2009年09月27日(日) posted by namublog テーマ:病院のはなし

臨終後の処置について

“おそうしきやさん主婦”なむ子です。


ここ数年気になっていることがあります。




それは・・・。



ご遺体の状態がたいへん悪い・・ということです(´・ω・`)




うーん・・・。

どうしてなのでしょう?


これだけ医療が進み、人生の最期の場所が『病院』であることが

当然のようになってきているのに・・・。



特に気になるのが「腹水」。


昔(といっても数年前の話ですよ)は

ご逝去の一報をいただいて病院に駆けつけると

ほとんどの場合『お腹ぺったんこ』の状態でした。


あるいは「処置のため搬送は2時間後」などというような

指示がありました。

腹水を抜くのは時間がかかりますからね。

(ご経験のある方も多いと思いますが

麻酔は痛いし、抜いた後もフラフラになってしまう辛いものです。

生前にはしたくてもできない患者さんも多いと思います。)



最近は搬送待ちは『院内搬送待ち』くらいのもので

ご逝去後すぐのお迎えが多くなってきた反面、

以前は手厚かった死後の処置がやや軽めになってきたように感じます。

(ハッキリ“手抜き”とみられる場合もあります)


これは病院のスタッフ不足、看護師さんたちの

業務雑多によるものと頭では分かっているものの、

ご家族の方が「すみませんね。重くって。(※腹水が溜まっているため)」

など恐縮されるケースがありまして、


もうほんと。

わたしたちは葬儀社なんですから

どんなに体格のよい方であっても平気なんですが

大切な方を亡くされたご家族が

こんなふうに気を使われるというのが切なくなります。


だって・・・。


それって故人のせいじゃありませんし、

ご家族のせいでもありませんもの(´・ω・`)



腹水は例えのひとつですが

闘病中の方にとっても辛い状態だと思います。

亡くなったからいいや、ではなく

亡くなった後にこそ生前にできなかった処置をすることは

けっして無駄なことではないと思うのですが。


最近お客さんに聞いたことですが

死後の処置のひとつ『エンゼル・ケア』ないし『清拭』にも

料金が発生する病院があるそうですね。

以前は看護師さん方の最後のお世話的なイメージがあったのですが

今は料金体系に入ったサービスなんですかね?


その方の話ではけっして安くない金額でしたよ?

4~5万円、とのことでしたガーン



腹水の他にも、着替え、綿摘め、清拭に関して

非常にアッサリ済ませるようになってきたのでしょうか。


入院中のパジャマそのまま、


週一の入浴以来ご逝去後まで体を清めることもなく、


最期の苦しみの跡が残る吐しゃ物の処理もなく、


そういう姿の故人と対面されたご家族は

どんな気持ちになるのかと、

いつも切ない気持になります。



葬儀社がエンバーミングが湯灌で儲けているように

書かれているブログや記事もありますが


もし書いて下さるなら、

最近の病院事情にも視点を当てていただければいいな、と

期待しているのですが・・・。


コメント

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1 ■同感です・・・

こんばんわ。私自身も先日、ご自宅搬送後に腹水が全て出てしまったケースがありました。幸いにもご遺族の中に医療関係のお仕事をされている方がいらっしゃったのでご理解がいただけたのですが・・・。ただ、葬儀社の中にもご遺体を大切にされないところもありますよね。お顔や手をバンドでグルグル巻きにしたり、使いまわしできるドライアイスの代用品を使ったり・・・。ご遺体は物ではなく「一人の人間」なんだという気持ちは大切にしないといけないと思います。ちなみに鳥取には薄化粧までしっかりしてくださる診療所もありますよ。

2 ■(^人^)まつさま

搬送中に腹水が・・・、とは大変でしたね。
ご家族には申し訳ない気持ちでいっぱいになりますし、
病院は何やってんだ!?って不信に陥りますし、
できれば故人様の状態のせいにしたくはないですからね。
おっしゃるように当地でも、薄化粧も旅支度もやってくれる
病院・診療所さんはあります。
要は、医療機関の「質」の問題かな、と思わないでも
ありません。

