本が好き!

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今回は書籍ではなく光文社が発行するフリーペーパー、『本が好き!』より。

豊崎由美氏の『ガター&スタンプ屋ですが、なにか? 私の書評術』

書評ブログについて興味深い記事が載っていた。
豊崎氏の文章は、攻撃的な印象を受けるが、それは私自身とも似ている。
だから好き嫌いが大きく分かれるかもしれないが、今回の内容については氏の書いている内容に共感した。

本が好き!4月号40ページ上段3行目~9行目/41ページ下段11~14行目
引用ココカラ

不思議でならないのですが、匿名のブログやAmazonのカスタマーレビュー欄で、なぜ他人様が一生懸命書いた作品をけなす必要があるのでしょうか。卑怯ですよ。他人を批判する時は自分の本当の顔、どころか腹の中の仲間で見せるべきでありましょう。匿名という守られた場所から、世間に名前を出して商売をしている公人に対して放たれる批判は、単なる誹謗中傷です。

「何を書いてもオレの自由じゃん」
 そのとおりです。けれど自由の怖さや自由が内包する不自由さを自覚しない人間は、ただの愚か者とわたしは思います。

引用ココマデ

どうだろうか。
かなり厳しい口調ではあるが、一億総レビュアーの時代に、必要な言葉ではないだろうか。
以前から私自身も指摘するように、「つまんない」の一言のレビューがベストレビューに入るような「今」である。
もちろん本には合う合わないがあり、巧い下手も当然に存在する。
しかし、つまんない、あるいは中傷と言ってよいような内容のレビューが果たして意味をなすのか。
つまらないことを周りに吹聴して何の得があるのか。
そもそも何がつまらないのか。
そういったことを全て無視したレビュー。
そんなレビューこそ
つまらない。

私があえて本の評価を☆で表さないのは、本が好きだからだ。
合う合わないは人それぞれ。
本が好きなら、その作者を育てるのも楽しみではないか。
氏の怒りはもっともだ。
この怒りを人ごととしてではなく、それぞれが受け止められるようになれば、もっと良い作品は一生かかっても読み切れないほど作られていく。
目の前の負の感情だけで動かされない、心ある読者が増えてくれることを私は切に願う。
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