癖症の彼に汚れたセーターを取り上げられ、上半身下着姿のまま、他の2人とは別の部屋に閉じ込められてしまう。

 

その頃、フレッチャー博士はフランスの大学での研究発表会で、多重人格者についての研究を発表していた。博士の研究によると、全く同一の人物でありながら、人格が変わると性格や性別、身体的な能力、頭脳まで変わってしまうとのことだった。

 

ケビンは再び、バリーの人格でフレッチャー博士のもとに予定外の訪問診察にやってきた。不審に思った博士はケビンに何かがあったのか聞き続けるが、彼は何も問題はないと繰り返すのだった。博士は眼の前にいるのがバリーではなくデニスではないかと疑っていた。

 

博士はケビンが去った後、セキュリティカメラの映像を確認する。ゴミ捨て場のゴミ箱が倒れて、中のゴミが散乱している上を何事もなかったのように踏んづけて歩き去るケビンを見て、バリーではなく、デニスかパトリシアであったと確信するが、結局彼の目的が何なのかはわからないままだった。

 

パトリシアはケイシーとマルシアに食事をさせるため、キッチンに移動する。食事の支度をしているパトリシアに椅子で攻撃し、マルシアが逃げ出そうとするが捕まってしまい、結局3人はバラバラの部屋に監禁されてしまうのだった。

 

また別の日、バリーはフレッチャー博士のもとへ訪問診察に訪れる。そこで博士は、数週間前社会見学に来ていた女子高生がいたずらでデニスに胸を触らせたことについて自分の見解を話す。この事件の影響でデニスとパトリシアが主導権を握ることになったが、それはケビンを守るためであり、デニスは必要な人格は必要であるというのが彼女の考えだった。

 

博士の意見を聞いたバリーを演じていたデニスは存在を認め、博士に「ビースト」(野獣の意味)について話し始めた。「ビースト」は他の23の人格のようにケビンの意識の中で座って順番を待っているわけではなく、幼いころ父親に捨てられた電車の車庫にいるらしい。だが、実際には23人格の誰も、「ビースト」に会った事がなかった。博士は「ビースト」という存在は、想像上の産物だと言い聞かせたのだった。

 

ケイシーが部屋にいると、ヘドウィックがやってきた。ヘドウィックは彼の部屋には窓があるという。部屋で音楽を聞きながら踊るのが大好きだという彼に、ケイシーは部屋を見てみたいと言い、部屋に連れて行ってもらえることになった。だが、その部屋の窓は彼がかいた絵が壁に貼られたもので、本物の窓ではなかった。がっかりしたケイシーだったが、ヘドウィックに何か他のものを見せてくれと頼む。ヘドウィックはデニスのものを盗んだんだといってトランシーバーを取り出した。

 

ケイシーはそれを奪い、スイッチを入れた。声が聞こえたためケイシーは必死に助けを求めるが、相手は冗談と思って真剣にとらえてくれなかった。ヘドウィックはトランシーバーを取り戻そうし、ケイシーに襲いかかるが、子供であるためうまくいかない。急にデニスが現れ、トランシーバーをケイシーから奪い、彼女は部屋に戻されてしまった。

 

「ビースト」が今夜現れると言い、どこかに出かけていったデニスは、敷地の入り口でフレッチャー博士に会う。博士は化粧室を借りたいとデニスをだまし、家の中をうろつくと下着姿のクレアを発見する。ショックを受ける博士だったが、デニスに発見されスプレーで気を失わされる。

 

部屋に博士を閉じ込め、デニスは駅に向かう。プラットフォームに入ってくる電車の中に入ると、そこで「ビースト」が目覚めたのだった。「ビースト」となったケビンは、筋肉隆々で走る電車の上に軽くよじ登ることもできたのだった。

 