3 ■病院側からのコメント

こんにちは、南無子さん。
私は勤務医をしていまして、時々葬儀社さんのBlogを覗かせて貰っています。
この件ですが病院側の立場からですと、葬儀社の皆さんが制度の変更を、ご理解して頂けてないようで、コメントさせて頂きました。
まず、これからの病院は医療費がDPC(Diagnosis Procedure Combination)という包括医療制度になっていますので、この制度により大きく変わりました。
先進医療を提供する大学病院などと違い、お年寄りが入院して亡くなる俗に言う老人病院や、老健施設では、一日いくらの入院単価でしか、医療費を貰えていません。
人が亡くなる時には、危篤時間が長い程、投薬する薬代が包括医療費の範囲を超えてしまいます。その超えた金額は、病院側の持ち出しになります。その上、サービスで丁寧なエンゼルケアまで、病院側の費用負担でおこなう事は、経営的にたいへん難しいです。病院としては、保険外負担金としてエンゼルケア料金を請求していますが、相場は3千円~5千円です。
この料金できる内容は、本当に基本的な事だけです。
だからこそ、これからの時代の葬儀社さんには、ご遺体の処置をするノウハウが必要になって来ていると思います。
私としては、それはエンバーミングになると思います。
欧米の病院では、看護師や医師は、ご遺体の処置などは一切おこないません。
医療の制度が欧米基準に変化していってるのですから、日本の葬儀社さんもエンバーミング技術を身に付けて、きちんとご遺体の処置ができる様になって欲しいですね。

4 ■(^人^)ヒロッティ

コメントありがとうございます。
勤務医の方から直々のコメントをお寄せ頂き
医療現場の現状をお教えいただけるのはありがたいことです。
“日本の医療制度がDPCに変わったため、入院単価でしか
医療儀を賄うことのできない老人病院・老健施設では
病院側の負担が増えることが大きく、以前は行い得ていた
エンゼルケア等をサービスで行うことが難しくなった”
という理解でよろしいでしょうか。
ふむぅ・・・。
病院経営が赤字、という話は耳にしておりますが
実態はこういった状況なんですね。
まぁ、わたしの書いた処置の問題点は老人病院等に
限ったことではないのですが、多かれ少なかれ状況は同じ
ということなんでしょうね。
さて、エンバーミングですが。
葬儀社的には葬儀費用を圧迫するエンバーミングには
消極的になってきているように思います。
それよりも、エンバーマーに必要な解剖学・組織学・公衆衛生学などの
医学の知識により近いのは医療関係者ではないかと思います。
医療機関でのエンバーミングをいかがお考えでしょうか。

5 ■医療機関でのエンバーミング

南無子さんに要約して頂いたとおりです。
医療機関でのエンバーミングは、難しいと思います。
それはエンバーミングは、葬儀社さんがおこなうのがグローバルスタンダードになっているので、日本だけというのは、制度的にも、設備的にも難しいと思います。
エンバーミングは葬儀社さんの利益を、圧迫するのですか?
それにより、消極的というのは困りましたね。
感染症のリスクなどを考えると、映画「おくりびと」との様な方法で、ご遺体を触るのはたいへん危険ですよ。
私の勤める病院でも亡くなられる方の10%~20%の方が、感染のハイリスク患者さんです。
人間の身体は、死後直後から内臓などが、自己腐敗をする酵素を出して、腐敗しだします。その時に、感染リスクの高いウイルスが急激に増えますので、病院でも最近では看護師も使い捨ての防菌カバーを被り、眼などからのウイルスの進入を防ぐ為に、顔全面をシールドで覆って、エンゼルケアをしますし、医師も毎日のカンファレンスの時に、ご臨終が近い患者さんに対しての注意を、全員で再確認しています。
葬儀社の社員さんの安全を考えると、アメリカのように臨終後は直ぐに、遺体保管袋に入れてからストレッチャーに乗せて、その上に白いシーツを掛けて、エンバーミング施設にお連れするのが、良いんでしょうけどね。

6 ■(^人^)ヒロッティさま

まずはお詫びを・・・。
一番目に頂いたコメントへの返信ですが
敬称を略してしまっておりました。申し訳ありません。
さて。
日本でエンバーミング施術が認められているのは
アメリカにおいて資格を得たエンバーマーが主ですので
(特に日本の法律で資格が規定づけられているわけではないのですが)
そうした有資格のエンバーマーに外注することになります。
他はどうかわかりませんが当社が提携しているエンバーマーは
1体につき15万円~、が処置費用になります。
お客さまに利益を乗せずにご提供するとしても
遺体搬送のための往復費、人件費がプラスになることを考えると、
さほどエンバーミングが周知されていないわが国では
ただただ「高いだけの処置」と受け取られないかもしれないのが実情です。
そもそもが「遺体にメスを入れる」こと自体に
抵抗感を感じる人が多いわけですし・・。
実際、わたしたちがご家族の理解を得てエンバーミングを施せたのは
警察が介入するような事件性のあるご遺体だけでしたし・・・。
これだけ葬儀費用の低価格化が進んでいる現状において
高価で、しかもご家族の理解を得にくいエンバーミングに対して
葬儀社も消極的にならざるを得ない、というのが現状だと思います。
もっと広く、できればマスメディアも葬儀社のボッタクリ面ばかりを
放映するだけでなく
こうしたエンバーミングの重要性をお伝えくださるとか
あるいは病院の医師や看護師さんなども
ご家族へエンバーミングへの理解を深めるような
日々の話し合いがあるとちょっとは違うのかな、とも
思うのですが。

7 ■勉強になりました

いろいろ勉強になりました。
それと案外私達病院側の人間、特に医師はこのあたりの知識が全然有りませんでした。
ご家族の理解が得られないというのは、こういう情報が一般に知られていないし、また広めるのも難しそうですね。
ちなみに、看護師長に感染症のリスクを葬儀社さん側に伝えてるかと聞いたら、全然伝えて無いそうです。
「なんで教えてあげないの?」の言うと、個人情報になるから、うかつに言えないと言ってました。
じゃあ、個人情報を提供する様に葬儀社さんと個人情報保護の守秘義務の契約を交わしたらと言うと、昨今は病院指定葬儀社で無く、患者さんが見つけてくる葬儀社さんも増えているので、無理と言われました。
事務長からは、そんな余計な事を言って、葬儀社さんが搬送を拒否したり、割増料金をご家族に請求したら問題になりますよと、これまた文句を言われてしまいました。
たまたま今朝方亡くなれた患者さんのご遺体を引き取りに来ていた葬儀社さんを見ましたが、素手でご遺体を触られていましたね。
日本人には、いろいろな教育が必要ですね。

8 ■(^人^)ヒロッティさま

確かに、わたしたち葬儀社にとってつらいのは
「病院にお迎えに行きました。
病棟に案内されました。看護師さん、医師ともに
マスク、手袋、帽子の完全装備・・・。
あれれ?と思いつつも何も言われないのでそのまま搬送しました」
ということがままあります。
病名ですら個人情報になるのですね。
もちろん死亡診断書にも火葬許可証にも
“感染症”の欄ではなく“その他”へチェックがされているので
葬儀社が故人の本当の病気を知ることは難しいです。
ヒロッティさんのようなお医者さんから見ればもってのほか!と
叱られそうですが、それでよしとする葬儀社が多いのも
これまたよくあることなんですよね。
仕事柄「この仕事やっていれば感染することもあるかも・・・」
と変なあきらめがある、とも言えそうです。
感染は自分が被害者になるだけでなく
加害者になることもあり得るんですが
葬儀社の疎いところはその辺りにありそうです。

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