ケビンのでかけている間、ケイシーは拾った釘を使って扉の鍵を開けようとしていた。クレアとマルシアは隣通しの部屋に閉じ込められていたため、お互い会話をしながら、針金でできたハンガーを見つけ、そのハンガーで扉につけられた留め金を開こうとする。博士も意識を取り戻すが、朦朧としてフラフラの状態だった。それでも彼女は力を振り絞り、ケビンの意識を取り戻させる彼のフルネームを呼ぶよう、紙に書き残した。

 

そこへ「ビースト」がやってきた。博士を後ろからすごい力で羽交い締めにし、背骨を骨折させて殺害。部屋にあったコンピュータにある動画から鍵のありかを見つけたケイシーは、部屋を抜け出すことに成功する。
 

他の2人を救おうとマルシアがいる部屋に行くが、身動きしないマルシアがうつ伏せで床に転がっていた。マルシアは既に「ビースト」に殺されていたのだった。次にクレアがいるはずの部屋の扉を開くケイシー。うつ伏せのクレアが顔をあげるが、次の瞬間、何者かに引きずられてしまう。
 

ケイシーが扉を閉めて留め金を掛け、別の部屋へと逃げると、床に倒れている博士の死体を発見。机の上に書かれた博士のメモを見つける。怪力で留め金をぶち壊し、壁をよじ登りケイシーを追いかけてきた「ビースト」に、ケーシーは博士のメモにあったケビンの本名を連呼する。するとケビンの人格がでてくるが、今が2014年9月18日だと思っていて、まったく何があったのかわかっていない。博士の死体を前に、何かとんでもないことが起きたことだけは理解したケビンは、以前に購入した銃と弾のありかをケイシーに話し、自分を殺すように頼みこむ。

 

すると突然、ジェイド、オーウェル、バリー、ヘドウィック、パトリシアとどんどん人格が入れ替わったかと思ったら、再度「ビースト」が目を覚ます。ケイシーはケビンに教えてもらった通り、部屋に隠してあった銃を手に取り、別の場所に保管してあり弾を手に入れるために部屋から逃げ出す。ロッカーにあった弾を手に持ち、出口を求めて逃げ回るケイシー。

 

「ビースト」に一度は追いつかれ、シャツを破かれて足に噛みつかれるが、銃で威嚇しなんとか逃げだす。が、逃げた先には鉄格子があり先は行き止まりだった。ケイシーは檻に入り、扉を閉めて「ビースト」を待ち伏せする。現れた「ビースト」に数発撃つが、まったく効果がない。弾がなくなってしまい、呆然とするケイシーの前で「ビースト」は手の力のみで、鉄格子を隙間をこじ開けていく。が、そこで彼は、タンクトップ姿のケイシーの体にある、無数の傷跡に気がついた。
 

実はケイシーは父親が亡くなってから叔父に引き取られていたが、そこで叔父から虐待を受けていたのだった。自分と同じように児童虐待のあることに気がついた「ビースト」は、ケイシーは自分と同類で、彼女の魂はピュアだと言い残し、彼女を殺さずにそのまま立ち去った。

 

翌朝、男性が鉄格子の中にいるケイシーを発見、その男性に助けられて監禁されていた地下室から地上へとやっと出られたケイシー。出てみるとそこは動物園だった。警察や救急車が到着し、この事件は大ニュースになった。

 

ダイナーでは発見されたケビンの住処、3名の死体、そして行方不明のケビンについてのニュースが流れていた。そのニュースを見ていた人たちが、車いすに乗った男により15年前に同じような事件が起きたことを思い出し、その彼のあだ名だったかを思い出そうとしていると、カウンターに横に座っていたデービッド・ダン(『Unbreakable』のブルース・ウィルスが演じているキャラクター)が、「Mr. グラス」だと答えたのだった。

 

<オススメ美女>

アニャ・テイラー・ジョイ、21歳!

 

アメリカ生まれだけど、イギリス人とアルゼンチン人のミックスで、ヨーロッパ育ち。友達ができずいじめに苦しんてロンドンを去ったことなども告白していて、なかなかの苦労人らしい。

 

2015年の映画、『Witch』で人気がでてきたとかで、これからの活躍に期待大!